最高速度
新幹線鉄道とは、「その主たる区間を列車が時速200km以上の高速度で走行できる幹線鉄道」とされており、北海道新幹線については、設計上の最高速度を時速260kmとして建設されています。
そのため、現在運行されている北海道新幹線(新青森・新函館北斗間)の最高速度は時速260kmとなっています。
青函トンネル
青函トンネル(約54km)を含む「青函共用走行区間(約82km)」においては、新幹線と在来線(主に貨物列車)が共用しているため、新幹線の速度が制限されています。
この区間の最高速度は、北海道新幹線開業時(平成28年(2016年))には時速140kmでしたが、平成30年(2019年)3月からは、このうち青函トンネル内では時速160kmとなりました。
また、令和6年度からは、GW・お盆の時期に青函トンネル内における時間帯区分方式による時速260km走行が実施され、年末年始にも実施される予定です。
(関係リンク)
- 国土交通省交通政策審議会青函共用走行区間技術検討WG-国土交通省
- 国土交通省交通政策審議会青函共用走行区間等高速化検討WG-国土交通省
時速320kmへの速度向上
北海道新幹線(新函館北斗・札幌間)は、最高速度を時速260kmとして、建設が進められていますが、JR北海道は、時速320kmでの走行、そして札幌開業時に東京・札幌間4時間半の運行を目指すと発表しています。
(関係リンク)
所要時間(最短)
新函館北斗から、各地への所要時間(最短)は、次のとおりです。(令和5年(2023年)12月現在)
新函館北斗から各地(北海道・東北新幹線沿線)への所要時間(現在)
札幌~東京間の所要時間の推移
札幌~東京間の所要時間は、北海道新幹線(新函館北斗・札幌間)の開業によって、大幅に短縮されることが期待されます。高速化により、さらに時間短縮が図られることが期待されます。
・国土交通省は、整備新幹線未着工区間の「収支採算性及び投資効果の確認」に関するとりまとめ(平成24年(2012年)4月3日)において、「札幌・東京間の所要時間が5時間1分に短縮される」としています(時速260km、青函共用走行区間時速140kmでの想定)。
・JR北海道は、「JR北海道グループ長期経営ビジョン未来2031」(平成31年(2019年)4月9日)において、「札幌~東京最速4時間半」の大動脈を確立するとしています。
北海道内の所要時間
北海道内の所要時間は、国土交通省鉄道局では、平成24年(2012年)4月に「収支採算性及び投資効果に関する詳細資料」の中で、次のように想定しています。
【速達(平均的)】
- 新函館(仮称)・長万部間 約25分
- 長万部・新小樽(仮称)間 約26分
- 新小樽(仮称)・札幌間 約12分
- 新函館(仮称)・札幌間 約1時間5分
【緩行】
- 新函館(仮称)・新八雲(仮称) 約17分
- 新八雲(仮称)・長万部 約11分
- 長万部・倶知安 約16分
- 倶知安・新小樽(仮称) 約13分
- 新小樽(仮称)・札幌 約12分
- 新函館(仮称)・札幌 約1時間13分
なお、実際の運行ダイヤは営業主体であるJR北海道が決定します。
JR北海道では、「JR北海道グループ長期経営ビジョン未来2031」(平成31年(2019年)4月9日)において、「札幌~函館1時間圏の創出」としています。
車両
北海道新幹線を走行する車両は、営業・運行主体であるJR北海道が決定します。
北海道新幹線(新青森・新函館北斗間)の開業にあたり、JR北海道は、北海道新幹線用車両「H5系」を発表しました。
現在、北海道新幹線区間では、JR北海道「H5系」及びJR東日本「E5系」車両が運行されています。いずれも、時速320kmでの走行が可能な車両となっています。
北海道新幹線用車両「H5系」 (提供:北海道旅客鉄道株式会社)
(関係リンク)
- はやぶさ・はやて(北海道・東北新幹線H5系)-JR北海道