最優秀賞
作品タイトル『一生の傷』
作成者:大作 絢花さん(大学生(北海道教育大学札幌校))
【有識者講評】
○ 血を黄色で表現する配慮や、黒板消しを活用した「消えない一生の傷」の表現、駅の表札で行為の行く末を表す発想など、斬新なアイデアでアニメの良さを上手に活用している。
○ 若年層が共感しやすい柔らかい線を用いたアニメで表現されており、ストーリーに感情移入しやすかった。全体を無彩色にして、危機感を感じて欲しい部分のみ意図的に黄色で表現しており、制作者のメッセージをしっかりと感じることができた。
ショート部門優秀賞
作品タイトル『誹謗中傷はどのくらいひどい?』
作成者:本多 玲亜さん(大学生(北海道教育大学札幌校))
【有識者講評】
○ コミカルなキャラや明るいBGMで残酷なテーマを緩和しており、とても好感が持てる。
○ 誹謗中傷全てが犯罪にあたるわけではないので、最後のワンカットの「誹謗中傷は犯罪です」をシンプルに「誹謗中傷はやめましょう」と表現しても良かったかもしれない。
○ 軽さと重さを上手に入れ込んだ表現で、画面構成も良くて分かりやすく、日常的に良く使用するスマホ画面を連想させるデザインは、作品に入り込みやすいものだった。
作品タイトル『奥』
作成者:北海道岩見沢緑陵高等学校6班のみなさん (内田 果那さん、佐藤 紗菜さん、伊藤 翼さん、本間 陸さん)
【有識者講評】
○ 流れゆく心無い文章を、落下し積み重なる表現で上手にみせており、アイコンの「奥」を見せる一点に集中した良い構成でメッセージ性もあり、しっかりとまとまっている。
○ 若年層が興味・関心のあるSNSに着目したストーリー展開は、問題提起として非常に良かった。アイコンをゆっくりと捲って利用者の素顔を見せる演出も、何かあれば覗きたくなるという人間の欲求と合わさって、とても効果的に感じた。
ムービー部門優秀賞
作品タイトル『画面の向こう側』
作成者:髙島 萌柚さん(大学生(北海道教育大学札幌校))
【有識者講評】
○ 作品の全体的な雰囲気がとても個性的で、絵もアニメーションもきれいで丁寧に作っており、主人公の葛藤もしっかりと伝わってくる。
○ ゆっくり静かな演出によるストーリー展開は、この問題がありふれた日常のなかでいつでも起きる可能性があることを示唆しており、非常に良かった。
奨励賞
作品タイトル『最初はグー!人権法!』
作成者:北海道佐呂間高等学校放送局のみなさん
【有識者講評】
○ (人権法という法は存在しないので)親しみやすさを優先した表現が適切かという論点はあるが、人権を分かりやすく表現しようとする工夫が随所に見られた。
○ プライバシー侵害など人権を侵害することが表現の自由にあたるかのような、不正確な印象を与える点もあるが、気軽に微笑ましく見ることができ、人権への関心を持ってもらう意味では強く印象に残り、今後も考察を深めてくれることに期待したい作品。
○ 若い創り手が、ユニークなアイデアを形にしてくれたことが嬉しかった。技術・感性的にさらに伸びる可能性を感じるので、これからも映像を作り続けてほしいと思った。
コンテストの概要
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