知事定例記者会見(平成15年8月8日)

知事定例記者会見

・日時/平成15年8月8日(木) 15:00~15:40
・場所/本庁舎2階 記者会見室
・記者数/27名(その他カメラマン等3名)

会見項目

  

知事からの話題

1 北海道・北東北知事サミットについて
2 財政立て直し推進本部について
3 農作物の生育状況について
4 有朋高校の生徒さんとの面談について

記者からの質問

1   新千歳ーホノルル線運休と滑走路延長問題について
2 農作物の生育状況について
3 道財政再建について
4 有朋高校について
5 道議会における知事答弁について
6 季節労働者の冬季援護制度について

知事からの話題

 

北海道・北東北知事サミットについて

  私の方からは4つございます。まず1つ目は、北海道・北東北知事サミットを北海道で初めて行うということです。日程的には9月の5日と6日に札幌で行います。これまで、4道県の知事が一堂に会する会合、北海道は途中からでありますが、5回参加をさせていただいたところでございますけども、今回初めての北海道での開催になります。知事公館において、文化交流などを主なテーマとしてまずは協議を行います。それ以外にもいろいろな共通テーマがございますので、忌憚のない意見交換ができればと思っています。
  そして、北海道・北東北知事サミットの催しとしては初めての試みでございますが、一般の方々にもオープンにする形でのフォーラムというのを、9月6日開催を予定しているところです。

財政立て直し推進本部について

 それから、2つ目は、今日午前中、財政立て直し推進本部を設置しました。第1回目の会合をしたところでございます。私から主旨等のご説明を申し上げたわけでありまして、17年度から10年間の十カ年を対象とする。全て2定議会の答弁で来年の夏までに財政立て直しプランを確定しますと、一部前倒しもやります、というようなことを申し上げております。それを議会も終わり国費予算要望も終えたこのタイミングで、今日第1回目を開催したところです。
  そしてこの10か年の間を2つに分けまして前段3か年とそれ以降ということで、17,18,19の3か年間を集中対策期間として今年度の収支不足額である1,700億を解消するための歳出削減等の目標というものを示すと同時に、20年以降は中長期の話でございますので、またそれからの話になるわけでありますけども、更なる財源の不足の解消、中長期的観点から図っていくという二段構えを考えているところです。
  これから毎月1回、各部長からなる本部員会議を開催し、議会議論あるいはパブリックコメントを経て来年の7月プランを策定したいと考えています。17年度の国費予算の要望に反映させるためには、その前の3月の段階で概要を明らかに致しますので、それを踏まえて道の中味と整合性のある形でのお願いをしていくと、いうことになるかなと思っています。
  このような取り組みには道民の皆さんの理解、協力が不可欠でございますので、私を先頭に道職員一丸となって最大限の取り組みをしていく覚悟でございます。各都道府県の中でも、ここまで本格的な取り組みというのは、たぶん初めてだと思うわけでありますけども、道民の皆様方の更なるご理解、そしてご協力をお願いしたいと考えているところです。

農作物の生育状況について

 3つ目ですが、引き続き今日の午後、庁議、これは14支庁長も参加してもらう会議でございますが、その場でいろんな議論の中で農作物の生育状況についての報告もございました。ご承知のとおり8月1日段階で道庁として状況をご報告申し上げておりまして、総じて水稲について言えば、2日ぐらいの遅れではあるけれども地域によって太平洋側はもっともっと厳しいところもあるというようなこと、ご承知のとおりであります。
  そして、今日聞きましたところ、それ以降、8月になってから暖かいと言うか、暑い日も続いたので、その次の8月15日調査に期待する支庁長の声もあったわけでありますけども、一方で相当厳しいというお話もございましたので、私、明日、片山総務大臣が午後来られるんですが、その日程と上手く調整する形で、長沼の方に、空知の南西部へお邪魔しまして直接、水稲農家の方々からお話をお伺いするなど、地域の概況についてご説明を受けたいと考えているところです。私自身、状況を把握して、今後対策本部等の必要性についての議論にも是非つなげて参りたいと考えております。

