定例記者会見(平成16年11月15日)

知事定例記者会見

・日時/平成16年11月15日(月) 14:04~14:37
・場所/ 記者会見室
・記者数/27名(その他テレビカメラ等2台)

会見項目

 

知事からの話題

1 アイヌ文化の振興と国内外への発信について
2 北海道米の消費拡大について

記者からの質問

1   道州制について
2 遺伝子組み換え(GM)作物の栽培規制について
3 三位一体改革について
4 道内の自衛隊削減報道について
5 市町村合併について
6 ホッカイドウ競馬について
7 アイヌ民族のサケの特別採捕について
8 紀宮様のご婚約内定報道について

知事からの話題

 

アイヌ文化の振興と国内外への発信について

    私からは二つお話しします。まずはアイヌ文化の方からお話しします。
  先週、私は日高管内に入りまして、平取町でアイヌの、有名な萱野さんのところにお邪魔をして、いろいろなお話をいたしました。また、それに先だって1カ月以上前ですが、ウタリ協会の皆さん方とも道庁でお会いをして、意見交換をさせていただいております。そういった中で、イオルの再生という我々にとって重要な課題について、国でも動きが、改めて去年から再開しましたので、私どもからも国への要請活動を引き続き開発委員会等の場を通じて行っているという現状です。
  そういった中で、私の思いといたしましては、このアイヌの文化という北海道が世界に誇る素晴らしい文化の発信をより一層していきたいということです。愛知万博が来年に始まります。この中で、アイヌの民族伝統文化を世界に向けて発信する予定をしています。このことを決めたのは相当前でして、愛知万博の事務総長に坂本春美さんという経済産業省の大先輩がおりまして、彼女といろいろと数年前からお話ししている中で、是非、こういったことを私としてもやりたいと思っていて、担当部に議論してもらっていたところです。具体的には、来年の8月31日、9月2日の2日間、アイヌ古式舞踊あるいはムックリ演奏を実施することにしております。なにせ先の話ですので、また、直前にお話し申し上げたいと思います。
  先週の萱野さんとのお話の中で、直後の記者会見でも申し上げたのですが、サケですね、秋味と言っておられましたけれども、その捕獲の問題について、お話がありました。これは、アイヌの我々にとっては、サケは単に主食だけというのではなく、儀式でも使うし、いろいろな意味でとても重要なものであるというお話をお伺いしたところです。実は、サケの捕獲については法律の問題等もあって、事務的にいえば特別採捕ということで、ご申請をいただければ知事の権限において許可をするということはあるわけです。そのことは再三、事務的にも平取町の役場から、萱野さんサイドにもお話を申し上げているところのようでございます。私としては、せっかく先週お会いして、その場で改めてそういった話をいただいたわけですので、今、申し上げたような法制上の問題はあるわけですが、何か手続きの簡素化を大胆に行うことによって、せっかく我々が大切にしたいと思っているアイヌの方々の思いを少しでも達成することができないかということを関係部局に指示をして、今、水産林務部、環境生活部、知事政策部で検討してもらっているところです。これが一つです。

 

アイヌ文化の振興と国内外への発信について

  それから、二つ目は、今日ご出席の方全員に今年の北海道の新米をお配りしています。この「ななつぼし」のPRです。ここに稲穂もあります。
  今年度から始まった新たな米政策で、売れた米に応じて生産を行う仕組みとなったところです。北海道米の消費拡大がより一層重要になってきたということです。2カ月ほど前に、私どもが提供しているテレビ局を通じて行っている道の広報番組の中でも申し上げましたが、北海道は570万の人口がおりますので、この地で地産地消することによって、経済の活性化にもつながるし、また、雇用の拡大にもなります。これは誰が考えても明らかなのですが、お米、北海道米のおいしさというのは、科学的に証明されているところでして、このことは去年でしたか、(株)「神明」さん、兵庫県におられる北海道米を多く扱っている米問屋さんに行ったときも、北海道米はおいしんだとおっしゃっておられました。ただ、イメージがまだまだというお話をちょうだいしたところです。そのおいしいものを我々自身が食べるということで、相当プラスになってくるだろうということです。我々道民自身が、どれくらい北海道産米を食べているかという道内消費率は、直近で15年度が分かっていますが、59%です。これを高いと見るのか、低いと見るのか。特に、大都会の札幌の方々に、是非、皆さん方も札幌在住だと思いますので、ご理解いただきたいと思います。「こしひかり」も良いですし、いろいろなところでおいしいお米もあるのでしょうが、それと味的にはまったく変わらず、比較的お手頃感のある北海道米を皆さん一緒に食べましょう。
  今、お手元にあるのは、「ななつぼし」です。今年、本格的にデビューをしたものです。これから、キャラバン隊やTVコマーシャルなどいろいろなキャンペーンを行ってまいりますので、是非、皆様方もご賞味いただいて、おいしければですが、積極的にPRをお願いしたいと思います。

