日本海漁業振興対策室
日本海漁業振興対策室は平成26年12月に策定した日本海漁業振興基本方針に基づき「日本海の漁業再生に向けた方向や新たに取り組むべき漁業に必要な支援」や「速効性のある対策を集中的に実施」するため、平成27年6月1日に発足したプロジェクトチームです。
このHPでは日本海地域の漁業者を応援するための情報を提供しています。
日本海漁業経営安定化方針(R5.3~)
本道の日本海海域は以前から他の海域と比べて栽培漁業の割合が低いことが課題でありましたが、平成20年以降漁業生産の急激な減少により海域間格差が一層拡大したほか、漁業者の減少・高齢化や、磯焼けの振興、海獣被害の増大等により、日本海海域の漁業経営は急激に厳しさを増したことから、道では26年12月に策定した日本海漁業振興基本方針(以下、「基本方針」と記載。期間:H26-R4年度)に基づき重点的に漁業振興策を講じるなど、日本海漁業の再生と発展を目指してきました。
現在、基本方針に基づき、養殖業の導入を中心とした生産体制づくりや未利用・低利用資源の活用、ブランド化等の取組が日本海各地で進められており、近年の養殖ホタテガイや秋サケの生産増などを背景に漁業経営の改善がみられています。しかしながら、海域の漁業全体を見ると、海洋環境の変化に伴う全道的な回遊資源の減少のほか、トドなどの海獣被害が発生している状況などにより、依然として経営状況が厳しい地域もあることから、進めてきた振興策の定着・発展や成果のあった取組の他地域への波及などを一層進め、日本海海域の漁業経営を底上げすることが必要となっています。
このため、日本海海域の漁業所得の向上により、安定した漁業経営を実現することを目指し、これまで基本方針に基づき進められた対策の成果を踏まえ、増養殖事業の定着などを一層図るため、具体的な方向性や施策を示す「日本海漁業経営安定化方針」を策定しました。
これまでの日本海漁業振興対策の取組状況
漁場の有効利用による生産規模の拡大
周年を通じて安定した経営に向け、養殖業と他種漁業を組み合わせた複合的な経営や共同化などを推進するための取組を進めています。また、海域特性に応じた養殖を進めていく上で漁場の環境条件変化に対応するため、観測機器等を活用した生産体制の構築を併せて進めています。
養殖業と他種漁業を組み合わせた複合経営モデル
環境条件変化に対応した生産体制モデル
水産物の付加価値向上
日本海地域では、ナマコをはじめ、ウニ、アワビ、エビ、ヒラメ、サクラマスなどの高級食材として魅力的な魚種が多く漁獲されますが、水産物のブランド化や、加工品の製造・販売、活〆出荷など、付加価値向上のためのさまざまな取組が進められています。
増養殖技術の開発・普及
将来に向けた漁業生産の安定のため、漁業者の期待が大きいナマコの増養殖や、道総研で進めている二枚貝類の養殖の導入など、試験研究機関と連携しながら技術開発を加速し、現場への早期導入を進めています。
二枚貝垂下養殖事業化プラン
4種類の二枚貝(アサリ、イワガキ、バカガイ、ムラサキイガイ)の地域に合った養殖技術の開発、養殖場所である漁港の養殖適地診断、養殖を事業として成功させるための品質、販売などに係る事業化検討調査を実施し、養殖技術マニュアルとしてとりまとめました。
ナマコ栽培漁業普及指導事業
ナマコ種苗の垂下式海中中間育成試験に取り組み、結果をとりまとめました。
参考情報
振興局での体制や関連事業についての情報提供です。
振興局別の組織体制
日本海地域の振興局において、水産課に加え、商工観光労働課、農務課、林務課、保健所など複数の関連する部局横断の対策室や、各種取組に関する情報交換、意見交換のための関係者による協議会を組織し、ワンストップ窓口として日本海漁業の再生に向け総合的な支援を実施しています。
道の関連事業等
道の日本海地域振興対策についての情報提供です。