知事定例記者会見
・日時/平成16年8月9日(月) 15:00~15:27
・場所/記者会見室
・記者数/23名(その他テレビカメラ等2台)
会見項目
知事からの話題
1 道州制特区に向けた提案の具体化について
2 8月の花について
3 アテネオリンピック・道内ゆかりの選手について
記者からの質問
1 道州制について(1)
2 道州制について(2)
3 財政立て直しプランについて
4 前北海道知事堀達也さんについて
知事からの話題
道州制特区に向けた提案の具体化について
私から、三つお話をしたいと思います。
一つ目は、道州制特区に向けての提案の具体化についてです。これは、今日、道州制推進本部員会議で最終決定をしましたので、明日、内閣府に提出いたします。内容については、午前中、企画振興部長からご説明したと思います。改めてご説明はいたしませんが、私どもとしては、これでようやく内閣府に第一回の提案をするということになりまして、これからは、経済財政諮問会議でさらに私がプレゼンテーション(発表)をするという話ではなく、実践の段階に入っていると思っております。この提案の中でも、今日の道州制推進本部員会議でも触れましたとおり、推進組織を内閣府において設置していただいて、どんどんと進めていただきたいと思っております。
内容について、私なりのポイントを四つぐらいご説明すると、一つはやはり、何と言っても国と道との連携共同事業、あるいは権限移譲ということについて、具体論をここ1、2年で出来るであろうということについて言及したということです。連携共同事業につきましては、7月30日に北海道雇用創出推進会議を開催し、産業界、それから労働界の連合、国の出先である経済産業局と労働局と私ども道で、これから一緒にやっていこうということを合意したわけですが、まさに道内のいろいろな政策的な課題を実現しようとした場合に、おのずと国の出先と私ども道との間でいろんな連携が起こってくるということの一つの現れだと、私は思います。こういった形で、道と国の地方支分部局との距離をどんどん縮めることによって、最終的に10年後に私どもの提案書の中にもありますように、国の出先との一元化と組織統合が必然的に起こってくるのではないかということを改めて書いてあるところです。また、この権限移譲の提言の中では、広域性に着目した提案ということも言っております。これは、内閣府の窓口と何回か事務的にすり合わせをしているわけですが、そういった中で今回、道州制の先行実施ということは、北海道の場合には県合併を必要としないわけですが、他地域の場合には当然、県合併を必要とする。そうすると県にまたがる事業というのを広域性という言葉でやっておられるようでありますが、そういった事業についても提案の中に入れ込んでいただくと、今後の全国を見渡した道州制議論にも分かりやすい例示となるのではいかというサジェスチョン(示唆)もあったようです。こういった提案も主として社会資本整備の部分になるわけで、盛り込んでいるところです。また、重要なのは権限移譲で、単に仕事が(国から)来るだけではなくて、それに伴う予算の部分がございます。これは企画振興部長の方からご説明したと思いますが、権限移譲の中でも、例えば許認可といったものは、人がやる事業ですので、それほど、予算、事業費というものが計上されるような性格ではないと思います。一方、例えば砂防工事とか、民有林の整備などは、森林づくりの推進の事項に民有林の整備に関する事業が書いてありますが、こういった事業というのは、当然、予算措置を伴うものですので、内閣府では単に法令等に手を付けて権限を移譲するということをやっていただくばかりではなく、当該事業をやっておられる省庁の予算を、財源移譲、もしくは一括交付金という形で私ども道に持ってくるという作業も含めてやっていただく必要があると考えています。
それから二つ目のポイントは、道内分権のところかと思います。このことにつきましては「自治のかたち円卓会議」で議論をしております。また、先週の金曜日に北見市に道州制セミナーで参りました時に、北見地域で合併法定協議を議論しておられる1市4町の首長の方々から「この道内分権に向けて、是非モデル的に受け皿として我が方としてやりたい」という具体的なご提言もいただきました。また、その中で「支庁なんかいらない」という廃止のご提案をいただき、私どもにとっては、とても耳が痛いものである一方で、やはりこういった建設的な市町村サイドからご提案をいただくということは、とてもうれしく思ったところです。今後、様々な方々からのご意見を踏まえながら、道内分権について私どもも検討を進めていきたいと思っています。