記者からの質問

(朝日新聞)
  2問お伺いします。
  一つは先日知事が、開発局長と会談されて、道州制特区で、統合前倒しについて知事が発言されたと聞いているんですが、その発言の中身と、前倒しということが、今国に提案している二段階統合論のきちんとした修正に結びつくのかということ。
  二点目は、遺伝子組み換え作物の規制ですが、これまで「食の安全・安心条例」で規制するという話でしたが、この規制だけを独立した条例にされるおつもりがあるかどうかと、商用栽培は許可制というような、そうした方向性について教えてください。

(知事)
  一つ目の開発局長との懇談は、先週ですね、これは北海道新聞さんの主催の対談です。その意味では、その前に公館で二人であったのとは違って、一時間半くらいかな、司会進行は北海道新聞の方がされたんですが、その進行に沿って議論させていただきました。その中では、いろんな議論がありました。観光のこと、農業のこと、それから市町村合併が比較的遅れていることをどう思うかとか、三位一体改革の問題、もちろん道州制、景況感なんかもありましたね、幅広いテーマについて議論をさせていただきました。その中で、確かに私は、組織統合の5年、10年の二段階統合について提案していることについて、前倒しについての発言をさせていただきました。これは正式に提案ということではなくて、私はこういうふうに言ったんです。今、知事会の研究会も始まって、和歌山県の知事が座長で何人かの知事が入ってやってるわけですが、和歌山県知事が、まず「そんなこと10年先にやって誰が見届けるの」というアドバイスがありました。それから岩手県の増田知事からも、こちらにこられたときだったと思いますが、「もっと早くやるべきだ」、「目に見えることを早くやるべきだ」というご意見がありました。また研究会の席上でも、市町村合併が進んでいる地域の知事さんからは、県合併ということもこれから出てくるだろうし、道州制というのは必然の流れだと話もございまして、やはりそういう中で、10年後の組織統合ということは、北海道の場合は現都道府県制の下でもできるわけですから、県合併を伴わなくてもですね。もっと前倒しでやるべきではないかということが私の同僚である各県の知事の意見であるという認識を持つに至りましたので、そのことを先週、開発局長との懇談の場でも言及し、私の思いとしては、国との間で道州制の協議機関が設置された場合に、そのことを提案したい。提案すると何が起こるかというと、これはどこかでの記者会見で言ったと思いますが、今の巨大組織のまま統合しますと、組織というのは自己増殖する、自己増殖しなくてもそこからさらにスリム化ということは難しいわけです。2001年の橋本行革(2001年の中央省庁再編)のときに、国の役所が統合しましたよね。でもあまりスリム化になっていない。詳細まで見たわけじゃないけど、マスコミの方も言っておられる。そういう経験も踏まえると、やはり統合の前にそれぞれが自助努力でスリム化した上で統合しないと、税金を納める国民、道民が馬鹿を見るわけで、その意味では国に対して、前倒しするためには、私どももいろんなスリム化を前倒しするということをお約束するけれども、国においても早め早め、前倒しでやっていただきたいということを言っていかなくてはならないという思いを持っております。
 二つ目のGM、遺伝子組み換え作物についてですが、確かに私どももいままでは、「食の安全・安心条例」(仮称)、まだ、正式名称は決まっておりません、仮称の段階ですが、この中で盛り込むということも検討してきたわけですが、条例というのは「子育て支援条例」でもそうですが、そういった政策目標を達成するためにどういうことをやっていくかというような、包括的な政策の基本事項みたいなことを示すものでして、そういった中で、遺伝子組み換えの部分のみ、規制の中身を記載していくということが、バランスとして良いかどうかと、そういう議論の過程から、別体系の条例にしてはどうかということも今検討しているところです。まだ、もちろん結論は出ておりませんが、今そういう方向です。そうした中で、商業栽培、一般栽培については、これは実効性のある担保措置を伴う形で、規制を行っていかなくてはならない。許可制という言葉を前も使いましたが、そういったことも考えておりまして、そういった実効性のある担保措置としては、罰則も含めて検討しているということです。ただ、条例でこういったことを導入する場合には、私どもだけでは判断できませんので、国の地検とのご相談もしなくてはならないわけです。これはきちっとした制度設計ができてからご相談しなくてはならないわけでして、具体的なご相談には至っておりませんが、そういった手続きを経て、可能であれば、そうした体系の条例を提案してまいりたいと考えております。

