知事定例記者会見(平成18年8月2日)

知事定例記者会見

・日時/平成18年8月2日(水) 14:32~14:48
・場所/本庁舎2階 記者会見室
・記者数/26名(テレビカメラ2台)

会見項目

  

知事からの話題

1 まちかど対話の実施について

記者からの質問

 1 埼玉県ふじみ野市市営プール事故について
 2 宮城県の報償費について
 3 空知管内6市町のヤミ起債について
 4 妹背牛商業高校の存続について

知事からの話題

 

まちかど対話の実施について

 私からは、まちかど対話の実施について、ご報告を申し上げます。
  来週の10日、木曜日に根室支庁管内の3町、羅臼町、標津町、別海町に参ります。根室支庁管内は色々なことで、よく行ってはいるのですが「まちかど対話」というかたちで行かさせていただくのは初めてでございます。
 まず、羅臼町では、昨年、知床世界自然遺産地域科学委員会から「改良の検討を行うことが適当」と評価されました、知床世界自然遺産登録区域内の治山ダム2基を私自身の目で拝見しようと思っています。
 その後、環境問題等に関するコミュニティ運動、ボランティア活動を行っておられる羅臼町の女性団体の方々と昼食をとりながら懇談をしようと考えております。
 また、標津町では「サケによる地域づくり」をテーマに、漁獲から加工・流通までハサップの手法を取り入れた品質管理に取り組んでおられる地域ハサップの関係者、漁業などの地域資源を活用した滞在型体験観光を推進しておられるエコツーリズム関係者の方々との懇談を行います、
 また、別海町では、酪農への新規就農促進のため、町が設立した酪農研修牧場の視察を予定しており、楽しみにしております。

記者からの質問

(NHK)
 埼玉のプールで痛ましい事故がありましたけれども、ずさんな管理の実態が明らかになったりとか、道内での現状の把握が急務かと思いますが、道としての対応はどうなっているのか、夏休みに入った子どもたちへの知事としてのメッセージはいかがなものか、伺いたいと思います。    

(知事)
 私自身、一昨日の午後でございましたね、埼玉県ふじみ野市の市営プールにおける女の子の痛ましい事故、本当に残念だという思いを一人の母親としても持ったところでございます。直ちに対応いたしたところでございますが、道内には、私どもの把握によれば、1,097の遊泳用(学校用を含む)のプールがございます。これが、三つに責任の所在で分けることができるのですが、一つは道の各支庁の保健福祉事務所が責任を持って見させていただいているプール。これが329施設ございます。それから、教育庁の方でカバーをしておられる学校プール。これが668施設ございます。それから、保健所を独自に持っておられる札幌市、函館市、旭川市、小樽市がカバーしておられる部分のものが、100施設。合計で1,097施設でございます。
 私ども、道の保健福祉事務所がカバーしております329施設につきましては、指導要綱に定められている施設基準並びに維持管理基準の遵守について指導・確認するよう、施設管理者に対し指導徹底を図った、(指導通知を)発したところであります。
 道教委、保健所設置の4市に対しても確認をいたしましたところ、一部の市においてこれからのところもございますが、予定も含めて全て対応済みでございます。
 まさに夏の季節、北海道の子どもたちも、短い夏の期間、楽しみにしているプールで安心して泳いでいただけるような対応を速やかにとったところでございます。

(STV)
 昨日、前の宮城県知事の浅野さんが講演を行って報償費のことについて触れていたんですけれども、それについてお伺いしたいんですが、浅野さんは、それについて「適正かどうか確認できない予算の執行を停止することが、知事としての義務だ」とおっしゃっていたんですが、高橋知事はこれについてどのようにお考えですか。

(知事)
 当時も同じようなご質問を記者会見の場でちょうだいした記憶があるのですが、当時の宮城県さんが置かれた状況と、例えば北海道の状況、他の県でも報償費について疑義が出てきましたので、他の県の状況、それぞれについて私が申し上げる立場にはないのですが、少なくとも北海道と宮城県については状況が全く違います。宮城県の場合には、予算の執行停止という判断を当時の浅野知事がされた前提というのは、違法かどうか、あるいはその不当な行為があったか否かを判断するための事実の有無を確認できない状況にあったわけでありまして、浅野知事のご判断で、宮城県において報償費の執行を停止したのであります。北海道の場合には、当時、縷々こういう場でもご説明したのでご記憶にはあるかと思いますが、宮城県とは異なり、道警察とりわけ監査委員の方々が、もう退職されましたけれども、当時の筆頭監査委員の徳永さんは、強い意志を持って、私、知事からの要請を受けて様々な監査を実施していただいておりました。それに対して、道警察も監査委員に協力するなど、それなりの対応をしつつ、慣行として組織的に不正な予算執行が行われてきたことが明らかになり、当時において、既に必要な多くの改善策が打ち出されたわけでありますので、宮城県と北海道では置かれた状況が違うと思います。ただ、宮城県の当時の状況の中で浅野前知事のご判断として、そのようにされたのかなと私自身思っております。

