定例記者会見(平成17年6月14日)

知事定例記者会見

・日時/平成17年6月14日(火) 12:10~12:30
・場所/ 議会知事室前
・記者数/25名(その他テレビカメラ等3台)

会見項目

 

知事からの話題

1 第2回定例会の開会にあたって
2 サマータイム導入実験への参加について
3 新千歳空港ターミナルビルにおけるアイヌ文化紹介について

記者からの質問

1   道警報償費問題について
2 サマータイム導入実験への参加について
3 ユネスコ世界遺産委員会の出席について
4 新千歳空港ターミナルビルにおけるアイヌ文化紹介について
5 日本航空(JAL)の株主優待券について

知事からの話題

 

第2回定例会の開会にあたって

  私からは3点申し上げます。
  一つ目は、本日から今年度の第2回定例道議会が始まりました。正・副議長が先程決められました。私も、先程、ご挨拶へ参りましたが、お二人ともご経験も長く、また、ご見識のある方々であって、これからよろしくということを申し上げたところです。金曜日から、いよいよ代表格を含めての一般質問、質疑が始まるところです。今議会のテーマとしては、一つは、経済再建に向けてのさらなる努力、それから財政再建、それから地域主権の確立、合併問題などや権限移譲、道州制もあるでしょうし、また、環境政策の充実といったことも大きな議論になってくるかと思っています。また加えて、道警の捜査用報償費等の不適正執行の問題についても、当然、各会派から様々なご議論がなされることになると思っています。
  今議会は、議長、副議長が替わられ、また、各会派の役員の変更もあり、委員会の委員の方々も替わられ、そういった意味では、道議会としての折り返しという意味での、一つの節目の議会という思いも持っているところです。前から申し上げておりますが、私ども道庁と道議会は車の両輪ですので、厳しく議論を戦わせながら、あるいは連携しながら、この道議会を進めてまいりたいと思っています。

サマータイム導入実験への参加について

  それから、二つ目はサマータイムです。昨日、札幌商工会議所から発表があったようですが、道庁から何人参加するのか、これは私が道庁も参加すると申し上げたときにその質問があったかと思いますが、大体固まってまいりましたのでご報告いたします。
 本庁、支庁、教育庁や道議会事務局など全体で約3,200名の職員が参加する予定です。特に本庁職員については、50%くらいが参加するということを予定しています。これは、参加をするというときにもご説明をいたしましたが、道庁の参加に当たっては、道民への影響が大きい病院などは対象外とするということで、道民の方々の混乱あるいは道庁サービスの低下を招かないよう十分に配慮をして実施していくということを考えています。
  今回の道庁職員の参加を含めて、全道で多くの団体、自治体、さらには、国の出先機関も多く参加されるとお伺いをしております。私としては、こういったサマータイムに道庁職員が参加することによって、夕方の時間の有効活用、別の言葉で言えばライフスタイルの多様化というような効果、影響というものをモデル的に実験することによって、我々自身が実感をしていきたいと思っているところです。
  次なるステップということを、先程も知事政策部と議論をしていたのですが、今まで去年、今年と、参加する組織あるいは参加する人員が増えてきて、北海道でサマータイム、もっとも緯度の高い地域ですので、実証的に参加するという幅の広がりを今までは求めてきたわけですが、せっかくここまで来たのであれば、今回の結果などを踏まえて、次なるステップというものを政策的な意図を持って考えていきたいということを指示しました。たとえば、夏の期間、多くの観光客が北海道に来られます。こういった観光客の利便性を考えるようななにがしかの拡大ができるかどうか。ちょうどカルチャーナイトというイベントを、道庁がお声掛けをして、夏休み初日にやっております。こういったことも参考にしながら、これから何ができるかということを、札幌商工会議所や札幌市をはじめとする他の自治体などのご意見などをお聞きしながら、北海道の活性化、先程も経済再建のことも言いましたけれども、そういった意味での次なるサマータイムのステップというものを検討するタイミングが来たのかとも思っております。

