知事臨時記者会見
・日時/平成18年6月20日(火) 17:30~17:42
・場所/本庁舎3階知事室前ロビー
記者からの質問
(NHK)
夕張市長の方からどのような報告があって、また、知事からはどのようなお話しをされたんでしょうか。
(知事)
市長からは、今日の議会で冒頭に自主再建の道をあきらめて、法的な再建を選択すると表明した旨のご報告をいただいたところでございます。
それを踏まえて、道、そして国に協力を求めていくご発言がございました。私から申し上げましたのは、そういうご報告をいただいたので、これは市長にとって極めて厳しい状況下でのご判断で苦渋の選択でしたねと、まず、私なりに申し上げさせていただいたところでございます。その上でやはり、持続可能な行財政構造を子孫に受け継いでいくのが我々現役世代の責務であろうということで、市長の判断を踏まえて、これから道としても、詳細な状況を把握させていただき、道としての助言、協力、支援、そして国への要請など取り組んでまいりたいと申し上げたところであります。
(HTB)
これから財政再建団体の申請をして、これから立て直しを図っていくわけですが、基本的には歳出の削減だったり、資産の整理が中心になるかと思うんですが、それにしても巨額な負債があるということで、他への波及、例えば北海道経済とか、市民生活とか、どこかで財政的な支援というのが必要になるんじゃないかと思うんですが、その辺は知事はどのようにお考えですか。
(知事)
そのご質問に対しては、午前中と同じ答えになるんですが、私どもとしては、明日以降、職員を派遣させていただいて、帳簿からすべて調査をさせていただくことにしております。そういった現状把握を詳細に行い、そして、市が主体でございますので、市がどういった形で歳出削減を含めた財政再建に向けての取り組みをやるかという、基本的なお考えをお伺いし、その上でないと私どもしても考え方の整理は出来ないのではないかと考えております。
(読売新聞)
これまで道として、助言等をやられてきたと思うんですけれども、ここまで、巨額の債務がふくらむ前にもっと他の方法がなかったのか、道として十分な対応をしてきたのかという点については、知事はどのように考えていますか。
(知事)
このこともたぶん午前中あったかなと思うんですけれども、私どもとして一時借入金を含めて相当の債務残高があるとのご報告を受けたのは、14年ですか。マウント・レースイ、ホテルとスキー場を兼ねた民間の施設を市が買い取るお話をいただいた際に、財政の対応について、ご質問をさせていただいたと聞いてございます。その際に、今、申しあげたとおり、一時借入金含めて相当債務があるということを私ども初めて認識をさせていただいたところであります。
その後ですね、14年から市としては自主的な財政再建をやると言っておられたので、私どもとしては適正に、より厳しくやるべきではないかと、アドバイスはしてきた経緯はあります。今、おっしゃられたことの質問に対して、道の責任と言うことであれば、それは、午前中にお答え申しあげたとおり、法的再建を市として正式に宣言されましたので、その市の意向を踏まえて、道としてしっかり心を一つにして対策を練っていくということが、道としての責任を果たしていくことになるのではないかと、このように思っております。
(読売新聞)
重なるんですが、十分な対応をしてきたとお考えでしょうか。
(知事)
我々として出来る限りの助言はしてきたと考えております。
(北海道新聞)
先程、15分ほど市長と対談ございましたけれども、具体的にどんなやりとりが他にあったんでしょうか。
(知事)
そうですね。前市長の中田さんもよく存じ上げております。経産局時代から、何回か夕張市におじゃまし、中沢健次先生、産炭地域の国会の委員会の視察団なんかに同行したこともございます。あるいは夕張映画祭も参加させていただいたこともありますし、そんなような、いろいろなお話をしながら、前市長の話とか、その際に、現、後藤市長もそばにおられましたので、そんなこともちょっとお話をさせていただきました。後は、主旨的には、今、申しあげたようなことでありまして、冒頭皆様方がいた時に申し上げたことを再度私の方から申しあげました。市長として苦渋のご選択であっただろうと、これから関係者も多いわけでありますから、まずは実態把握をさせていただいた上で、市としての再建の考え方をお伺いし、それに我々としても助言、協力、そして支援そんなことを考えていきたいというお話を、また、言葉を変えて、いろいろとさせていただきました。
(北海道新聞)
市長からですね、具体的に何か要請があったんでしょうか。
(知事)
今段階ではございません。
(共同通信)
道職員を派遣してというお話でしたけれども、一部報道にもありましたが、チームのようなものを夕張市に常駐させるというようなお考えなんでしょうか。
(知事)
そこまで決めた経緯はございません。まずは、実態把握をさせていただいく。その上で、全体像の認識の共有ができた段階で、まず、市としての再建に向けての様々な考え方のとりまとめがあるでしょう。それに沿う形での道の支援の選択肢として、そういう職員の派遣も考えられるということであります。
(uhb)
派遣なんですけれども、何人規模の派遣になりますか。
(知事)
ですから、まだ派遣をするかどうかについても、決断したわけではございませんので、何人規模も、当然、今後の話になってくると思います。
(NHK)
平成14年に一時借入金の状況を含めて知ったというお話でしたけれども、恐らく今回の件を受けて多くの道民が、我が町は大丈夫かと不安に思っていることもあると思うんですが、道として一時借入金の状況を改めて道内全市町村を調べる予定はおありですか。
(知事)
私ども年に2回、春と秋、各市町村に対する財政についてのヒアリングをやらせていただいております。基本的には各支庁を通じてやっております。加えてですね、随時何かある場合には、本庁もやることがある。
ただし、これまでのそういった質問項目の中に一時借入金については、あまり明確に聞くようなかたちになっておりませんでした。
直ちに改めることは、既に担当部局の方に指示をしたところであります。
(NHK)
緊急に全道調べるということではない。
(荒川計画局長)
まずは現状で知りうるデータの中で、夕張と同様の財政運営を行っているところは現段階はない、と考えていますが、知事がおっしゃたようなかたちで、これからスケジュールも含めて早急に検討していきたい。
(知事)
ですから、今段階で緊急に夕張と同様の状況があるかどうかということについて、各基礎自治体に対して調査をする予定は、今のところございません。
ただ、これもですね、もう少し事態がすすめば、そういう必要性について私どもの認識が進めば、また方針を転換することはあるかと思います。
いずれにしろ、レギュラーベースの調査項目には、明確に入れるということは考えているところでございます。
(北海道新聞)
知事ご自身はですね、夕張がこういう状況になっているということを、いつお知りになりましたか。
(知事)
御社の報道が出た直後じゃないでしょうか。
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