知事定例記者会見
・日時/平成18年6月20日(火) 11:15~11:29
・場所/議会知事室前
・記者数/21名(その他テレビカメラ等3台)
会見項目
知事からの話題
1 平成18年第2回北海道議会定例会について
2 噴火湾パノラマパークの一部オープンについて
3 貝殻島のコンブ漁の民間交渉について
記者からの質問
1 夕張市の財政再建について(1)(2)(3)(4)(5)
知事からの話題
平成18年第2回北海道議会定例会について
私からは2点お話しさせていただきます。
まず最初の1点でありますが、北方領土返還促進に関する政府要請を実施するという件であります。
来週の月曜日、議会開会日の直前の日でございますが、上京いたしまして、安倍内閣官房長官に対し、北方領土返還促進に関する要請行動を行う予定にいたしております。
来月の15日から開催されます、ロシアのサンクトペテルブルク・サミットに併せまして、日露首脳会談が行われる予定でございますので、改めて北方領土をエリアとして持つ北海道知事として、北海道議会議長、返還要求運動関係団体の皆様方とともに、北方領土問題の解決を目指して、強力な外交交渉を行っていただきたいという政府要請を行うものであります。
なお、皆様方もご関心があり、私もとても心配しております貝殻島のコンブ漁業に関する民間交渉についてですが、交渉にすら入っていないという異常な事態が、今この時点でも続いていると認識しております。来週、私が官房長官にお会いするタイミングでも、この状況が続いている場合には、当然この問題についても、民間交渉の早期開始に向け、国として強く外交ルートを通じて申し入れをするよう、国に要請したいと考えているところであります。
噴火湾パノラマパークの一部オープンについて
2点目は噴火湾パノラマパークの一部オープンについてのご報告であります。
今週の24日土曜日に一部開園ということになっております。
北海道の道立広域公園では、本公園が9番目の開園となっておりまして、道の事業としては、初めてのPFI事業を導入したやり方、すなわち民間の資金やノウハウを活用する形での整備、維持管理、運営を行う予定であります。
まだ、一部の開園でありますが、将来的には体験活動なども行えるような場所にしたいと計画しております。
私も、先般「まちかど対話」で現地を見学させていただいておりますが、すごく景色の良い所であります。それから、将来的には高速道路の八雲パーキングエリアとの一体化も計画されておりますので、道南観光の面的な広がりに資することになればと思っているところであります。
貝殻島のコンブ漁の民間交渉について
三つ目はですね、貝殻島のコンブ漁の民間交渉について新しい情報が入ったところでございます。
このことにつきましては、昨日の午後、藤原根室市長などと共に、安倍内閣官房長官に要請したところでありますが、昨日の夜遅くにモスクワの現地に入っている交渉団から連絡がございまして、日本時間でいいますと、今日の15時から非公式交渉というかたちで操業条件についての実質協議が行われるめどが立ったということでございます。うまくいけば、最短で明日にも妥結、調印という見方もされておりますが、相手方の出方次第では予断を許さないようでございます。
記者からの質問
(毎日新聞)
夕張の件で、今日から再建という道を選ばれたんですけれども、そのことへの評価をまずお聞かせ願いたい。
(知事)
先程、事務方から報告を受けまして、今日、夕張市議会の冒頭で、法に基づく財政再建団体になることを選択し、表明されたということでございます。市長のご発言は、国や道の支援を仰いで、財政再建計画を議会の議決に向けて策定に着手する決心をしたという言い方だそうであります。
それで、今日の夕方に市長が道庁に来られることになっており、私もお会いをして、市長から直接この件についてのご報告をいただくことにいたしているところでございます。
夕張市が、危機的な財政状況の下で、抜本的な財政再建を図る、極めてつらい苦渋の選択をされたものと、このように考えているところでございます。
市長からお話をお伺いした後に、私どもとして、さらに詳細な実態把握ということをしなければならないと思っておりますが、その上にたって、財政再建計画について必要な助言、協力、そして支援を考えていきたいと考えております。