新千歳空港ターミナルビルにおけるアイヌ文化紹介について

 それから三つ目ですが、今朝、某紙に出ておりましたが、アイヌ文化紹介のエリアを新千歳空港のターミナルビルの3階に設置することにしました。6月24日からです。これは昨年のいつ頃でしたか、ウタリ協会の幹部の方々が私どものところに来られて、いろいろとお話をしていた中で、こういったご要請もあったわけでありまして、直ちに私は担当部局に指示をして、いろいろな調整などで時間がかかりましたけれども、やっと念願が叶ったところです。
  併せて、9月1日に愛・地球博の場で「北海道の日」があります。ここでも、アイヌ文化の紹介も考えております。また、個人的なことで恐縮ですが、知事の名刺は5種類ありますが、そのうちの2種類はアイヌ文様を使った名刺を使わせていただいておりますし、私が知事になってから、外国からのお客様が来られたときには、ほとんど例外なくアイヌ文化に関わりのあるものをお土産として差し上げているところです。
  歴史が必ずしもないと言われている北海道ですが、アイヌ文化というものは、北海道が日本国内あるいは世界に対して、誇りを持って、胸を張って、アピールできる文化だと思っておりますので、こういった取り組みをこれからもさらにやっていきたいと思っております。私も、この空港のスペースを、今度出張するときにも、是非、自分の目でも確認したいと思っています。私からは以上です。

記者からの質問

(uhb)
   道警の裏金問題で道の損害額を確定された会見の中で、知事は一つの区切りという表現をされたと思いますが、今回の議会は真相解明に向けた審議の一つの区切りと受け取っていらっしゃいますでしょうか。

(知事)
  議会のご議論がこれから様々進んでくると思います。今、代表格でいいだいている質問に対する対応の仕方について、庁内で勉強会をしておりますが、様々な論点が出てくると思います。返還についても当然出てくるでしょうし、また、私自身の判断についてのその妥当性についての様々なご質問、議論もあるでしょうし、また、道議会として、どのように対応されるかというご議論もあるでしょう。そういった様々な道議会議論がこれから展開されるだろうというのが一つです。
  私どもといたしましては、これは以前も申しましたが、まず、やはり現場の声を踏まえての改善方策について、道警と協力しながら何ができるかということ、今までももちろんやってきているわけですが、さらにそれを充実していく必要があるであろうということと、これは当然ですが、二度とこういったことが発生しないように、予算の適正執行に向けて万全を期していくこともやっていかなければならないと思っています。
 今のご質問に答えるとすれば、道議会での今回のご議論は様々展開されると思いますので、その中で、また、いろんなことが明らかになってくるのではないかと思います。

(uhb)
  知事は、現行法制上、それから持っている情報の中で、やるべきことをやったとおっしゃられましたが、議会はやるべきことをやったと思いますか。

(知事)
  それは議会でのご議論だと思います。それから、さらにもう一つの限定を申し上げれば、10年から15年度の間の4費目についてという限定も私は加えたと思います。ご質問の趣旨は道議会についての私のコメントということだと思いますが、それはこれからまさに議論が始まるわけですので、そこでの議論を皆様方とともに、私自身もお答えをしていく立場ですので、見ていく必要があるだろうと思っています。

(読売新聞)
  知事が返還額を確定して、金利もべらぼうだったんですが、道警が早々と6月いっぱいというような話だったんですが、返還されたんですが、返還を受けた感想はいかがですか。 
    
(知事)
  12月に一次的に返還された時も、今後、確認的監査が出て、知事判断が出た後に適切に判断していくというような議会答弁を道警本部長はしておられましたので、そういった中での今回の第二次的な返還であったのかなと思います。先程、uhbの記者さんへの質問の答えと重なってしまいますが、そういった返還のことを含めて、この議会で、また、様々な議論が出てくると思いますので、そういった中で、私どもいろいろ考えていくということだと思っています。
     
(NHK)
  関連ですが、今回の議会で、知事として道民にこの問題に関して私はこう考えているんだと、議会の中で様々なご議論というお話をされるんですが、知事として道民に対して、どういうメッセージを伝えたいとお考えですか。

(知事)
  道議会についての。

(NHK)
  道議会の質疑の中で、道民に対して知事の考えをどういうふうに伝えていきたいか。

(知事)
  私としては、確認的監査を踏まえて、あの時の記者会見を繰り返すつもりはありませんが、現行法体系の中で、最も強力に調査権限を有している第三者機関である監査委員にお願いした結果を踏まえて、その事前に私が決めておりました判断基準との照合を一週間かけて船の中で揺られながら考え、こちらはこちらで職員に監査委員事務局との事務的な調整もしてもらって判断をしたわけです。その4費目5年間のものについては、私は出来る限りのことをやったと思いますが、しかしやはり、道議会というのは、道民の代表の方々からなる、まさに道政上の最高の審議機関であり、議決機関ですので、そこでの様々な議論というものを、私どもも誠意を持ってお答えする中で見ていくということで、メッセージになりますでしょうか。

(NHK)
  例えば、道民に対する説明責任というものを知事はどうお考えになっているのですか。

(知事)
  道議会の説明責任。

(NHK)
  道議会に対して、それを通しての道民に対しての説明責任です。

(知事)
  それは審議を通じて、今回の知事の判断を含めて、道警の報償費についての解明が確実に行われているかどうかについて、議論を深めていくといううことを期待するということではないでしょうか。

