農業保険制度

農業保険制度(農業共済・収入保険)関係

 農業経営には、自然災害による収穫量の減少や市場価格下落による収入の減少など、様々なリスクがあります。
 農業者の皆様には、これらのリスクに対して自ら備えるため、保険制度を利用することが重要です。
 国では、農業共済収入保険の2つの保険制度(農業保険制度)を用意し、保険料の一部を補助しています。

1.農業共済制度について

 自然災害などによる収穫量の減少等の損失を補てんします。

農業共済制度の概要 (PDF 283KB)

農業共済(農林水産省のウェブページへ遷移します。)

2.収入保険制度について

 原則として全ての農産物を対象に、自然災害による収穫量の減少や価格の低下をはじめ、農業者の経営努力では避けられない収入の減少を広く補償します。

◆収入保険制度の概要

農業経営の収入保険(農林水産省のウェブページへ遷移します。)

北海道農業共済組合(NOSAI北海道)収入保険パンフレット・チラシのページ(NOSAI北海道のウェブページへ遷移します。)

※ 農業保険法の施行後4年を迎え、収入保険制度が拡充されます!(農林水産省のウェブページへ遷移します。)

◆収入保険制度の保険料等のシミュレーション

 収入保険制度の保険料や補てん金等の試算、農業共済制度・類似制度との保険料等の比較のため、農業共済組合がシミュレーションファイルを作成しています。

 収入保険制度の保険料等シミュレーション(NOSAI北海道のウェブページへ遷移します。)

3.道内の農業保険の加入者の声

 NOSAI北海道では、農業保険に加入されている方々のご意見を伺い、農業共済新聞や広報誌「NOSAIほっかいどう」、ホームページに掲載しています。
 道が取材に同行した加入者の声について、紹介します。

◆ 函館農業生産法人有限会社 代表取締役

      農事組合法人函館つるの生産組合 理事  大槻 幸司さん(函館市)  園芸施設共済・収入保険

 
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 大槻さんは、20ha以上の畑で大根、にんじん、じゃがいもなどを作付けする「函館農業生産法人」と、約50棟のハウスでアスパラ栽培などを手がける「函館つるの生産組合」を経営されています。
 両法人では、多くの農産物を直接契約により出荷していることから、毎年一定量の農産物を安定的に生産する必要があると仰っています。また、函館つるの生産組合で生産される高品質のアスパラは、「海の神」のブランド名で有名百貨店などに出荷されています。
 大槻さんの畑がある地域は、これまで大雪となることはほとんどありませんでしたが、数年前に大雪に見舞われることがありました。積雪によるハウス倒壊などの危険性は、経営上の大きなリスクとなることから、こうしたリスクに備えて、令和4年から園芸施設共済、令和5年から収入保険に加入したとのことです。
 大槻さんは「まだ共済金や保険金の支払が発生したことはないが、農業保険は万が一への備えとして安心感がある」と仰っています。

 

◆ 水稲・花き農家 桐木洋光さん(厚真町)  園芸施設共済・収入保険

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 厚真町で水稲とカーネーションを中心にスプレーマム、デルフィニウムといった3品目をハウス8棟で栽培する桐木さん(52歳)は、現在、厚真町の花き部会で部会長をしています。
 過去には、2016年に竜巻や突風による被害があって、ビニールが破れたり、パイプが折れ曲がったりして、全くハウスが使えない状況になりました。
 2018年の台風では、倉庫代わりに使用していたハウスが飛ばされ、近くの電柱に巻き付くなどの被害もありました。
 胆振東部地震の時は、ハウスは無事でしたが、電気、水道が止まり、いつ再出荷できるか分からないという思いもよらない経験をしました。
 何が起こるか分からないことを経験しているので、園芸施設共済には、先代の頃からずっと加入しており、現在は付保割合(※)8割に付保割合追加特約2割を追加して、補償を充実させています。
 また、2020年から収入保険に加入していますが、2014年には苗や土の準備をしていたのに深刻な水不足のため、一部の圃場で水稲の移植ができない経験をしました。収入保険が移植前の事故であっても、補償対象になることや保険料率が低く、桐木さんの場合はこれまで払っていた掛金と同程度の負担で水稲だけでなく、花きを含めて補償を受けられることから、加入を決めたとのことです。
 園芸施設共済と収入保険の両方に入っていることに関して、「ビニールだけではなくパイプの補償もしてもらえることや、被覆時期以外でも補償してもらえること、また、収入全体の補償が受けられ、安心できることは本当にありがたい」と仰っています。

