オゾン層保護

 

オゾン層保護

  フロンは、有害な紫外線を吸収するオゾン層の破壊や地球温暖化を促進することから、その対策はオゾン層
保護のみならず地球温暖化防止のためにも大変重要です。
  オゾン層を守り、地球温暖化を防ぐために、普段から取り組めることがあります。

        

オゾン層の現状 

  オゾンは、地表から約10~50km上空の成層圏に多く存在しており、このオゾンが多く集まる層のことをオゾ
ン層と呼びます。このオゾン層は、太陽光に含まれる有害な紫外線の大部分を吸収し、地球上の生物を守るバリ
アとなっています。
     しかし、フロンなどのオゾン層破壊物質によってオゾン層の破壊が進んでおり、南極上空では、毎年8~12月
頃にオゾンホール(オゾンの濃度が極端に減った状態)が観測されています。

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                南半球における10月の月平均オゾン全量分布(1979年及び2009年)

フロン類と地球温暖化対策の関係

 
     オゾン層の破壊の主な原因とされているフロンは、安価で扱い易く、人体へも無害であるため、冷蔵庫やエ
     アコンの冷媒や、スプレーの噴射剤などに使用されてきました。
     しかし、オゾン層の破壊が確認されてからは、フロン等のオゾン層破壊物質は世界的に生産が規制される
      よ うになりました。規制を受けて、オゾン層を破壊しない代替フロンと呼ばれる物質が開発され、様々な用途
      に 使われています。
        フロン、代替フロンは、強力な温室効果ガスでもあります。特に、代替フロンであるHFC(ハイドロフルオロカ
      ーボン)は、京都議定書の削減対象物質となっており、京都議定書の削減約束を達成するためにも、それら 
      の排出抑制が必要です。 

 オゾン層保護や地球温暖化防止に向けての取組

 

  我が国では、国際的に協調してオゾン層保護対策を推進するため、1985年の「オゾン層保護のための   
 ウィーン条約」、1978年の「オゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書」に加入し、1988年、
世界に先駆けて「オゾン層保護法」を制定しました。この法律に基づき、オゾン層破壊物質の生産規制や排
出抑制に取り組んでいます。
    また、フロン類の大気中への放出を防ぐため、「フロン排出抑制法」、「家電リサイクル法」及び「自動車リサイクル法」に基づき、製品を廃棄するときのフロン類の回収・適正処理を義務づけています。 

  わたしたちにできること。その1 フロンの類の回収に協力しましょう。

    ビルオーナー、商店主等は、業務用の空調機器・冷凍機器(ビル空調・食品のショーケース、冷凍・
  冷蔵庫等)を廃棄する時と整備する時は、登録を受けた充填回収業者にフロン類の充填及び回収を依頼しましょう。
    詳しくは、フロン排出抑制法    

     家庭では、家庭用の冷蔵・冷凍庫やエアコン、洗濯乾燥機(ヒートポンプ式)を廃棄する時は、家電
   小売店等に回収を依頼し、収集・運搬料金とリサイクル料金を支払いましょう。
    詳しくは、家電リサイクル法

    自動車ユーザーは、自動車を廃棄する時は、登録を受けた引取業者に引き渡しましょう。
    詳しくは、自動車リサイクル法

  わたしたちにできること。その2 ノンフロン製品を選びましょう。

     近年、フロンや代替フロンに代わって、オゾン層を破壊せず地球温暖化にも影響の少ない物質を
   用いた「ノンフロン」製品が開発・普及してきました。 特に、家庭用冷蔵庫や建材用断熱材の分野で
   ノンフロン製品の普及が進んでいます。 地球環境の保全のため、ノンフロン製品を選ぶようにしましょ 
   う。

  わたしたちにできること。その3 オゾン層や紫外線について知りましょう。

      環境省では、毎年「オゾン層等の監視結果に関する年次報告書」を発行して、オゾン層の状況や
    オゾン層破壊物質の大気中濃度の監視結果を公表しています。
      また、気象庁でも、オゾン層などの観測結果を公表しています。

     環境省のホームページ(オゾン層保護・地球温暖化防止とフロン対策)

              第20回オゾン層保護・地球温暖化防止大賞の募集について(日刊工業産業研究所)

   
       
 
 
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