10月12日付け申し入れ(環境・エネルギー室)
10月12日付け申し入れについて
平成10年10月12日付け核燃料サイクル開発機構からの申入れ書
10サイクル機構(立地)001
平 成 1 0 年 1 0 月 1 2 日
北海道知事
堀 達也 殿
核燃料サイクル開発機構
理事長 都甲 泰正
幌延町における深地層の研究について(申入れ)
拝啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
当サイクル機構は、動燃を抜本的に改組し、10月1日に発足したところであります。今後は、安全確保を最優先に社会に開かれた組織・体制のもと、地元重視を基本として業務を行い、真に国民の負託に応えるよう誠心誠意努力して参る所存です。
さて、本年2月26日付で科学技術庁から北海道に対し申入れがなされました。それを受けて当サイクル機構におきましては、新たな提案である深地層試験につきまして、具体的に検討を進め、今般別添の「深地層研究所(仮称)計画」をとりまとめました。
当サイクル機構の進める高レベル放射性廃棄物の処理処分に係わる研究開発は、原子力政策上極めて重要な課題であり、とりわけ深地層の研究は、技術的、社会的にも重要な研究として早期実現が望まれております。また、本年6月の原子力委員会において「岐阜県及び新たに提案された北海道における深地層の研究施設の計画を地元の理解を得て推進する。」と決定されております。
幌延町における深地層の研究は、深部地質環境の科学的研究及び処分システムの設計・施工に係る技術に関する研究開発などを進める一方、地層処分に対する国民の理解と信頼を醸成していくという社会的な観点からも極めて重要な役割を担っております。また、学術的研究に寄与できる開かれた研究の場として整備し、広く内外の研究者の参画が得られる国際的研究拠点として位置付けるとともに、地震研究等地域の特徴を踏まえた研究開発もできるように進めていきたいと考えています。
幌延町には、深地層の研究の対象となる厚い堆積岩の広い分布と塩水系地下水の存在を確認していることから、結晶質岩と淡水系の地下水を対象とする岐阜県瑞浪市における「超深地層研究所」と対比できる特徴を有しており、当サイクル機構として、深地層の研究の場として適切な地であると考えております。
また、深地層の研究を行う施設には、放射性廃棄物を持ち込むことはしません。
つきましては、別添「深地層研究所(仮称)計画」に従って、深地層の研究の実施及び施設の設置について申し入れたく、以上の点をご参酌の上、特段のご高配を賜りますようお願い申しあげます。
敬 具
※ 深地層研究所(仮称)計画書については、大冊のため省略。
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