令和6年度(2024年度)北海道若年優秀技能者知事賞受賞者
令和6年度(2024年度)北海道若年優秀技能者知事賞は、次の15名の方々が受賞されました。
氏名 | 職名・勤務先 | 受賞理由 |
北村 有里紗 (29歳) |
内装仕上げ工 加藤建設(株) |
・札幌高等技術専門校修了後、平成28年に加藤建設(株)に入社、以来、現場での自己研鑽を重ね優れた技能を修得し、令和3年には1級内装仕上げ施工技能士の資格を取得した。 ・若年でありながら建築内装に対する技能修得に時間を惜しまず努力する姿は、女性技能士として優秀な技能と共に他の若手技能者の模範であり、後輩技能者の育成にも成果を上げている。 ・現場での作業効率を上げるため、伝統技能を継承しつつもノミや鉋などの手工具からマルチツール等の電動工具で補えるところは積極的に取り入れ、作業時間の短縮や製品品質の向上へとつなげている。 ・札幌高等技術専門校の修了生と若年技能者を中心に構成されている札幌市建築業組合「技術技能士会」の会員として、札幌技能フェスティバルに毎年参加し、木製椅子などの製作体験を通じて来場者にものづくりの楽しさや技能の素晴らしさを伝えている。 |
橋本 和弥 (27歳) |
タイル張工 B.B.タイル工業 |
・平成28年マルニシテグラ(株)に入社、以来、タイル工として従事し、たゆみない努力により優れたタイル技能の習得に取り組み、令和4年一級タイル張り技能士を取得。その真摯な作業態度は他の若手技能者の模範となっており、タイル張り技能士の担い手不足が深刻な道内において、次世代を担う第一人者と言われている。 ・入社以来、6年間で難関である一級技能検定に合格するなど、他の若手技能者の目標と模範となっている。 ・作業現場では常に整理整頓と作業の安全を心掛けるとともに、施工法手順に必要な下地、タイルの種類、使用接着剤など最適な組合せを判別し、高い施工効果と効率化をもたらし、工期の厳守と短縮を図った。 ・札幌タイル煉瓦工事組合が参加する「札幌技能フェスティバル」においては、講師として児童や市民にものづくりの素晴らしさや楽しさを伝え、技能尊重機運の醸成に貢献した。 |
後藤 飛鳥 (30歳) |
鉄道車両組立工・修理工 札幌交通機械(株) |
・平成25年北海道ジェイ・アール・サイバネット(株)に入社、以来、鉄道車両電気部品検修業務に従事し、たゆみない努力と自己研鑽に努め、優れた技能を習得するとともに、鉄道車両の安全安定輸送を通じ、地域社会の発展に貢献してきた。 ・1級鉄道車両製造・整備技能士さらに1級電気機器組立て技能士を取得し、高い技術技能を生かした業務に取り組み、優秀な技術者として他の技能者の模範となっている。 ・職場内では、業務の安全と効率化を目指した改善活動が認められ、優良賞を受賞した。また、環境整備、5S推進にも積極的に取り組み成果を上げている。 ・鉄道車両電気部品検修に際し、高い技能技術を駆使し品質向上を図り、公共交通機関である鉄道輸送の安全輸送に多大な貢献をした。 |
濱野 颯一郎 (27歳) |
屋根ふき工 (有)浜野金属工業 |
・数年の建築板金修行期間を経て、令和3年に(有)浜野金属工業に板金工として入社、以来、責任ある施工業務及び専務業を経験し、1級建築板金技能士を取得。特に作業の効率化と完成度の追求の面においては、道内若手技能者の中で随一の存在である。 ・現場施工責任者や会社運営に携わる中で、常に他の技術者の模範となる意識が高く、現場では技術指導、安全衛生管理の徹底をしている。 ・雪国ならではの屋根や外壁の結露やすが漏れ処理の仕組みを考案し、新築やリフォーム工事にかかわらず雨漏り対策に努めて、客先を満足させる成果を収めている。 ・地域活性化事業の実行委員としても活動し、江別市民まつり、鳴子まつり、風街夏祭り等のイベントの運営責任者として活躍をしている。 |
高田 峻佑 (30歳) |
鉄道車両組立工・修理工 北海道旅客鉄道(株) 苗穂工場 |
・平成25年北海道旅客鉄道(株)に入社、以来研鑽を積み、1級鉄道車両製造・整備技能士を取得。たゆみない努力により優れた技能を習得するとともに、業界の振興、地域社会の発展に貢献した。特に車両の電気ぎ装の技能については、道内若手技能者の中での第一人者と言われている。 ・若年ながらも短期間で作業に必要な技術力を身に付けてきており、若手社員の中核を担うなど、事業所に欠くことのできない人材に成長しており、他の技術者の模範となっている。 ・作業に関わる手順書や検修調書の作成、見直しを行っている上、安全かつ作業をしやすくするための治具の製作も自ら進んで行い働きやすい職場づくりに貢献している。 |
