北海道データブック2024_工業・企業立地

北海道の産業 - 工業・企業立地

食品工業は2兆円産業

北海道の工業は、事業所数6,425事業所、従業者数16万5,004人、出荷額6兆1,293億円となっています。出荷額の構成を業種別に見ると食料品製造業が2兆2,695億25百万円(全体の37.0%)と最も多く、次いで、石油製品・石炭製品製造業(7,053 億 33 百万円、同 11.5%)、鉄鋼業(4,800 億 96 百万円、同 7.8%)の順となっており、これら3産業で全体の 56.4%を占めています。
本道工業の発展には、独創的な技術開発の促進や省力化や効率化による生産性の向上、付加価値の高い製品開発などによる地域産業の活性化、産業人材育成や技術力向上による企業の競争力強化、幅広い産業・機能の立地促進、産業拠点の形成などが必要となっています。
道では、「北海道産業振興条例」に基づき、中小企業の製品開発や市場開拓などへの支援を行っているほか、創業や中小企業の新事業への取り組みを支援するため、研究開発から事業化へ至る各段階の支援を行う総合支援体制を整備し、新しい産業の創出・育成や多彩な産業の事業化促進に努めています。
自動車産業においては、EVなどの次世代自動車関連分野への参入に向けて、専門家派遣による地場産業のQCD対応力強化の取り組みや、道内企業が有する高い技術力を中京圏でPRする展示商談会等を実施しています。

また、本道が強みを持つ食関連産業における機械化ニーズに対応した食関連機械の製品開発や、今後、成長が期待される航空宇宙関連産業や健康長寿関連産業などへの道内ものづくり産業の参入に向けた取り組みを進めています。
道内の各地域では産業支援機関が中心となり、産学官金連携のもと、それぞれの地域に蓄積されてきた技術・人材等の産業資源を活用して、新技術や新製品の開発、新事業の創出などを促進しています。
さらに、北海道大学の札幌キャンパス北側では、多くの試験研究機関や支援機関の整備が進んでおり、基礎研究から事業化までを一貫して行う拠点として、全国でも有数の研究開発機能が集積しています。

出典:
経済産業省「2022年経済構造実態調査」

企業立地の動向

本道への企業立地件数(道調べ)は、平成27年度(2015年度)以降、毎年100件前後で推移する中で、令和2年度(2020年度)は新型コロナウイルス感染症の影響により62件に減少しましたが、その後回復が見られ、令和5年度は103件となりました。
本道には、自動車関連製造業や食料品製造業をはじめ、幅広い分野の企業が立地しています。また、昨今、カーボンニュートラルに向けたグリーントランスフォーメーション(GX)やデジタルトランスフォーメーション(DX)、エネルギーや原材料価格の高騰、新しい働き方など社会経済情勢が大きく変化する中で、サプライチェーンの強靱化に向けた生産拠点の立地や風力やバイオマスなどの再生エネルギーを活用した発電所の立地、さらには航空宇宙関連ビジネスの拡大などを背景とした宇宙関連機器の製造拠点の立地などの動きが見られます。
また、本年6月には、北海道・札幌市が共同で提案した「北海道・札幌『GX金融・資産運用特区』」により、新たに北海道が国家戦略特区に指定されました。道では、こうした動きも踏まえながら、本道の立地環境をPRする企業誘致セミナーの開催、展示会への出展、企業への個別訪問といった誘致活動や、北海道産業振興条例に基づく立地企業への助成制度による支援などを通じ、本道への企業立地の促進に取り組んでいます。

製造品出荷額等の内訳<2021年(令和3年)>

製造品出荷額

出典:経済産業省「2022年経済構造実態調査」

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