道内では、様々な外来植物の生育が確認されています。
外来生物法に基づく特定外来生物は、栽培したり、生きたまま保管・運搬したりすることなどは原則禁止されており、違反すると罰則が科せられます。
また、北海道生物の多様性の保全等に関する条例(北海道生物多様性保全条例)に基づく指定外来種については、特定飼養施設における栽培を義務付け、野外への放出を原則禁止しています。
生育域の拡大を防止するため、駆除にご協力いただくとともに、自宅の庭等で栽培しないようご注意ください。
【駆除時の注意点】
特定外来生物は生きたまま保管・運搬することは禁止されているため、引き抜き等した後、種子等が飛散しないよう袋に密閉するなどした上で、その場に数日放置し、枯死してから一般廃棄物として処分してください。
なお、特定外来生物の見分け方については、環境省の特定外来生物同定マニュアル(植物)などを参考としてください。
【目撃情報】
道内における外来植物の生育状況を把握するため、目撃情報を収集しています。
外来植物を目撃した方は、報告フォームから報告してください。
道内における外来植物
以下に、道内において確認され、生態系等に係る被害が懸念される外来植物の一部を紹介しています。
イワミツバ(指定外来種)
道では、イワミツバを北海道生物多様性保全条例に基づく「指定外来種」に指定しています。
- 学名:Aegopodium podagraria L.
- 原産地:ユーラシア
- 導入の原因:戦前に食用として栽培されていたものが逸出
- 生活史型:多年草
- 大きさ:40~80cm
- 開花時期:6~8月
- 生育環境:溝端、湿地、道端、空地など
フランスギク(指定外来種)
道では、フランスギクを北海道生物多様性保全条例に基づく「指定外来種」に指定しています。
- 学名:Leucanthemum vulgare Lam.
- 原産地:ヨーロッパの温帯地域
- 導入の原因:庭園に栽培され、逸出。芝生種子に混入もある。
- 生活史型:多年草
- 大きさ:30~60cm
- 開花時期:6~8月
- 生育環境:道端、荒地など
オオハンゴウソウ(特定外来生物)
オオハンゴンソウは、外来生物法に基づく「特定外来生物」に指定されており、道内172市町村(※)で生育が確認されています。
※令和6年度「特定外来生物の市町村別侵入状況の把握のためのアンケート」調査の結果について
- 学名:Rudbeckia laciniata L.
- 原産地:北アメリカ
- 導入の原因:明治中期に観賞用として導入され、逸出
- 生活史型:多年草
- 大きさ:100~250cm
- 開花時期:8~9月
- 生育環境:道端、河川沿い、湿った牧草地など
参考
オオキンケイギク(特定外来生物)
オオキンケイギクは、外来生物法に基づく「特定外来生物」に指定されており、道内26市町村(※)で生育が確認されています。
※令和6年度「特定外来生物の市町村別侵入状況の把握のためのアンケート」調査の結果について
- 学名:Coreopsis lanceolata L.
- 原産地:北アメリカ
- 導入の原因:観賞用として栽培され、逸出
- 生活史型:多年草
- 大きさ:30~70cm
- 開花時期:5~7月
- 生育環境:道端、河川敷、海岸など
(写真:環境省提供)
参考
アレチウリ(特定外来生物)
アレチウリは、外来生物法に基づく「特定外来生物」に指定されており、道内7市町村(※)で生育が確認されています。
※令和6年度「特定外来生物の市町村別侵入状況の把握のためのアンケート」調査の結果について
- 学名:Sicyos angulatus L.
- 原産地:北アメリカ
- 導入の原因:種子が輸入大豆などに混入し、飼料畑に発生・ごみ捨て場などで繁殖し問題化
- 生活史型:一年草・つる性
- 大きさ:長さ数~十数m
- 開花時期:7~9月
- 生育環境:耕地の土手などの藪、飼料畑、空地など
(写真:環境省提供)
参考
アメリカオニアザミ
アメリカオニアザミは、特定外来生物や指定外来種に指定されていませんが、道内各地で確認されている国外由来の外来種です。
鋭い棘を持つのが特徴です。(駆除する際には、けがをしないようご注意ください。)
- 学名:Cirsium vulgare (Savi) Tenore
- 原産地:ヨーロッパ
- 導入の原因:牧草種子又は家畜飼料に混入
- 生活史型:二年草
- 大きさ:50~100cm
- 開花時期:8~9月
- 生育環境:道端、牧草地、河川敷、原野など