(uhb)
  三位一体改革の議論が大詰めを迎えていますが、あさっての日本武道館で行われる決起大会に向けた意気込みと、先週の知事会では、総理の態度に前向きな感触を得たと、その後のぶら下がり(インタビュー)でお話でしたが、その辺りの感触の判断をもう一度お聞かせください。

(知事)
  17日の総決起大会。私も含めて、道内の六団体の長が、東京に行ってアピールしてこようということです。三位一体改革、イコール、地方分権の推進、我々流で言うと地域主権の推進ということです。地方六団体が案を作り、(総理から投げられた)玉を投げ返し、提案した段階からこれを実現しなくてはならないということで燃えてきたわけですが、そういった中で、例の財務大臣の2年間で7、8兆円の交付税削減という、まさに三位一体改革とは、我々的に言えば逆行する。我々も交付税を改革することは、三位一体改革の一端であるという認識はありますが、7、8兆円減らすということは、まさに地方分権の精神に相反するわけでして、この財務大臣発言というものが、地方に怒りをもたらしたと言うんでしょうか、むしろ結束を強めたと言いましょうか、そういう事実はあると思います。私どもは、我々、地方六団体が提案した三位一体改革提案、すなわち地域主権推進の案の実現に向けて、団結して対応すると同時に、その過程で出てきた財務大臣の7、8兆円の交付税削減という、我々から見れば想像を絶するような提案でして、これを阻止するために立ち上がっていきたいと強い決意で臨みたいと、このように考えております。
  もう一つ、総理の発言ですが、確かに総理はこの前の知事会の席上、これは完全オープンでしたので、ご出席された方もいたかと思いますが、「地方案は私からお願いをしてまとめていただいたものであり、その提案を真摯に受け止めて、その実現を図ってまいりたい。」ということを、微妙に丸々そのままの案とおっしゃったか、いずれにしろ「地方案を真摯に受け止める」ということは明確におっしゃいましたので、そういう意味では私どもは、地方として安堵したところです。全くあのままの提案を受理できないとすれば、政府サイドからの再提案というのが当然出てくると思いますので、そのことについては、これでやるんだという我々に対する押しつけではなくて、こういうことでやりたいなという我々に対するさらなる投げかけがあって、両者が納得する形で、この三位一体改革の案が成案を得るということが当然ですので、そういうプロセスを今後とも期待をするということです。

(uhb)
  補助金の改革についてはなんとなく見えてきましたが、交付税とか、税源移譲については、全く判断する材料がないように思いますが。

(知事)
  そこまで行ってないんですね。我々は、税源移譲については、基幹税を中心に税源移譲してくださいという提案。そしてその税源については当然偏在してますので、東京のような大都市圏と、北海道のような過疎を多く抱える地域ではアンバランスが出てきますので、そこを交付税でカバーしてくださいということを言ってるわけです。ただ、その根っことなる国庫補助負担金の削減の枠すら、まだ、決まっていないので、次の段階である、税源移譲なり、交付税改革に至ってないということがあります。税制議論は、税調という別の場の議論があると思いますが、交付税の議論と、国庫補助負担の議論は同時解決だと思いますが、全体が見えるというのは、相当差し迫って来ないと見えてこないんじゃないかと思います。まずは国庫補助負担金がどういう形になるかということが第一歩じゃないかと思います。それから例の議論があるじゃないですか、(過年度実施分)6千5百億円をどっちにいれるのか、これで全体のフレームが変わってきますので、そのことによって、税源移譲の来年度に向けての規模、あるいは交付税の問題も変わってくるわけで、まだまだ乗り越えなくてはならないことがたくさんあるのではないかと思います。

