感染症の発生について

図4 (PNG 92.9KB)

図2 (PNG 105KB)

図1 (PNG 9.08KB)

241122 定点把握感染症(流行状況) (BMP 2.14MB)

図1 (PNG 13.3KB)

○A群溶血性レンサ球菌咽頭炎(溶連菌感染症)は、例年「春から初夏」にかけてと「冬」に学童期の小児に流行する感染症です
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎は主に飛沫感染と接触感染により感染します。予防、拡大防止のために、引き続き、こまめな手洗いや咳エチケット等の基本的な感染防止対策を一人ひとりが心がけてください。
咽頭痛がある場合は早めに医療機関等を受診し、検査を受けましょう。

図1 (PNG 242KB)

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎について

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎とは、A群レンサ球菌による上気道の感染症です。
レンサ球菌は、菌の侵入部位や組織によって多彩な臨床症状を引き起こします。
日常よくみられる疾患として、急性咽頭炎の他、膿痂疹、蜂巣織炎などがあります。
感染経路としては、患者の咳やくしゃみなどのしぶきに含まれる細菌を吸い込むことによる「飛まつ感染」、細菌が付着した手で口や鼻に触れることによる「接触感染」、食品を介して細菌が口に入って感染する「経口感染」があります。
症状としては、38℃以上の発熱、咽頭発赤、苺状の舌等があります。
熱は3日から5日以内に下がり、1週間以内に症状は改善します。
まれに重症化し、喉や舌、全身に発赤が拡がる「猩紅熱(しょうこうねつ)」に移行することがあります。
発症時は抗菌薬での治療を行います。

【治療】
抗菌剤による治療を行います。腎炎などの合併症を防ぐため、症状が改善しても主治医に指示された期間、薬を飲むことが大切です。
喉の痛みがひどい場合は柔らかく薄味の食事を工夫し、水分補給を心がけましょう。
【予防のポイント】
予防には、手洗い、咳エチケットが有効です。
咽頭痛がある場合は早めに医療機関等を受診し、検査を受けましょう。

図1 (PNG 19.6KB)

劇症型溶血性レンサ球菌感染症(STSS)

劇症型溶血性レンサ球菌感染症は、レンサ球菌による感染症です。通常は、レンサ球菌に感染しても無症候のことも多く、ほとんどは咽頭炎や皮膚の感染症にとどまります。しかし、稀に通常は細菌が存在しない組織(血液、筋肉、肺など)にレンサ球菌が侵入し、急激に症状が進行する重篤な疾患となることがあります。
小児が多く罹患するA群溶血性レンサ球菌咽頭炎とは区別されます。

【原因と感染経路】
上気道感染や創傷感染等がありますが、感染経路が不明な場合も多くあります。
【症状】
初期症状としては、発熱や悪寒などの風邪様の症状、四肢の疼痛や腫脹、創部の発赤などが見られます。発病から病状の進行が非常に急激かつ劇的で、筋肉周辺組織の壊死を起こしたり、血圧低下や多臓器不全からショック状態に陥り、発病後数十時間で死に至ることも少なくありません。
【治療】
集中管理のもと、抗菌剤による治療が行われます。筋膜炎の場合は、壊死を起こしている部分を切除し感染の拡大を防ぎます。重症化のリスクを下げるためには、早期に治療を開始することが重要です。
【予防のポイント】
劇症型溶血性レンサ球菌感染症に限らず、多くの感染症の予防には、手指衛生や咳エチケット、傷口の清潔な処置といった、基本的な感染防止対策が有効です。
また、発熱や咳や全身倦怠感などで食事が取れないなどの体調が悪いときは、かかりつけの医療機関などを受診しましょう。

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図5 (PNG 11.5KB)

マイコプラズマ肺炎

マイコプラズマ肺炎は、「肺炎マイコプラズマ」という細菌に感染することによって起こる呼吸器感染症です。小児や若い人の肺炎の原因として、比較的多いものの一つです。例年、患者として報告されるもののうち約80%は14歳以下ですが、成人の報告もみられます。マイコプラズマ肺炎は1年を通じてみられ、秋冬に増加する傾向があります。