有朋高校の生徒さんとの面談について

 それから、もう1つだけ申し上げます。それは、今日、有朋高校の現役の生徒さん方が私のところへ来られまして、移転に反対の生徒さん方のお手紙、そして父兄、お母さんも2人来られましたけども、反対のお話を承ったところでございます。いろいろお話をお伺いしてまして、1つ私自身もショックを受けましたのは、やはり施設が老朽化しているということもあって、冬は暖房を入れても寒くてオーバーを着ながら授業を受けている話もございまして、教育環境としていかがなものかなと思いました。生徒さんは、それでも今の所がいいんだとおっしゃりたいがゆえにその話があったと理解いたしておりますが、やはり教育行政を責任を持ってやっていく立場からしますと、率直なところ教育環境の整備の必要性も感じたわけであります。
  いずれにしましても、この教育の問題につきましては、ご案内のとおり、私、教育長なり教育委員の方々に対して任命権を持っておるわけでありますが、そのメンバーの方々によってどういった教育政策をやっていくかということ、仕事としてやっていただくというシステムになっているわけでございまして、引き続き道教委において関係者の十分な理解を得られるように努力をしていただきながらこの問題に対処していただきたいというふうに思う次第であります。今日、皆さん方が来られた主旨を、私からも、先程、道教委の方にお伝えをいたしたところでございます。
  一応、私の方からは以上です。

記者からの質問

(朝日新聞)
   幹事社の朝日新聞です。2点ありまして、いずれも千歳空港絡みですが、先日、JALグループの新千歳ーホノルル線の関係で、社長がこちらにいらっしゃって、10月からの運休が事実上決まったという状態なんですが、その際、知事コメントをいただいてはいるんですが、改めて、感想をお聞かせ願いたいのと、それから、ホノルル線に関しての今後の道に取り組みというのも併せて。
  それからもう1点が、今回のホノルル線というのは、KLMのアムステルダム線に続いての運休ということで、結果的に欧米路線が新千歳からなくなるという状況になってしまうわけで、滑走路の延長問題にも何らかの影響もあろうかと思うんですが、今後の海外路線の就航に向けて、何かお考えがありましたらお聞かせください。
  
(知事)
  まず、JALのホノルル線の運休の件は、本当に率直にいって、一言で言って残念の限りです。しかしながら、いろんな国際的な問題もあって、JAL本体が相当厳しい経営状況であるという中での苦渋の選択であったということです。私は5日には東京に行っており、国費予算要望の最中でしたので、こちらの方(道庁)で山本副知事が受けてくれて、今申しましたような、社長の苦渋の選択だったということを電話で報告を受けたところです。
  日本航空の羽根田社長さんからは、しばらくの間運休はするけれども、経営改善に努めて、運休期間を極力短縮をしたい。そして、その運休期間もチャーター便で是非対応をしたいというお話があったようです。私どもといたしましても、いろいろと今後も日本航空さん、こちらの支店もありますので、いろいろ議論をさせていただきながら、社長さんは経営状況が回復次第、いの一番に再開したいということを明確におっしゃられたようでありますので、1日も早い再開につなげていきたいと考えています。
  なんといいましても、羽田ー新千歳便というのは、日本国内というよりも、世界的にもっとも多くの方々が利用しているフライトの多い路線であるということは、羽根田さんに私が東京でお会いした時も、そのように認識をしておられて、是非、そのことはやりたいと、5日の副知事に対する言葉、それを私は心から信頼をし、期待をしたいと考えているところです。運休の間、道民の利便性が低下することになるわけでして、日本航空さん、旅行業者さん連携して、できる限り多くのチャーター便というかたちになればいいなと思っています。
  KLMの便と加えて、このホノルル便がなくなって、欧米路線がなくなると、この滑走路問題、需要との関係において辛いのではないかというのが2つ目のご質問だったと思います。この前、オランダ大使が私のところに表敬された時にも、KLMの件について、これは前知事もわざわざヨーロッパに参りまして、KLMの本社に早期再開を要望した経緯があるのはご承知のとおりでして、先日オランダ大使が私のところにおいでになった際も、私からもそういったことを、是非本国の方に取り次いでいただきたいということを申し上げたところです。JALもそうなんですけど、やはりKLMも極めて経営状況が厳しいという話はあるようでありまして、全世界的なこういった状況が1日も早く解消することが1番だと思っております。他方、私どもから申しますと、アジアのお客様方はSARSの影響で一時期減っておりましたが、終息の方向がみえた中で、今また増えてきていることは、皆様方ご承知のとおりです。こういった中で、アジア、あるいは中国、そういったところからの定期便の誘致なども含めて、新千歳空港の国際拠点空港化に向けてのいろんな努力を、是非私どもとしても、需要開拓という意味でやると同時に、この滑走路の延長問題について、今回の国費予算要望でも重点項目として国に要請をしてきたわけですが、その方針を更に続けていきたいと考えています。

