定例記者会見(平成16年10月15日)

知事定例記者会見

・日時/平成16年10月15日(金) 13:50~14:10
・場所/ 吉岡海底駅
・記者数/17名(その他テレビカメラ等6台)

会見項目

 

知事からの話題

1 青函トンネルのについて
2 来年度予算編成に向けての課題について

記者からの質問

1   北海道新幹線について(1)
2 北海道新幹線について(2)
3 BSE問題について(1)
4 BSE問題について(2)

知事からの話題

 

青函トンネルのについて

  私からは二つです。一つは今、トンネルを皆さん方と一緒に見学させていただいた感想です。ご説明を受けた中でも感じたのですが、24年間ですか、この青函トンネルを作るのに要した期間、7千億円弱という巨額な資金、そして30名を超える方々の尊い犠牲がありました。そういった中で、できたこの青函トンネル。私は知事になって来たのは初めてですが、ここに参りますのは2回目です。改めて、この青函トンネルを造られた先人の思いというものを思いました。そして、その時から新幹線仕様、新幹線に通って欲しいという、通ってもらうことを前提にして作ったこのトンネル。是非、我々現役組の力で、思いで、新幹線を通して初めてこの青函トンネルが本来の青函トンネルになるという思いを強くいたしたところです。
  年末にかけて今、最終の正念場を迎えているところです。気を引き締めて、北海道新幹線着工に向けて、我々一生懸命努力をいたしております。今日は函館市長さん、それから商工会議所の会頭さん、それから地元の多くの町長さん方、関係者の方々が多くいらっしゃっておりますが、私は、ここに来る前に青森県で三村知事に対して、隣県同士、今まで東北新幹線を協力してきたので、これから北海道新幹線の着工に向けて正念場になるので、是非、ご協力いただきたいと申し上げたところです。
  三村知事からは、北海道はそうだと思うけれども、また青森県の財政も厳しいと。ただ、これまでも一生懸命やってきた。これからもやはり、北海道と北東北、青森との共同の文化圏、経済圏を作っていくためにも、これからも一緒にやっていきましょうというお言葉をちょうだいしたところです。そういったことも踏まえて、このトンネルを見てきました。
  本当に是非、北海道新幹線の着工に向けて、さらにがんばっていきたいという思いを強くしたところです。これが一つです。

来年度予算編成に向けての課題について

   それから今日は定例の記者会見ということで、もう一つ、こことは関係ない話題提供をさせていただきます。議会も無事終わりまして、その後、今週になりまして、私、和歌山県に行ったり、いろいろと動いておりますが、今、来年度の予算編成に向けて、重点政策の仕込み中でございます。いろいろな課題があるわけですが、ここでは二つだけご紹介します。
  一つは何と言っても経済の再建です。このことを掲げて私は知事になったわけでありまして、引き続きやっているところです。暗い北海道経済の中にも少しずつ薄明かりが見えてきたかなというのが現状です。これをさらに確実なものにしていくためにも、経済の再建に向けて、いろいろな前向きな手を打っていかなければならない。
  いろいろな考え方がありますが、北海道ブランドの確立ということをこれからさらに一生懸命やっていきたい。食の分野、そして観光の分野とあるわけですが、食の分野では、道独自の認証制度を昨年、ロースハムで始めました。これをもっと拡大したいと思います。また、表示の問題についても、もっと知恵を出せないかと担当部に指示をしているところです。
  そして、もう一つの分野は、経済の再建と並んで、暮らしの分野と思っております。前回議会で、子育て支援条例(北海道子どもの未来づくりのための少子化対策推進条例)のご審議をいただいて、ご了解を得たわけです。これから具体的な政策の弾込め、実施計画を策定する段階になっています。議会答弁でも申し上げてきたところですが、いろいろな政策メニューの中で、地域ぐるみの子育て力の拡大と言いましょうか、世話好きのおばあちゃん、おじいちゃん方が子育て隊みたいなものをどうやって作っていくか。こんなことにも知恵を出していきたいということも担当部に指示をしているところです。
  そのようなことで来年度の予算編成に向けても、努力をいたしておりますが、引き続き、この新幹線についてもがんばっていきたいと思っております。私からは以上です。

記者からの質問

(北海道新聞)
   先ほどの会談の中で、共闘していくとのことですが、前提として、まずは新青森までを早く進めてもらわないという発言もありましたけれども、北海道としても、青函同時開業という方針と先ほどの発言との関係性について、お聞かせください。

(知事)
  我々は、ずっと青函同時開業ということを要望書に書かせていただいて、それは引き続き今後もそのように続けていくつもりです。ただ、我々は要求サイドでして、工事の着工の決定、あるいはその後の毎年毎年の予算配分などは、国で一義的にされるわけです。そういった中で、現に工事が着々と進んでいる新青森までの工事の方が、先に完成するということは事実上の問題としては、私はあり得るのではないかと思います。また、青森の地元の方々が、終着駅効果というものを望まれる。これは当然、自然なことであると理解はするところです。

