北海道レッドリスト【哺乳類編】改訂版(2016年)について
1.改訂検討の体制
哺乳類については、以下の構成員による「北海道希少野生動植物保護対策検討委員会哺乳類専門部会」を設置(平成26~27年度設置。平成28年度は「北海道希少野生動植物種保護対策検討有識者会議哺乳類専門部会」として開催。)して詳細な検討作業を行いました。
・北海道希少野生動植物保護対策検討委員会哺乳類専門部会構成員一覧表
氏 名 |
所 属 等 |
備 考 |
押田 龍夫 | 帯広畜産大学畜産生命科学研究部門 教授 | 部会長 |
宇野 裕之 | 北海道立総合研究機構環境科学研究センター 研究主幹 | 部会委員 |
赤坂 卓美 | 帯広畜産大学畜産生命科学研究部門 助教 | 専門委員 |
小林 万里 | 東京農業大学生物産業学部 教授 | 専門委員 |
※ 平成26~27年度設置。平成28年度は「北海道希少野生動植物種保護対策検討有識者会議哺乳類専門部会」
として開催。
として開催。
2.改訂検討の方法
道内に生息記録のある哺乳類の種・亜種について目録を作成した上で、収集した文献や専門的知見による生息地の現状や個体数の減少等の状況、環境省や他県のレッドデータブック・レッドリストへの掲載状況などを基に、評価対象種を選定、定性的な要件による対象種のカテゴリー判定等の評価を行い、評価結果をリスト化しました。
〇 「【種・亜種目録】北海道の哺乳類(2016年)」 へ
3.改訂結果の概要
哺乳類については、目録に掲載された計66種(亜種を含む。以下同じ。)のうち、改訂版レッドリストに掲載されたのは計30種で、改訂前と比べて4種増加しました。
区分別に見ると、絶滅危惧に分類されるものでは、Vu(絶滅危惧2類)としてトウキョウトガリネズミ及びエゾオコジョが掲載されました(ニホンアシカはCr→Ex(絶滅)、ヒメホオヒゲコウモリ及びゼニガタアザラシはいずれもVu→Nt(準絶滅危惧)となりました。)。
また、Nt(準絶滅危惧)としてエゾナキウサギ、ニホンウサギコウモリ、ヒメヒナコウモリ、エゾクロテン他計17種が掲載され、改訂前と比べて2種増加しました。
さらに、今回から設定したDd(情報不足)としてエゾシマリス、アゴヒゲアザラシ他計3種が掲載されました。
目録掲載 |
レッドリスト掲載種・亜種数 |
レッドリスト |
||||||||||
Ex |
Ew |
Cr |
En |
Vu |
Nt(R) |
Dd |
N |
Lp |
合計(B) |
|||
旧版(2001年) |
62 |
2 |
0 |
1 |
0 |
4 |
15 |
- |
1 |
4 |
26 |
41.9% |
改訂版(2016年) |
66 |
3 |
0 |
0 |
0 |
2 |
17 |
3 |
3 |
3 |
30 |
45.5% |
増減(改訂版-旧版) |
4 |
1 |
0 |
-1 |
0 |
-2 |
2 |
- |
2 |
-1 |
4 |
- |
※1 準絶滅危惧(Nt)については旧版では希少種(R)と表記していた。
※2 情報不足(Dd)については旧版ではカテゴリー区分がなかった。
※3 絶滅のおそれのある個体群(Lp)については個体群数を表記した(1つの種で複数の個体群が選定される場合あり)。
※4 合計(B)についてはEx~Nの各種数、Lpのみ該当する種数を加算した(表記の数値の単純加算とは異なる場合あり)。
※2 情報不足(Dd)については旧版ではカテゴリー区分がなかった。
※3 絶滅のおそれのある個体群(Lp)については個体群数を表記した(1つの種で複数の個体群が選定される場合あり)。
※4 合計(B)についてはEx~Nの各種数、Lpのみ該当する種数を加算した(表記の数値の単純加算とは異なる場合あり)。