(uhb)
  農作物の作況の話をされたところをもう一度ご説明いただきたいのですが。

(知事)
  まず、庁議で各14支庁長から、全員ではなくて何人かの方から状況の報告がありました。8月1日に状況を把握したものを対外的に公表させていただいている後の報告だと承知をいたしましたが、地域によってやはり相当厳しいところも出ているというふうに私は感じました。一方で8月に入ってからちょっと暑いですよね。そういったことが、この一番、稲なり農作物に重要な時期ですので、プラスに効くのではないかという期待の声もありました。いずれにしても、次の8月15日時点での調査、状況把握の結果によっては、やはり対策本部の立ち上げということも十分にあり得るのではないかという認識を持っています。そういう中で、今日の庁議における議論を聞いて、私自身も心配になりましたので、そんなに遠くまでは行きませんが、長沼町まで稲作農家にお邪魔をして、直接お話を伺うなど、地域の状況について話を聞いてまいりたい。そして、今後の対策本部等々の必要性などの議論につなげていきたいと考えています。

(uhb)
  財政再建に関してなんですが、道民の理解協力が不可欠ということでしたが、なかなか再建団体に転落するということで道民がピンとこないと思うんですね。例えば、福岡の赤池町では、町営住宅や水道料金が上がったりとか、目に見える形で影響があったんですけど、道と市町村もなかなか違うと思うんでけど、そのあたり、もし仮に転落した場合にどういう影響があるのかということと、自主的な今回の再建計画の中でそういう住民サービスの低下というのはないのかということについてお願いします。

(知事)
  具体的には総務部長の方から説明しますが、まずやはり、自主的に道政を運営できなくなるということになるわけです。私ども自身が私どもの地域である北海道の現状を最もよく把握しているという、これは当然のことですが、そういうことを大前提に、経済政策なり、産業政策なり、農業政策なり、福祉政策なり、様々な道民の生活のために必要な政策を展開している。この自主的な権限がなくなってしまうという、これがやはり、総括的に言えば、一番大きいことだと思います。
  具体的にはいろんな料金の引き上げ等々の影響は出ると思いますが、ちょっとそこは総務部長の方からお話をしたいと思います。