(北海道新聞)
夕張の件ですけれども、なにぶん負債の額が、相当規模が大きいということで再建計画の策定も相当難航が予想されますけれども、まず、国に対して今まで無かったような新しい制度の整備とか、特別な財政支援を道として働きかける可能性はありますでしょうか。
道として何か財政的な支援をする可能性ありとお考えでしょうか。
(知事)
お答えはいずれも一緒になってしまうのですけれども、詳細な状況をまず把握させていただきます。それから、市としてどこまでやるご予定か、すなわちどういった再建計画の中身を考え方として持っておられるか。こういったことをお伺いした上で、道としての支援、それに国にどういったことを要請していくか、こういったことの考え方を決めていきたい。
今段階で直ちに、何をどうという具体的な方針を私自身持っておりません。
(NHK)
夕張市を取材していますと、厳しい財政状況については、かねがね道の方に報告していたという話をよく聞くのですが、前回の記者会見にもありましたけれども、道のこれまでの財政状況の把握の仕方も含めてですね、ここまで夕張市が財政悪化する事態に至ってしまった部分の道としての責任について、知事としてどうお考えですか。
(知事)
この前、記者会見で申し上げたことをもうちょっと詳細に、過去の経緯を調べさせましたところ、平成14年に夕張市によるマウントレースイ、これはスキー場とホテルを兼ねた施設で、私も知事になる前に夕張映画祭に行ったときに外見だけは見たことがありますが、それを民間から松下系だったと思いますが、取得をすることになった際に、道から資金的にどうするんですか、と財政状況について質問をし、市から考え方、現状について説明があったそうです。
その際に、市が一時借入金を含めて、相当実質的な債務の大きさがあると説明を受けた経緯があります。それに対して道から抜本的な対応について助言をさせていただいたようでありますが、ちょうどその頃から、市として自主的に財政健全化計画に着手する表明がありまして、それに対して道として、それをさらに強化してやるように、という助言をさせていただいたとういう経緯はあるようです。
しかしながら、それは過去の経緯をいかに言ってもいたしかたないことでございますので、私としましては、今段階で市長が正式に議会の場で、法律による再建の道を選ぶということを明言されたわけでありますので、今日の夕方、私自身が市長の考え方をお伺いし、さらに今後事務的に、先程の繰り返しになりますが、帳簿等を見ないと分からない部分もあると担当も申しておりますので、現場に入って詳細に現状の把握をさせていただく。それが第1点ですね。
第2点として、市としてどういった考え方で再建を進める予定かという市の考え方、どこまでやる覚悟があるかをお伺いした上で、私どもとしての助言、協力そして支援、そして国に対して何を求めていくかについても、考えを進めていかなければならない。
それが、今、道の責任をどう考えるかという質問に対しての私の答えになるかと思います。
(毎日新聞)
今、現場に入ってということをおっしゃいましたけれども、例えば、市の方に道の職員を常駐させるというようなことはどうでしょうか。
(知事)
まずは、明日行くということであります。その常駐、うんぬんというのは、職員派遣ということになると思うんですが、それは先程申しました詳細を把握し、これからどういうふうに進めるか、それに対する道の支援としてどういったものを考えていくかということの一つの選択肢になってくるかと思うんです。今段階で方針を固めているわけではございません。
(読売新聞)
再建計画をすることになると思うんですが、困難が予想されると思いますが、スケジュール感というのはどのような考えをお持ちでしょうか。
(知事)
それについても、まずは市のお考えを確認しなければと思っております。どこの年度を赤字としてスタートするのかにもよりますし、昨年度は、もう締めてしまったということを聞いております。それが確定的なものかどうか含めて、いろいろ詳細を見てまいりませんと、スケジュール感というのは、今、お答えはできないと思います。
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