そして、この道内分権というのは、では国との関係で何が起こってくるかと言えば、いろんな都道府県知事が何かをやるという権限が、実は法令上書いてある、あるいは法令の下の細則等々で書いてあることが多々あるわけです。これについて、道内分権も全国的に先進的に、私どもが先行実施するわけで、例えば道と市町村との間で「この事業は都道府県に降ろそう」と、内閣府からのサジェスチョンがあって、例示で入れさせていただ中で言いますと、パスポートの発券はつい最近までは、旅券法で都道府県知事しかできなかったんですが、最近の法改正で、委託事務という形で市町村に移すことができました。これは、例えば私どもと市町村との間でお話が決まれば出来ることですが、例えばあの中の例示で言うと農地法に基づく権利の移動などは、いかに道と市町村とで話し合いがついても、やはり法律の改正が必要となってくるという事項もございますので「是非この道内分権をやれ」という内閣府からのリクエストでございますので、私どもの議論を踏まえて、また、内閣府に対して、あるいは政府に対して、法令面の手当等について提案をしていく必要が出てくるのではないかと考えております。
三つ目のポイントは、今のことと重複しますが、法令面での地域主権ということかと思っています。このことも企画振興部長から申し上げたと思いますので重複しませんが、例えば北海道らしいものとしては、農業生産法人、私も各地「まちかど対話」で回りますと、農家の後継者問題というのが出てきております。なかなか一個人、一家庭だけで地域農業をするということが難しい中で、各地で農業生産法人が注目されつつあるという実態があります。しかし、北海道というのは、この農業だけではなくて観光とのマッチングとか、いろんな知恵と工夫の分野が出てきます。そういった時に、この観光分野への進出を農業生産法人がやろうとした場合の業務拡大とか、ファームインのようなものを含めて、これもやっぱり法令上の問題が出てきます。やはり北海道は、農業立国で、観光立国です。こういったことを一つ進めるにしても、法令においても地域主権ということを是非やっていただく必要がある、そんな提案も盛り込んでいるところです。
それから、今日ご説明した(道州制推進本部員会議の)本部員決定の中とは少し外れますが、既に私どもから来年度の概算要求に向けての要請を国に対してやっております。その中で、開発予算の中でのモデル事業として、今年度、国から100億円の補助を受け、道の地方負担分100億円ほどと合わせて、200億円弱の事業をこれからやることを決めております。この額を増額し、125億円と要請しております。このことも是非実現して、かつ実施に向けて、当然私どもの裁量、現場ではいろいろな苦労をしておりますので、もっともっと裁量の余地を増やす形で、この予算を拡大することを含め、私どもとしては重点課題として、いま四つくらい申し上げましたが、このモデル事業も含めて、これからねばり強く政府に対して申し入れをし、その実現を皆様方と見守ってまいりたいと思っております。
それから、皆様方にお願いということでもないのですが、札幌市、札幌商工会議所のサマータイム、今日も昼、札商の方々とも非公式に議論をいたしましたが、札幌商工会議所の方々が音頭をとって、企業の方々、そして市役所も巻き込む形で、全国からも注目されるサマータイムの実験をやられたわけであります。民間からこういった議論が起こってくること、そしてそれをマスコミがサポートしていただくこと、こういったことが広く言えば、道州制の議論を全国的に、あるいは道内的に注目を浴びることになる大きな原動力になってくると思います。北見でも言いましたが、より身近な我々の様々な生活の中で、道州制になると何が変わるのかということについて、我々はこれからも発信してまいりたいと思っております。そして、機能統合を具体的に権限移譲なり連携協働事業ということで提案をしたわけですが、我々は10年後に向けて、道庁のスリム化ということをしっかりとやってまいります。これは財政再建との関係でもやらざるを得ない、むしろ前倒し的にやるということを、前回の財政立て直し本部の中でも申し上げました。先週、札幌医科大学にも参りましていろんな意見交換をし、独立行政法人化について学長さんから、是非道庁の理解もいただきたいという話もございました。私からも積極的に支援をし、協同歩調でやっていきましょうということを申し上げたところです。こういったことも、是非私ども10年後に向けて一歩一歩、10年先のことだから5年後から始めていいということではなくて、まさに、これこそ今から始めなければならないことだと思っております。一方、国におかれても、25%でしたかスリム化の方向性を出しておられますので、まさに国の出先機関のトップは小泉総理その方ですので、是非粛々と進めていただいて、国、地方通じてのスリム化、より住民にきめ細やかなサービスをしながら、でもスモールガバメント、小さな政府で成り立っていくということを、私ども道も一生懸命やりますので、国におかれてもそれを、是非やってほしいということも提案をしていくところです。
