知事臨時記者会見(平成18年9月4日)

知事臨時記者会見

・日時/平成18年9月4日(月) 14:00~14:07
・場所/知事公館1階 玄関ホール
・記者数/15名(テレビカメラ6台)

会見項目

  

記者からの質問

(NHK)
 幹事社の方から2、3取りまとめて質問させていただきます。まず、今日夕張市が財政再建に取り組む基本的な考え方を公表されました。それを、拝見された知事としての評価、それをお聞きしたいと思います。

(知事)
 私も今、ここの手元に持っております。午前中に夕張市さんの方で表明されました、夕張市における財政再建の基本的な考え方でございます。実は、正直言って、ちょうだいして、すぐにぱっと呼んだ感じは、何か総論的なものばかりであまり具体的な書き込みが少ないなという思いもあったんですが、今一度ゆっくりと読ませていただきましたところ、私は基本的な考え方について、市長なり、市幹部の方々が、それぞれの観光事業なり病院事業なり、それぞれのアドバイスを踏まえて、相当やはり踏み込んだ考え方をまとめられたものだなと思うに至っております。
 1ページ目の前提認識でありますが、後からお持ちにならない方はチェックしていただければと思いますが、夕張市は「これまでの不適切な財政運営を深く反省し」ということを市自らの言葉で明記しております。その上で「多額な債務を確実に返済する」全額を自分たちの責任において返済すると明確に宣言をしておられる。ここらあたりは、やはり夕張市さんのこれからの厳しい財政再建計画の基本的な宣言という意味で、私は捉えさせていただきたいと思います。
 また、さらに中身を見ると、総人件費、観光事業、病院事業を重点分野と位置付けると言っておられますし、分野ごとの取り組みの中でも、例えば、事務事業の抜本的な見直しという「1」の中で、3セクに対する赤字補てん的支出はやらないと明言しておられます。また「2」の歳入の確保のところでも、市税負担の見直し、それから使用料、手数料など、受益者負担の見直しも書いておられます。それから「3」の総人件費の大幅な抑制のところでも、給与水準の引き下げなど明確な方向性を出しておられる。さらには「4」の観光事業見直しの(1)で、不採算な観光事業は実施をしないと明言しておられます。この同じ観光事業では観光施設の民間売却を進める、さらには「5」の病院事業の見直しでは、必要最小限の医療機能を存続させることを基本とすることで、文面で見る限りでは病院にこだわらずに、場合によっては、診療所を含めての表現ではないか。もちろん、これからのさらなる検討の過程で、夕張市さんがどう判断されるかにもよりますが、相当やはり踏み込んだことをやらなければならない市長のお気持ち、苦渋、その考え方というものは、今回の財政再建の基本的な考え方に、私は出てきているかなと思っております。
 しかしながら、質問の主旨もそういうことだと思うんですが、私としては具体的なものを早急に出していただきたいことは、夕張市長さんに申し上げたいと思います。9月20日から市議会が始まるとお伺いいたしております。また、私ども道議会も9月中旬から始まりますので、そういったタイミングもにらみながら、早急に具体的なところもお話いただければと、このように思います。

(NHK)
 今回の考え方を踏まえて、今後、夕張市では財政再建計画に向けた動きが加速化すると思いますが、道として、今後、必要なサポートについてはどのようにお考えですか。

(知事)
 本格的な、財政再建計画策定のスタート台になる基本的な考え方が出ましたので、これから、さらに私どもとしても、積極的な形で助言、協力を行ってまいりたい、そしてその一環として、先般来、市長さんからのご要請もございました、人の派遣も内定いたしましたので、そのことも皆様方にご報告申し上げたいと思います。 
  私ども道庁から3名の職員を派遣することといたしております。これは、夕張市さんが新たに設置をされました財政再建対策室の室長、課長、係長の職にそれぞれ道から派遣するものであります。3人とも当方の給与負担、手弁当という形で派遣をしようと思っているところでございます。これまでも、一般的な道職員の市町村への派遣、あるいは最近でいいますと合併支援という形で道庁職員の派遣がございますが、3名という人数を一括して、一つの基礎自治体に派遣するのは前例がございません。私どもとしては、今回の夕張市さんの基本的な考え方で示された不退転の決意を重く見て、重視をし、これを具体的な再建計画に落としていく、こういった作業を全面的に協力させていただくために、3名の職員の派遣を決意いたしたところでございます。
 今のところ、先程申しましたとおり、9月20日が夕張市の定例市議会のようですので、それに向けての勉強、準備もあろうかと思いますので、9月15日付の発令を今のところ予定しております。

(朝日新聞)
 (夕張市における財政再建の基本的な考え方の)中身で具体的な話で恐縮なのですが、歳入の確保(1)の部分で、負担増とならぬように書いてありますが、実質これは増税に当たるのではないかと思いますが、市民への負担という観点からして知事のお考えを伺いたいのですが。

(知事)
 これの具体的な中身については、夕張市さんの腹づもりはおありになるのかもしれませんが、これから具体的な制度設計になると思いますので、その段階でのコメントになるかと思いますが、この前段階で書いておられるとおり「市民の方々への過重な負担増とならないよう配慮しつつ」という所は、私どもとしてもしっかり見ていく必要があるかなと思っております。


 

 


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