北海道レッドリスト【昆虫>チョウ目編】改訂版(2016年)について
1.改訂検討の体制
昆虫は種数が非常に多く、かつ、極めて多様な分類群で構成されていることから、目毎に検討することとし、チョウ目の検討にあたっては、以下の構成員による「北海道希少野生動植物保護対策検討委員会昆虫専門部会」を設置して詳細な検討作業を行いました。
・北海道希少野生動植物保護対策検討委員会昆虫専門部会構成員一覧表(チョウ目)
氏 名 |
所 属 等 |
備 考 |
大原昌宏 | 北海道大学総合博物館 教授 | 部会長 |
堀繁久 | 北海道開拓記念館 主任学芸員(現北海道博物館 学芸主幹) | 部会委員 |
保田信紀 | 大雪山自然史研究所 所長 | 専門委員 |
青山慎一 | (元日本鱗翅学会評議員) | 専門委員 |
小木広行 | 日本蛾類学会会員 | 専門委員 |
2.改訂検討の方法
道内に生息記録のあるチョウ目の種・亜種について目録を作成した上で、収集した文献や専門的知見による生息地の現状や個体数の減少等の状況、環境省や他県のレッドデータブック・レッドリストへの掲載状況などを基に、評価対象種を選定、定性的な要件による対象種のカテゴリー判定等の評価を行い、評価結果をリスト化しました。
〇 「【種・亜種目録】北海道のチョウ・ガ(2016年)」 へ
※ 目録の引用形式については、次のとおりとしていただきますようお願いします。
「北海道(2016)【種・亜種目録】北海道のチョウ・ガ(2016年12月22日時点道調べ),
「北海道(2016)【種・亜種目録】北海道のチョウ・ガ(2016年12月22日時点道調べ),
<http://www.pref.hokkaido.lg.jp/ks/skn/syuasyumokuroku_konchu.choumoku.pdf>〇年〇月〇日アクセス.」
3.改訂結果の概要
チョウ目については、目録に掲載された計3,077種(亜種を含む。以下同じ。)のうち、改訂版レッドリストに掲載されたのは計74種で、改訂前と比べて23種増加しました。
区分別に見ると、絶滅危惧に分類されるものでは、Cr(絶滅危惧1A類)としてベニモンマダラ道南亜種及びヒメチャマダラセセリの2種、En(絶滅危惧1B類)としてアサマシジミ北海道亜種、Vu(絶滅危惧2類)としてウスアオヨトウ、ヒメシロチョウ及びキタテハの3種の計6種が掲載されました。
3.改訂結果の概要
チョウ目については、目録に掲載された計3,077種(亜種を含む。以下同じ。)のうち、改訂版レッドリストに掲載されたのは計74種で、改訂前と比べて23種増加しました。
区分別に見ると、絶滅危惧に分類されるものでは、Cr(絶滅危惧1A類)としてベニモンマダラ道南亜種及びヒメチャマダラセセリの2種、En(絶滅危惧1B類)としてアサマシジミ北海道亜種、Vu(絶滅危惧2類)としてウスアオヨトウ、ヒメシロチョウ及びキタテハの3種の計6種が掲載されました。
また、Nt(準絶滅危惧)としてスギゴケヒメハマキ、ダイミョウセセリ、シロホソバ、アラスカヒゲナガ他計49種が掲載され、改訂前と比べて13種増加しました。
さらに、今回から設定したDd(情報不足)としてウラクロシジミ他計7種が掲載されました。
目録掲載 |
レッドリスト掲載種・亜種数 |
レッドリスト |
||||||||||
Ex |
Ew |
Cr |
En |
Vu |
Nt(R) |
Dd |
N |
Lp |
合計(B) |
|||
旧版(2001年) |
2,630 |
1 |
0 |
1 |
2 |
2 |
36 |
- |
9 |
0 |
51 |
1.9% |
改訂版(2016年) |
3,077 |
1 |
0 |
2 |
1 |
3 |
49 |
7 |
11 |
0 |
74 |
2.4% |
増減(改訂版-旧版) |
447 |
0 |
0 |
1 |
-1 |
1 |
13 |
- |
2 |
0 |
23 |
- |
※1 準絶滅危惧(Nt)については旧版では希少種(R)と表記していた。
※2 情報不足(Dd)については旧版ではカテゴリー区分がなかった。
※3 絶滅のおそれのある個体群(Lp)については個体群数を表記した(1つの種で複数の個体群が選定される場合あり)。
※4 合計(B)についてはEx~Nの各種数、Lpのみ該当する種数を加算した(表記の数値の単純加算とは異なる場合あり)。
※2 情報不足(Dd)については旧版ではカテゴリー区分がなかった。
※3 絶滅のおそれのある個体群(Lp)については個体群数を表記した(1つの種で複数の個体群が選定される場合あり)。
※4 合計(B)についてはEx~Nの各種数、Lpのみ該当する種数を加算した(表記の数値の単純加算とは異なる場合あり)。