知事定例記者会見(平成18年11月29日)

知事定例記者会見

・日時/平成18年11月29日(水) 11:10~11:23
・場所/記者会見室
・記者数/25名(テレビカメラ5台)

会見項目

  

知事からの話題

1 佐呂間町の竜巻被害の状況について
2 日豪FTAの要請活動の展開について

 

記者からの質問

1 日豪FTAについて(1)(2)
2 札幌市長選に出馬表明された清治氏の来庁について(1)(2)(3)
3 ばんえい競馬について(1)(2)
4 夕張市・(株)石炭の歴史村観光の経営破綻について

知事からの話題

 

佐呂間町の竜巻被害の状況について

それでは、私から2点お話をいたします。
 今日から、今年度最後の議会になります第4回の定例会が始まりました。
 私から冒頭に10月の低気圧、そして11月の佐呂間町の竜巻被害の状況についてご報告を申し上げると同時に、関連する補正予算を含めて提案をさせていただいたところです。こういったことについての十分な議論が展開されると同時に、経済の再建、行財政改革、あるいは道州制を含めた地域主権の確立、こういったいろんな課題について、私のこれまで3年8カ月の道政評価を含めて、いろんな議論が展開されていくと思っております。道議会と私ども理事者側は車の両輪として道政を深めていく関係にございます。今回の議会もそういった観点で議論を深め、将来の北海道づくりに役立つものとなるように期待をいたしているところでございます。

日豪FTAの要請活動の展開について

もう1点でございますが、今日、私は、この後、東京に参りまして、いくつか要請があるのですが、その一つが日豪FTAが急進展する動きが一部見えてきていることに関して、国に対する要請活動を展開しようと考えているところでございます。
 FTAそのものは一般論として、国際社会で連携を深める上で重要だということは重々分かるわけではありますが、豪州という国を考えた場合、農業生産物は我が北海道農業と多くの分野でバッティングするところでございます。こういった豪州とのFTAの中で、関税について一定の取り扱いがない形で進められることになりますと、私ども北海道の農業は大打撃を受けることは明らかでございます。
 その意味では相当の危機感を持っているところでございまして、今日、急きょではございましたが、アポイントメントの申し入れをしたところ、農水省の副大臣、外務省の副大臣のアポイントメントが取れましたので、私から直接要請させていただこうと思っています。加えて、夕方の会合は総理官邸でございますので、出来れば官房長官にもその場で何とか一言要請さていただければと思っているところでございます。
 昨日、自民党でも相当の議論があったように聞いております。やはり北海道の農業を何としても守っていくという観点から、政治的なことも利用しながら、何とかこの方向性を北海道農業を守るために頑張ってまいりたい、このように考えています。 

記者からの質問

(北海道新聞)
 今のFTAの関連なんですけれども、今日行かれるということですが、今後、具体的に、例えば道内の農業団体、経済団体などの関連もあると思うのですが、具体的に何かお考えになっていることはありますか。

(知事)
 これも、私はとても北海道の中でいい動きが出てきているなと思うのは、「北海道産業団体協議会」です。この立ち上げはもう1年以上になるわけですが、農業関係の団体の方々とそれ以外の2次産業、3次産業の方々が連携をして、この北海道経済を守っていく、あるいは高めていく動きが、既に北海道の中ではフレームが出来ておりますので、この皆様方と連携をしながら、今後の国の動きなどを踏まえ、私どもとしても対応していきたいと思っております。
 国の動きをこれから観察しながら、今後の私どもの戦略を考えていきたいと思っております。

(北海道新聞)
 関連してですね、農政部が関税撤廃した場合に1兆4,000億円の経済的打撃というか影響があると試算したと思うのですが、それを1兆4,000億というか、その額の印象というか、その辺は。

(知事)
 それは甚大であります。一言で言いますと直接的な農業被害だけではなくて、農業関連の産業、あるいはさらに地域的に直接農業に関連しなくても、地域経済全体への影響等があるわけでありまして、幾つかの町を例として、その人口の中で、どれくらいの方々が農業に関連しているか、という分かりやすい資料をつくって、今日東京で関係の方々にもご説明をしてきたいと考えております。