最後には知事会との連携です。和歌山県の知事選もあって、第1回目の会合のスタートが遅れていたんですが、再来週に日程が設定されました。この場が一つのスタートになりますが、既に全国知事会の全体会合の中でも道州制そのものの導入については、県知事さんそれぞれ、いろいろな県のロケーションとか、あるいは人口規模とかいろんなことで賛成、反対いろいろおありになるようです。ただ、国のかたちが今後そういう方向に変わっていくということについては、どなたも疑義がないわけでして、私は北海道が先兵として我々自身が血を流しながら事業をやっていくということについては、知事会の同僚の知事さん方から、十分にサポートを得られるものと確信をしておりますので、知事会の皆様方との連携も、今後さらに密にしていきたいと改めて感じたところです。これが道州制です。
8月の花について
二つ目は花です。ここに「ひまわり」がありますが、花観光について毎回言って恐縮ですが、8月の花は「ひまわり」と「はまなす」です。「はまなす」は雅子様の「おしるし」です。私も霞ヶ関に同じように働いた同僚の一人、同僚と言っては失礼にあたるのかもしれませんが、是非雅子様にも頑張っていただきたいと思っております。8月の花もありますので、是非私どももPRしたいと思います。ひまわりは赤レンガ庁舎前庭に植えています。
アテネオリンピック・道内ゆかりの選手について
私からの三つ目の話題は、アテネオリンピックについてです。先々週、バレーボールの道内出身の選手の皆さんが道庁に来ていただいて、お会いしたかったんですが、どうしてもスケジュールが合わなくてお会いできなかったんですが、今回のオリンピックに北海道ゆかりの選手が18名出場されます。それで私が個人的にうれしいのは、圧倒的に女性選手が多いということです。男性選手は、レスリングの田南部選手をはじめ5名の方でして、あとは皆さん女性ということです。オリンピックは参加することに意義があるわけですが、私も一生懸命応援しますので、道内から出場される選手の皆様をはじめ、日本チームがベストを尽くして、我々に夢と感動を与えてくれることを心から期待します。
記者からの質問
(毎日新聞)
先日の北見市の道州制セミナーで、カジノ開設について前向きなお考えを示されましたが、どれくらい具体的な話が出ているのか、それから他に具体的な案を第2弾に含めるつもりがあるのかお話ください。
次に、台風10号災害からちょうど1年が経ちまして、当時、行政間の連携不足なども指摘されましたが、十分な改善がされたとお考えかお聞かせください。
最後に、知事の夏休みはいつからいつまでで、何をされるご予定かお聞かせください。
(知事)
一つ目のカジノですが、カジノだけではないんです。セミナーに参加された民間の方がおっしゃられたのは、空港の民営化ということもおっしゃっておられました。私がその場で申し上げたのは、また、その後の記者会見でも申し上げましたが、そういう大胆な提案を是非いろんな方々から、いままでもちょうだいしてますが、これからもちょうだいしたいと思います。道州制の先行実施というのは、道州制そのものではないので、いいとこ取りでいいんですよ。ですから我々北海道にとって、プラス、マイナスをその提案の中身について検討して、プラスであれば、第2弾の提案に盛り込みたいということを申し上げたわけで、カジノだけ検討するということではないのでご理解いただきたいと思います。今回は北見で話がでたわけですが、例えば苫東の利用の仕方として、あそこは空港も近いし、港も近いので、あそこにカジノを作ってはどうかというご提案が出ているということも承知しております。ただ一方でカジノというのは、ギャンブルですから、日本では原則禁止であるものを、法律で解除するというのは、道民への悪影響があるんじゃないかということをおっしゃる方もいらっしゃいます。私が、あの場で申し上げたのは、聖域なきという言葉も使い古されてる感じがありますが、いろんな提案をどんどん出していただいて、それを議論して、精査をして、良いものは第2弾の提案に入れていきたいということで申し上げたところです。
