知事臨時記者会見
・日時/平成16年9月2日(木) 17:40~17:50
・場所/ 道立北方四島交流センター展望室
・記者数/25名(その他テレビカメラ等6台)
会見項目
知事からの話題
1 小泉総理大臣の北方領土視察について
知事からの話題
小泉総理大臣の北方領土視察について
今日一日5時間、洋上で総理とご一緒しました。
行きは貝殻島、灯台を見て、それから国後島に向かったわけですが、国後島は残念ながら見えませんでした。総理とともにレーダーで、今、国後島の岬のこの位置ですというのを確認し、総理はそのときに一生懸命のぞかれて、「見えるような気がするなー、残念だなー」と言っておられました。
帰り、また同じルートを戻って来たわけですけれども、水晶島が見えました。そのようにして5時間、洋上で過ごした後、ニホロに移動して、元島民の方々との話し合いに臨まれたということです。
対話集会の中身については、後ほど内閣府からブリーフィングがあるようです。茂木大臣からご指名がありましたので、私からお話を申し上げましたところとの関係で言えば、国民の悲願である北方領土の返還について、もっともっと国民の関心を深めるために、教育現場での対応を含めて、啓発活動を国においても、もっとやっていただきたいということ。そして北海道としては、国対国の交渉を円滑化するためにも、元島民の方々と連携をしながら返還運動という盛り上がりをつくっていきたいということ。加えて、今日の総理がこちらの視察をされることへの実現した功労者は、7月下旬に総理官邸に行かれた北方少年の方々です。ああいった二世、三世の後継者の育成は、私どもがしっかりとやっていかなければならないと思っていますと申し上げました。最後に、来年のプーチン大統領との交渉におかれては、総理には是非、歴史的な成果を上げていただくよう心からお願いいたしますということを申し上げて締めくくらせていただきました。
それを受けて、総理は、啓発活動はきわめて重要なことであるので、是非やっていきたいというようなことを言っておられました。
私からは以上です。
記者からの質問
(NHK)
改めて、今回の視察の意味について知事はどのようにお感じになっていますか。
(知事)
来春のプーチン大統領との首脳会談、交渉に先だって、総理自身が、まずは日ロ平和条約締結の前提として、領土問題解決の現場を自分の目で見たいとおっしゃられて、ご視察をいただいた。それも5時間かけて船でご覧いただいた。その後に島民の方々からの声を直接聞いていただいたということは、来年の首脳会談に向けて、この領土問題についての総理のご発言が、より現実的なものになるというような意味は、きわめて大きかったのではないかと思います。
そして、これまで60年近く苦しい思いをしてこられた元島民の方々、1万7千人おられた方々がいまや8千人になられているわけです。この方々も来年に向けて、あるいはこれからの北方領土問題の解決に向けての明るい道筋を少し見られたのではないかという意味でも、私どもとしても元気づけられる今日一日であったと思います。
(NHK)
総理とは知事自身、何か建設的なお話はなされましたか。
(知事)
船の上で座って話をする際、あるいは昼もご一緒しましたので、私どもとして、こういった努力をしているということはお話申し上げました。それから自然の流れの中で、根室管内の一市四町の首長の方々と私と総理の懇談のような場面が船内でありました。この中で、ご存じのように羅臼町長と別海町長は旧島民ですので、ご自身たちのかつての経験なども話されたところ、総理もいろいろご質問されて、熱心に当時の様子を聞いておられ、感慨深げなご様子を浮かべておりました。
私からは、そういった中で返還問題に向けて、これだけ近い北海道、特に道東地区でありますので、思いは熱いんだということを改めて申し上げました。総理も感慨深げにうなずいておられました。
(北海道新聞)
我々は入れなかったのですが、懇談の中で、総理は一括返還にこだわらないと言われたそうですが。
(知事)
これは、正確なところは内閣府からお答えしてもらいたいと思いますが、私の立場からすれば、四島一括帰属の確認が日ロ平和条約の大前提であると明確に総理ご自身の口からお聞きしたのはとても心強かったと思います。
(北海道新聞)
返還については一括でなくてもよいと。
(知事)
正確なところは内閣府の方から聞いていただければと思います。私の理解としては、現に住んでおられる方々が島におられるわけですので、やり方については、いろいろ現実的な対応もあり得るのではないかという趣旨で総理は話されたと理解しましたが、正確なところは内閣府の方に聞いていただきたいと思います。
(北海道新聞)
それは、現在住んでいる方々にそういう面があるから理解されたということですか。それとも旧島民で引き上げた方々との思いは矛盾はしないということですか。
(知事)
いずれにいたしましても、四島一括帰属の確認ということを明確にするということを明らかに言っておられましたので、そのことを私は、力強く感じたところです。
(北海道新聞)
返還については。
(知事)
返還については、もちろん一括がベストです。それは今後の交渉、帰属自身も今後の交渉ですが、今後また島民の方々との議論も重ねていかなければならないと思います。
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