北海道データブック2011_林業
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北海道の産業 - 林業 |
北海道の森林のすがた |
北海道の森林面積は554万haで、全道面積の71%、全国の森林面積の22%を占めています。森林のうち天然林は67%、人工林は27%となっています。森林蓄積は、7億157万m3に達しており、近年は人工林を中心に年々増加傾向にあります。 人工林の面積は151万haで、トドマツ、カラマツなどの針葉樹が中心となっています。 一方、天然林はトドマツやエゾマツを主体とした針葉樹と、ミズナラやカンバ類、シナノキ、カエデ類などの広葉樹からなっており、北海道特有の雄大な景観をつくっています。 道内の2007年度における木材の供給量は822万m3で、道産材が433万m3、輸入材が389万m3となっています。総供給量に占める道産材の割合は53%で、全国(24%)より29ポイント高くなっており、年々増加しています。 |
森林が有する多面的機能 |
森林は、国土の保全、水源のかん養、自然環境の保全、地球温暖化の防止、林産物の供給など、私たちの生活の安定や向上に役立つさまざまな機能をもっており、本道における森林の水源かん養や土砂流出防止などの公益的機能の価値を試算すると、年間約11兆1千億円となります。 |
豊かな森林づくりに向けた取組 |
森林に対する国民のニーズは、木材生産機能から、水源のかん養、国土や自然環境の保全、地球温暖化の防止、レクリエーションや教育の場としての利用などへ多様化しています。一方、林業・木材産業を取り巻く環境は、林業の採算性の悪化による森林所有者の森林整備に対する意欲の減退や就業者の減少、高齢化など全国的に厳しい状況にあり、森林の多面的な機能の持続的な発揮が危ぶまれています。 このような状況を踏まえ、国は、2006年に策定した「森林・林業基本計画」において、森林の恩恵が将来にわたって享受されるよう、国民のニーズに応えた多様で健全な森林への誘導などを推進していくこととしています。 米国のサブプライムローンに端を発する世界的な経済危機は、輸出産業を直撃しました。このことは林業・木材産業にも連鎖し、特に、梱包材などの輸送用資材を中心に製造しているカラマツ業界に大打撃を与えることとなりました。 こうしたことから、道では、2008年に見直しを行った「北海道森林づくり基本計画」に基づき、地域経済や雇用など直面する危機への対応を優先的に行いながら、資源管理に基づく林業再生の取り組みや、森林づくりに対する道民意識の醸成などを道民との協働により進めています。 |
森林の面積(2008年4月1日現在) |
<所管別> <林種別> |
※計と内訳が一致しないのは、表示単位未満を四捨五入したためである。 資料:北海道水産林務部「北海道林業統計」 |