知事臨時記者会見
・日時/平成18年8月16日(水) 16:30~16:37
・場所/本庁舎3階 知事室前ロビー
・記者数/16名(テレビカメラ6台)
会見項目
知事からの話題
私から、冒頭お話をいたします。
本日の朝でありますが、北方領土周辺水域におきまして、根室支庁管内の漁船第31吉進丸(根室湾中部漁業協同組合所属の船)が、ロシア警備艇により銃撃・拿捕されるという事件が発生したところであります。
国では、外交ルートを通じて事実確認を行っているところでございますが、銃撃により乗組員の一人、根室市民である盛田さんが死亡したという情報もあり、人道的に許されない行為でありまして、私どもとしましても深刻かつ重大な事態と受け止めており、強く抗議したいと思っているところでございます。
私ども道といたしましては、8時50分に、水産庁から第1報を受け、直ちに私からの指示で対策本部を9時に設置をし、情報収集等に努めてきたところであります。
国に対しては、水産庁そして外務省に外交ルートを通じてロシア側へ乗組員及び船体の速やかな解放について行うように、ロシア側に国から要請をするのは当然でありますし、また、本日、在札幌ロシア連邦総領事館への要請も私名の文書を水産局長に持参してもらったところでございます。
昨日の真夜中に出漁をした船でございますが、濃霧の状況の中で、事実として確認されているのは、コンブ漁の方の船は出漁しなかったくらいの濃霧だったと報告を受けております。そういった中で、まだ、事実関係が確認されておりません。今流れている情報は、あくまでロシアサイドがいろいろ言っているものでございますので、私どもとしては、まずはなんといってもですね、乗組員、そして船体の速やかな解放について、強力に外交ルートを通じて申し入れをしていって欲しいと、このように思っているところでございます。
記者からの質問
(読売新聞)
根室の藤原市長がビザなし交流を取り止める、それから人道支援についても取り止めたいと話をされたそうなんですけれども、それについて知事はどうのような対応をされますでしょうか。
(知事)
私もその話について、午後1時過ぎに市長が会見をされた時に、そういった話をされたことは報告を受けております。今回の事件、事実関係は、まだ、明らかではありません。
船が戻ってきて、GPSなどをチェックすることによって、本当にロシアサイドの言ったようなルール違反をこちらの船が行ったかどうか、事実関係の確認が重要であると思うのですが、いずれにしても今時点で、今回の銃撃・拿捕については、強く抗議をしたいし、遺憾だと思っております。
そういう中で、特に市民が死亡したという情報の中での市長のご発言については、心情的に極めて良く理解できます。
しかしながら、一方でビザなし交流、人道支援とも、北方領土問題を中長期的に解決していくための手段としてやっている部分もありますので、そこは慎重に考えていく必要があると思いますが、いずれにしても根室市長のご意向、それから本件の事実確認などを進めながら、道としてどういう考え方で本件について、国に申し入れていくかを確定していかなければならないと思います。
もう一つ一方で、今、ビザなし交流事業の真っ最中でありまして、明後日、中標津町長(を団長として)が択捉島への出発するが予定をされております。
こういったことを実行するのかどうか、あまり時間がありませんので、早めに結論は出していかなければならない問題だと思っておりますが、結論を出していかなければならないぎりぎりまで、今、申し上げたような様々な観点を踏まえて、道としての考え方をまとめていかなければならないと思っております。
人道支援の方は、まだ、時間的な余裕があるだろうと思いますので、分けて考えていく必要があると思います。
(北海道新聞)
18日のビザなしは、中止もあり得るというとらえ方でよろしいのでしょうか。
(知事)
国との関係で調整が今後あり得ると思います。一部辞退しようかなという方も、中には出ておられるような情報も聞いております。
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