山尾 優希菜 (28歳) |
木製家具・建具製造工 (株)白崎建具製作所 |
・(株)白崎建具製作所に木製建具製造工として入社、以来、一貫して木製建具製造の業務に従事し、一級建具製作技能士を取得。木製建具製作の技能においては、第55回技能五輪全国大会で金賞、ものづくり一本木選奨で奨励賞を受賞するなど、道内若手技能者の中での第一人者と言われている。 ・工場の作業スペースの整理整頓を心掛けることにより、作業効率を高め安全性を確保する姿勢は、他の技能者の模範となっている。 ・手作業のみならずNC(数値制御加工機械)の操作にも熟練し、複雑なデザインの製品の製作業務にも率先して取り組んでいる。 ・建築CADでの製作図作成作業にも従事し、デザイン性や実用性にも優れた木製建具の作図を行い、ユーザーから高い信頼を獲得し受注に貢献。 |
鈴木 瑛介 (25歳) |
築炉工 大和工業(株) 室蘭事業所 |
・平成30年大和工業(株)に築炉工として入社、以来、工業炉の耐火物築造作業に従事し、2級築炉技能士を取得。仕事に対する積極性とたゆみない努力により優れた技能を習得するとともに、業界の振興・地域社会の発展に貢献した。築炉の主である耐火煉瓦積みの技能については、若手が希少な築炉業界の中でも卓越した技能を有する貴重な人材と言われている。 ・若年層のリーダーとして、新人や後輩の指導を率先して行い、同世代築炉の技能レベルの底上げをするなど、他の技能者の模範となっている。 ・従前から行っている自社の築炉作業方法に自分の経験を活かし、新しい視点から作業の改善を積極的に行っている。 ・築炉の技術を活用した地域の神社、幼稚園等の花壇や歩廊の煉瓦積み等のボランティア活動を続けてきた。 |
綿谷 武彦 (29歳) |
屋根ふき工 梨木工業(有) |
・平成30年梨木工業(有)に入社、以来、建築板金の業務に従事、たゆまぬ努力で自身の技能レベルを向上させ、令和6年には1級建築板金技能士を取得したほか、業界の振興、地域社会の発展に貢献し、特に屋根施工の技能については、道内若手技能者の中でも高く評価されている。 ・他の技能者に作業の手順を説明だけでなく、実作業でそつなく指導している。 ・工場等の軒先シャッター出入口ひさしの雨水・落雪処理工事において、一番過酷な場所に防水性と可動性を持たせるための施工方法を独自に考案。雨に濡らさずに商品の出し入れができるようになったと客先からも好評を得ている。 ・苫小牧地区建築板金技能士会に所属しており、技能祭に毎年出品したり、ボランティア活動に積極的に参加するなどしている。 |
髙橋 直哉 (30歳) |
輸送用機械器具組立・修理工 トヨタ自動車北海道(株) |
・平成25年トヨタ自動車北海道(株)に入社、以来、一貫して自動車部品(自動変速機・無段変速機・ハイブリット)の生産設備保全(予防・予知・処置)業務に従事しており、平成26年から1年間、トヨタ工業学園専門部の職業訓練を受け、たゆまぬ努力で高度な専門性を学び「電気・機械」修理におけるスペシャリスト技能者へと急成長を遂げてきた。 ・新人の指導も精力的に行う姿勢から高い信頼と評価を得て、作業指揮者といった責任ある立場でリーダーシップを発揮する活躍からも他の技術者の模範となっている。 ・製品の大型化によって起きた小さな変化(搬送ベルトの溶け具合)を見落とさずに気づき、搬送故障を低減させた。 ・休日においても、特定炉設備のためだけに工場全域へのエアー送気を行っていることの無駄に気づいたことから、特定炉設備に小型コンプレッサーを個別に配置することを提起。これにより休日の工場全域への送気を停止させることができ、消費電力の削減効果が得られ、社会環境への貢献に繋がった。 |
荒谷 駿太 (29歳) |
機械加工 いすゞエンジン製造北海道(株) |
・平成14年いすゞエンジン製造北海道(株)に入社、以降、機械加工の製造業務に従事し、たゆみない努力により1級機械加工技能士を取得、業界の振興、地域社会の発展に貢献した。特に手加工(プログラム)の技能については、道内若手技能者の中での第一人者と言われている。 ・マシニングセンタ作業において外国人実習生の指導をするなど、他の若手作業者の模範となっている。 ・治具の改善により段取り回数を減らして効率を良くするなど、寸法精度向上と加工納期短縮化を図っている。 ・6年前より外国人実習生の教育を担当し、40名の随時検定試験の合格者を出すなど、マシニングの指導者として貢献している。 |