【原因と感染経路】
感染した人のせきのしぶき(飛沫)を吸い込んだり(飛沫感染)、感染者と接触したりすること(接触感染)により感染すると言われています。家庭のほか、学校などの施設内でも感染の伝播がみられます。感染してから発症するまでの潜伏期間は長く、2~3週間くらいとされています。
【症状】
発熱や全身の倦怠感(だるさ)、頭痛、せきなどの症状がみられます(せきは少し遅れて始まることもあります)。せきは熱が下がった後も長期にわたって(3~4週間)続くのが特徴です。肺炎マイコプラズマに感染した人の多くは気管支炎で済み、軽い症状が続きます(一般に、小児の方が軽症で済むと言われています)が、一部の人は肺炎となったり、重症化したりすることもあります。また、5~10%未満の方で、中耳炎、胸膜炎、心筋炎、髄膜炎などの合併症を併発する症例も報告されています。
【治療】
マイコプラズマ肺炎は、マクロライド系などの抗菌薬で治療されます(※)。軽症で済む人が多いですが、重症化した場合には、入院して治療が行われます。せきが長引くなどの症状がある時は、医療機関で診察を受けるようにしましょう。また、マクロライド系抗菌薬が効かない「耐性菌」に感染した場合は他の抗菌薬で治療します。
(※)成人で、肺炎を伴わない気管支炎であれば、抗菌薬による治療を行わないことが推奨されています。
【予防のポイント】
保育施設、幼稚園、学校などの閉鎖施設内や家庭などでの感染伝播はみられるものの、短時間の曝露による感染拡大の可能性はそれほど高くなく、濃厚接触により感染することが多いと考えられています。普段から流水と石けんによる手洗いをすることが大切です。また、感染した場合は、家族間でもタオルの共用は避けましょう。せきの症状がある場合には、マスクを着用するなど“咳エチケット”を守ることを心がけましょう。

図1 (PNG 19.8KB)

侵襲性髄膜炎菌感染症

侵襲性髄膜炎菌感染症は、Neisseria meningitidis による侵襲性感染症として、本菌が髄液又は血液 などの無菌部位から検出される感染症です。
【感染経路】
飛沫感染である。家庭内や集団生活での濃厚接触はハイリスクとなる。有効治療開始後24時間経過するまでは感染源となります。宿主はヒトのみで、患者や鼻咽頭保菌者が感染源になります。
【主要症状】
潜伏期間は2-10日(平均4日)である。菌血症、髄膜炎、髄膜脳炎を呈します。急性劇症型では副腎出血やDICを呈するWaterhouse-Friderichsen症候群があります。それ以外に肺炎や尿道炎などを起こす。主要症状は、突然の発熱、頭痛、意識障害、けいれん(髄膜炎症状)、紫斑(DICによる)があります。
【治療】
初期治療としては静注でセフォタキシムやセフトリアキソンを使用し、感受性があれば静注ペニシリンなども使用可能です。治療期間は7日間です。
【予防のポイント】
飛沫予防策+接触予防策が大切です。学生寮などで共同生活を行う10代が最もリスクが高いとされているため、特に共同生活をしている例ではアウトブレイクに注意が必要です。

図1 (PNG 93.8KB)

図1 (PNG 9.35KB)

○咽頭結膜熱(プール熱)は、特別な治療法やワクチンはなく、原因となるアデノウイルスにはアルコール消毒も効きにくいことから、感染防止対策としては、流水や石けんによるこまめな手洗いや、咳やくしゃみをする時には口と鼻をティッシュ等でおおうなどの咳エチケットが大切です。
家庭、保育所、幼稚園、学校等においても感染防止対策の徹底、指導のご協力をお願いします。

図4 (PNG 230KB)

