家族・隣近所の安全・安心は自主防災組織から
自主防災組織とは、どんな組織?
災害対策基本法 第2条の2 2項(基本理念)
住民一人一人が自ら行う防災活動及び自主防災組織(住民の隣保協同の精神に基づく自発的な防災組織をいう。以下同じ。)その他の地域における多様な主体が自発的に行う防災活動を促進すること。
災害対策基本法 第5条第2項(市町村の責務)
市町村長は・・・・当該市町村の区域内の公共的団体等の防災に関する組織及び自主防災組織の充実を図るほか、住民の自発的な防災活動の促進を図り、市町村の有する全ての機能を充分に発揮するように努めなければならない。
どうして自主防災組織が必要なの?
阪神・淡路大震災や新潟中越地震など、災害の規模が大きくなればなるほど、地域の防災機関(自治体や消防)が全ての災害現場に向かうことは難しくなります。
阪神・淡路大震災では6千名を超える尊い命が犠牲となりましたが、ガレキ下から救出された人々は2万5千~3万5千人とも言われており、その救出にあたって活躍したのは、地域の住民や小規模事業所の方たちでした。
また、平成17年、尼崎市において発生した列車事故でも、事故直後から周辺の事業所が救出・救助にあたり大きな成果をあげています。
災害時においては、「自助」、「公助」とともに 、地域における自主防災組織、ボランティア、企業などが助け合う「共助」 の仕組みの構築が重要です。
自主防災組織とは、地域住民が自分たちの地域は自分で守るという自覚、連帯感に基づき自主的に結成する組織です。
自主防災組織というための要件
地域の住民が組織結成に合意し、規約、組織、活動内容を定めることで成立します。
(役場等に許可や届出の手続は必要ありませんが、連携して活動するため結成したことを役場等にお知らせください。)
自主防災組織を設置して活動することの効果
- 平常時には、地域の連帯感や地域コミュニティの向上が図られます。
- 防災という話題で、家族、隣近所、町内会等で意見やお話をすることで連帯が増します。
- 災害時には、被害を軽減することが可能となります。
- 災害時には、各自が取るべき行動を理解していることで、被害を極めて少なくすることができます。
自主防災組織を結成するためには
大きく2つの方法があります。
住民の皆さんの活動ですので、既存の組織を活用する方がより現実的です。
また、楽しく参加できること、活動目標や内容の明確が大切です。
既存の組織を活用
町内会や自治会等の組織の中に防災部等を設けて組織化する
新たに結成する
既存の組織に関係なく、新たにメンバーを集めて結成する
※既存の組織を活用する場合・新たに結成する場合ともに、
自主防災組織規約(ひな形) (DOCX 14.6KB) のような規約を定めでおくと効果的です。
自主防災組織の平常時と災害時の役割
活動例
平常時
- 防災知識の普及
- 地域の災害危険の把握
- 防災訓練の実施
- 火気使用設備器具等の点検
- 防災資器材の備蓄と整理・点検
災害時
- 災害情報の収集及び住民への迅速な伝達
- 出火防止と初期消火
- 避難誘導
- 被災住民の救出・救護
- 給食・給水活動
自主防災活動の取り組み事例
自主防災の原点をしっかり把握した上で、意識して活動するとよいでしょう。
- 自分たちのまちにどんな災害が発生するのか、危険箇所、災害時要援護者はどこか
- その災害が起きたとき、自分たちのまちに、どのような被害が出るのかを想像する
- その時に必要になること、必要になるものはなにか、何を準備しておけばよいか
取り組み事例
- 「防災マップ」を作成し配布する
- 災害図上訓練(DIG)を行う
- 小学校や中学校等と協力し、休日等に「防災フェア」を行う(又は公民館等で)
- 防災ウォーキングの実施
- ペットボトルによる炊飯等、災害時の炊き出し訓練を講習会や町内清掃時に実施する
組織の結成など詳細につきましては、お住まいの地域の市町村にお問い合わせください。
自主防災組織活動カバー率
市町村別自主防災組織活動カバー率(R5.4.1現在) (PDF 258KB)
リーフレット
啓発リーフレットを作成しました。研修会等でご自由にご利用ください。
【R6.10作成】自主防災組織パンフレット (PDF 526KB)
※イメージ
参考
詳しくは消防庁ホームページをご覧ください。