(北海道新聞)
  財務省が自衛隊の削減についても言及してます。今日、一部の報道でもありましたが、財務省の試案をさらに防衛庁の内部で試算した結果、道内の自衛隊4万3千人から1万3千人まで、3万人削減すると、これは防衛庁内部の試算ですけれども、そういった話が出てきました。この防衛庁の試算自体は、知事は事実関係は確認されているかどうか分かりませんが、そういった自衛隊削減の動きについて、先日も、吉澤副知事も防衛庁に行かれて陳情もされていますけれども、このことについてどのようにお考えかお伺いします。

(知事)
  国の防衛についてどういう姿でやるかということは、予算面も含めてですね、一義的には国において検討されるべきであることは当然です。しかしながら、地域地域に自衛隊というのは配備されているという現実がありますので、そういったところからの変化、変動と言いますか、それを行われる場合には、当然、地域経済に大きな影響が出てくるわけですから、私どもにも十分ご相談されながらやっていただきたいという基本線はあります。
  そういった中で、財務省は何でも削減の方向で、そういった役割なんでしょうね、お財布を握っておりますので。皆さん方も家に帰ると奥様は厳しい大蔵大臣なのでしょうけれども、財務省の提案をそのまま実施すると大変なことになるということ。防衛庁には数字は確認しておりませんが、そういうことだと思います。
  私どもの立場は、先程申し上げたような観点から、急に減らされるということになりますと、地域経済、あるいは地域の住民の方々、自衛隊の方々のご家族を含めて住んでおられるわけでして、影響が大きいわけです。駐屯地の存続を求める各市町村が多くございます。その総体としての道の位置付けもありますので、駐屯地の存続等を求める地域の意向を十分に踏まえて、その影響を最小限にとどめるような形で実施していただきたい。先般、吉澤副知事が北海道を代表して防衛庁に参ったわけですけれども、こういった活動を必要であれば引き続きやってまいりたいと思っております。

(読売新聞)
  市町村合併についてなんですが、南幌町が、この前、住民投票をやって、首長が住民投票結果とは異なる結論を出したんですが、それに対する評価、又は、感想をお願いします。

(知事)
  由仁、栗山とのフレームですよね。各地で合併の議論が進んだり、あるいは、逆に頓挫したり、離脱をしたり、解消になったり、いろいろな動きが最近出ていますが、やはり、市町村合併は地域地域で住民の方々を含めて、徹底的な議論を行って、市町村自らにおいて判断をしていただくという、基本線は全く変わっていないと思います。そういった中で、今回、南幌町長がこういった議会に最終判断をゆだねるということを表明されたということですが、住民投票の結果では、合併しないという方々が54%、合併するという方々が44%ですか。結構、票差が少数だったということが一つあるんでしょうか。それから、もう一つは、棄権された方が、投票率が66%ですから、それなりにおられたというようなことを総合的に判断されて、町長がこれは議会の判断にゆだねようということを表明されたんだと思います。今後、南幌町の議会でどういうご議論をされ、どういう決議に至るかということだと思います。いろいろのことを考えた上で、町長として判断をされたということは、一つの判断であるのかなと私は思います。最終的には地元で決めていただかなければならないということだと思います。
  
(時事通信)
  地方競馬の件で、高崎だとか四国の方だとかでライブドアさんの名前が出て、提携の話などもあがっているようですが。 

(知事)
  提携。
  
(時事通信)
  提携というのは、販売などの面で提携できるのではないか、いろいろな形があるんでしょうけれども、提携にとどまらなくても、そういった面で、道営競馬も結構、赤字が出ていますが、そういった動きに対して、期待であったり、お考えであったりございますか。
  