咽頭結膜熱

咽頭結膜熱とは、アデノウイルスによる感染症です。流行時期は夏期で、「プール熱」と呼ばれることもありましたが、タオルの共用が減った等の理由からプール利用に関連した集団感染報告は見られなくなってきています。

【原因と感染経路】
病原体はアデノウイルス(adenovirus)です。感染力は非常に強く、患者の咳やくしゃみなどのしぶきに含まれるウイルスによって感染(飛まつ感染)、あるいは、ウイルスが付着した手やタオルなどの患者が触れたものを介して感染します(接触感染)。
【症状】
潜伏期間は5~7日程度です。発熱・咽頭炎(のどの痛み・発赤など)・結膜炎(目の充血、めやになど)を3主症状とし、その他、リンパ節の腫れ、腹痛、下痢などが生じることもあります。症状は1~2週間程度でおさまります。頻度は高くありませんが、重症化した場合は肺炎などを合併することがあります。
【治療】
特別な治療はなく、症状に応じた対症療法が行われます。のどの痛みのため食事がとりづらい場合は、のどごしの良い食べやすいものを食べましょう。また、十分な水分摂取を行いましょう。
【予防のポイント】
アルコールは効きにくいため、石けんと流水による手洗いをこまめにしましょう。プールや温泉施設を利用する際は、前後のシャワーを必ず浴び、タオルは個別に使いましょう。

図2 (PNG 17KB)

図1 (PNG 5.69KB)

○手足口病は、主に「夏」に乳幼児を中心に流行する感染症です

○手足口病は、特別な治療法やワクチンはなく、感染予防には、こまめな手洗いが有効です。トイレの後やオムツ交換の後、食事の前には手洗いを心がけ、集団生活ではタオルの共有は避けましょう。

咳やくしゃみをする時には口と鼻をティッシュ等でおおう等、咳エチケットを心掛けましょう

図5 (PNG 220KB)

手足口病

手足口病(Hand, Foot and Mouth Disease:HFMD)は、口の中・手・足を中心に出る水疱性の発しんを主症状とする感染症です。

【原因と感染経路】
コクサッキーA群ウイルス(Coxsackievirus Group A)とエンテロウイルス71型(Enterovirus71)が主な原因となります。
患者の咳やくしゃみなどのしぶきに含まれるウイルスによって感染します(飛まつ感染)。また、水疱の内容物や便に排出されたウイルスが手などを介し、口や眼などの粘膜に入って感染します(経口・接触感染)。
【症状】
3〜5日の潜伏期間の後、口の粘膜・手のひら・足の甲または裏などに2〜3mmの水疱性の発しんが現れます。発熱は約3分の1にみられますが、高熱になることはあまりありません。一般的に軽症で、発しんは3〜7日で痂皮(かさぶた)を残さずに消失します。重症化はまれですが、合併症として急性脳炎や心筋炎があげられます。
【治療】
特別な治療法は無く、症状に応じた対症療法が行われます。
口の中に水泡ができ食事がとり難いため、柔らかく薄味の食事を工夫し、水分補給を心がけることが大切です。
頭痛やおう吐、発熱が続く場合は主治医に相談しましょう。
【予防のポイント】
予防接種はありません。
予防には、手洗い、咳エチケットが有効です。
発しんが消えた後も、3〜4週間は便にウイルスが排泄されるため、手洗いを徹底し、幼稚園、保育園、学校など集団生活ではタオルの共用を避けましょう。

220901 HPバナー(性感染症) (BMP 2.14MB)

図1 (PNG 17.1KB)

図1 (PNG 8.07KB)

