知事定例記者会見(平成18年5月25日)

知事定例記者会見

・日時/平成18年5月25日(木) 14:37~15:02
・場所/本庁舎2階 記者会見室
・記者数/29名(その他テレビカメラ等2台)

会見項目

  

知事からの話題

1 北海道デスティネーション・キャンペーンについて
2 「18年度キッズISO14000プログラム事業」の協力企業等募集結果について
3 民間企業等とのタイアップ事業の提案募集について
4 夏期における軽装の励行(道庁のクールビズ)について
5 札幌北道税事務所の訪問について

記者からの質問

 1 開発局職員の削減問題について(1)(2)
 2 ビザなし交流について
 3 平成17年度の決算について

知事からの話題

 

北海道デスティネーション・キャンペーンについて

私からいくつかお話しさせていただきます。
 まず、ここにお花が3種類、それからここに「はなたび北海道」ののぼりが立っていますが、北海道デスティネーション・キャンペーン・はなたび北海道オープニング」についてのお話であります。
 今年の夏の北海道における観光キャンペーン「はなたび北海道」がいよいよ6月1日から3カ月間、8月末まで実施されます。このキャンペーンは、平成14年に「ごちぱら北海道」というキャンペーンをやったのですが、それに続き北海道では3回目の開催となります。私も今週の月曜日に東京の上野駅でデスティネーション・キャンペーンのプレイベントになるのでしょうか、北海道観光展に参加し、アピールしてきました。これから3カ月間全国のJRの主要駅に北海道の花のポスターやパンフレットが掲示され、花観光、知床の魅力、そういった様々な情報提供を全国のJRの全面的なご協力をいただいて行うものです。駅のポスター以外にもJR6社の快速列車、首都圏や大阪近郊の電車内にもポスターが張られることも予定されています。
 上野の展覧会のオープニングでも言ったんですけれど、今、北海道はシバザクラ、チューリップ、ライラックが満開を迎えています。これから7月には富良野を中心としたラベンダー、ジャガイモの花、8月はヒマワリ、ハマナスなどが咲き誇る素晴らしい花大陸北海道であり、多くの観光客にお越しいただくキャンペーンを行っていきたいと思っています。
 6月1日10時30分から道庁赤れんが庁舎前で、デスティネーション・キャンペーンのオープニングセレモニーを行います。私ももちろん出席いたします。よろしく取材をお願いいたします。

「18年度キッズISO14000プログラム事業」の協力企業等募集結果について

 それから二つ目でありますが、「18年度キッズISO14000プログラム事業」の協力企業等募集結果についてであります。
 ISO14000というのは、環境関連のISO基準でありますが、これを子どもたちにも分かりやすく教育しようとするもので、環境教育プログラム「キッズISO14000プログラム」を導入し、私ども道がいわゆる赤レンガ・チャレンジ事業の一環として、平成18年度から道内の小学校で実施することとしたところです。このことについて募集期間を設けて道内企業にお声をかけたところ、ここにある7社、52口、156万円、これは1,040人の児童分に当たるわけです。こういった協力申し込みがあってこれから事業を実施していくということでございます。ご協力いただきました企業の方々に深く感謝を申し上げたいと思います。
 5月下旬から事業を実施する道内の小学校を募集した上で、7月上旬から事業をスタートさせる予定であります。来年度以降も出来ればこういった事業をやっていきたいと思っております。

民間企業等とのタイアップ事業の提案募集について

 3番目。今、申し上げたキッズISO14000プログラムとも関連するのですが、私ども政策展開の面における産学官連携ということをこれから図っていきたいと思っているところでございます。これも配付資料があると思いますが、これは昨年から今年にかけて行革の議論を様々やってきたわけですが、こういった議論の過程で昨年だったと思いますが、道議会の自民党会派からご提案があったものに沿った形での今回の提案です。
 この配付資料にもございますとおり、「公共的サービスの充実」、「行政コストの軽減」そして「道有財産の利活用」、この3分野での提案を民間の方々からいただきます。
 例えばということでいくつか事例がありますけれども、食育や産消協働に関連する商品を共同で開発したいとか、自社イベントで赤れんが庁舎を活用させてほしいとか、いろんな提案があるかと思いますが、そういった提案を受けて、それを活かしながら事業化する仕組みを考えているところであります。6月を「政策提案月間」と設定し、実施していきたいと思っております。この配付資料にもありますが、官の発想を民間が実施するのではなく、民間の発想を官が実施する仕組みを試行していきたいわけであります。よろしくお願いいたします。

