ニセコ積丹小樽海岸国定公園

[S.38. 7.24指定・19,009ha]

ニセコ積丹小樽海岸国定公園

MAP

ニセコ積丹小樽海岸国定公園MAP

概要

1,000m級の山々がそびえるニセコ連峰と雷電海岸、積丹半島から小樽に至る海岸を含む海陸にわたる公園で、ニセコアンヌプリ・チセヌプリ・目国内岳などのすぐれた山岳景観と、海蝕崖の連続する豪壮な海岸風景を特色としています。また、道内の公園で唯一、海中公園地区に指定されています。

地域

ニセコ積丹小樽海岸国定公園は、北海道西部の日本海側に位置し、小樽市、蘭越町、ニセコ町、倶知安町、共和町、岩内町、積丹町、古平町、余市町、泊村、神恵内村の1市8町2村にまたがって広がる、面積およそ19,000haの自然公園です。
公園区域は、ニセコアンヌプリ、イワオヌプリ、ニトヌプリ、チセヌプリ、目国内岳、雷電山、岩内岳などのニセコ連峰を中心とした1,000m級の山岳景観や神仙沼、大谷地などの山地湿原、コックリ湖などの火山性湖沼及び雷電海岸の海蝕崖の海岸部からなる「ニセコ地区」と、オタモイ、忍路、赤岩の海蝕崖とロウソク岩などの奇岩及び積丹岬、神威岬、ビヤノ岬等からなる「積丹・小樽海岸地区」の2地区に大別され、山と水と海岸の変化に富んだ景観を含んでいます。
また、積丹半島から日本海に突出した積丹岬、神威岬、ビヤノ岬の各周辺と小樽海岸周辺は、北海道で唯一の「海域公園地区」に指定されています。
ちなみに、その美しい姿から「蝦夷富士」と呼ばれ、ニセコ地区を拠点に登山を楽しむ人も多い羊蹄山は、この公園ではなく、支笏洞爺国立公園の区域に指定されています。

気候

公園の区域は、北海道西部の日本海側に位置していることから、ほぼ全域が裏日本型の気候に属し、春から夏にかけては温暖で晴天に恵まれる日が多いのですが、冬は北西の季節風を受け、降雪量が多く、平地でも11月中旬から4月中旬までは根雪に覆われます。しかし、複雑な地勢のため、局地的に気象はかなり異なり、特に冬はその違いが著しく現れます。ニセコ地区は、北海道で最も降雪が早く、道内屈指の豪雪地帯なのに対し、小樽海岸は、比較的温暖で積雪量も少なめです。また、積丹半島などの沿岸部は、季節風を正面から受けて風雪が強く、海の波も激しくなります。

歴史

本公園の区域は、北海道後志総合振興局管内に指定されていますが、「しりべし」という地名が初めて書物に出てくるのは「日本書紀」です。659年に大和朝廷の命を受けた阿部比羅夫が船軍180艘をもって蝦夷国を討ち、「後方羊蹄」に群領(役所)を置いて帰ったと記されています。1869年(明治2年)には国郡制が制定され、「後志国」が置かれました。
自然公園としては、ニセコ地域が1950年(昭和25年)に道立公園として指定されたのが、その始まりで、1958年(昭和33年)に道立自然公園条例が施行されたことにより道立自然公園となりました。
その後、1963年(昭和38年)7月24日に、ほぼ現在と同じ区域が国定公園として指定され、数度の公園区域の変更などを経て現在に至っています。

見どころ

ニセコ地区

ニセコアンヌプリ、イワオヌプリ、ニトヌプリ、チセヌプリ、目国内岳、雷電山、岩内岳などの鳥海火山帯に属するニセコ連峰を中心とした1,000m級の山岳で、カンバ類、イタヤカエデ、ミズナラ、シナノキ等広葉樹が多く、地表はチシマザサに覆われていますが、山頂周辺にはハイマツに混じってガンコウラン、イソツツジ、キバナシャクナゲ等の高山植物群落が見られます。また、各所に点在する大小の山地湿原、湖沼などには、ヒオウギアヤメ、タチギボウシ、ミズバショウ等の植物群落が発達しており、特に、大谷地付近には、わが国で初めてここで見つけられたフサスギナ群落が分布しています。また、日本海に面して断崖が連なる雷電海岸も絶景です。
本山系には、登山、キャンプ、ハイキングといった自然探勝の拠点や、昆布、湯本、二セコ、新見などの多数の温泉があります。また、当地区のスキー場は全国的にも有名です。