RSウイルス感染症

RSウイルス感染症(respiratory syncytial virus infection)は、RSウイルスの感染による呼吸器の感染症です。何度も感染と発病を繰り返しますが、生後1歳までに半数以上が、2歳までにほぼ100%の児がRSウイルスに少なくとも1度は感染するとされています。
症状としては、発熱、鼻汁などの軽い風邪様の症状から重い肺炎まで様々です。RSウイルスの初回感染時には、より重症化しやすいといわれています。特に生後6ヶ月以内にRSウイルスに感染した場合には、細気管支炎、肺炎など重症化する場合があります。
感染によって重症化するリスクの高い基礎疾患を有する小児(特に早産児や生後24か月以下で心臓や肺に基礎疾患がある小児、神経・筋疾患やあるいは免疫不全の基礎疾患を有する小児等)や、生後6か月以内の乳児への感染には特に注意が必要です。また、慢性呼吸器疾患などの基礎疾患を有する高齢者も感染に特に注意が必要です。

【原因と感染経路】
病原体はRSウイルス(Respiratory syncytial virus)です。
患者の咳やくしゃみなどのしぶきに含まれるウイルスを吸い込むことによる「飛まつ感染」が主な感染経路ですが、ウイルスが付着した手で口や鼻に触れることによる「接触感染」もあります。
【症状】
潜伏期間は4〜6日です。症状としては、軽い風邪様の症状から重い肺炎まで様々です。低出生体重児、心疾患、肺疾患、免疫不全のある方は重症化のリスクが高いといわれています。初めて感染した場合は症状が重くなりやすいといわれており、終生免疫は獲得されないため、どの年齢でも再感染は起こりますが、一般的には年長児以降では重症化はしません。乳幼児期、特に1才以下でRSウイルスに初感染した場合は、細気管支炎、肺炎といった重篤な症状を引き起こすことがあります。
【治療】
特別な治療法は無く、症状に応じた対症療法が行われます。
【予防のポイント】
60歳以上を対象としたワクチン及び生まれてくる子の予防を目的に妊婦に接種するワクチンがあります。
予防には、手洗い、咳エチケットが有効です。
早産児や慢性呼吸器疾患を有するハイリスクな乳幼児には、重症のRSウイルス疾患を予防するためにパリビズマブ(抗RSウイルスヒト化モノクローナル抗体)という薬を使用する場合があります。使用については医師の判断になります。

図1 (PNG 18.2KB)

図2 (PNG 6.81KB)

ヘルパンギーナについて

ヘルパンギーナは、発熱と口腔粘膜にあらわれる水疱性の発しんを主症状とした感染症です。主に夏季に流行するいわゆる「夏かぜ」の代表的疾患です。

【原因と感染経路】
ヘルパンギーナは、発熱と口腔粘膜にあらわれる水疱性の発しんを主症状とした感染症です。主に夏季に流行するいわゆる「夏かぜ」の代表的疾患です。
【症状】
2~4日の潜伏期の後、突然の高熱、咽頭痛や咽頭発赤を呈し、口腔内に水疱や発赤が現れます。水疱は破れて痛みも伴います。2〜4日で解熱し、7日程度で治癒します。高熱による倦怠感や口腔内の痛みなどから、食事や水分を十分にとれず、脱水になることもあります。
 合併症としては、熱に伴う熱性けいれんと、まれに髄膜炎や心筋炎が生じることがあります。
【治療】
特別な治療法は無く、症状に応じた対症療法が行われます。
口の中に水疱ができ食事がとり難いため、柔らかく薄味の食事を工夫し、水分補給を心がけることが大切です。
頭痛やおう吐、発熱が続く場合は主治医に相談しましょう。
【予防のポイント】
予防接種はありません。
予防には、手洗い、咳エチケットが有効です。

230803 感染症概要(ヘルパンギーナ) (PNG 179KB)

図1 (PNG 16.6KB)

感染症の発生について

北海道の感染症流行状況

図1 (PNG 31.8KB)

インフルエンザの発生状況について

図4 (PNG 83KB)

