定例記者会見(平成17年6月22日)

知事定例記者会見

・日時/平成17年6月22日(水) 16:00~16:15
・場所/議会知事室前
・記者数/19名(その他テレビカメラ等2台)

会見項目

 

知事からの話題

1 第2回定例会一般質問を終えて
2 全国知事会道州制特別委員会について

記者からの質問

1   橋梁談合について
2 北海道厚生年金会館について
3 小泉首相の靖国神社参拝について

知事からの話題

 

第2回定例会一般質問を終えて

  私から一つ目は、一般質疑が終わりましたので、感想のようなことを申し上げたいと思います。事前に申し上げましたとおり、やはり経済再建の問題、財政再建、環境政策についての質疑がございました。それから地域主権の確立、特に合併についての私のスタンスについて、各会派からご議論がありました。財政再建につきましては、会派を超えて様々なご提言がありましたので、これから一つ一つ、既に検討着手している部分もありますが、今回の議論を踏まえて、私どもとしても考えていかなければならないと思っております。また、道警報償費等の問題につきましても、各会派から議論のあったところです。これから議論の場は、予算特別委員会に移るわけです。それぞれの問題について、さらに検討が進んでくるのではないか、そして、その場その場で、私ども道庁としての考え方も提示をしていくことになっていくと考えてるところです。

全国知事会道州制特別委員会について

  もう一つは、7月4日から道庁もサマータイムに参加をすることにしております。私も当日は、サマータイム出勤をしようと、そのように申し上げていたのですけれども、ちょうど当日の午前中に、東京で知事会の道州制特別委員会がありまして、和歌山県の知事からも、是非、出ていただきたいということで電話があり、前日の夜から東京に入らざるを得なくなりましたので、出られなくなって申し訳ありません。知事は勤務時間が決まっていなくて24時間体制ですが、期間中できる限り機会を作って私も参加したいと思っております。
  私からは以上です。

 

記者からの質問

(HTB)
  昨日の一般質問の中で、共産党の大橋さんからの質問で、橋梁談合の話がありました。道発注分の中での落札率の話が出ていたんですが、資料を見ますと、99%以上のものもあります。かなり疑わしいという大橋さんの発言もあったんですが、これに関しては再調査というか、知事としてはさらに調査を進めるような意向というのは、どちらなのかなと、昨日、ちょっと発言を聞いていまして少し伺いたいと思います。 

(知事)
  まず、第一義的に申し上げなければならないのは、道財政が厳しい状況の中にあって、前回もここで申し上げましたが、1円でも節約をしなければならない、このことは強く思っているわけであります。そういった観点から、この橋梁の道発注について、もし、無駄があるとすれば、それは改善しなければならないということで、制度の見直しについても、課徴金の議論もありますし、入札の手法についてもありますし、他県の状況も参考にしながら早急に検討するということを指示しているところです。ここは議会でもそのようにご答弁申し上げました。今、ご質問の調査ですが、これは法律による調査権限、あるいは是正勧告、告発という行為は、全て公正取引委員会にゆだねられてるいるんです。そうすると、都道府県がやるとなると、もちろんやろうと思えばできるんですが、任意調査になります。それでもやればいいのではないかというご質問があったと思うんですが、任意ですから強制力がないんです。現に、私どもが調べたところによりますと、ほとんどの県がやってはいないんですが、私どもの聞いている中では埼玉県がやっておられました。それで、調査をした結果、談合の事実は確認されなかったという結論で終わったということなんです。とすれば、それこそパフォーマンスとしてやるということがあるにしても、やはりここは、公取委の、あるいは検察の動きを私どもとしてきっちりと見極めていくということの中で、道として次のステップとして何ができるかという、そちらの方が実質的なのではないかと思います。1円の無駄もしたくない、これは当然であります。

(STV)
  厚生年金会館の話なんですが、存廃問題で、答弁でもおっしゃったんですが、厚生年金会館が道でどういう位置づけかという部分と、今後の方針をもう一度お話いただければと思います。

