知事定例記者会見
・日時/平成19年3月7日(水) 16:01~16:38
・場所/記者会見室
・記者数/37名(テレビカメラ7台)
会見項目
知事からの話題
1 2008サミットについて
2 「子どものいじめ・虐待防止緊急宣言」について
3 夕張地域の産業振興対策について
記者からの質問
1 2008サミットについて(1)(2)(3)(4)(5)(6)(7)
知事からの話題
2008サミットについて
私からは三点、お話しいたします。
一つ目は、2008年サミットについてでございます。
この度、来年2008年に我が国で開催される予定の主要国首脳会議、いわゆるサミットでありますが、北海道として洞爺湖周辺地区での開催を誘致していくことを決定し、先程、官邸と外務省にそれぞれ申し出を行ないましたので皆様にご報告をいたします。
私といたしましては、かねてから申し上げておりましたとおり、サミットが、この北海道において開催されることになれば、豊かな自然をはじめとする本道の素晴らしさ、特にサミットが毎年開かれています6、7月の北海道のさわやかさは皆様ご承知のとおりでありますので、そういった北海道の素晴らしさを全世界にアピールすることの出来る絶好の機会であると考えていたところでございます。また一方で、北方領土問題解決に向けての前進が期待出来るというメリットも感じていたところでございます。
他方、北海道におきましては、これも前から申し上げているとおりでありますが、厳しい財政状況の下、夕張問題をはじめとして様々な政策課題への対応が求められているわけでありまして、そういった中でサミット誘致について、どうしようかと正直迷ってきたのは、私自身のこれまでの思いとして事実でございます。
そういった中でいろいろ調べてみますと、最近のサミットが保養地などで、経費を抑えた簡素な形での会議を行うなどの傾向にあること、リトリートということがよく言われておりますが、そういったことから道としては、洞爺湖周辺の地域を念頭に置いて、できる限り地元負担を少ない形で、いわゆるコンパクト・サミットといったことをイメージしながら、関係情報の収集、現地の私どもなりの調査、こういったことをやってきたところでございます。
また、こういった中で胆振支庁管内の市長、町長の皆様方から全面的に協力をしたいというお話し、あるいは地元の経済界、全道ベースの経済界、産業界の方々、これは農業団体の方々も含めて力強い応援をしていただいたところでございまして、こういった様々な方面からの誘致に向けての要請を私としては重く受け止め、大変心強くも思ってきたところでございます。
そして、本日閉会した道議会でもいろんな議論がございました。また、最後に開催に向けての決議書も採択されたところでございまして、こうした一連の動きを踏まえて、北海道がサミット開催のチャンスを活かしていくことに、道民の皆様方のご理解を得られる環境が整ったのではないかなと、私なりに判断をさせていただいたところでございます。
また、別の見方で言いますと、来年は京都議定書の目標開始年でもございます。サミットにおいても環境問題が主要議題の一つになると聞いているところでございまして、その意味では、環境と経済の調和を私は道政上の重要な課題と位置付けております。この北海道の地で2008年サミットの場で環境問題へのアピールをすることも極めて有意義なのではないか。そういった意味での最適な地でもあるのではないかなと、このような思いに至ったところでございます。
いずれにいたしてましも、今申しましたようなサミットを行うことの意義付けあるいはそのことが北海道にとっても意味があるというような思いの中でコンパクト・サミットというイメージの中で、地元負担を最小限に抑えるような形で提案をしていくことを道として決断をし、そして政府に対して、先程そのような申し入れをさせていただいたところでございます。
これから、実質本位で効率的なサミットとなるような開催計画を取りまとめてまいりたいと考えております。
「子どものいじめ・虐待防止緊急宣言」について
それから二つ目は「子どものいじめ・虐待防止緊急宣言」についてであります。
このことは、道議会で提案があった中で、今日、この宣言を行うことにしたわけでありますが、もうちょっと経緯を説明いたしますと、先日、道教委がいじめに関する実態調査結果を公表しました。今もいじめられているとした子どもたちが在籍者の6.5%。そして児童虐待についても、実の親による事件の発生あるいは相談件数が増加しており、こうした子どもを巡る最近の状況に大変に憂慮している方々が道内にも多いし、私自身も二児の母として同じ思いを持っているところでございます。
こういった中で新学期を控えたこの時期に、今回の調査結果で示された子どもたちの心の現状をよく理解をし、いじめや虐待の根絶に道民を挙げて取り組むことが必要と考えたわけでありまして、道教委や道警察にもご理解、ご協力を頂だきながら、本日、「子どものいじめ・虐待防止緊急宣言」を行い、併せて、相談先等も周知することといたしたところでございます。
今回の宣言を通じまして、これから新たな生活のスタートを切る北海道の未来を担う、我々の宝である子どもたちが明るく、元気に過ごせるような環境整備につながっていけばと思っているところでございまして、北海道におけるいじめ、虐待の根絶を目指してまいりたいと考えているところでございます。
夕張地域の産業振興対策について
それから三つ目でございますが、夕張の産業振興対策についてでございます。
夕張市は、昨日3月6日に財政再建がスタートしたところでございます。昨日は、私も後藤市長とともに東京に参りまして、総務大臣から同意書をちょうだいし、その際に総務大臣からも政府を挙げてサポートをするように自分からも関係省庁に依頼をした、というご発言もあったところでございます。