腸管出血性大腸菌感染症の発生について

発生の概要【令和6年度】
保健所区分保健所受理日備考
室蘭無症状病原体保有者4月10日O008
江別無症状病原体保有者4月16日O111
千歳患者4月24日O103
帯広患者4月30日
O1・VT1VT2
千歳患者
5月7日
O157
上川無症状病原体保有者5月14日O124・VT2
帯広患者5月7日O型不明・VT2
釧路患者6月18日O157
千歳無症状病原体保有者6月11日O91
千歳無症状病原体保有者6月24日O91
帯広患者
7月8日O157・VT1
帯広患者7月11日O型不明・VT2
岩見沢患者7月12日O157
帯広患者7月22日O157・VT1・VT2
帯広患者7月31日O26・VT1
帯広患者7月31日O26・VT1
帯広患者8月6日O26・VT1
帯広患者8月6日O26・VT1
帯広患者8月9日O26・VT1
帯広無症状病原体保有者8月15日O26・VT1
帯広患者8月13日O26・VT1
帯広患者8月15日O26・VT1
帯広患者8月15日O26・VT1
名寄患者8月20日O157
北見患者8月23日O157
苫小牧無症状病原体保有者8月28日O型不明・VT1
名寄患者9月3日O157
北見患者8月29日O111
北見患者9月2日O111
帯広患者9月2日O26
帯広患者9月7日O26
富良野患者9月1日O157
富良野患者9月5日O157
帯広患者9月12日O157
紋別患者9月16日O26
帯広患者9月17日O157
帯広患者9月18日O157
北見患者9月17日O157
北見患者9月24日O157
苫小牧無症状病原体保有者10月1日O8
帯広患者10月15日O157
苫小牧無症状病原体保有者10月11日O型不明
釧路無症状病原体保有者10月17日O型不明
帯広患者10月15日O157
帯広患者10月13日O157
帯広患者10月13日O157
帯広患者10月14日O157
帯広患者10月14日O157
八雲患者10月10日O111
八雲患者10月13日O157
八雲患者10月16日O157
八雲患者10月16日O157
釧路無症状病原体保有者10月24日O型不明
中標津無症状病原体保有者10月25日O1
帯広患者10月21日O26
帯広患者10月25日O26
帯広患者10月25日O26
帯広患者11月11日O157・VT2
帯広患者11月14日O157・VT2

腸管出血性大腸菌とは

概  要:ベロ毒素を産生する大腸菌によって引き起こされる感染症であり、下痢、激しい腹痛、血
     便、発熱などが主な症状である。また、病原体を保有していても症状がない場合もある(無
     症状病原体保有者)。
感染経路:汚染された食品からの感染、患者のふん便に含まれる大腸菌が直接または間接的に口から入
     ることによる感染
潜伏期間:3~5日が多いが、1週間以上の場合もある
予防等:食品の十分な加熱(75℃で1分間以上の加熱で死滅)等
    汚染が疑われる物については、アルコール、熱湯、次亜塩素酸ナトリウム製剤(台所用漂白
    剤)、亜塩素酸水等での消毒

230803 感染症概要(腸管出血性大腸菌感染症) (PNG 228KB)

過去の発生状況

241122 感染症概要(腸管出血性大腸菌感染症) (BMP 2.14MB)

細菌性赤痢の発生について

第26週(令和5年6月26日~7月2日)以降の発生はありません。

発生の概要
保健所区分保健所受理日備考

細菌性赤痢とは

概  要:赤痢菌によって引き起こされる感染症であり、発熱、下痢、腹痛が見られ、重い場合は
     テネスムス(しぶり腹;便意は強いがなかなか排便できないこと)、膿・粘血便(便に
     膿・粘液・血液が混じる)が見られることがある。
感染経路:汚染された食品や水などの摂取、細菌が付着した手や食器などを介した感染(経口感染)
潜伏期間:1~5日(大多数は3日以内)
予防等 :衛生状態の悪い地域では、生水、氷、生野菜など加熱されていない食品を口にしない。
     トイレの後や食事の前には石けんと流水で十分に加熱する。