(北海道新聞
 今日、道議会でも話題になりました空知管内6市町のいわゆるヤミ起債の問題で伺います。
 今日、道議会の方で実態調査の結果が報告されまして、近いうちに道が国に大まかな是正策を伝えると聞いておりますけども、現時点で、知事としてはどのような是正策ということをお考えでしょうか。

(知事)
 今日の委員会ですか。

(北海道新聞
 はい。

(知事)
 この問題については、関係の市、町が基金から不適切なかたちで長期借入金を、受けていたことを是正していくそのやり方についてでありますが、内々に当たっているところによれば、国の態度、姿勢は極めて厳しいです。関係する複数の省庁があるわけですが、いずれも極めて厳しい対応を迫ってきているのが偽らざる状況です。
 そういった中で、起債については、言い方がどうか分かりませんが、一時預かりみたいな形になっており、今年度の関係市町の起債については、是正策が出ない限りは認められないことになっております。その意味では今年度の予算執行を適切に行っていくためにも、国から、これは国の機関としての総務省から与えられている起債の相談のための前提となる、この不適切な基金からの長期借入金のあり方をどういう形で是正していくかという方針を早く出さなければならないのはご承知のとおりであります。その意味では、スピードアップしてやらなければならないということでありますが、8月末が、国と我々地方サイド、道との一つの協議のタイミングでもありますので、ここを目安として道と関係市町との間で連携しながら、中身を揉んで、出来ればそれまでに案を持って、国に再度相談をしにいくことが必要ではないかと私自身は思っているところでございます。
  ただ、これは道だけで決められる話では当然ございませんので、夕張市の時もいつも言っておりますが、やはり関係の市、あるいは町のご意向を十分踏まえながら、やっていくのは当然のことだと思っております。

(北海道新聞)
 それで、是正策の方は、現時点ではほとんど白紙の状態ということでよろしいんでしょうか。

(知事)
 私自身の頭の中でそれなりに思い描いているものはございますが、まだ、皆様方に申し上げられる段階ではない、ということでご理解をいただきたいと思います。

(北海道新聞)
  先程ですね、国の方が厳しい対応を迫っているということでしたけども、この厳しい対応というのは、一括返済を求めているという受け止めでよろしいんでしょうか。

(知事)
 色んな形での厳しさとご理解いただければと思います。

(北海道新聞)
 いまひとつ理解出来ないんですが、色んな形の厳しさというのは、一括返済以外の厳しさというのは、どういう厳しさなのでしょうか。

(知事)
 申し訳ありません。その点については、今、ちょっとお答えは出来ません。ごめんなさいね。タイミングが来ればちゃんとお話をいたします。

(北海道新聞)
 以前、知事は段階的な返済が認められるように働きかけているというふうに仰ってたかと思うんですが、現時点ではそういうお考えというのは、もうないのでしょうか。

(知事)
 このこともお答えはいたしません。タイミングが来ればちゃんとご説明いたします。

(北海道新聞)
 タイミングというのはどのくらいの時期なのでしょうか。

(知事)
 タイミングが来ればです。

(uhb)
 バレーボールの名門校、妹背牛商業高校についてお伺いしたいんですが、昨日、道教委が高校の適正配置計画を発表して、来春から募集停止、そして2年後の廃校が決まったんですが、存続運動がある中で道教委がこういう決定をしたことについて、知事としていかが思われるか。それから、妹背牛町自身が町立での存続を検討しているという話も出ておりますが、これに対して道としてなにか対応を考えているかお聞かせください。

(知事)
 妹背牛商業高校、バレーボールでは名門校でありますし、そういったことを中心に地元で存続運動が起こってきているのは、私自身も承知をしておりますし、道教委からもそのように聞いております。
 4,000人弱の妹背牛町の人口を考えた場合に、12万筆にも及ぶ署名が寄せられた重みは、大変あると率直に私も思います。そういった中で道教委におかれては、生徒の教育環境をいかに良くしていくかという意味での教育改革の中で、今回こういった判断をされたのは、苦渋の選択であったけれども、そうせざるを得ないご判断だったのではないかと思う次第であります。
 ただ、一方で、今おっしゃられた町長さんの方で、町立でも存続というお話は、報道等で承知をいたしましたので、教育庁の方にも確認はいたしましたけれども、そういう話は来ていない、私のところにも来ていないわけでございますが、ご要請が町サイドからあれば、道教委が窓口になるわけですが一つの方向性としてご相談に応じていく。その上でどういった支援を道としてやっていくことが出来るかについて考えていく。そういう段取りになっていくのかなと思っています。
 例えば、学校を続けていくために、建物をどうするのかが、とりあえず一番大きな問題でありますが、原則有償だと思います。道立施設について、ただ、気持ち的に無償譲渡みたいなことができないのかどうか、道民のご理解を得られるのかどうかを含めて、道として、道教委としてどういう支援ができるのか、検討していくことになっていくと思います。

 

 


この文章については、重複した言葉づかい、明らかな言い直しがあったものなど整理し、作成しています。

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