次世代半導体工場の進出に伴うPFASのモニタリングについて

 国内の検出状況や米国における飲料水基準の強化等から、有機フッ素化合物(PFAS)に係る道民の関心が高まっている中、道では、次世代半導体工場の立地にあたり、PFASが半導体の製造にも使用されてきたことを踏まえ、道民の皆様の安全・安心のため、排水先となる千歳川におけるPFAS調査を次のとおり実施しました。
 なお、ラピダス社では、PFASのうち、製造・輸入等が原則禁止されているPFOS、PFOA及びPFHxSは使用しないこととしていますが、稼働後における千歳川の環境の変化を客観的かつ科学的に評価するためのバックグラウンドを把握するため、道において、稼働前の調査を行いました。

概要

1 調査地点

・千歳川(本流)2地点
 (1)ゆめみ野(江別市、千歳市浄化センターから約40km下流)
 (2)根志越橋(千歳市、千歳市浄化センターの下流1km以内)

2 採水年月日

令和6年(2024年)9月19日

3 測定項目

PFOS、PFOA、PFHxS

4 測定結果

・PFOS及びPFOAは、全て暫定目標値(指針値)未満となっています。
・PFHxSについては、指針値等が設定されていないため評価することはできませんが、「根志越橋」が0.15ng/L、「ゆめみ野」が0.42ng/Lの値となっております。

5 今後の予定

 検討中。

関連情報

1 有機フッ素化合物について

 有機フッ素化合物(PFAS)は、1万種類以上の物質があるとされ、その中でも、PFOS(ペルフルオロオクタンスルホン酸)、PFOA(ペルフルオロオクタン酸)は、幅広い用途で使用されてきましたが、現在では、国内での使用・製造が原則禁止されています。
 厚生労働省は、2020年に、PFOS及びPFOAを水道水における水質管理目標設定項目に指定し、暫定目標値(PFOSとPFOAの合算値で50ng/L)を定めるとともに、同年、環境省においても、水質汚濁に係る要監視項目に指定し、公共用水域や地下水に係る暫定目標値(指針値、PFOSとPFOAの合算値で50ng/L)を定めています。

 詳細は、下記HPを参照下さい。

 なお、PFOS及びPFOAの関連物質である PFHxS(ペルフルオロヘキサンスルホン酸)については、指針値等は設定されていませんが、環境省において、令和3年3月に要調査項目に位置付けられたことなどを踏まえ、上記の調査地点で、参考までに測定しました。

2 ラピダス社の排水について

 ラピダス社からの排水は、法令で定める基準値を満たすよう自社で処理を行った上で、下水処理場に接続し、同社で排水のモニタリングを行うこととしています。

3 ラピダス社のPFAS対策について

 ラピダス社は、PFASのうちPFOS、PFOA及びPFHxSは使用しないことに加え、その他のPFASを含む可能性のある材料は、排水に流さず全量回収し、産業廃棄物として専門業者で適切に処理することとしています。

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