東日本大震災から十年が経ちます。
改めて、亡くなられた方々に、謹んで哀悼の意を表しますとともに、被災された皆様に心からお見舞いを申し上げます。
この十年、被災された方々には、癒やされることのない深い悲しみのもと、これからの暮らしを見つめながら、ふるさとの復興・再生に向けて懸命にご努力を重ねてこられたことと思います。
昨年は、私自身、被災された福島県新地町(しんちまち)を訪問し、当時の状況や復興に関するお話を伺いながら、いまだ残る震災の深い爪痕と、被災地の皆様の復興に向けた確かな歩みを、改めて胸に刻んでまいりました。
道内への避難者の方々は、最も多いときで3,000名を超え、今もなお約1,400名の方が、ここ北海道で暮らしていらっしゃいます。
これからも、道内避難者の皆様が本道での暮らしを続ける中で築かれた絆を大切にしていただけるように、また、離れて暮らすご家族のことや、健康や将来のことなど、新たに抱えている心配や不安が少しでも軽減されるように、引き続き、道民の皆様と共に、避難者の皆様に心を寄せて、しっかりと行動してまいります。
被災された皆様が、少しでも平穏な日々を取り戻され、真の復興・再生を実現されるよう祈念申し上げるとともに、この震災を教訓として、災害に強い安全・安心な地域づくりに取り組んでいくことをお誓い申し上げます。
令和3年3月11日
北海道知事 鈴木 直道