ニセコ地区

積丹・小樽海岸地区

当地区の海岸線は、積丹半島の火山群の山裾が直接日本海の荒波に洗われ、海面から100m以上の高さの海蝕崖景観を形成しています。また、随所に窓岩、神威岩、女郎子岩、ローソク岩などの奇岩、怪石類、岩礁が見られ、海浜にはハマナス、ハマエンドウ、エゾスカシユリ等も見られます。特にこの地域に固有のものとして、オショロソウの別名で知られるバシクルモンが見られます。ハイキング、キャンプといった自然探勝や、海水浴、海釣りなども楽しまれています。

積丹・小樽海岸地区

海域公園地区

積丹半島海域公園地区は、積丹半島から日本海に突出したビヤノ岬、積丹岬、神威岬の各周辺にあり、海蝕崖、岩礁の発達が著しく、変化のある海底地形を形成しています。岩礁に着生している石さんご類のムツサンゴなど、各種の無脊椎動物を海底探勝船から観察することができます。
小樽海岸海域公園地区も、海蝕崖の発達が著しく、海域には温帯、亜寒帯に属する海藻や草原状のスガモ群落、紅藻類が美しい海中景観を呈しています。この地区にも観光船が運航されていて、海と断崖の景観を楽しむことができます。

神仙沼

標高760mの地点にあり、アカエゾマツなどの原生林に囲まれた沼です。四季に織りなすさまざまな風景から、数あるニセコの湖沼の中で最も美しいと言われています。

神仙沼

長沼

ひょうたんを思わせる形で、豊かな緑に包まれています。神仙沼と隣り合わせて背後にそびえるチセヌプリとのコントラストが美しい、原生林に囲まれた沼です。

長沼

ニセコアンヌプリ

ニセコアンヌプリとイワオヌプリに挟まれた谷あいの温泉で、夏は登山やニセコ湖沼群探勝のベースキャンプとして古くから人気があり、冬は深い雪に囲まれた野趣あふれた露天風呂が旅情をそそります。

ニセコアンヌプリ

五色温泉郷

ニセコアンヌプリとイワオヌプリに挟まれた谷あいの温泉で、夏は登山やニセコ湖沼群探勝のベースキャンプとして古くから人気があり、冬は深い雪に囲まれた野趣あふれた露天風呂が旅情をそそります。

五色温泉郷

湯本温泉郷

チセヌプリの南麓に沸く熱湯の沼、大湯沼を源泉にした温泉です。大湯沼では学術的に貴重とされる黄色球状硫黄が見られます。夏は登山やニセコ湖沼群めぐりの拠点として親しまれます。

湯本温泉郷

昆布温泉郷

ニセコ山系の温泉郷の中では最大の規模を誇り、春の新緑、秋の紅葉が美しい渓流沿いに広がっており、若者グループからファミリーまで幅広く楽しまれています。

昆布温泉郷

雷電温泉郷

日本海の荒波が造りだした奇岩怪石が連なる、荒々しい雰囲気の海沿いにあり、雷電海岸での海水浴の宿として親しまれています。日本海に沈む美しい夕日が楽しめます。

雷電温泉郷

おたる水族館

東洋でも有数の規模を誇り、約350種2万点以上の生きものが飼育されています。オタリア、トド、イルカのショー、ラッコなどが人気を集め、近隣地区だけでなく、道内外から多くの観光客がやってきます。

おたる水族館

神威岬

険しい岬ですが、岬の先端まで遊歩道が伸び、遥かな水平線を見渡せます。岬の先端の神威岩には、悲恋の物語が伝えられています。「水無しの立岩」の周辺は海域公園地区に指定されています。

神威岬

積丹岬

積丹半島の最北端にある、波に削られた断崖絶壁の岬です。東は余市のシリパ岬から西は神威岬までが一望できます。日本の渚百選にも選ばれた美しい渚の島武意海岸と結ばれています。

積丹岬

ニセコパノラマライン

春は新緑、秋は紅葉が雄大に広がる大パノラマを車窓から眺めながら、気分爽快のドライブが楽しめます。ただし、わき見運転やスピードの出し過ぎには、くれぐれもご注意を。例年11月上旬から5月下旬まで一部が冬期閉鎖されています。

ニセコパノラマライン

ワーケーションモデルコース

ワーケーションモデルコース

ワーケーションモデルコース

イベント情報

6月初旬

ニセコ山開き

6月上旬

ワイスホルン
神仙沼自然休養林山開き
ニセコ山系の新緑

7月中旬

群来(くき)まつり

9月中旬

ニセコマラソンフェスティバル

10月上旬~中旬

ニセコ山系の紅葉

11月下旬

ニセコ国際ひらふスキー場開き
ニセコアンヌプリ国際スキー場開き

お問合せ

北海道後志総合振興局 保健環境部 環境生活課
TEL 0136-23-1354

カテゴリー

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