育児のための支援制度
産前・産後休暇、育児休暇が終わって職場復帰。子どもを持つパパ・ママのために「短時間勤務制度」「所定外労働の免除制度」「看護休暇制度」などが設けられているので、上手に利用してください。
職場で理解が得られないなど、困った時には北海道労働局雇用均等室(TEL.011-709-2311)に相談してみましょう。
保育施設をさがすには、まず市区町村の保育担当課で情報収集を。保育施設には公立・私立認可保育所、認可外保育所、幼稚園(預かり保育)、また地域によっては自宅の一部を使って子どもを預かる「保育ママ」制度、相互で育児援助を行う「ファミリー・サポート・センター」などもあります。保育時間、料金、職場・自宅との位置関係など、さまざまな条件を考えながら、それぞれの家庭に最適な保育施設選びをしたいものです。
なお、平成27年春からは「子ども・子育て支援新制度」の本格スタートが予定され、「認定こども園の普及」「地域型保育の新設」「3歳未満児の保育の増強」が図られます。これに伴って、保育所の利用申し込み方法にも変更がありますので、詳細は各市区町村の保育担当課に問い合わせてください。
子どもが病気になったら
育児をしながら仕事を続ける上で、子どもが病気になった時のことは必ず考えておく必要があります。パパ・ママどちらかが仕事を休む、親せきや友人の力を借りる、病児保育を行っている施設やベビーシッターをさがすなど、事前に準備をしておきましょう。近年、病児保育を行う病院が少しずつ増えているほか、市町村が窓口になる場合もありますので、問い合わせてみてください。
赤ちゃんが生後1カ月を過ぎたら、外気浴・日光浴からはじめ少しずつ散歩にも出かけましょう。ベビーカーやだっこ&おんぶホルダーなどを使って安全や赤ちゃんの疲れに配慮してあげてください。体調や天候に合わせ、無理をしないようにしてください。「車には必ずチャイルドシートを取り付け、こまめな休憩を取る」「夏は日焼けや熱中症の対策を確実に行う」「屋内と屋外の寒暖差に注意し、重ね着で調整する」などに注意するとともに、カゼや感染症がはやっている時期の人ごみは避けてください。
熱中症
熱中症とは暑さや激しい運動によって、体温調節ができなくなり体の中に熱がこもる症状です。乳幼児は体温調節機能が未熟であることや、ベビーカーの位置が地面に近く反射熱の影響を受けやすいことから、より注意が必要です。顔のほてり、体が熱い、ぐったりして元気がない、おしっこが出ない、吐くなどの症状があったら、すぐに涼しい場所に移動し、衣服をゆるめ風通しをよくする、冷たい濡れタオルで体を拭くなどして体を冷やしましょう。イオン飲料などの塩分を含む水分も十分に与えてください。水分も取れず、意識がもうろうとしたりケイレンがあるようなら救急車を呼ぶ必要があります。
核家族化や少子化を背景に、厚生労働省では「地域子育て支援拠点事業」を展開しており、各地に子育て支援センターが開設させています。また、保育所や公共施設の空きスペース、児童会館、商店街空き店舗、民家、マンション・アパートの一室などを活用した交流の場も設けられ、これらは主に「子育てサロン」などの名前で呼ばれています。保育士などの資格を持つ職員や地域の保育ママなどが育児相談に乗ってくれるほか、遊びや絵本の読み聞かせ、イベント、講座などを通じて親子で交流を深めることができるので、利用してみましょう。なお、保健センターの中に「子育て情報室」などを開設している自治体もあります。
乳幼児定期健診は、赤ちゃんの順調に育っているかを確認し、病気の有無を確認するとともに、ママが抱える悩みや不安に対して、医師や保健師、栄養士らがアドバイスを行う場でもあります。新生児健診・1カ月健診は出産した病院で行われるのが一般的ですが、乳児期(1~2回)と1歳6カ月、3歳の健診は、保健センター・保健所に集まる「集団検診」として行われる場合がほとんどです(市区町村から配布された受診票を持参して、かかりつけ小児科医のもとで行われる個別健診の場合もあります)。もしも赤ちゃんに病気があれば早期発見にもつながり、日頃の育児の悩みを相談する機会にもなりますので、必ず受診してください。
近年は初産年齢が上がっていることもあり、いわゆる「2人目不妊」に悩む人も多くなっています。夫婦でよく話し合い、早めに家族計画を立てておくことで後悔は少なくなります。なお、「授乳中は妊娠しない」「産後、最初に月経があるまでは妊娠しない」というのは間違いです。産後1カ月健診で回復が順調だと診断されれば性行為に問題はありませんが、妊娠を望まない時はきちんと避妊しましょう。