治山事業は、保安林を守り育てることによって、山崩れなどの山地災害から住民の生命・財産を守ることや森林が持つ水源のかん養機能をを高めたり、さらには緑豊かな生活環境の保全・形成等を目指している事業です。皆さんの豊かな生活の実現のため、次のような対策を進めています。
◇ 山崩れ、土石流、地すべり、なだれ等の山地災害によって住宅や学校、道路等の公共施設が被害を受けるおそれがあるところや、重要な水源流域及び市街地周辺等の森林において治山施設の設置や防災機能が高い森林の造成などを行っています。
◇ 山崩れなどの災害が発生した場合、再び災害が発生しないように速やかに復旧しています。
治山事業の種類とその概要
1 公共治山事業
事業名 | 事業の概要 |
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治山激甚災害対策特別緊急事業 | 激甚な災害が発生した地区において、再度災害を防止するために一定の計画に基づき、緊急かつ集中的な復旧整備を行う事業です。 |
復旧治山事業 | 山腹崩壊危険地及び浸食や異常な堆積をしている渓流等の荒廃山地において、災害の防止・軽減をするために治山ダム工や植栽工等を行う事業です。 |
山地災害重点地域総合対策事業 | 航空レーザ計測等のリモートセンシング技術等を活用した調査により策定した計画に基づき、荒廃山地の復旧整備や荒廃危険山地の崩壊等の予防を目的に行う事業です。 |
緊急予防治山事業 | 山腹崩壊危険地や浸食により荒廃の兆しのある渓流などの山地において、災害を未然に防止するために、緊急的に対策が必要な箇所において、治山ダム工や植栽工等を行う事業です。 |
緊急機能強化・老朽化対策事業 | 既存の治山施設を有効活用して、山地災害を未然に防止することを目的に緊急的に行う、機能強化対策及び老朽化対策を行う事業です。 |
防災林造成事業 | 積雪地帯におけるなだれの防止、海岸地域における飛砂・潮害等の被害防止、季節風等の強風から被害防止等のための森林の造成・改良等を行う事業です。 |
流域保全総合治山事業 | 水源流域において、劣悪な状態の保安林の復旧整備など総合的かつ重点的に治山事業を行い、水資源を安定的に確保することと併せて山地災害の未然防止を目指しています。 |
保安林総合改良事業 | 林床植生の消失及び森林の過密化、その他の水土保全機能の低下により、林況が著しく悪化した保安林の改良整備及び複層林への誘導・造成を図る事業です。 |
保育事業 | 保安林機能の低下した森林を対象に、その森林の保安林機能の公益的機能の向上を目的に下刈り、除伐等を実施する事業です。 |
事業名 | 事業の概要 |
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予防治山事業 | 山腹崩壊危険地や浸食により荒廃の兆しのある渓流などの山地において、災害を未然に防止するために治山ダム工や植栽工等を行う事業です。 |
緊急防災減災対策総合治山事業 | 荒廃危険地等が集中している地域や火山地域において、総合的に治山事業を行い、山腹崩壊や土石流等の災害から集落等を保全します。 |
機能強化・老朽化対策事業 | 既存の治山施設を有効活用して、山地災害を未然に防止することを目的として行う、機能強化対策及び老朽化対策を行う事業です。 |
漁場保全の森づくり事業 | 森林による漁業環境の保全効果を高めるために、本数調整伐等の保安林整備を行う事業です。 |
効果促進事業 | 荒廃危険地の予防対策等と一体となって、治山施設の点検診断や山地災害危険地区情報の地域住民への周知などソフト対策を実施します。 |
2 災害復旧関係事業
事業の区分 | 事業の目的・内容 | 具体的な事業名 |
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山林施設災害復旧 | 災害によって被災した治山施設を元の効力が発揮できるように復旧する事業です。 | ・治山施設災害復旧事業 |
山林施設災害関連 | 災害で新たに発生し、または拡大した荒廃山地を再度災害防止のため緊急に復旧整備する事業です。 | ・災害関連緊急治山事業 ・災害関連緊急地すべり防止事業 |
3 北海道単独事業
事業の区分 | 事業の目的内容 | 具体的な事業名 |
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小規模治山 | 国庫補助の対象にならない荒廃林地を復旧整備する事業です。 | ・道営小規模治山事業 ・補助小規模治山事業 |