(知事)
  議会でご質問があってお答えいたしましたが、道内、札幌市における大きな施設として様々なイベントが行われている、まさに、道民が文化に触れるためのとても重要な施設であるという認識を強く持っています。国の改革の一環として今回の売却という話が出ているようですが、その重要性の認識の基に、道民の方々の中にも存続を求めての様々な運動があるということも承知しています。それから、新聞報道で、札幌市長も存続に向けて動くということを聞いております。まだ、札幌市から話は聞いておりませんが、地元札幌市と連絡をとりながら、何ができるか考えていきたいと思っています。
  ただ、一つだけ申し上げられるのは、道財政厳しいので、道に買い上げろというのは、これは無理ですので、そのことは残念ながら、明確に申し上げたいと思います。

(読売新聞)
  関連で、札幌市と協議してということですが、いつ頃までに、あるいはどのレベルでというようなことは。

(知事)
  昨日の質問の今日ですから、まだ、そこまで決めておりません。これから、環境生活部と打ち合わせをしながら考えていきたいと思っています。

(北海道新聞)
  昨日も議会で出ましたけれども、靖国の関係ですが、小泉さんの件については、コメントは控えるというような形でしたが、一般的に、総理大臣の靖国神社の参拝について、知事としてどういうふうに思われるかという部分ではいかがですか。

(知事)
  難しいですよね。靖国神社にはよく行ったんですよ。上の子の学校にすごく近かったこともあって、数年前までですが、よく行きましたね。行かれたことありますか。なかなか雰囲気が良いんですよね。白い鳩がいるんですよ。まさに、あれは平和の象徴ということかな。鳩に餌をやったり、遊んだり。あと、資料館というのもあって、今は展示は替わっているかもしれませんが、私もそこに行く度に、一つ一つの展示の前で、涙が普通に出てきますね。いろいろな過去の戦争のときの解説がありまして、子どもたちと一緒に行ったので、そういった展示を見ながら、まさに戦争の悲惨さを私自身学んだ。子どもたちにもそういうように教えると、そうだよねーと言っていた。そういう思い出があります。
  総理大臣の靖国参拝ということについては、これまでいろいろな経緯もありますし、小泉総理のおっしゃっておられる戦争の過ちを繰り返さないためにも行くんだという、それもそういうものかなと思ったり、ただ一方で、韓国や中国の首脳の方々が、ああいうように強く主張しておられることを見れば、近隣諸国への配慮ということもあるかなと思ったりしますし、また一方で、この問題、新聞なり雑誌でいろいろと取り上げておられるので見ておりますと、いろいろな意見がありますよね。国民の意向も割れているのかな。それ以上に、外交の戦略としてどうかという議論もありますよね。近隣諸国への配慮という意味で止めるべきだという論調もありますし、一方で、中国や韓国と本当の意味で向き合って、議論を深めていくためには、主張すべきは主張すべきではないかという論調もあるし、そういういろいろなものの中で、私自身、政治家なんだから判断しろとおっしゃるかもしれませんが、今しばらく、ちょっと頭の中の整理をしませんと、率直なところ、何とも個人として、私としての考え方が、この問題について取りまとまっていないところです。
  ただ、いずれにいたしましても、私は北海道の知事として、前から申し上げておりますが、地域レベルでなければできない交流もたくさんあるんですね。たとえば、呉儀さんも東京ではいろいろあったようですが、北海道に来られ、北海道の自然を十分に楽しまれ、北海道の食を楽しまれ、私もいろいろざっくばらんなお話をさせていただいたこともあります。また、そのことに限らず、この秋以降も、中国、韓国に対して、様々なことをやろうとしています。中国には、売り込みをさらに続けるということで、今年の8月をめどに、青島でアンテナショップの開設というものも考えておりますし、上海でさらなる売り込み実施、私自身が物産展に行くかどうかは別として、こんなことも考えております。また、韓国との間では、慶尚南道、釜山広域市との友好交流。これはやるということを言っておりまして、年後半、9月以降になると思いますが、私が向こうに行くのか、向こうからいらしゃるのか、是非、私の方から行きたいと思っておりますが、そういった交流の拡大というものは、是非やっていく。こういう地域でしかできないような交流の積み重ねの上に立って、この靖国の問題に限って言えば、総理が総合的に、結論を出していかれるということかと。今は、そのくらいにとどめさせていただきたいと思います。 

 

 


この文章については、重複した言葉づかい、明らかな言い直しがあったものなど整理し、作成しています。

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