『木育』は、道民のみなさんや道庁とが一緒になって検討をすすめた
『木育(もくいく)』プロジェクト(平成16年9月に発足)より提案されました。
平成17年3月に、『木育』の理念や『木育』を進めていくために必要な施策について、
「『木育(もくいく)』プロジェクト報告書」としてとりまとめています。
木育とは、子どもをはじめとするすべての人が それは、子どもの頃から木を身近に使っていくことを通じて、 |
● 五感とひびきあう感性を育みます
木と五感で「ふれあう」ことにより感性を高め、「手でつくり、手で使い、手で考える」経験を通して自分自身を大切にすることを知り、人や自然に対する『思いやりややさしさ』を育みます。
● 共感を分かち合えうる人づくりをめざします
身近な人と一緒に木で遊び、木に学び、木でモノをつくる体験を通じて、楽しさや喜びを実感し、共感を分かち合い、それが私たちの暮らしを支える地域や社会、産業への関心へとつながるような人づくりをめざします。
● 地域の個性を生かした木の文化を育みます
北海道においては、古来より受け継がれてきた人と森や木との関わりを見直し、この地に自然との関わりの中で生まれてきた先住の人々の暮らしかたに学び、北海道の「木の文化」の構築をめざします。
●人と自然が共存できる社会をめざします
すべての人が思いやりとやさしさをもち、地球という大きな『つながり』のなかで自然と共存し、人間らしく生きることができる社会を実現します。
近年我が国では、利便性や経済効率の追求等による生活環境と自然環境の変化によって、
人と人、人と自然、モノと自然とのつながりが希薄となり、
社会や自然にさまざまな「ほころび」が生じています
私たちの身のまわりでは、1枚の紙から家具、建築にいたるまで、
木から生まれた製品が使われていますが、そのモノの素材となった木を、
さらにはその木が生きていた森を想像できる人はどれだけいるでしょうか?
また、木が私たちが使う資源の中で唯一、自然と人間の力で再生される循環資源であることに
重きを置く人はどれだけいるでしょうか?
森林資源の保全と活用のバランスがとれた「木の文化」は、
古来受け継がれてきた日本の文化であり、
「適材適所」に木を使ってきた知恵と技(わざ)によるものです
それは自然と共生して暮らしてきた
北海道の先住の人びとの文化とも相通じるものと考えられます
しかし、現在の私たちの社会にこうした「木の文化」がしっかりと継承されているとは言えません
私たち木育プロジェクトは、豊かで美しい森林に恵まれた北海道から発信する
「木とのふれあい」のなかに、さまざまな可能性を見いだすことを試みました
子どものみならず、すべての人びとにとって、木と五感でふれあうことが、
自然や人とのつながりの回復に結びつくこと
手でつくり、手で使う経験を通して養われる感性や想像力が、
人や自然に対する「思いやり」や「やさしさ」を持つことにつながること
こうした経験を蓄積し、知恵と技術を培うことが、自然と人が共存して生きる
「持続可能な社会」を生み出す力となること
私たちは、木を子どもの頃から身近に使っていくことを通じて、
人と、木や森との関わりを主体的に考えられる豊かな心を育てたいという想いを
「木育(もくいく)」という言葉にこめました
子どもをはじめとするすべての人びとが、木とふれあい、木に学び、木と生きる
それが『木育(もくいく)』です
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