知事定例記者会見
・日時/平成16年9月13日(月) 17:05~17:18
・場所/本庁舎3階 知事室前ロビー
・記者数/22名(その他テレビカメラ等5台)
会見項目
知事からの話題
1 道警察の「捜査用報償費等特別調査進捗状況報告」について
記者からの質問
1 道警報償費問題について
2 第3回定例道議会について
3 北海道子どもの未来づくりのための少子化対策推進条例(案)について
4 景気雇用対策について
知事からの話題
道警察の「捜査用報償費等特別調査進捗状況報告」について
道警の中間報告につきましては、皆様にコメントをお配りしておりますが、あらためて私から申し上げます。
今日、道議会の総務委員会におきまして、道警本部から、自らのことは自ら行うという趣旨のもとに特別調査をやっておられるわけですが、その中間的な取りまとめ結果の報告があったということでございます。その中で平成10年度、11年度、12年度の3カ年については、ほぼすべての部署で捜査用報償費について不適正な支出があったということでございます。このことは、私といたしましては極めて遺憾でございます。このことをまず申し上げたいと思います。
今回の報告は中間的な報告ということで、12月までに最終報告、これは返還額を含めてまとめられるということを伺っております。私といたしましては、コメントにも書きましたが、道警察の最終的な特別調査結果や監査委員の監査結果により事実関係を明らかにしていく、そして、それを道民の皆様に納得していただく、このことが何よりも大切であると考えています。こうした観点から、道警察におかれては、自らのことは自らやられるということで、特別調査をまとめられるのは当然ですが、加えて監査委員による特別監査や確認監査に対し、最大限の協力を行っていただきたいと考えています。以上が私からのコメントです。
記者からの質問
(uhb)
幹事社を代表してuhbから質問させていただきます。
裏金問題なんですが、その3年間で不正の総額は14億円と言われながら、返還方針はその半分にも満たない6億7千万円ということで、道庁不正の際には疑わしいものは全て出すということで今も返還が続いているんですが、今回の道警の返還方針についてどう思うかというのが一つ。
もう1点はその後の質疑の中で今回の不正な経理に関しては、道警本部を含めて多くの職員が事情を知っていたということが分かりました。さらに道警の内部調査、それから内部監査の担当職員も実は事情を知っていたということを認めました。これは今まで茶番を見せられてきたのかという憤りを感じるんですが、その点、内部調査の信頼度も含めてどうお考えかお聞かせください。
(知事)
まず、返還についてですが、私が職員から聞いておりますところによれば、あるいは道警が今日報告された中間報告結果によりましても、返還額についての言及は一切ないと思っております。この返還につきましては、道が被った被害がどれだけだったのかということを明らかにし、確定をし、それを返還していただくという、当たり前なことですが、これが重要なわけでありまして、もう既に監査委員のほうで方針を出しておられます。使途の一部には、他の科目で公費支出が可能なものも認められるので、道警本部で使途、金額を点検し、確証を得られないもの及び公費として支出できないものを道の損害額とするのが相当であるという基本的な基準はもう出ておりますので、この方針に沿って特別調査もされるんでしょうが、その後、私からの要請を受けて監査委員において行われる確認監査等がありますので、その結果を持って、私としては判断してまいりたいと考えております。その金額が14億2千万円の中でどのくらいになるかは、今段階では予見を持っては言えないと思います。
それから内部調査の信頼性という点ですね。おっしゃるような思いというのは私も分かりますが、これだけ大きな道警という組織全体にわたっての調査ですので、やはり自らやっていただくということの意義というのは一義的にはあると思います。しかしながら、加えて全国で特別監査を要請しているのは北海道だけです。知事からの特別監査要請、あるいは確認監査についてもお願いをしておりますので、道警におかれては最大限協力をしていただき、その上で最終的な額の確定を含めて、監査結果、確認監査結果を持って判断してまいりたい。このことは先ほど申し上げたことと重複しますがそのように考えております。
(北海道新聞)
確認監査というのは、いずれ道警の内部調査で出る結果に対して、要請される方針をもう決めていらっしゃるということですか。
