知事定例記者会見
・日時/平成16年4月28日(水) 16:36~16:55
・場所/記者会見室
・記者数/27名(その他テレビカメラ等4台)
会見項目
知事からの話題
1 交通死亡事故の防止について
記者からの質問
1 道警の捜査用報償費問題について
2 年金問題について
3 退職時特別昇給制度の廃止について
4 就道州制について
知事からの話題
交通死亡事故の防止について
本来、金曜日を一応の定例としているわけですが、弟子屈署関係の住民監査結果が監査委員の方から報告がございましたので、それについてたくさんご質問があるかと思い、2日繰り上げて今日にいたしたところでございます
私から1つあるお話は、行楽期における交通事故の防止ということでございます。北海道はご案内のとおり交通事故死ワーストワンというのを10年ぐらいにわたって続けてきたわけでありまして、去年も何とかそのようにならないよう、いろんなキャンペーンをやったり、運動の展開をやってきたわけでありますけども、やっぱりワーストワン返上はなりませんでした。今年はそのような中で残念ながら去年よりも9日間早く交通事故死亡者100人達成というのを、普通達成というのはいいことなんですがこの場合には悪いことで、4月25日に達してしまったと、そんなこともありまして改めてこの行楽期というのは交通事故が増えますので、啓発活動等々を、道警なり関係団体と連携をしてやっていかなければならないということを思っているところでございます。スピードダウンの励行、シートベルト、チャイルドシート着用の徹底、それからデイ・ライト運動、これはやはり経験則上効果があるということでございますので、その実践などを道民の皆さんに徹底していだだくように協力をお願いしたいと思います。私からはこの1点だけです。
記者からの質問
(北海道新聞)
今日、弟子屈署関連の住民監査請求の結果が出たわけですが、その過程において道警本部長が代表監査委員の徳永さんに対して数日前に抗議の電話を行ったという話があります。一部ではそれについて監査妨害ではないか、そういうおそれもあるのではないかと。
(知事)
御社のこの夕刊ですね、私も先ほどここへ来る前に見たばかりです。
(北海道新聞)
それについて、まず知事のご感想を伺いたいのですが。
(知事)
私も報道以上のことは他の新聞に出ているのかどうか知りませんが、ここに書いてある以上の情報は全くありません。最後のところに代表監査委員も電話があったのは事実だが、内容は一切お答えできないと言っておられますし、事実確認ができていない中で私としてはコメントは差し控えさせていただきたいと思います。代表監査委員の質疑があったんですよね、その時にこれは質問されたのですか。その時、代表監査委員がおっしゃったんですか。
(北海道新聞)
それについては承知しておりません。
(知事)
そうですか。
(北海道新聞)
道警幹部が同様に、知事に対して知事要求の監査に関連して、何らかの電話をしてきた事実はあるのでしょうか。ないのでしょうか。
(知事)
ないですね。いずれにいたしましても、一言この記事について私のコメントを言うとすれば、監査委員の方々は、私がお願いをして中立的な立場で監査をやるということで、その意志に燃えてやっていただいている方々ばかりです。ここに書いてあることが事実かどうか私は承知をいたしておりません。そのことについてコメントはできませんが、いずれにいたしましても、今回の住民監査請求に対する監査のやり方、あるいはそれと同時並行でお願いをしている知事からの特別監査の実施において、どこからかいかなる圧力があっても、毅然たる態度で中立的な立場で監査を続けていただいていると確信をしています。私はこれからもそのことを監査委員の方々に期待をし、かつ、現実問題としてそうであると確信をしています。
(uhb)
今日の監査結果で、弟子屈署の報償費に関して、不当な支出が認められたという結果は出ましたが、金額は明示されませんでしたが。知事のご感想をお願いします。
(知事)
全体についての感想という理解でよろしいでしょうか。4月6日に道警自身が途中経過報告という形で自らの特別調査の状況について報告がありました。その中でも12年度、弟子屈署において不適正な予算執行があったということを認めたわけです。今回の住民監査を通じて、そのことが改めて明らかになったということだと認識しています。
