本日、鉄道・運輸機構においては、複数のトンネルにおいて3~4年程度の遅延が発生しており、現在もなお地質不良が継続していること、働き方改革による影響などから、工程短縮策をもってしても2030年度末の開業は極めて困難であることを国土交通大臣に報告されました。
大臣からは、北海道新幹線について地元関係者等の大きな期待があるところであり、それを踏まえて報告内容が合理的であるかなどについて様々な角度から検討する旨の指示があったこと、さらに、2030年度末の北海道新幹線の札幌開業は道民の悲願であり、長年に渡り、地元自治体や関係者の皆様が一丸となって取り進めてきた一大プロジェクトであることを踏まえると、この度の目標達成困難の報告については、我々地元関係者にとっては大変遺憾と言わざるを得ません。
鉄道・運輸機構においては、まずは、この度の報告内容について、地元関係者に対し丁寧に説明することが必要です。
また、札幌開業と連動し、沿線地域におけるまちづくりや札幌駅前再開発といったプロジェクトが進められているほか、営業主体となるJR北海道では、2030年度末開業を前提として、経営自立に向けた様々な取組を地域と連携・協力のもと行っており、開業の遅れは、これらの取組に多大な影響を与えるものと懸念されます。
道としては、国及び鉄道・運輸機構に対し、報告内容について、有識者の知見を活用するなど、様々な観点から徹底した検証を行うよう求めるとともに、引き続き、沿線自治体など地元関係者と連携しながら、一日も早い完成・開業に向けて取り組むよう、強く求めてまいります。
令和6年5月8日
北海道知事 鈴木 直道