昨年度の台風10号から1年が経ちました。ちょうど今頃でした。私が夏休みを取ろうとしたその日の真夜中から集中豪雨で日高、十勝に大きな被害が出たということを昨日のことのように覚えております。いろんな反省を踏まえて、私どもとして様々な事業に着手してきているところです。そういった中で、今年は特に異常気象のようですが、新潟県、福島県、福井県、そして最近では四国で、台風に直接関係あるなしに関係なく、大きな被害が出ているという状況です。そうした中での私ども道庁の取り組みですが、まずは日高、十勝における復旧支援に全力を挙げてきたということが一つです。そして関係機関、市町村とのこれまで以上の緊密な情報交換を行っておりまして、例えば市町村単位で作ります防災計画の見直しも、より現実的なものになるように、私どもの道庁の担当の防災消防課から直接お話をしたり、また、支庁を通じてお話をする場合もあります。それから警報が出た後、それを受けてどうするのかという、具体的な、実践的な、と言いますか、実際を想定した防災訓練ということもやらせていただいてますし、また、今年は9月7日に羽幌で、羽幌は離島を抱えてますよね、そこの離島の方々も含めた訓練もやろうと思っております。さらには、住民の方々に対する防災情報の提供システム、私も自分の携帯に情報が入るようにしていますが、携帯電話に着信(メール受信)するような形の気象情報、あるいは、津波情報、地震情報、避難情報等々を発信するということも始めたところです。ただ私はまだまだこれで十分だと思っているわけではありません。すべてをこの1年でやるべきだったというご意見があれば、それはおっしゃるとおりだと思いますが、そうは言いましてもなかなか大変な部分もありまして、まだまだ未整備のところはあります。今年度も、また、本格的な台風シーズンを迎えたわけですが、この1年間に積み重ねてきた、いままで申し上げたようなこと、あるいは先に新潟なり、福島なり、福井なりで高齢者の方々が大変な被害にあわれたというお話も以前の会見で申し上げましたが、そういったいろんな経験を踏まえての我々のいままでの取り組みを最大限生かして、本格的な台風シーズンの中で、大きな被害が出ないように最善を尽くしたいと思っております。
それから夏休みですが、昨年の経験もありまして、昨年は一週間休みをもらって、富山に親の顔を見に行こうかとか、十勝川温泉に宿を取って行こうとか、思っておりましたが、(災害で)全てキャンセルということになりまして、今年は一切計画は入れておりません。ただ休もうかなと思ってます。例えば今週の木曜日、金曜日はゆっくり休もうかと思っております。予定は特にありません。
(日本経済新聞)
先週でしたか、財政立て直しプランを最終的に決められて、企業立地の助成の見直しが入っていたんですが、それについて、もはや企業立地を進めるような時代ではないということなのか、それとも政策的な効果が薄いということなのか、その辺どのようなお考えで、また、ある政策の中であれを盛り込んで、どういうポイントで見直していこうとお考えなのか、改めて伺いたいと思います。
(知事)
総論的に申し上げて、後は総務部長がいるので具体的にお話をさせていただきますが、まず私の基本的な考え方としては、さらに企業立地を本格的にやっていくと、その方向性はもはや企業立地の時代ではないだろうではなく、その逆であります。と申しますのは、もちろん私ども道内の地場資本の方々に頑張っていただいて、我々の誇るITなり、バイオなり、この前、御社のITセミナーで、徹底的にPRさせていただいてありがとうございました。そういったことを振興するのは当然ですが、ただやはり北海道はこれだけ土地もたくさんありますし、道外から企業の方々にどんどん来ていただいて、土地を有効に使っていただく余地は十分にあります。それでもやはり環境と経済が両立しうる環境にあるのが、国内でもたぶん最後の適地として北海道だけだと思っております。その意味では、私は東京へ行くたび、トップセールスでいろいろ企業に行っておりますが、これから引き続き、あるいは今まで以上に、企業誘致というのは積極的にやっていきたいと思っています。いま各地でもそういうことをやっておりますので、比較の問題になってきます。だからこそ、どこの県とどうとかいうのはまだ言えない部分もありますが、できる限り早く私が行く、そしてどこの県と比べると例えばこう得であるとか、損であるとか、単に頭を下げればいいという時代ではないですから、相手企業にとってプラスなことを提示しなければならない。北海道の企業誘致政策というのは、いろんな意味でトップクラスの政策メニューを持っていますので、それを駆使して、苫東だって、飛行機で降りる度に、あるいは飛び上がる度に、もっと埋めたいなと思っておりますので、積極的にやっていきたいと思います。総務部長から具体的にお願いします。