そして、この監査の判断、最後のほうだったと思いますが、公安委員会に対して監査委員の方から勧告が出ております。北海道が被った損害を補てんするために必要な措置を講じることと、平たく言えば返還要求をしろということだと思います。そしてそれに対して、今、ご指摘がございました金額のことについては、監査の中で道警において検討した上でということでした。道の公安委員会におかれましては、本勧告を真摯に受け止めていただいて、必要な措置をとっていただくということに取り組んでいただきたいと思っています。その結果を6月30日まで、報告を受けるということを監査委員の報告書の中でも明確にいっておられますので、そういう流れを今後期待しているところです。また併せて、私からの特別監査は、この住民監査の部分も含む、もっと幅広い対象としております。全署ですから当然弟子屈署を含みます。また項目については、捜査用報償費を含め旅費等々を含めて4項目ですから、費目においてもこれをカバーするものです。さらに期間においても、今回の住民監査請求は12年度のみでありますが、私からのものは10年度から15年度までの6年間ですので、今回のこの監査ではなかなか解明が十分でなかったと思われるような部分があろうかと思いますが、そういった部分についても、私が要求した特別監査の中でさらなる解明が私は進んでいくことを確信をしています。
(時事通信)
情緒的な質問になるんですが、35万円が違法、または不当な支出と認めた上で、一部を除いて返還してくださいということですが、道警の今回の、特に弟子屈の問題、組織的ということで反省してくださいという文言だったんですが、道警も含めて、道が道民からの信頼を失ったという意味では、被った損害というのは35万円で済まないと思うんですが、その辺をどう知事として思われるのか教えてください。
また、加えて、組織的な部分も伺われるという内容だったんですが、そこの部分についての特別要求の中での意気込みのようなものがあればお願いします。
(知事)
最初の質問は、35万円からマイナスを引いた部分では道が受けた損害は35万円で収まらないのではないか、信用失墜という問題もあるだろうという御質問だと思います。それはおっしゃるとおりだと思います。しかし、こういった事柄について、具体的にその信用失墜というものをどう評価するのかというのは難しい問題もあると思います。現時点で私どもがやらなくてはならないことは、このことが全道の警察署においてどういった形で進んでいたのか、この直近の6年間について、解明をしていくということをまずは要請した特別監査でやっていくということが、今おっしゃられた道民から、私ども道庁、そして道警察が不信感を持たれたということにお応えをして、信頼を回復するために一番重要な点ではないかと思います。
そして組織的ということについてですが、監査の中の言い回しでは「当時の弟子屈署の中においては、慣行として組織的に行われていた」と「少なくとも」という修飾語を付けた上で言っております。さらに、次の段落で、この報償費の支出が「弟子屈署の特殊性に起因しているものとは考え難く、他の署でも同様のことが行われていることを伺わせるものではあるが、これをもって、直ちに、請求人の主張する「北海道警察本部の暗黙の了解の下に行われた」とまでは言い切れないという言い方です。ここがまさにポイントの部分だと思います。今回は弟子屈署のそれも12年度だけに限った住民監査でしたし、また、住民監査はこれを一つのステップにさらに訴訟へ行くとそういう決めがありますので、そのように流れていくと思います。また、私からいたしました特別監査請求というのは全署を対象としております。これは監査委員の皆様にとって大変なことだと思いますが、事務局の充実ということも私どもがやらせていただく上での話ですが、全署の調査結果が明らかになることによって、より広い意味での組織的かどうかという、道民の皆さん、そして私自身ももっとも知りたい部分が徐々に明らかになってくるのではないかと考えております。今段階で、この12年度の弟子屈署の、それも報償費に限った段階で、署の中の組織的ということを監査結果として出しておられるということで、これを大前提として、次なる特別監査の中でさらなる真相解明が行われることを期待をいたします。
(北海道新聞)
まさにこの弟子屈署の住民監査請求の報告の中で、他の署でも同様のことが行われていることを伺わせるものという記述があったり、すでに旭川中央署の裏金作りも明らかになっていたり、さらに今日の内閣委員会の参考人聴取の中で、他にも一署、裏帳簿なるものがあるという発言がありました。そういったことを踏まえて知事自身のご印象として全道的にやっているんじゃないかという印象と、プラスそれに関連して、今回監査結果の報告では、道警の上層部の指示によって行われていたとまでは言えないということですが、その辺の知事の印象はいかがでしょうか。