(日本経済新聞) 
  サマータイムなんですが、一つは知事はこの期間、早く出てこられるのかということと、来年度以降とおっしゃいましたが、よく聞くのは、学校も早くやってもらわないと、働いている主婦の人は朝早く出てくるのは相当大変であるとか、早く帰ってきても子どもと遊べないとかいろいろ意見を聞くんですが、学校は検討の対象になり得るのか、難しい面もあると思うんですが。

(知事)
  まず、私自身は、早く出てくるつもりです。ただ、出張とか、外勤とかいろいろいありますので、少なくとも、今決めているのは初日は早く出てくるということは決めています。ただ、早く出てきて、早く帰れるかどうかというのは、また、外の仕事もありますし、そこは不透明ですが、そのようなことを考えています。
  それから、学校等の参加ですが、先程、冒頭のご説明の時に申しましたが、例えば、病院とか窓口業務とか、道民の方々の生活に密接に関連しているような部分をどうするかという議論に包含される問題だと思います。やはり、そこは今回の去年に比べると倍の人間が参加する、そして組織も多く参加する、実験のフォローアップの調査の中で、道民の方々のご理解がどれくらい進んでいるかということを踏まえた上での議論になるかなと思います。もちろん、サマータイムになって出勤時間が早くなった分、学校も早めてくれというご意見もある一方で、また、それに反対するご意見の方もおられるでしょうから、その意識調査の結果を見て、判断をしていくということになるかと思います。

(日本経済新聞) 
  検討を除外するものではないということですか。

(知事)
  もちろんです。先程、申しましたように2年目になるわけですから、その結果を踏まえて、さらなるバージョンアップは私は必要だと思います。そういう意味で、いろんなことを例外なく検討していきたいと思います。

(朝日新聞)
  世界自然遺産のアフリカの会議で、出番はもう決まりましたでしょうか。

(知事)
  すいません。まだ、決まっていないんです。私は期待しているんですけどね。

(北海道新聞)
  アイヌ文化のスペースの件ですが、新千歳空港という北海道の空の玄関、そこに出来るということについて、知事の認識はどうかということと、どういう場所になってほしいかというのが一つ。
  それから、例えば、名刺にアイヌ文様を入れたりですとか、あるいは、まちかど対話で萱野さんにお会いしたりですとか、知事としてはアイヌ文化に対する取り組みは非常に熱心だと思うんですが、今後、アイヌ施策についての知事のお気持ちについてお教えいただければと思います。

(知事)
  北海道には13の空港があるんですが、その中でも新千歳空港が何といっても大きな空港ですので、北海道の玄関口といっていいその新千歳空港に、大きなスペースを持って、アイヌ文化を紹介することができるようになったというのは、私はとてもうれしく思っています。私自身が指示をして始めたということで、HKKさん(北海道空港株式会社)もご協力いただいたということをとてもうれしく思っています。これは、去年、ウタリ協会の方も言っておられたか、あるいは別の方から聞いたのか、結構、諸外国ではこういう例があるんですよね。その国でイチオシの、一番対外的にアピールをしたいようなものを、ドーンと玄関口の空港においておられるというケースはいくらでもあるので、北海道もそこに向けて一歩進んだかなと思うと、やはりうれしく思います。
  萱野さんにもお会いしましたし、この前、釧路管内へ入った時も、阿寒湖畔のアイヌコタンで関係の方々とお茶を飲みながらお話をしたりもいたしました。私は、昔からとにかく好きなんです。アイヌの様々な模様とか、衣装も大好きだし、自分でも買ったりしました。考えて見ますと、先程の繰り返しになりますが、北海道が世界に誇れる数少ない文化の一つですので、そういうことをきちっと発信してまいりたいと思っています。

(読売新聞)
  財政再建の関係なんですが、JALの株主優待券があるけども、道では使う規定が整備されていなくて、年間130万円使われていないということなんですが、どうしようかと思っていますか。

(知事)
  ちょっと調べましたら、昭和28年に、JASの前身である北日本航空の時代に44万5,000株買ったというものがずっと今まできているということのようです。それがJASを経て、今、JAL株ということです。ご指摘のとおりでありまして、1円でも節約しなければならない今の道財政の状況を考えた場合に、私も不勉強でこういった実態にあることを全く知りませんでした。宮崎県や岡山県では使っておられるという前例もあるようです。報道以上の情報は、私ども直接各県に確認をまだしていませんので、他県の状況なども十分に勉強しながら、1円でも惜しいと言っている中で、130万円ですか、それは積極的に使っていくための規定整備をやるということを指示したところです。

 


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