様似営業所 運転係 志村さん
ジェイ・アール北海道バスの様似営業所にて運転係としてご活躍される志村さん。
2022年に東京から移住され、現在は乗合バスのドライバーとして活躍されています。
バス事業者として移住をしたきっかけは?
今から30年程前に、初めて北海道を旅行して本州と全く異なる景観や気候風土、食べ物の美味しさに魅了され、毎年旅行で来るようになりました。
20数年前、旅行中に元バス運転手の方から「北海道でバスを運転するのは楽しいよ」と言われ、良さそうだと大型二種免許を取得。
ジェイ・アール北海道バスに「バスの運転手になりたい」と電話したところ、冬道の走行経験が無いことから門前払いをされてしまいました(笑)
その後、東京のバス会社に就職し、以来20年、ハンドルを握り続けてきましたが、3年前の離婚をきっかけに、若い頃憧れていた北海道移住に再チャレンジしてみようと決意しました。
幸いなことに北海道のバス会社はどこも人手不足で、冬道の経験なんて全く聞かれませんでした(笑)
このうち数社受験して、かつて門前払いされたジェイ・アール北海道バスにお世話になることに決めました。
決め手は、完全週休二日制であること、勤務先の様似に社宅があること、入社してすぐ12日(現在は13日)の有給休暇がもらえること。
あと、私はアマチュア無線が趣味なのですが、様似には電波の送受信に適したロケーションの良い所が多いこと。
そして、採用試験で面接官から「君、採用だっ!!!」と言われ、すぐに「いつから来れますか?」と電話があったこと(笑)
20年前のあの時、門前払いされずに入社できていたら今頃はちょっと偉くなっていたかも・・・(笑)
この仕事のやりがいは?
ハッキリ言いますが、高収入を目指すなら別の分野の仕事に就いたほうが良いと思います。
私は収入より、仕事のやりがい、楽しさ、面白さ、福利厚生、余暇の過ごし方で充実する生き方を選択し、そして満足しています。
様似営業所の管轄する日勝線は襟裳岬をはじめとする観光地が多く、景観が大変優れており、バスファンにも多く訪れていただいています。
乗降が少ない区間では、お客さんに楽しんでもらおうと、運転に支障がない範囲で沿線の名勝案内をしたり、北海道の道路トンネルで最長の「えりも黄金トンネル」を走行する時に「この車は◯時◯分◯秒にトンネルを出る予定です」とアナウンスし、その時間通りにトンネル抗口から出てお客さんから拍手をもらったり、お客さんが降りる時に一緒に写真を撮ったり。
また、地元のお客さんに顔と名前を覚えてもらい、飲み物や食べ物をいただいたり、都市部ではなかなか味わえないフレンドリーで楽しい路線バスの乗務をしています。
苦労していることはありますか?
路線環境は大自然の中ですので、野生動物の飛び出しには大変気を遣います。特に、乗務でエゾシカの姿を見ない日はないと言っても過言ではありません。
その他には、キツネ、タヌキ、ノラネコ、運が良ければ百人浜で丹頂鶴が見られ、運が悪いとヒグマに遭遇など。
サファリパークの中を60km/hで疾走するようなものです(笑)
冬期については、日高は幸いなことに積雪は少なく、また主要道路の除雪態勢はしっかりしており、他の道内の地域の道路に比べると格段に走りやすいです。
また弊社では雪道訓練で普段体験できない積雪路面、凍結路面での「急」のつく運転操作やスラローム走行や急斜面、轍走行など徹底した教育指導が行われるので、全く冬道走行をしたことがない方でも問題ありません。
住環境、日常生活においては、一般的な生活を送るには全く不便さを感じることはなく、都市圏から移住してきても殆ど違和感はありません。
これからの目標は?
東京にいた時は休日出勤に次ぐ休日出勤で休みを削られ、月に3日か4日しかない休日も疲れ果てて何もする気が起きなくて、翌日の勤務の為の休息に終わるだけのものでしたが、こちらに来てからは趣味を存分に愉しみ、遊びすぎたから仕事をもっと頑張らなきゃと思えるようになってきたので、まずまず理想の生活にはなってきたのかなと思います。
これからは単に乗務に留まらず、様似営業所での乗務の魅力、面白さや楽しさを伝える仕事ができたらなと思っています。
バス事業従事者を目指す人へのメッセージ
バス運転手になりたい方に言いたいのは、何を基準にして会社を選べば良いか。
休みを取りたい時にキチンと取れる会社を選ぶべきです。
この業界で長続きしている人のタイプは、仕事の疲れを休日に取るのではなく、休日に遊びすぎるタイプの人達です。
アウトドアをはじめ、仕事より趣味に打ち込む方は弊社の様似営業所で働くことをオススメします。
ちゃんと休みも取れ、入社したらすぐ有給休暇が13日貰えます!!!