(※)「保険金額」の「保険価値(共済の対象を金銭に評価した額)」に対する割合

 

◆果樹農家 仙北要さん(増毛町)  収入保険

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 増毛町でりんご、おうとう、洋なし、和なし、もも、プルーンなど、様々な品種を約3ha栽培する仙北さん(46歳)は、2021年春先の低温による凍霜害をきっかけに翌2022年1月から収入保険に加入しています。
 25歳で就農して6年前に父から経営を継承し、現在は、増毛町果樹協会会長を務めています。
 これまでは、果樹共済・収入保険のいずれにも加入していませんでしたが、収入保険は自然災害に加え、けがや病気、取引先の倒産など、経営を総合的に守ることに魅力を感じ、加入により安心感が増したと仰っています。
 将来の夢は、現在の観光果樹園に加えてカフェを開き、農園の果物を使ったメニューを提供し、観光とも一層連携していきたいとのことでした。

 

◆米・畑作・野菜農家 中井博敏さん(和寒町)  園芸施設共済・収入保険

中井さん.png

 和寒町で水稲やそば、かぼちゃ、キャベツなど約30haと水稲育苗ハウス5棟で営農する中井さん(42歳)は、園芸施設共済と収入保険の両方に加入しています。
 育苗ハウスの被覆期間は短いことから、以前は補償の必要性をあまり感じていなかったそうですが、数年前の大雪でパイプが沈むなどの被害を受け、その翌年にNOSAIの職員の方から園芸施設共済を勧められたことが加入するきっかけだったそうです。被覆していない期間も補償されることや掛金が思っていたほど高くなかったことなどから、近年の異常気象を危惧し、万一に備えて加入を決断したとのことです。
 また、近年は新型コロナウイルス感染症の影響による農作物の価格低下などもあったことから、自然災害だけでなく、価格低下なども反映される収入保険に併せて加入することで、様々なリスクに備えた堅実な経営を行っています。

 

◆畑作・野菜農家 後藤満晴さん(大空町)  園芸施設共済

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 大空町でばれいしょ、てん菜、小麦など約29haとてん菜育苗ハウス1棟、野菜ハウスなど2棟で営農する後藤さん(49歳)。父から経営を継承し、園芸施設共済には父の代から加入しており、当時は短期加入も可能で冬場だけ加入していましたが、今は制度改正もあり、通年で加入しているとのこと。平成25年頃には、激しい強風でハウスがパイプごとつぶれたことがありました。南風が強い土地のため、倉庫が風防止になるように、ハウスの設置場所を変え、被害はだいぶ収まりましたが、令和4年4月の西風で再び被害を受けました。
 農業経営の上で一番リスクと感じることは自然災害で、「北海道であれば雪の被害だけを考えればよいと思いがちだが、通年で何が起こるか分からないので、保険を掛けておいた方が安心」とのことでした。「何かあった時の共済なので、今後も園芸施設共済に加入し続けたい」と仰っています。 

 

その他、農業保険に加入されている農家の方々の声をご紹介します。

●園芸施設共済

 NOSAI北海道「加入者の声」(NOSAI北海道のウェブページへ遷移します。)

●収入保険

 NOSAI北海道「加入者の声」(NOSAI北海道のウェブページへ遷移します。)

● NOSAI北海道「広報誌」(NOSAI北海道のウェブページへ遷移します。広報誌『NOSAI ほっかいどう』の中に収入保険の加入者の声のコーナーがあります。)

 

4.その他

◆制度の詳細

農業保険(収入保険・農業共済) 農林水産省のウェブページを参照願います。

 

◆NOSAI北海道の各種パンフレット

 下記のNOSAI北海道のウェブページとパンフレットを参照願います。

NOSAI北海道ウェブページ 農作物共済

NOSAI北海道ウェブページ 畑作物共済

NOSAI北海道ウェブページ 果樹共済

NOSAI北海道ウェブページ 園芸施設共済

NOSAI北海道ウェブページ 収入保険

家畜共済パンフレット (PDF 1.31MB)

 

◆北海道農業共済保険審査会

附属機関等の概要 (PDF 64.3KB)

・会議の開催予定・会議資料・議事録
    現在、開催予定はありません。

 

◆制度に関するご相談・お問い合わせ先

・北海道農政部農業経営局農業経営課組合指導係
    札幌市中央区北3条西6丁目
  Tel  011-204-5390(直通)

各事業所のお問い合わせ窓口

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