夏期における軽装の励行(道庁のクールビズ)について

それから4番目でありますが、道庁の夏の季節における軽装の励行、いわゆるクールビズについてでございます。
 今日は爽やかな感じですが、6月1日から9月30日までの4カ月間、国のクールビズの取り組みと連動し、私ども北海道庁でも同様の取り組みであるノーネクタイ・ノー上着の軽装を実施しようといるところでございます。
 原油価格の高騰が依然として続いている時でもございますので、これから夏場に向け市町村や企業の皆さん方にもオフィスなどの冷房温度の28度設定と軽装に積極的に取り組んでいただきたいと思います。

札幌北道税事務所の訪問について

それから五つ目でありますが、来週の水曜日、31日に私は札幌北道税事務所を訪問しようと思っています。
 5月31日は自動車税の納期限となっておりまして、今年度の自動車税は、約240万台の自動車について5月8日に納税通知書を発送し、5月31日が締めとなっているところでございます。
 5月19日現在の納税率は16.4%、前年度が12.2%でありますから少し上がったきているわけではありますが、なお一層、道税収入の確保に努力したいと考えております。
そんなこともございまして、納期限である5月31日に全道の約半数の110万台の自動車税をカバーしております札幌北道税事務所を訪問し、職員に対し、これまでの努力へのねぎらいと最終日ギリギリまでの税収確保に向けた激励を予定しています。

記者からの質問

(北海道新聞)
 開発局職員の削減問題なんですけれども、今朝、東京の北海道代議士会で、国土交通省の吉田北海道局長から、削減を1,000人超にするというような報告がありました。
 このことについて、これまでも何回もこの記者会見の場で伺っているのですが、前回は、確か、急激に過激な形で実行されるとインフラ整備など道民生活に悪影響が出る、というような懸念もおっしゃってましたけれども、今回の1,000人超という数字が、この急激で過激な形という知事の言われていた基準にあてはまるのかどうか。道内への影響をどういうふうにとらえるのか。この数字の評価と道内への影響についてお伺いしたい。
もう一点同じからみで、北海道代議士会で、ここまで削減すると北海道が大変なことになるということで、ずいぶん反対する声も出たということで、今後、反対の声も強くしていくという話なんですが、知事としてこの職員の削減について賛成とか反対とかの何か
行動する考えがあるかどうか。この2点についてお伺いしたいと思います。

(知事)
 私は御社の報道で拝見しただけで、それ以上の詳細は承知しておりません。国土交通省の動きも確認がとれていないのですが、そういう意味では今まで申し上げていることと一緒になってしまうと思うんですが、私ども北海道自身も5年間で22%、10年間で30%という職員数適正化計画を粛々と実施しているという状況にございますので、組織のスリム化、行財政改革というのは国、地方ともやっていかなければならない、それはそういうことだと思っております。
 しかしながら、先週でしたか、東京に参りました時に北海道局長ともお会いして、ちょっとお話もしたのですが、道のやっている22%、30%というのは、独立行政法人化分も含む数字である。別にそこがスリム化について手をゆるめるという意味ではなくて、現実の我々の積算として、独立行政法人化分も含むということであるので、私から吉田局長に申し上げたのは、是非、局長のお立場でもいろいろおっしゃたらどうですかとの会話を交わした経緯はございます。
 ですから、そんな意味では、我々が目指している22%、30%ということと、これまで国土交通省や、同局の方で積み上げられた860何人という数字が、道の削減と比べて低いじゃないかという、一概にその数字だけをとらえて、議論するのは適切ではないと思います。
 そういった中で、これも今までのお話の繰り返しになって恐縮でありますが、私はやっぱり国・道ともにスリム化が重要だという前提認識の元に、しかしながら国のスリム化、特に開発局についてのスリム化があまりにも急激に進むようなことになれば、やはり北海道の中におけるインフラ整備、あるいは道民生活への影響も懸念されてくるわけでありますので、そのようなことにならないような、慎重なご検討を是非していただきたいということは、前から申し上げておりますとおりであります。
 それから、行動を起こすか、ということについてのご質問でありますが、国に対してスリム化をやるなということは、我々自身も身を削ってのスリム化をやってる立場からすると、これはなかなか言いづらい。
 そんなこと言うんだったら自らやめろ、ということに当然なってまいりますので、そういう意味でやるつもりはございません。
しかしながら、今申し上げたような、あまり急激な形でやると、やはり道民生活、北海道内のインフラ整備に支障が出てくることについては、必要な場面をとらえてご説明をすることは当然出てくるのではないかと思っております。