(総務部長)
  再建団体になった場合の影響ですが、一番大きなこととしては、基本的には、その団体が単独で行っているような施策、補助金だとか、通常の国の事業に上乗せしていろんなプラスアルファの施策をやってる場合に、再建団体になりますと、そういう部分は基本的には止めざるを得ないというのが、今までの過去の例から言えると思います。道でいえば、いろんな医療費の負担軽減策をやっていますが、乳児医療とか老人、心身障害者の方々、そういったような医療費の単独助成はなかなか厳しくなるということが考えられます。その他いろんな施策として、企業立地の補助金とか、道独自の施策として持っている補助制度、こういったものについて、やはり国のチェックは厳しくなるということは言えると思います。
  もちろん、職員の人件費の引き下げですとか、今話に出ました、使用料、手数料の見直し、こういったことは当然再建団体になっても、より厳しい形で見直しを行わざるを得なくなる。もちろん我々が今回取り組もうとしていることにあっても、そういった内容、ある程度共通する部分はありますけども、再建団体になれば、今、知事が申し上げましたように、そういったことを国の監督といいますか、指示のもとで行わざるを得なくなるという可能性が高くなるということです。

(知事)
  ですから、地方自治が地方自治でなくなってしまうということではないかと思いますけど、そうならないようにしなければならないと、強い意志を持っています。

(毎日新聞)
  今の質問に関連してなんですけど、再建団体に転落したら、ほとんど自治はない、しかしながらこれだけ厳しい数値目標を掲げてやるのも例がないことだと思います。これまでいろいろ掲げられてきた公約を実行していく上で、単に節約とか倹約のレベルを越えた大幅な歳出カットをやった時に、いろんな一般施策に具体的な支障が出てこないのか。それから、道議会や補助をもらう市町村の方からも、相当強い反発も予想されるんですけれども、そういう反発をどのように予想されていて、その上で、なおかつやるんだという意志のところをお聞かせください。

(知事)
  やるんだというか、やらざるを得ないという一言に尽きるんですけども、いつかおっしゃられたと思うんですが、まず公約実現というか、別の言葉で言えば、様々な一般施策の企画立案実施に影響が出てくるのではないかというご質問であります。
  もちろん全く影響が出ないかといえば、それは嘘になると思いますが、これは2定予算の案を作って、2定議会に提出した時のこういった記者会見の場で申し上げたと思うんですけど、制約をされた財源の中で、知恵と工夫でいかにやっていくかということで、2定予算の時は2定予算の時なりに限られた財産の中でやりくりをして、政策予算を計上させていただいたわけでありまして、そういった工夫をさらに今後やっていくということに尽きるのではないかと思います。
  それから、当然、道議会の方々からのいろんなご意見もあるかと思いますが、幅広く皆様方と議論しながら、やはり地方自治が地方自治でなくなることをよしとする方は、私はおられないに違いないと思いますので、そういった最後の究極の目標、究極の意識で共通しているということを大前提の認識として、私はこの仕事をきっちりと進めていかなければならないと思っています。
  午前中の本部員会議の時も申し上げたのですが、一定の目安としての数字は掲げました。ただ、あれは目標でも何でもない、議論のスタートでありまして、我々が目標としなければならないのは、最後の下に書いてある1,700億円という数字です(平成15年度における財源不足額1,700億円の解消を目指す)。そのために議論のスタートとして、各費目毎にこういったこともあり得るのではないかということで、担当の方で作ったものでありますので、これをベースに議論をしてもらうことになるわけですけど、当然仕上がりでは変わってくることも十分にあり得ます。さらに、午前中の本部員会議で申し上げたのは、こういった数字をカットせざるを得ないという中で、その道民生活、経済社会への影響を最小限にするための知恵も是非、各部で出していただきたいと。公共事業のことを例示で申し上げたかと思うんですが、小さい零細企業への影響というもののしわが少でも由らないような形で、小さく規模を分けるような形で発注ができないかとか、そういったきめ細やかな、それから地元企業を優先発注をするような仕組みを是非考えてほしいと、これは公約でも申し上げたところですが、金額の達成と同時に、いかに道民生活への影響を最小限にすることについても、各部長の知恵と強いリーダーシップというものをお願いをしたところです。