吉澤 和磨 (27歳) |
建設機械整備工 (株)アクティオ旭川営業所 |
・平成30年(株)アクティオに入社後、たゆみない努力により優れた技能を習得し、一級建設機械整備技能士、第二種電気工事士を取得。建設機械レンタル業界における道内若手技能者の中でも極めて優れた人材である。 ・若手、同僚の建設機械整備技能士受検の際に実技指導を行い、技能検定試験合格を助長。 ・自社建機の特定自主点検を率先して行い、多数の実績を上げている。 ・優れた技術が認められ、千歳のラピダス建築工事におけるレンタル用建機の整備に係る応援要請を受けて、R5~R6年春まで稼働中の建機の整備作業を担った。 |
村上 貴志 (30歳) |
建設機械整備工 (株)カナモト紋別営業所 |
・平成28年(株)カナモトに入社後、一級建設機械整備技能士、可搬形発電機整備技術者等の資格を取得。建設機械レンタル業整備部門において、若年ながら業界を牽引する存在として高く評価されている。また、認定電気工事従事者の資格も取得し、電気設備の保守点検にも技能を発揮、高度な技術力と革新的な姿勢は道内の建設機械レンタル業界において際立っている。 ・後輩への熱心な指導によりチーム全体の技術レベルを底上げしている。 ・高度な技術力により、現場における効率化や品質向上を劇的に進め、同僚から絶大な信頼を得ている。 ・社内業務では率先して保守点検業務に従事し、機械トラブルの現場対応等においても客先から高く評価されている。 |
上之段 知基 (29歳) |
塗装工 北海道道路整備(株) |
・平成26年北海道道路整備(株)に路面標示・区画線工として入社、以来、路面標示・区画線の施工業務に従事している。たゆみない努力により単一級路面標示施工技能士の資格を早期に取得し、業界の振興、地域社会の発展に貢献した。 ・準備作業から本施工、後片付けに至るまでの全ての作業において若手の指導者として自覚を持ち指導している。 ・ハンドマーカーの作業は、線種によっては一度塗布した後は乾燥を待って次工程に入る必要があるが、塗付の順番や養生の仕方に工夫することで作業時間を短縮させている。 ・国交省の自転車活用法に基づき創設されたナショナルサイクルルート制度に北海道で唯一指定された「トカプチ400」において、自転車通行の安全上重要な矢羽根工(ニート工法)の施工について、率先して工法の勉強を行い、社内においても施工リーダーとしての役割も担っている。また、幕別町における地域貢献活動の一環として、勤務先である北海道道路整備(株)が行った町営駐車場の区画線補修にも積極的に参加した。 |
高橋 朋良(28歳) | 型枠工 城成建設(株) |
・平成27年城成建設(株)に型枠大工として入社後、一貫して型枠工事業務に従事し、たゆみない努力により優れた技能を習得。2級型枠施工技能士を取得しており、階段型枠の技能については、道内の若手技能者の中でもトップクラスの技術力である。 ・その活躍ぶりから、業界内では技術や他の若年技能者の模範となる姿が高く評価されており、業界全体の発展に寄与している。 ・建築物の施工に当たり、常に効率を追求し作業の改善と資源の再利用を推進している。 ・令和5年度釧路地方技能士会優良青年技能士表彰を受賞。他の若年技能者を牽引し励みとなっている活躍振りは、型枠施工業界に大きく貢献している。 |
山角 啓輔 (30歳)
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鉄道車両組立工・修理工 北海道旅客鉄道(株) |
・平成25年北海道旅客鉄道(株)に入社、以来、研鑽を積み、1級鉄道車両製造・整備技能士、1級機械加工技能士を取得。たゆみない努力により優れた技能を習得するとともに、鉄道業界の振興、安全輸送の確保に貢献した。特に鉄道車両の走行装置検修技術については、道内若手技能者の中での第一人者と言われている。 ・たゆまぬ努力で自身の技能レベルの向上を追求する姿は、他の技能者の模範となっており、事業所に欠くことのできない存在に成長している。 ・「キハ54形気動車」の減速機の改善を考案し、当人の機械加工技術により設計、製作することにより減速機の不具合を改善した。 ・「SL冬の湿原号」の破損した部品を当人の優れた機械加工技術により製作することにより、道内唯一の蒸気機関車による観光列車である「SL冬の湿原号」の運行を支え、地域の振興に貢献した。 |