過去5年間の発生状況

過去5年間
2019年2020年2021年2022年2023年
件数(件)84001

腸チフスの発生について

保健所区分保健所受理日備考
帯広患者8月29日高熱、比較的徐脈、下痢、腸出血

腸チフスについて

概  要:サルモネラ属のチフス菌による感染症。口から移る病気ですが、下痢はあまりみられない。
     日本では年間30~60例の患者が報告されており、ほとんどが海外での感染例。
     主症状は、高熱、頭痛、全身のだるさ、高熱時に数時間現れる胸や背中、腹の淡いピンク色の発疹、便秘など。
感染経路:感染したヒトの便や尿に汚染された水、氷、食べものの摂取による。
潜伏期間:7~14日
流行の時期:主に11月~3月に集中しているが、一年を通して発生する
予防等:十分に加熱された飲食物を摂取しましょう。

全道の発生状況について

下記リンク先で公開しています。

感染性胃腸炎患者等の集団発生について

道立保健所管内で感染性胃腸炎患者及びその疑いのある者が発生したのでお知らせします

発生の概要【令和6年度】
保健所施設種別患者数保健所受理日確認したウイルス
網走保育所23人4月8日ノロウイルス
滝川介護保険施設34人4月8日 ノロウイルス
上川介護福祉施設15人4月15日ノロウイルス
倶知安保育所12人4月16日サポウイルス、アデノウイルス   
岩見沢小学校15人4月17日ノロウイルス
帯広保育所11人4月17日ノロウイルス
北見小学校29人4月19日ノロウイルス
滝川保育所18人4月18日ノロウイルス
室蘭介護保険施設12人4月17日ノロウイルス
深川保育所13人4月24日ノロウイルス
江別保育所23人4月24日ノロウイルス
留萌保育所17人4月26日ノロウイルス
帯広保育所21人4月23日ノロウイルス
帯広保健所22人5月1日アストロウイルス
帯広介護保険施設14人5月7日ノロウイルス
帯広介護保険施設12人5月8日ノロウイルス
帯広保育所14人5月13日ノロウイルス
帯広保育所17人5月13日ノロウイルス
帯広保育所16人5月13日ノロウイルス
帯広保育所13人5月14日ノロウイルス
岩見沢保育所19人5月20日ノロウイルス
岩内社会福祉施設30人5月11日サポウイルス
苫小牧保育所61人5月20日ノロウイルス
江別介護保険施設19人5月23日ノロウイルス
江別老人福祉施設17人5月23日ノロウイルス
帯広保育所29人5月23日ノロウイルス
帯広保育所13人5月24日ノロウイルス
江別老人福祉施設15人5月27日ノロウイルス
滝川幼稚園32人5月28日ノロウイルス
帯広保育所37人5月28日ノロウイルス
帯広社会福祉施設11人5月30日ノロウイルス
浦河保育所28人5月31日ノロウイルス
室蘭保育所25人6月3日サポウイルス
帯広保育所11人6月13日ノロウイルス
帯広保育所14人6月10日ノロウイルス
帯広保育所16人6月17日ノロウイルス
帯広保育所15人6月19日ノロウイルス
帯広保育所11人6月21日ノロウイルス、アデノウイルス
帯広保育所10人6月25日ノロウイルス
千歳保育所14人7月4日ノロウイルス
室蘭保育所28人7月4日ノロウイルス
留萌保育所12人7月2日ノロウイルス、アデノウイルス
千歳保育所14人7月10日ノロウイルス
帯広保育所17人7月5日ノロウイルス
中標津保育所25人7月11日ノロウイルス
千歳介護事業所13人7月18日ノロウイルス
千歳社会福祉施設219月26日
帯広保育所15人9月26日アデノウイルス
八雲社会福祉施設19人10月18日ノロウイルス
江別老人福祉施設19人10月23日ノロウイルス
根室介護保険施設36人10月29日ノロウイルス
八雲保育所23人10月28日ノロウイルス
深川介護事業所30人11月7日ノロウイルス