(北海道新聞)
  関連なんですが、今の道民生活への影響というお話がありました。目安という話ですけど、項目を見れば、やはり道民生活にもそれなりの相当の影響が出てくるだろうと思います。そういう中で、削減策を進めていけば、道民の中からは、では道庁自体はどのように痛みを伴うのかという話が当然出てくるかと思います。あの中には人件費の話、職員の定数、給与の話が載っておりましたけども、これについて知事として、どういう気構えで道庁自身の痛みの部分をのぞまれるのか。
  それからもう1点ですが、議会の方で話を聞いていますと、こういう事態に立ち至った責任、確かに税収減ですとか、交付税の減額という事情はありましたけども、道の責任ということもやはり明確にすべきではないのかという話も聞こえていますけども、この辺
についてはいかがお考えでしょうか。

(知事)
  まず、道庁の痛みの部分でありますが、今の人件費等のところでは、おっしゃられた給与面、あるいは、1つ目安として国家公務員がどういうふうにやっているかというのが1つあります。また他の厳しい財政状況にある府県がどういう状況をやっているかなども参考にしながら、給与面、あるいは人員削減の面でも対処していかなければならないということは私どもとしても肝に銘じております。また、これとの関係で道庁OBがいっております外郭団体のいろんな見直しについても、道議会からもそういうご指摘もいただいてるところです。例外なく、ゼロベースで全て見直していくということは、今、明確に申し上げたいと思います。
  こういう事態に立ち至った道の責任について、どうするかということですが、私は、まずは今やらなければならないことは、この事態をいかに回避していくか、一歩でも良い方向に持っていくかと、このことを我々自身現役が一生懸命知恵を出して、あるいは、道民の方々のご協力を得てやっていくといことがまず第一だと思っています。その後に、今おっしゃられたようなことの議論も出てくるかと思いますが、その時にはまた道民の皆様方のご意見もお伺いしながらやっていく必要が出てくるのかなと思います。

(HBC)
  今朝、有朋高校の生徒さんとお会いになられて、その校舎でコートを着ないといけないという状況なんかを聞いて、それで教育行政の建て直しの必要性なんかも感じられたと思うんですが、本来の主旨の方で、移転されると学校に通うことができなくなるじゃないかという、中学校2年生の女の子の手紙なんかをですね、生徒さんが読まれたと思うんですけども、その手紙なんかを聞かれたですね、生徒さんの思いを聞いた感想で構わないですがそちらの方をどういうふうにお考えになっているのかというのを聞かせていただけますか。

(知事)
  中学2年生で、これから有朋高校を目指したいとおっしゃっている方の手紙を読み上げられました。それ以外に、現役の生徒さん方の手紙、レポートの用紙に書かれたもの、授業中に書いたような感じのたくさん(の手紙が)入っているものをいただきました。今日はちょっとバタバタしておりましたんで、昼食をとりながらパラパラと拝見をいたしました。残りは、今日家に持っていって見ようと思っております。それぞれ、いろんな思いでですね、今の校舎に対する愛着を持っているということを、書いておられたのはとても印象深いと思いました。そういうことは私自身も母親でございますから、子供達の思いというのは、率直に、可愛いなあと、こういうふうに思っている子たちがいるんだなと思った次第です。
  感想というか、このことについての進め方について申し上げれば、これは先程の繰り返しになるわけですが、やはり教育委員会、教育庁の方で、その責任をもっとお進めになることでありますので、今日のご要請の主旨は、当然もうお伝えはいたしましたしましたけども、その上でまた関係者の方々と十分に議論を尽くしてですね、この問題をどういうふうに処理していかれるか、それは教育委員会の方にお任せをしていきたいと考えております。

(HTB)
  道として道議会の知事答弁を分かりやすい表現であるものを見直すという方針のようですが、これはどうしてかというのかというのと、これは知事自身の発案かというのをおたずねします。

