定例記者会見(平成18年2月23日)

知事定例記者会見

・日時/平成18年2月23日(木) 14:00~14:17
・場所/議会知事室前
・記者数/23名(その他テレビカメラ等3台)

会見項目

 

知事からの話題

1 第1回定例会の開会にあたって
2 明治乳業株式会社によるチーズ工場の建設計画について

記者からの質問

1   知事道政執行方針について
2 道州制特区について
3 知床世界自然遺産における河川工作物について
4 捜査用報償費 平成17年度最終補正要求について
5 明治乳業株式会社によるチーズ工場の建設計画について
6 トリノオリンピックの知事の感想について
7 市町村合併について

知事からの話題

 

第1回定例会の開会にあたって

    本日からいよいよ、今年の第一回定例会がスタートいたしました。先程、開会の直後に私の道政執行方針を述べさせていただきました。今回は、4年目の執行方針ということで、作成の骨格づくりの時から何回も職員と意思疎通を図りながら中身を固めていき、知事政策部を中心に職員が心を込めて作ってくれたものに、私も最終的にいろんな手を入れて、その意味では、私の18年度の政策執行に向けての決意というか、意気込みというか、そのようなものを申し上げさせていただいたつもりです。とても気持ちよく述べさせていただきました。今日から定例会の議論がはじまるわけですが、第一回定例会は長丁場でして、新年度予算のご審議をいただく重要な議会です。加えて、今回の議会では、行財政構造改革、雇用面を含めて若干明るさが傾向的には出てまいりました経済の状況を、さらに活性化するための経済再建に向けての取り組み、道州制、あるいは市町村合併をはじめとする地域主権の確立に向けての様々な問題、言えばきりがありませんが、循環型社会の形成、道民の安全・安心の暮らしに向けての取り組みなど、ご議論をいただく課題が多々あるかと思っているところです。3月末までの日程です。議員の皆様方と真摯な議論を展開していきたいと思っています。

明治乳業株式会社によるチーズ工場の建設計画について

  それから、もう一つは、明治乳業さんが日本一の規模のチーズ工場を十勝の芽室町に立地をされるというご報告です。1月の初め頃、上京した際に、私も明治乳業の中山会長、浅野社長にお会いをいたしました。その際に、このような工場を考えているので道も協力をしてほしいというお話がございまして、ここまでいろんな形でご協力しながら進めてきた話です。新しい工場は、平成19年度末の操業開始を目標に計画を進めているということです。現在、用地開発の様々な手続き、用途見直し等の手続き中でして、順調にいけば今年の春くらいから着工し、日本一の規模のチーズ工場、原料乳で年間20万トン規模というものでして、酪農王国北海道に建設されるものとして、私どもとしては、厳しい生産環境にございます本道の酪農の発展に大きな力になるのではないかと思います。また、当然、雇用も出てまいりますので、そういったことにもご期待をいたしたいと思っているところです。まさに今、本道の酪農を取り巻く環境、飲用の牛乳の消費低迷、それに伴うバター、脱脂粉乳の過剰在庫も抱えておりまして、減産という方向性を出さざるを得ない厳しい状況でもありますので、今回、日本一の規模のチーズ工場は、道民にとっても明るい話題ではないかと思っているところです。道といたしましても、消費者の皆さんに支持される牛乳、あるいは乳製品の生産に向けて、安全・安心な畜産づくりの酪農業関係の方々とともに連携をしながら、是非、進めてまいりたいと思っています。
  それから、米チェンで道産米の消費拡大を一生懸命やらせていただいておりますが、今日も予算のところでご説明いたしました、昆布の道内消費拡大に向けての取り組みをいたします。加えて、道民は牛乳をあまり飲まない県民性であるということが数字で明らかでして、牛乳もこれほど健康に良いものはありませんので、飲んでいこうということを私が先頭に立って、道民の方々に働きかけていきたいと思っているところです。
  なお、明治乳業は、旭川にも飲用乳の新工場を整備されておりまして、産地パックという新しい形で、道内外に美味しい道産の牛乳を供給しておられるということも、併せて申し上げたいと思います。私から以上です。