(知事)
事柄の性格上、印象というもので言うべきではないと思います。だからこそ、膨大な作業量が想定されたにもかかわらず、特別監査をお願いしているわけでして、その中で解明されていくということを私は期待していると、今段階では申し上げたいと思います。
(北海道新聞)
特別監査請求の中で、捜査協力者の住所氏名などの全面開示に道警は応じていないわけで、そういうことも含めて、今後の特別監査の状況はいろいろと課題があると思いますが、今後道警なり、監査委員会なりに新たなアクションは考えてらっしゃいますか。
(知事)
捜査協力者の問題はこの前の記者会見でも議論になりまして、その時と同じになりますが、この件についてもやはり道警からの協力が不可欠ですので、これまでも申し入れをしていますが、捜査上のいろんな凶悪犯罪、組織犯罪に対して留意しなくてはならないということがあると思いますが、その範囲内で、真摯な協力を私どもから要請をいたしますので、道警においても対応していただきたいと思います。
(北海道新聞)
話は変わりますが、年金保険料です。閣僚が3人未払いだったという話が。
(知事)
なにか4人ですって。茂木大臣も。
(北海道新聞)
また増えたようですね。今日、与野党それぞれで公表するようですから、さらにまた出てくるかもしれません。今日の夕刊でもまた増えているようですが、これまでは3人で、中には本道選出の大臣は20年間にも及んだと。
まずは、このことをどのようなご印象をお持ちかということ。もう一点は、知事も役所を辞められて、今こういうお立場になられて、その年金については、どういった扱い方をされているのかということ。この2点についてお聞きしたい。
(知事)
一つ目、中川大臣が20年間でしたか、当時の日本興業銀行を辞められた後のことでしょうか。私も詳細は承知しておりませんが。私の立場からはコメントすることではないと思いますけれども、少なくとも言えますのは、大臣ともお付き合いは長いですが、大臣の性格からして、故意にそういったことをやっておられたとは思いません。やはり、何がしか、いろいろな天引きといいますか、費用の支出というのは色々、当然あると思いますので、そこを十分にチェックしておられなかった。もちろん、その不注意は、当然、本人の責任だとは思いますが、そんなことかなという印象を持っております。
それから私自身でありますが、国家公務員共済にずっと入っておりまして、去年の2月の始めに退職いたしました。その間は国家公務員共済です。知事就任が4月23日。そうですね1周年を迎えたばかりで、そこからは地方公務員共済になったわけであります。その間の2ヶ月弱は国民年金に支払いをさせていただいております。
(時事通信)
本日、北海道新聞に出ておりました件です。退職時の特別昇給制度の全廃に向けた現時点でのお考えをお聞かせください。
(知事)
この問題につきましては、私どもも、去年も一部、決着をしたり、組合側ともいろいろな議論を重ねさせていただいているわけですが、今回、国の方で、ああいった形で決着をされ、総務省からも、私どもに対してそういった話も来ているところです。
人事委員会において、いろいろとご議論をしていると思いますけれども、私どもとして適切に対応していきたいと考えております。
(日本経済新聞)
先日、道州制特区の申請をされましたが、それでどのように変わっていくのか。これからどういう展開になっていくのか。
(知事)
変わってはいませんね。この前(道州制推進会議)本部員決定をして、それを持って行きましたので中身は変わっていませんが、内閣府大田政策統括官に副知事、部長からご提出を申し上げました。いろいろな議論はこれまでやっておりますので、その後、これで大臣に相談をしましょうという回答があったと聞いております。
これから、その提案をもって、まだ正式に具体的な話にはなっておりませんけれども、経済財政諮問会議で私がご提案、ご報告するということになりますし、併せて、私自身から総理へのプレゼンテーションも是非、首相官邸と日程調整をした上で、やっていきたいと考えております。
中身は、この前に(吉田企画振興)部長から先日レクチャーさせていただいたとおりです。
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