12月18日付け再度の申入れ(環境・エネルギー室)
12月18日付け再度の申入れについて
平成10年12月18日付け再度の申入れについて
10サイクル機構(立地)013
平 成 10 年 12 月 18 日
北 海 道 知 事
堀 達 也 殿
核 燃 料 サ イ ク ル 開 発 機 構
理 事 長 都 甲 泰 正
幌延町における深地層の研究について(申入れ)
拝啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
本年2月26日、科学技術庁から北海道に対し申入れがなされ、それを受けて当機構としては、先般幌延町における深地層の研究についての申入れを行いましたが、高レベル放射性廃棄物の中間貯蔵施設の立地の考え方について、道民の方々に対して疑念と不信を招く結果となりましたことを改めて深くお詫び申し上げます。当機構としては、この反省を踏まえ、意思疎通を十分に図るためのタスクチームを発足し、活動をはじめているところであり、また、職員の意識改革を図るためにこれまで実施してきた職員研修等に、引き続き取り組んで参る所存です。
当機構としては、幌延町における深地層の研究では、研究実施区域に、研究期間中はもとより終了後においても、放射性廃棄物は持ち込まないし、使用することはありません。また、当該区域を将来とも放射性廃棄物の処分場にすることはありません。さらに、放射性廃棄物の中間貯蔵施設については、先の貯蔵工学センター計画を取り止めたことから、幌延町への同施設の立地は将来ともありません。
幌延町における深地層の研究は、深部地質環境の科学的研究及び処分システムの設計・施工に係る技術に関する研究開発などを進める計画です。また、学術的研究に寄与できる開かれた研究の場として整備し、広く内外の研究者の参画が得られる国際的研究拠点として位置付けるとともに、地震研究等地域の特徴を踏まえた研究開発もできるように進めていきたいと考えています。
幌延町には、深地層の研究の対象となる厚い堆積岩の広い分布と塩水系地下水の存在を確認していることから、結晶質岩と淡水系の地下水を対象とする岐阜県瑞浪市における「超深地層研究所」と対比できる特徴を有しており、当機構として、深地層の研究の場として適切な地であると考えております。
つきましては、別添「深地層研究所(仮称)計画」に従って、深地層の研究の実施及び施設の設置について、再度申し入れたく、以上の点をご参酌の上、特段のご高配を賜りますようお願い申しあげます。
敬 具
※「深地層研究所(仮称)計画書」については、大冊のため省略。
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