 

記者からの質問

(HTB)
  今日は道政執行方針ということでお話しがありました。印象としては、改革づくしというか、改革フルコースというか、そういった印象を受けました。知事としては、1期目の締めくくりということで、本来ならば、過酷な財政状況でなければ、もっと華々しくご自分の政策展開をしたかったと思うのですが、その辺はどのようにお考えですか。

(知事)
  私は、金額の多寡ではないと思っています。むしろ、道の予算の金額を多く計上すれば、何かそれで仕事をやったことになる方が危険ではないかと思っております。限られた財源の中だからこそ、ピンチをチャンスにといつも言っておりますが、我々が知恵と工夫を出して、なけなしの道予算を計上して、方向性を出そうと思っています。お金の面につきましては、一つは道民の方々との協働型ということを言っておりますし、知事になったときから申し上げておりますが、国の様々な政策予算を徹底的に活用する。こういったことを駆使しながら、道財政が厳しい中ですが、限られた予算の中で、私どもがやらなければならない政策目標を達成するための様々な手を打とうとしているとご理解をいただきたいと思います。
  それから、確かに改革づくしというか、いろいろな面で改革というのは、これからの北海道の活性化のために差し障りになっていることがあるとすれば、それを見直していくというのが改革ですから、その意味では、不断の改革努力というものが必要です。一方で、今日の道政執行方針の中でも申し上げましたとおり、やはりそういった中でもチャレンジして、失敗をした人でも、また再チャレンジできるような、そして、住んでいる地域が自分たちにとって温かみのある地域である、包容力のある地域社会という言葉を使いましたが、そういったものを道民の方々とともに目指していきたいという方向性も出させていただきましたので、そういったこともご理解いただきたいと思います。

(北海道新聞)
  執行方針の中で道州制のお話しが出ましたが、道の提案が、道州制特区の部分で各省庁の回答が改めて示され、また、同じようなゼロ回答だったということについてですが、それに関しての知事のご感想と今後どのように進めていかれるかということについて伺いたいのですが。

(知事)
  想定内のことだったと思っています。私としても、この道州制特区推進法案についての考え方は、今までの記者会見でも申し上げておりますし、2月5日の桜田副大臣とお会いしたときも申しましたし、一昨日、道州制の小委員会でも思うところすべて申し述べさせていただいております。これはもう議事録を道議会議員の方々にもお配りしていますので、もう入手しておられる方も多いと思います。私としてはそういう方向で法案ができるのであれば、積極的に対応したいということは以前から申し上げているとおりですが、そういう形にならないということであれば、権限移譲等をお受けするわけにはいきませんということです。

(毎日新聞)
  知床の関係でお尋ねしたいのですが、昨日ワーキンググループがあって、ダムを改良した方が良いという意見が専門家から出てきました。知事として、今ある河川工作物に手を付ける考えがあるのかどうかということと、手を付けるとなれば結構なお金がかかると思いますが、その財源をどうするのか。

(知事)
  先程、水産林務部長とも話をしたのですが、今回は、全体の河川のうちのいくつかをモデル的に選んで、その中の河川構作物をチェックして、国と道と合わせて9基が要改良ということになって、そのうちの4基が道管轄のものという位置づけだったと思います。これはやはり、世界の知床ということで選んでいただいたわけですので、私ども道民が大切に自然環境を保全していかなければならないと思っております。魚道の改良であるとか、ダムのスリット化であるとか、いろいろな改良のやり方はあると思いますが、できる限り早期にこのことをやっていこうと思っているところです。財源の問題は当然ありますが、これは治山ダムですので、重要なのは、確かに自然環境保全というものも重要ですが、一方で、治山ダムとしての機能がありますので、その機能を維持しながらの改良ということになるかと思います。これはさっき言い忘れましたが、そういった意味での河川構作物の改良については、限られた予算ではありますが、なんとか工夫をしながら優先的にやっていかなければならない課題であると思っております。

