Q14
Q14 農業試験場ではどのような有機栽培技術の開発を進めていますか?
多くの人が有機栽培に取り組むようになるためには、有機栽培技術の開発と普及が必要となります。このため、(地独)北海道立総合研究機構農業研究本部では、平成16年度よりプロジェクト体制を組んで、有機農業技術の試験研究に取り組んでいるところです。
有機農業の実態を踏まえると、「収量のレベルが低く変動が大きいこと」、「土壌から作物への養分吸収のメカニズムなどが判っていないこと」、「病害虫や雑草に対する防除対策が確立されていないこと」、「農家経営が成立する条件などが整理されていないこと」などが当面する課題となっています。また、中長期的課題として、地域資源の循環利用による環境負荷のさらなる軽減技術や畜産分野の研究も必要です。
このようなことから、開発する技術は、「有機JAS規格に合致すること」、「再現性が高くて広く活用可能なこと」、「慣行栽培の8~9割(当面)の収量を確保できるものであること」などを条件とし、既に有機栽培に取り組んでいる農家ほ場を研究の起点として、各研究分野で協力しながら研究課題に取り組んでいます。
なお、平成27年度までの研究成果は、(地独)北海道立総合研究機構農業研究本部のホームページに掲載されていますので、参考にしてください。