(知事)
  私にとって初めての議会だったんですね。それで事前に相当勉強したんです。代表質問、一般質疑、予算特別委員会の全て。各部ごとに温度差はあるんですが、今までずっとやってこられた文化というかやり方だったんでしょうけど、私が答弁をする立場でありますが、初めて答弁の中身を担当部局から見せていただいて、率直に思いましたのは、中にはこれは分かりにくいなというのが結構あります。その場でもちろん時間との競争ですから、私がその場で主義主張として全部道議会の先生方のおっしゃること分かりましたと言ったら、道政が立ち行かなくなりますので、NOはNOだけれども、その言い方について、何とかかんとかはよく分かるし、何とかかんとかはこうだけれども、でも何とかかんとかは踏まえてあれしたいとか、やはりだめだとかという、それはですから最後のことを一言で言ったら身も蓋もない。だからいろいろな言葉でふくらみを持たせて答弁をする。そんなような印象を受けたものが結構ありまして、改善をするものはその場で改善したのですが、やたらと適切に対処したいとか、私自身確かにそのように答弁申し上げた部分も多々あるのは承知しておりますが、そういったいわゆるお役所用語というか、私も役人出身ですけど、道民の方に分かりやすい表現にしようということを包括的に各部に発注をしたらどうかということを、勉強会の課程で思いました。秘書課を中心に各部の方に、もう少し具体的に発注しないと訳が分からないので、発注を今しようと、あるいは、今少しずつしているところです。その意味では私自身、初めての議会に入る事前のいろんな勉強の課程で思ったことを実現しようかなということです。

(毎日新聞)
  季節労働者の冬季援護制度ですが、知事が東京に行かれて存続を要望されたわけですけれども、一部の報道のなかでは、自民党から効果が上がっているのかという疑問の声も上がっているという趣旨だと思うんですけれども、実際どういうお話を受けたのか。
  現段階で、高橋知事として冬季援護制度について最初のとおり、存続を求めていく立場でいらっしゃるのか。それと存続の見通しについて、その3点について伺いたい。

(知事)
  簡単なところから言いますと、存続を要望するから存続要望に行ってきました。2つ目はそういうことですね。
  1つ目の自民党の先生方からの疑問の声。私の理解は、本来やはり通年雇用化を目指すための技能講習なんで、もっと効果が出ていいんじゃないかと。これは、同じのような制度をやってる他の府県との状況との比較において、季節的に循環的に失業する方々の割合が多いんじゃないかと。そういう議論があったと承知をしております。
  ですから、私はこの制度の存続を必要だと思っておりますが、ただ自民党の先生方あるいは自民党の先生方以上に厚生労働省自身が、今と同じことを言っておられるわけです。もっと、効果が上がるような中身にすべきではないかと。
  それからもう1つは、道自身がこの問題に主体的にどのように取り組んでいくのかと。そのプランを示せと。2回目に私が厚生労働省に参りましたときに、私に対する宿題としてございまして、それを事務的に練ったうえで一昨日に改めて厚生労働省に参りました際に、こういった形でまとめました。それは、必要であればお配りいたしますけれども、定量的な数字の目途も入れてお示しをし、まだもちろん部内検討中のものでありますので、最終的にこの方向でまとめて、秋の経済雇用対策推進本部で道庁として決定をし一丸となって取り組んでいくという、その2つですかね。
  例の講習制度の効果をより高めるためのいろんな条件づくりをどのようにいていくのか。それから、財政が限られているわけですから、より財源を節約する形でこの技能講習をどのような形でやっていくことができるかという工夫をしたうえでの存続要望。
  そしてもう1つは、道自身としてこういったことをやっていく所存であると。その2つを申し上げたわけでありまして、これから、今月いっぱいに財務省に対する概算要求を考慮しようとしておまとめになられますので、そのなかでどういう形になってくるかだと思います。

(毎日新聞)
  道としても、お金を出されるのですか。

(知事)
  お金をできる限り出さない形で、知恵を出して今までの事業を組み替えるような形で何ができるかという知恵を出したところです。

 

 

 


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