間伐とは
本道の森林面積は約554万ヘクタールで、北海道の土地面積の約7割を占めていますが、そのうち、人の手によって植えられた人工林が約150万ヘクタールあります。多くの人工林は植えたまま放置しておくと、木が混み合ってひょろひょろの木ばかりになったり、下草がまったく生えないような暗い森林になってしまいます。
間伐は、木々の生長により混み合った森林の木の一部を伐って本数密度を調整する作業です。間伐を行うことにより、残った木々の成長を促すだけでなく森林の多面的な機能の維持・増進に役立ちます。これら間伐等の森林施業は、健全な森林づくりには欠かすことのできない作業です。このため、北海道では間伐等を推進するための計画などを定め、間伐等の着実な実施をはかっています。
特定間伐等及び特定母樹の増殖の実施の促進に関する基本方針について
森林は、国土の保全、水源の涵(かん)養などのほか、二酸化炭素の吸収による地球温暖化の防止という重要な役割を果たしています。
国は、平成20年5月に「森林の間伐等の実施の促進に関する特別措置法」(間伐等特措法)を公布・施行し、京都議定書の第一約束期間(平成20年から平成24年まで)における森林吸収源の目標達成に向け、平成24年度までの間における間伐等の促進を図ってきました。その後、京都議定書の第二約束期間(平成25年から令和2年まで)、パリ協定に基づく我が国の目標期間(令和3年から令和12年まで)における森林の間伐等を促進するため、平成25年5月と令和3年4月にそれぞれ改正・延長されています。
国(農林水産大臣)は、間伐等特措法第3条第1項の規定に基づき「特定間伐等及び特定母樹の増殖の実施の促進に関する基本指針」を令和3年4月6日に公表しました。
これを受け、道(北海道知事)では、同法第4条第1項の規定に基づき、道内における造林及び間伐並びに特定母樹の増殖の推進を図るため、「特定間伐等及び特定母樹の増殖の実施の促進に関する基本方針」を以下のとおり定めました。
なお、この基本方針は市町村が策定する「特定間伐等促進計画」の作成及び民間事業者等が行う特定母樹の増殖の実施に関する基本的な考え方を示すものとなります。
また、令和4年6月に「特定植栽」の実施に関する記載等を追加し、基本方針を変更しました。
北海道集約化推進基本方針について
道では、間伐や主伐、植栽等の森林施業を一定の区域内で取りまとめて集約化することにより、効率的・低コストで多様な森林の整備を推進するため、「北海道集約化推進基本指針」を平成22年4月に策定しました。