(北海道新聞
 先程、札幌市長選に出馬を決めました清治さんとお会いしていたようですが、どういったお話をされたのでしょうか。

(知事)
 夜(昨日)、会合で立起表明を正式に表明されたのか、意向を示されたのか、そこら辺は私は正確に承知しておりませんが、そういうことを踏まえてのご挨拶に来られました。星野さんと石水さんと来られたところでございます。私は、議会前で時間もなかったのでありますが、是非、市長を目指されるということであれば、まずは市民の方々にどういう札幌市のまちづくりを構想されるのか、そういった政策の中身をまずは早く固められて、市民の方々との対話を深めていかれたらどうか、というようなことを申し上げたところであります。

(朝日新聞)
 ばんえい競馬が廃止の方向のようで、北海道遺産がなくなるという可能性が高まっている状況についてのお考えと、道でばんえい競馬を一時的にやっていくというお考えはありますか。

(知事)
 日高の軽種馬と合わせて、北海道遺産に指定をされている歴史のあるばんえい競馬だと私も認識いたします。ただ、事業としての採算性につきまして、やはり開催市の方々のご判断は重いだろうと、採算度外視でやっていいものか、それぞれの市民の方々のご理解を得られるかという問題もあります。それぞれの市のご判断だと思います。
 一方で、私どもとしましては、文化をいかなる形で残していくことができるかということにつきまして、知恵を出していくということはあり得るのかなと思ってはおりますが、今おっしゃられたような感じでの短期間でも道が代わりに主催するということはちょっと難しいかなと、このように思います。

(北海道新聞)
 ばんばで関連の仕事をされている方の雇用対策を含めて、地域に影響があると思うのですが、対策について道として何か考えていることはありますか。

(知事)
 まずは12月中旬にもといわれております市、ご当局の正式な会合で方向性が出されて、ご相談があれば、私どもとしても対応を考えていくことかと思っております。

(uhb)
 清治さんにお会いして清治さんはどのようにお答えになったのでしょうか。

(知事)
 まだ、昨日の今日という感じでしたけれども、私の申し上げたことに対しては、うなずいておられました。

(uhb)
 これから清治さんと連携という場面になると思いますが、直近でどのような会合なり会話を交わす機会がありますか。

(知事)
 直近というのは今までということですか。

(uhb)
 これからです。

(知事)
 まずは、清治さんが示されるであろう札幌市政をどのようにしていきたいかという、ご自身のお考えを見させていただいた上で、共同して臨めることがあるとすれば、そいうこともあり得ると思いますが、まだ、私としては白紙でございます。

(北海道新聞)
 夕張((株)石炭の歴史村観光の経営破綻)の関係をお願いします。

(知事)
 9時半にですね、私ども道としても報告を受けました。
 石炭の歴史村観光の経営破綻については、誠に残念でございます。
 私は、やはりこのこと自身について、詳細は夕方6時から地元で記者会見をされるようでありますし、再建計画の基本的な枠組みの中では、ある意味位置付けてありますので、今後の検討に影響はないと思うのですが、雇用の問題については、相当の危機感を持っておりまして、道といたしましては、雇用危機対応プログラムを発動して、総合相談会の開催、求人要請及び求人開拓などの施策の実施、空知支庁には、夕張関連雇用労働相談室を設置するなどの対策を緊急に打ってまいりたいと思っております。
 また、国に対しての要請も、今日はちょっとアポを取っていないので無理かなと思いますが、私自身が無理であれば、幹部職員をまずは派遣するようなかたちで、厚生労働省に対しまして、雇用維持等地域というものの早期指定を要請させていただこうと思っております。
 この指定がうまくいけば、雇用の維持に関する様々な支援に係る要件の緩和、あるいは再就職の促進に関する支援の実施というようなメニューが可能になってくるので、少しでも夕張の方々、夕張の再建に向けての努力を我々としてもサポートできるような手当をしてまいりたいと考えております。

 

 

 


この文章については、重複した言葉づかい、明らかな言い直しがあったものなど整理し、作成しています。

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