ノロウイルスとは

概  要:ノロウイルスとは、世界中に広く分布し、急性胃腸炎の原因の一つとなるウイルスである。
     主症状は、吐き気、嘔吐、腹痛、下痢、発熱(軽度)。通常3日以内に回復し、予後良好
感染経路:ウイルスに汚染された飲食物を口にすることや、ウイルスが含まれるふん便や吐ぶつから人
     の手などを介して二次感染、飛沫感染等の直接感染
潜伏期間:24~48時間
流行の時期:主に11月~3月に集中しているが、一年を通して発生する
予防等:一般的な感染症対策として、消毒用エタノールや逆性石鹸(塩化ベンザルコニウム)が用いら
    れることがありますが、ノロウイルスを完全に失活化する方法としては、次亜塩素酸ナトリウ
    ムや亜塩素酸水や加熱による処理があります。

サポウイルスとは

概  要:サポウイルスとは、主に乳幼児にみられる急性胃腸炎の原因の一つとなるウイルスである。
     主な症状は、吐き気、嘔吐、腹痛、下痢、発熱(軽度)。通常3日以内に回復し予後良好
感染経路:ウイルスに汚染された飲食物を口にすることや、ウイルスが含まれるふん便や吐ぶつから人
     の手などを介して二次感染、飛沫感染等の直接感染
潜伏期間:24~48時間
予防等:一般的な感染症対策として、消毒用エタノールや逆性石鹸(塩化ベンザルコニウム)が用いら
    れることがありますが、サポウイルスを完全に失活化する方法としては、次亜塩素酸ナトリウ
    ムや亜塩素酸水や加熱による処理があります。

アストロウイルスとは

概  要:アストロウイルスとは、世界中に広く分布し、急性胃腸炎の原因の一つとなるウイルスである。
     主症状は、吐き気、嘔吐、腹痛、下痢、発熱(軽度)。
感染経路:ウイルスに汚染された飲食物を口にすることや、ウイルスが含まれるふん便や吐ぶつから人
     の手などを介して二次感染、飛沫感染等の直接感染
潜伏期間:1~4日
流行の時期:主に冬から春にかけて発生し、ノロウイルスやロタウイルスに比べ低頻度だが、一年を通して発生する
予防等:一般的な感染症対策として、消毒用エタノールや逆性石鹸(塩化ベンザルコニウム)が用いら
    れることがありますが、アストロウイルスを完全に失活化する方法としては、次亜塩素酸ナトリウ
    ムや亜塩素酸水や加熱による処理があります。

アデノウイルスとは

概  要:アデノウイルスとは、主に乳幼児にみられる急性胃腸炎の原因の一つとなるウイルスで、
     主な症状は咽頭炎や肺炎などの呼吸器疾患、咽頭結膜熱(プール熱)や流行性角結膜炎などの
     眼疾患等、胃腸炎。通常1週間以内に回復し、予後良好
感染経路:ウイルスに汚染された飲食物を口にすることや、ウイルスが含まれるふん便や吐ぶつから人の手などを介して二次感染、飛沫感染等の直接感染
潜伏期間:3~10日
流行の時期:ノロウイルスやロタウイルスに比べ低頻度だが、一年を通して発生する
予防等:一般的な感染症対策として、消毒用エタノールや逆性石鹸(塩化ベンザルコニウム)が用いら
    れることがありますが、アデノウイルスを完全に失活化する方法としては、次亜塩素酸ナトリウ
    ムや亜塩素酸水や加熱による処理があります。

道内の感染性胃腸炎の発生状況※HP公表月を基準

R6年月別
1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
件数(件)1920991498005
有症者数(人)32742616518928317113400110
年別
2017年2018年2019年2020年2021年2022年2023年2024年
件数(件)188148146671878713497
有症者数(人)4,4543,0193,0101,3544,2171,7082,9291,894

定点医療機関からの感染性胃腸炎患者報告数について

下記リンク先で詳細データを公開しています。

図1 (PNG 72.4KB)

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