(HTB)
  知事は先ほどから朝の青森県との対談の中で、今後、一緒にやっていきましょうというような確認ができたと思いますが、やはり財政負担、非常に大きな財政負担になりますよね。その部分、踏み込みがもう少しあるべきだったのではないかな、と思うんですが、なかなかその辺は言い出しづらいところがあったんでしょうか。

(知事)
  いいえ、これは、朝、ぶら下がりの時におられたかな、申し上げた通りなんですが、着工が決まれば法律で地元負担というのは決まっておりますので、それをやるやらないということにはならないんです。やることは決まっているということです。だからこそ、そういったことも含めて、私は在来線の問題、着工をどこから始めるかという問題、トンネル内の貨物との並行の部分についてのいろんな考え方の整理、そういったことをこれは青森県の仕事、これは北海道の仕事と分けることなく、一緒に国なり関係機関に働きかけをしていきたいということを申し上げたつもりです。財政負担については、そういうことでクリアカット(明快)だと、私どもは思っています。

(毎日新聞)
  BSEの関係なんですが、今日、厚労省と農水省の方で20カ月齢以下を除外した上で、3年間助成を継続するような方針を決定して、今現在、諮問でもうそろそろ終わる頃かと思いますが、まもなく答申が出るかと思います。それに関連して、北海道としてこれまで独自で続けるのは厳しいという状況の中で、そういう決定が政府の方でおそらくなされることに関して知事の見解と、また、3年という区切りがついたことに関しての見解と、その4年後以降どうするかというお考えを伺えればと思うんですが。

(知事)
  20カ月齢以下を対象外として、加えて重要なのは危険部位の除去は引き続きやると、これのセットで我々国民への危険性がゼロになることはもちろん言ってないので、高まることはないという科学的な根拠を踏まえて、専門家の方々がそういうご答申を出されるということだと、私は理解をしております。それはそういうことだと思いますが、ただ、先程ちょっと青森の講演の時も申し上げたんですが、科学的にどうかということと、そのことを消費者や生産者なり、関係者が納得するかどうかということは、また別です。ですから、やはり、この答申が出るんだとすれば、そのことについてクリアカットだからいいのではないかということではなくて、そういうことを消費者、生産者への理解を十分に進める、そういう説明の期間というのが重要だと思います。そういった中で、3年間事実上全頭検査を地元、各自治体がやるのを国が助成をしていく。助成割合などは今後の議論かもしれませんが、そういう方針を出されたのは私どもとしては望ましい方向ではないかと思っています。
  3年後どうなるか。これだけ技術進歩の激しい時代ですから、前から申し上げているとおり、20カ月齢以下は安全だということではないんです。まだ、発見するだけの試薬というんでしょうか、そういう精度の高いものができていないということなので、3年間あると科学的解明も進むかもしれませんし、事情は相当変わってくると思います。3年これ(全頭検査)が終わった後、4年目どうするのかというところまで、今、議論する必要はないのではないかと思います。当面は国が決めた方針に沿って、私どもとしても、食の安全・安心は北海道の農業の振興のために極めて重要なポイントですので、引き続き全頭検査を粛々と続けていくということに尽きるのではないかと思っています。

(北海道新聞)
  先程の確認ですが、青函同時開業の旗を降ろさないということでよろいしいですね。

(知事)
  はい。
  
(uhb)
  先ほど、財政負担の面などは法律の通りに進めるということでしたが、三村知事との会談の中で、まだ、越えなければならない山が一つも二つもあると、これは具体的にどういったことなんでしょうか。  

(知事) 
  先程の繰り返しですが、在来線の問題があります。これは北海道サイドでも、首長の方々がおられますので、私よりもむしろ、井上市長の方がお詳しいと、一言おっしゃりたいようですが、後からどうぞ。それから、青森サイドもそういう問題があります。それから一番の工事上のポイントと言われている、トンネル内は新幹線仕様にはなっているわけすが、現に貨物、あるいは在来線が通っている中で、工事をどういう形で進めていくのか。あるいは、財政負担について、青森県サイドのご意向としては、4千2百億から5千億に増えたことについて、これは一部貨物用ではないかというお気持ちを持っておられるという話も聞いております。ここらあたりも十分に事務的にお話合いをして、我々として青森県と共闘、一緒に、心を一にして国なり関係団体に要請をすべきことは要請をしていくということを「一山二山」という言葉で表し、これからさらに検討していきたいということを言ったところです。市長一言どうぞ。

(井上函館市長)
  知事のおっしゃるとおりですから、頑張ります。

(知事)
  頑張りましょう。
  
(毎日新聞)
  BSEに関して、結論として、知事としては全体的に良かったのか悪かったのか。

(知事)
  どちらの方ですか。パッケージで。

(毎日新聞)
  パッケージ、セットで。

(知事)
  それは望ましい方向だと思います。 


この文章については、重複した言葉づかい、明らかな言い直しがあったものなど整理し、作成しています。

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