(北海道新聞)
 ビザなし交流についてお伺いします。先日第1回の訪問事業が終わりましたけども、その中でチャーター船でぼや騒ぎがあったと伝え聞いておりまして、安全対策の面で今後なんですけれども、元島民の方からもご心配の声があるようなんですけども、もし分かったらで結構なんですけども、今回の概要と今後の船の安全対策等々について、お考えをお聞かせ願えればと思います。

(知事)
 今年の第1回目の北方四島交流事業の使用船舶ですね。あの船舶自体は私も昨年利用させていただきました。「ロサ・ルゴサ」ハマナスという意味だそうです。ここで発生した漏電事故ということでございまして、それ以上の詳細はちょっと担当から必要であればいたしますけれども、客室がちょっと一部使用ができなくなったということでございます。
 ただ、寄港後(根室に帰った後)に点検をした結果、今後の使用に支障がないことを確認した旨、実施団体である北方四島交流北海道推進委員会から私も報告を受けております。そういう意味では安全は確認されたと認識しておりますが、必要があれば当然さらなる調査は必要だと思いますが、何かそれ以上の情報があれば。

(北方領土対策副本部長)
 ケーブル分岐点の接触不良で、3階客室の天井裏から煙が出たという事故だったそうでございます。その後海上保安部、それから釧路運輸支局、それぞれ修理前後に検査を受け、安全だということの確認をいただいております。


(朝日新聞
 開発局の関連でお聞きしたいのですが、今回の削減計画は道州制の議論とも全く関係ない話ではないと見ているんですけども、知事からご覧になって総理が言うところの二重行政の解消ですとか、道庁と開発局の統合問題にですね、この今回の削減計画がどういう影響を与えるというふうにご覧になるか、お聞かせ願いますでしょうか。

(知事)
 なかなか難しい質問ですね。直接は関係ないんじゃないでしょうか。
 ただ、総理がいろいろなご発言をしておられ、ご発言の背景の一つとして、そういう思いがあるのはそうでしょう。それは私がお会いした時も、開発局は外務省よりも多いんだ、ということを何回も言っておられました。北海道庁のカバーするエリアと開発局をはじめとした国の出先機関がカバーするエリアが一緒なので、その意味では一緒になれるじゃないか、というふうに総理の頭の中で思っておられるというのが、背景にあってのご発言ではないかとは推察はいたします。
 ただ、今回の公務員改革の一環として、有識者会議なり政府で行革担当大臣と進めようとしておられる話というのは、そういった将来的なところまで見越したというよりもむしろ、開発局あるいは食糧管理なり統計でしたか、いくつかの主要分野を中心に国家公務員のスリム化を図っていこうということでありますので、今、直ちにご質問のあった二重行政の解消あるいは道庁と開発局との統合ということにつながっていく議論とは、私は認識しておりません。

(NHK)
 17年度決算が5月末一つ締めくくりになるかと思うんですが、法人税の減収とかもありますし、現状でどのような見通しをたてられているか。お聞かせ願いますか。まさに、非常事態といえる状態なのか、5月31日の道税事務所訪問というのも、一つの大きな動きではないかなと受け止めているんですがどうでしょうか。

(知事)
 確かに北海道の財政は、歳入の伸び悩み、そして歳出は押さえてはいるんですが、その中で当然増としての借金返しの道債償還費がどんどん増えてきているということで、相当厳しい状況にあります。そういう認識の元に、私ども今年の2月に行財政改革の抜本的な取り組みをしようと方向性を出したわけであります。そういった中で私どもがこういった大改革をしなければならないと思うにいたったような厳しさというのが、どれくらいのものなのかというのが、17年度の決算という形でもうじき出てくるという状況にあります。
 私どもとしましては、ぎりぎりまで道税確保に最大限の努力をしている途中でございますので、なかなか見通しを今申しあげることはできないのでございます。
 いずれにいたしましても、いろいろな手続きを考えますと、来週の道税事務所に行く今月末には、ある程度の見通しが出てくるのではないかと思います。その段階で私なりの考えを皆様方に申し上げなければならないと思っております。

 

 

 


この文章については、重複した言葉づかい、明らかな言い直しがあったものなど整理し、作成しています。

このページに関するお問い合わせ
総合政策部知事室広報広聴課報道グループ
〒060-8588 北海道札幌市中央区北3条西6丁目
 電話番号:011-204-5109
 FAX番号:011-232-3796
メールアドレス:sogo.koho2@pref.hokkaido.lg.jp

カテゴリー

知事室広報広聴課のカテゴリ

cc-by

page top