(知事)
  ライブドアさんて、例の楽天と戦った有名なところですよね。あちらがどう動いておられるかということについては、あまり私はコメントする立場にないんですが、ただ、道営競馬自身の現状を考えた場合には、今年も売上高目標は達成したわけですが、まだまだ累積的な赤字は多く抱えています。これを何とかしなければならないというのは、この前、門別でも申し上げたとおりです。何とかしなければならないという中で、いろんな運営改善努力というのがあり得ると思いますが、ご案内のとおり、法律上の見直しがあって、来年の1月から馬券販売業務などについて、民間委託が可能になってきたわけです。とすれば、私どもがやらなければならないあらゆる運営改善努力の一つとして、こういった手段も、当然、我々検討しなければならないという強い思いを持っております。現に、門別で「まちかど」を終えたその日の夜、日高管内の町長さん方にお集まりいただいて、えりも町長も2、3時間かけて来ておられました。門別で懇談をした際に、どなたからだったか提案がございました。「是非、知事、道営競馬も民営委託を考えてみてくださいよ」というお話もございました。北海道は、高崎とか高知などと違う事情はご案内のとおり、馬の主産地なんです。そういった主産地の競馬を廃止するというのは、ある意味、全国にシンボリックなことになってしまうので、あらゆる努力はしなければならないと思っています。それでも立ちゆかなかったらどうするかという議論は、もちろんあるわけですが、あらゆる努力の中の一つのメニューとして、今、記者さんがご指摘の、ライブドアかどうかは別として、馬券販売業務等の民間委託ということも、私は考えていかなければならないと考えています。

(朝日新聞)
  さっきのアイヌの方々サケの特別採捕の件で、まず、3点確認しておきたいんですが、アイヌの人たちがこの問題については、明治政府がアイヌ民族に農耕を強制するために、サケの採捕を制限し、厳しく取り締まってきたという歴史経過があるという点をよく主張されるんですが、この点について、知事の歴史認識を確認しておきたいのと、あと今回、知事が指示を出した背景に、アイヌ民族を先住民族として認めて、その狩猟文化を尊重する気持ちがあるんだよということをちょっと確認しておきたいんです。最後に、この施策指示をしたということなんですが、イメージとして、ウタリ協会に特別採捕の許認可を下ろすような形を我々イメージしておけばいいのかなと、この3点をお聞きしたいんですが。

(知事)
  難しい質問ばかりで、まず、歴史認識については、私、今、つまびらかにこうこうと申し上げるような準備はありません。申し訳ありませんが。ただ、あの時、萱野さんからいろんなご本もいただきましたし、応接間の後ろの方に、二風谷ダムがすぐですよね。あのダムについても、サケの遡上が阻害されるということで、いろいろなことがあったんだというお話もお伺いをいたしました。それから、萱野さん自身、お父様が昭和初期に、サケの密漁ということで逮捕されたという、とても悔しい思いをしたというようないろんなお話をお伺いしたところです。ですから、歴史認識というところは、すいませんが不勉強で、あまりきちっとお話はできませんが、アイヌの方々のこれまでの思い、そして現状を我々がここにこうやって住んでいる中で、今、我々とともに生活しているアイヌの方々の思いを、いろんな法律なり、ルールはある中で、できる限り何ができるかということを考えていきたいというのが、私の思いです。
  二つ目、アイヌの方々を先住民族として認め、その権利を保護するかどうか、これはまた難しい問題でありまして、今、ちょっとそういうことについて、私が明確にこうだということを申し上げるだけの準備はありません。ただ、私は、萱野さんという方とお会いをして、あの澄んだ目を拝見をして、お話をして、この方々がとても苦労をしてこられたということ、そして、それでいながら今に至っても、アイヌの素晴らしい文化を継承してこられているという、こういったことに鑑みて、我々としてできることをできる限りの形でやっていきたいということです。具体的にどうするのか、これは今、3部に指示をいたしております。どういう手続き簡素化があり得るか、もうしばらくお時間をちょうだいしたいと思います。

(朝日新聞)
  質問がちょっと変わるんですが、紀宮様が婚約内定されたということなので、地方公務員の方がお相手だそうですけれども、感想があればよろしくお願いします。

(知事)
  御社が抜いたんですよね。おめでとうございます。
  紀宮様。(お相手は)都庁の職員さんでしたね。たまたま、昔からの幼なじみだった方が地方公務員だったのですね。良縁があって本当に良かったなと思います。
  北海道との関係では、紀宮様は毎年のようにお越しになっておられるんですね。あまりこういう場で、天皇皇后両陛下の行幸啓のようにオープンにするようなことではないわけですが、スキーで富良野なんかもよくいらっしゃっておられるし、円山動物園にもいらつしゃって、私ども道職員でもごいっしょさせていただいた者もおります。その意味では、私どもとしてもこの慶事をうれしく思うところでございます。是非、お二人で北海道に、新婚旅行というわけには、いかないかもしれませんが、お越しいただければ、歓迎申し上げたいと思います。

 


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