(毎日新聞)
  それは来年度にも手を付けたいという考えでよろしいでしょうか。

(知事)
  詳しくは水産林務部長に聞いていただきたいのですが、それぞれ個々に状況が違うわけですから、個々にどういう改修の仕方があるかという設定なり基本的な考え方をまとめた上で、できる限り早く着手していく。IUCNのチェックがそのうち入りますよね。だから、それまでには着手している、あるいは改良済みであるというような対応をしていく必要はあるだろうと思っております。

(北海道新聞)
  道警の方から、2,500万円の増額がきてますけれども、それにどう対応されるおつもりなのかをお聞かせ願えますか。

(知事)
  検討中です。

(北海道新聞)
  いつぐらいまでにご判断されますか。

(知事)
  最終提出が3月早々ですので、それまでに考え方をまとめたいと思っております。

(十勝毎日新聞)
  先程の牛乳のお話についてですが、道として牛乳消費拡大に取り組むという、そういうお考えですか。

 (知事)
  そうですね。具体的にどういうふうにやっていくかということは、これから農政部、もちろん地元からも知恵を出していただいて、考えていきたいと思います。

(朝日新聞)
  北海道勢、もしくは北海道ゆかりの人たちが半分を占める五輪なんですが、今回の五輪ではメダルも取れず、不調が強いられています。知事としてのご感想はいかがですか。

(知事)
  辛いですね。今のところメダルがゼロと。選手団の半分ぐらいの方々が道内出身、あるいは道内ゆかりの選手でいらっしゃるので、私も日々、ちょっと真夜中まで起きていたこともありますけれども、ニュースでチェックしているのですが、とても残念な状況だと率直に思ってります。しかしながら、入賞しておられる選手の方々もおられるし、そういった一定の実績が出ていれば、これからのさらなる活躍というものも期待できますので、その意味ではメダルを取れたか取れなかったかというだけで、今回のオリンピックの成果を判断するということは、ちょっと短絡的かなと思っております。来年の冬、北海道札幌でノルディックスキー大会がございます。そこで今回のオリンピックに参加された選手も多く参加されることが想定されますので、残り期間が少なくなってまいりましたけれども、いい成績が少しでも残せるように選手たちの奮闘を、これからも期待をしたいと思っております。

(北海道新聞)
  市町村合併の合併後のクラスター分析というものが先週でましたけれども、それの関係でいろいろ分析した結果、いろいろな組み合わせが出るということで市町村の方からとまどいの声なんかも出てるようなんですが、これから実際に組み合わせを決めていく中で、市町村の声をどういうふうにくみ取っていくのか、そのへんのお考えをお願いします。

(知事)
  クラスター分析というものは、全く中立的、客観的な手法でやるものですので、そういった組み合せの形になっても、それを参考にして合併をするかどうかということは、これは一にも二にも百にも当該市町村のご判断だと思います。だからこそ自主的な合併であるということは前から申し上げているところです。そういった中で、今のご質問に対してお答えするとすれば、クラスター分析の結果について、今、職員が支庁単位でいろいろな説明会をしているところですので、そういった中で出てくる市町村からのご意見なども踏まえながら、これからの組み合わせの作成に反映していきたいと考えております。

 

 


この文章については、重複した言葉づかい、明らかな言い直しがあったものなど整理し、作成しています。

このページに関するお問い合わせ
総合政策部知事室広報広聴課報道グループ
〒060-8588 北海道札幌市中央区北3条西6丁目
 電話番号:011-204-5109
 FAX番号:011-232-3796
メールアドレス:sogo.koho2@pref.hokkaido.lg.jp

カテゴリー

知事室広報広聴課のカテゴリ

cc-by

page top