(原田総務部長)
知事のお考えを踏まえて、これから検討していくということです。
(日本経済新聞)
減らす方向なんですか。
(原田総務部長)
それは重点化していくということですから、全て聖域なく見直した中で何をどういうふうにピックアップしていくかということですから、結果として減るにしても、今の現状よりも、より知事のいまの方向に添うような形で制度を組み替えていくということだと思います。具体的に中身を聞いているわけではないので、この場ではそれ以上具体的なことは言えません。
(知事)
ばらまきから集中へです。
(北海道新聞)
話は変わりますが、堀前知事が今日、札幌大学の理事長に正式に決まったようですが、非常勤の肩書きは随分いっぱいお持ちだったんですが、常勤の肩書きがなかなか決まらなくて関係者の方も随分やきもきしたようでしたが、こういうのが決まったということで、知事の感想をお聞かせください。
(知事)
去年まで激務をこなされた大先輩ですので、しばらく休養というわけではないのですが、常勤のお仕事を持たれずに、事務所は持っておられたわけで、いろいろな形で活躍されながら、しばらく体を休められるという期間を経て、いろいろな所から引く手あまただったわけですが、札幌大学に迎えられたということは、私も後継の知事としてとてもうれしく思っています。これからも常勤のお仕事もお忙しくなられるでしょうが、やはり北海道の顔でいらっしゃいますので、いろんなところからいろんなお声もかかるでしょうから、急にお忙しくなられて、堀前知事もまじめな方でいらっしゃるので、あまりご無理をされないようにということを、いつかの機会に私からも申し上げなければならないかなと思っています。
(NHK)
道州制特区なんですが、先ほど知事から特区が導入されると、どう生活が変わるのかという話をしていきたいというお話がありましたが、改めてになりますが具体的にどう変わるのかというのをもう一度プレゼンテーションしていただければと思います。
(知事)
ありとあらゆる分野で変わるので、例えば農業のところを先ほど少し例示しましたので、繰り返しをしましょうか。それとも総論ですか。
(NHK)
道民に分かりやすく、道民に対してどうなりますよ、というのを知事のお言葉でプレゼンしてください。
(知事)
総論でいいわけですか。
(NHK)
各論の方が分かりやすいと思います。
(知事)
では農業で説明します。先ほど少し申し上げたところと繰り返しになりますが、一つはやはり道州制モデル事業、いまも防災対策等々を中心に二百億円弱の事業費で計画をしていますが、あれをもっと拡充をして、例えば農業の分野で、今回、家畜糞尿対策、環境保全との関係でそういったことも盛り込みました。さらにこれからは市町村からのお知恵もちょうだいして、より農業に密接な関係であって、いままでは縦割りでなかなか面的にできなかったようなものを、是非やっていきたいと思います。また、法令面における地方分権というところについて言えば、農業法人、これは各地の農業を支えていく上で、いまや欠くべからざる存在になりつつあるわけですが、こういったところが核となって観光分野にも進出をしていけるという道を開くことによって、地域の農業がより付加価値を高め、より経営の幅も拡げてやっていく余地も出てくるのではないかと思います。
また、権限移譲の面でも、農地法に係る様々な権限、いま国が留保しておられる部分もありますし、あるいは道が持っている部分、こういったことも我々地域、北海道というのは一番大規模耕地を持った農業展開をしている地域ですので、WTOとの関係もありますが、是非北海道らしい農業を展開するための、いろんな権限移譲、これも是非実現をしてまいりたいと考えています。これくらいの具体性でいいでしょうか。
実際、事業が展開してくると、もっともっと見えてくると思うんですが、介護とか医療などで、お医者様の一律の配置基準ということも、これも前から申し上げた例だと思いますが、北海道の実状に絶対合いません。これも是非やっていきたいと思っています。国がどれくらい本気でやってくれるかどうか、小泉総理は道州制を北海道でやってみないかと言い出されたご本人ですので、是非これからは私どもの提案の実現に向けて、ご努力をしていただきたいと思っています。
この文章については、重複した言葉づかい、明らかな言い直しがあったものなど整理し、作成しています。
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