道民福祉の日作文等コンクール
作文等コンクール
-受賞作品の紹介-
10月23日はふれ愛デー「道民福祉の日」です。
◆趣旨
道では、道民一人ひとりが福祉に対する関心と理解を深め、地域の福祉活動に積極的に参加する機運を高める日として、公募により、「北海道福祉のまちづくり条例」が公布された10月23日を「道民福祉の日」と制定しました。 この「道民福祉の日」の趣旨が多くの青少年に理解され、地域の様々な活動へ積極的に参加することを願って、小学生には、福祉読本「ちいちゃんとたっくん」の感想文を、中学生以上には、ボランティア活動など地域における福祉活動に関する取り組みや様々な提案などを「道民福祉の日」アピール文として平成11年に募集しました。
全道各地から、310名の皆さんの応募をいただき、審査委員会の選考を経た上で、次のとおり決定しました。
【小学生:「ちいちゃんとたっくん」感想文】
○優秀賞
「だれにでもできるボランティア」
恵庭市立島松小学校6年 鳴海有桂(なるみゆか)
○佳作賞
「ちいちゃんとたっくんを読んで」
江別市立いずみ野小学校5年 安田佳生(やすだよしお)
「ちいちゃんとたっくんを読んで」
厚沢部町立美和小学校5年 若佐香織(わかさかおり)
「みんなが幸せにくらせるまちってどんなまち?」
恵庭市立島松小学校6年 今真由香(こんまゆか)
【中学生以上:「道民福祉の日」アピール文】
○優秀賞
「福祉、ボランティアとは」
札幌市立北野台中学校 3年 一坊寺純子(いっぽうじじゅんこ)
○佳作賞
「”気持ち”が第一」
北海道札幌西高等学校 2年 白川あずさ(しらかわあずさ)
「バリアフリー」について
函館大妻高等学校 3年 砂子間恵(すなこまめぐみ)
「素直な気持ち」
函館大妻高等学校 3年 秋田文恵(あきたふみえ)
だれにでもできるボランティア
恵庭市立島松小学校6年 鳴海有桂(なるみゆか)
私は、この本を読むまで、ボランティアというのは、子どもには全く関係のないもので、大人がすることだと思っていました。ところが、この物語の主人公のちいちゃんが5年生でボランティアをしているということで、私はこの作品にどんどん引きこまれてしまいました。
この物語は、車いすのちいちゃんがいっしょうけんめい楽しく生きようとする姿を見て、いとこのたっくんが、「ぼくもちいちゃんみたいにがんばろう。」と励まされて考えを正しい方向に変えていく話ですが、ボランティアのお兄さんたちが、『…お互いに、必要なときに自分のできることをする、これがボランティアだと思うよ。』と言った場面が、いつまでも心の中に残っています。ここの部分を読んでいて、たっくんと同じように思わず『なるほど。』と言ってしまいそうになりました。ボランティアというのは、まるで温かい心の郵便みたいだなと思いました。ちいちゃんの『相手を喜ばせたい。』という気持ちが、ボランティアにつながったんだなと思います。
私は、この物語を通して、いろいろなことを教えられました。ボランティアとは、ただすればいいのではなく、ちいちゃんのように、心から喜んで行って始めて「ボランティア」と言えるということを、そして、北海道だけでも身体に障害のある人が251,000人ほどもいるというこは、私の住んでいる町、恵庭にもいないことはないと思います。もし、そういう人が困っていたりしたら、声をかけて、少しでも役に立てたらと思いました。この物語に出てくるたっくんや私たちは、ちいちゃんから「本当のボランティア」というすばらしいものをもらったのだと思いました。
私は今まで、「ボランティア」とは、自分とは関係のないものだと思っていましたが、この本を読んで、「ボランテイア」とは、だれにでもできる気持ちの良いものなんだと思うことができるようになりました。『駅の前の放置自転車をならべていたおじいちゃんの額にも気持ちの良い汗が流れていました。』ですが、ここを読んでいて、私は何か心につきささるものを感じました。
私は、以前に、駅前にぐちゃぐちゃになって倒れていた自転車を、自分が倒したと思われたらはずかしいからという理由でほうっておいたことが何度もありました。それにつまずく人を想像するとむねがいたくなりました。
私が、本当に心からしたボランティアというのは、まだないと思います。今からでもおそくはないと思うので、少しでも多く人の役に立てるように、心からの本当の意味でのボランティアを行っていきたいと思っています。
「福祉、ボランティアとは」
札幌市立北野台中学校 3年 一坊寺純子(いっぽうじじゅんこ)
「福祉」「ボランティア」とは、私にとっていったい何なのだろう。何のために学校でのボランティア活動に加わってきたんだろう。
私が初めてボランティア活動に参加したのは中学1年生の時で、地域のお祭りを楽しみにしているお年寄りのお世話をすることでした。きっかけは何だったのか、よく覚えていないけれど、その日一日がとても充実していたことを忘れることができません。おじいちゃん、おばあちゃんに話しかけるだけで笑顔が返ってきたり、楽しそうに話してくれたりする。ボランティア活動をほんとうに好きでやっている人達って、こういう楽しそうな笑顔を見るのが好きな人なのかなと思いました。実際、笑顔を向けられると、私も笑顔にならずにはいられませんでした。 楽しそうなおじいちゃん、おばあちゃんを見て、とてもうれしかったから。笑顔ひとつで元気になることもあるんだなぁと思いました。
でも、地下鉄やバスで席をゆずるときは、少し緊張します。だから最初から立っていたり…。また、席をゆずられるのがあまり好きでない人もいるみたいです。その気持ちもうまく言えないけれど少しわかる気がします。
以前、友人の家がある団地で、車イスの男の人を見かけました。段差があるところで困っているようだったので、「あの、手伝いますよ。」と声をかけると、「あ、いいんです。」と言われてしまいました。私はその場で友人を待つ間に気づいたことは、その男の人は、段差を使って車イスの操作の練習をしているようでした。手助けしていい人と、そうではない人の見分けというのは難しいなと思いました。でも、手を借りたいときは気軽に声をかけてくれるととてもうれしく思います。
私にとって「福祉」「ボランティア」とは、「笑顔が見えるところ」です。何のために、それはわからないけど、多くの人達が幸せな顔を見せてくれると、私もうれしくなる。ただ、それだけ、そんなことだと思います。