(知事)
確認監査は(私から監査委員に)要請しました。
(読売新聞)
先程、知事が言われた監査委員の方針なんですが、確証を得られないという、今の確証について今日の議会でも議論だった思いますが、その心証のみを持って確証と言えるのかどうかということについて、どのようにお考えですか。
(知事)
言葉だけが先行しても、ちょっと難しいところがありますが、やはり道民の方が納得される、道警察はまさに捜査をする立場の方々で、裁判等の場で対抗力を持って、第三者、中立的、客観的に認められるような証拠というのはどういうものかについては、当然ご認識はあるでしょうし、また、監査委員においても、当然これまでの道庁不正経理の時も含めて、そういったノウハウもあるでしょうし、そこはそういった観点から確証の得られるものということで、誰もが納得するような客観的な証拠と、抽象的で恐縮ですが、そういったものを積み重ねていくということに尽きます。要は、先程の繰り返しになりますが、一義的には監査委員の監査のご努力に、まずは期待をしたいということです。
(NHK)
明日から道議会が始まるわけですが、あらためて知事として今回の議会のポイントはどこらへんにおいていますか。
(知事)
今回の議会のポイント、順不同に申しますと、直近にありました台風18号の被害の確定をいま一生懸命やっているわけですが、これに必要な対策として機動的にやらなければならないこと、これは必要に応じ補正という追加提案になるかと思いますが、これはあり得ると思っています。
それからいま、皆様方がご質問の道警の報償費の問題についての私ども道の考え方、あるいは道警本部長に対する質問、こういったことも大きな話題になってくるかと思っています。
また、7月と8月にわたって延べにすると何十時間も議論して決めました、三位一体をはじめとする、あるいは道州制をはじめとする地域分権、我々は地域主権と言っていますが、こういったことにつきましては、実は知事会だけではなく議長会を含めた地方六団体の総意として、国に対してぶつけたものでありますので、こういったことも道議会で大きな議論になるかと思います。
(NHK)
今回、全国ではじめてとなる子育て支援条例を提案されますが、いまなぜこの時期に提案するのかという狙いをお願いします。
(知事)
一番大事なことを言い忘れてました。出生率の議論で、北海道はこんなに住環境も良い、自然もこんなにあるのに、出生率でワースト4に入ってるんですよね。これをなんとかしなくては、私は北海道の将来というものが明るく拓けてこないだろうと思うんです。子育て支援条例(「北海道子どもの未来づくりのための少子化対策推進条例」(案))ということで出そうとしていますが、これは昨年の知事選での公約でもあります。北海道が若い方々にとって、そして我々道民にとって、子供を産み育てていきたい、そして大きくなっても誇りを持って住んでいきたい、そういう地域にしたいという思いを持って、この条例案を提出することとしました。これは大きな話題でありました。大変失礼しました。
(NHK)
景気雇用対策について、現在、雇用創出プランに沿って、いろいろと対策をされてますが、道としてこの雇用対策について、あらためてお願いします。
(知事)
今年度までの政策メニューはご案内のとおりでありまして、粛々とやらせていただいてますが、来年度の予算編成につきましては、例年よりも前倒しをしていろいろと議論をもう既に始めているところです。私はやはり、少しずつは明るさが見えてきた、この北海道の経済、雇用情勢について、これを本格的なものとするための知恵出しをするように、関係部局に強く指示しているところです。併せて、国の緊急雇用交付金が今年度で切れますので、その後措置ということを要請しています。国全体の考え方で言えば、これは北海道だけのことではなくて、景気も地域間でばらつきがありますが、特に雇用について言うと、北海道なり、北東北なり、近畿もそうですが、遅れているところと、一方で中部圏と北陸、先日、北陸銀行の頭取さんも「申し訳ないですが、景気いいです」とおっしゃってましたが、雇用状況の良いところと、地域のばらつきが出てきてます。落ちこぼれとは言いたくはないんですが、雇用情勢が厳しい地域への政策的な手を打つということは、国全体の雇用対策としても理にかなっていると思いますので、こうしたことについては、厚生労働省に対して要請しているところです。
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