そういった中で、我々道自身も夕張市に対して様々な支援をするわけでありますが、先月末に経産省の北畑事務次官が来道されまして、その際に夕張地域の産業活性化について様々なアドバイスあるいは力強い支援の言葉を頂くと同時に、経産省としてまとめられた様々な政策のパッケージの提示がございまして、次官のご了解、そして経産局のご了解を得た上で、今日私どもから発表させていただいたということでございます。
夕張市内には、もう既に幾つかの工場進出の動きが出てきております。
アクリフーズは既に進出済の所でございますが、工場増設を進めておりますし、ここで雇用が20人発生すると聞いております。
また、チャフローズコーポレーションが工場進出を発表されるなどの動きが出てきております。それ以外にも幾つか新規の企業立地に向けた動きがあると、私自身聞いているところでございます。
また、ゆうばり観光協会や夕張ファンタといったNPO法人の設立も出てきているわけでありまして、地域住民が主体となる地域振興の動きが出てきております。
私といたしましては、お手元にございます(資料の)メニューを最大限うまく使いながら、経産局をはじめとする関係諸方面とも連携をしながら、夕張に対する経済的支援をさらに強めてまいりたいと考えているところでございます。
具体的には、いろんなメニューを今後展開していくわけでございますが、例えば、夕張再生のヒントを探るフォーラムがございます。これは3月下旬に、じゃらんのヒロ中田さんなどをパネリストにお招きする形で、地域資源活用による地域産業の振興というタイトルでフォーラムを開催することも予定しております。
中小機構、前の中小企業事業団でありますが、ここが中心となって企業情報・相談窓口の設置をし、中小企業あるいは観光、そういったことのいろんな新事業創出のための経営相談のワンストップサービスを始めるということもございます。
また、新規立地企業、これは道内外の企業があろうかと思いますが、機構所有の工業団地における分譲価格の思い切ったディスカウント、こういったことも検討していただけるようであります。
また、電源過疎地域等の企業立地促進事業、これは助成金が出るわけでありまして、こういったことも活用しながら、地域サポートをやっていきたいと思っているところでございます。
記者からの質問
(北海道新聞)
サミットに関して3点伺います。
まず、洞爺湖地域を念頭にということですけれども、具体的なメイン会場をあるいはメインの宿泊施設を「ザ・ウインザーホテル洞爺」というふうに念頭に置いているのかどうかということを確認したいのと、もう一つは仮にそのウインザーを念頭に置いているとすれば、そもそもこのホテルは10年程前に破たんした「拓銀」の不良債権先であって、バブル経済の象徴といいますか「バブルの塔」なんて揶揄されたりしたこともあるわけですけれども、実際その後1回倒産した経緯もございます、今は全く別の会社になっていますけれども。そういったいわくのある施設をメイン会場に据えることを知事はどのようにお考えになるかということ。
それと、先程、北海道をアピールすることができるというお話しがありましたけれども、ちょうど開催が予定される時期は、北京五輪がほぼ同じ頃に予定されております。その頃になれば北京五輪の五輪報道が、相当国際的にはにぎやかになっている頃でありまして、そもそもサミットの報道自体が埋没してしまう可能性がある。そういった中で、あえて日本として洞爺湖地域を開催地として選ぶことが国際的にどういうメリットといいますか、アピール力を持つのか、政府に対してどういった観点からどのようなことを知事として主張していかれるのかということを伺います。
(知事)
最終的には、政府が決めることだと思いますけれども、私ども提案者としては、洞爺湖の山のてっぺんにありますウインザーホテルをメイン会場として想定をしているところでございます。会議場であり宿泊場として想定しているところでございます。
いわく付きというお話しでございますが、確かにあそこの施設は、拓銀破たんと共に、一度破たんを経験した施設であることはご承知のとおりであります。しかし、逆にいえば、拓銀破たんに伴う様々な北海道経済の厳しさという冬の時代の中で、今、再生を果たしたわけであります。地域経済の再生というか、日本経済の再生までというと大げさかもしれませんが「こうやって再生をしてるんだ」ということをアピールしていくことは言えるのではないかと思うわけであります。
それから三つ目の北京五輪との関係でありますが、オリンピックとサミットはそもそも性格の違うものでございますし、報道が重複する、タイミングが一緒になると新聞等の紙面というのは、一定のキャパしかないわけでありますので、そういうことも場合によってはあると思うのですが、北京のオリンピックが中国の近代化、発展のシンボルのような意味で開催されるとしたら、私どもの目指す北海道サミットは、環境と経済の調和と言うのでしょうか。まさに地球温暖化問題、地球環境問題に向けてアピールすることが、一つの来年のサミットのテーマであろうことは、先程申し上げたとおりであります。経済活動と環境をいかに調和をしながら持って行くか、そのために成熟社会として何ができるかをアピールすることが、北京五輪とのある意味、差別化というか、対立軸というか、個性化というか、そういうふうに持って行くことはできるのかなと思う次第でございます。
(HBC)
知事、当初ですね、サミットの開催には非常に慎重な姿勢を示されていたと思うんですが、それが一転して今日の表明になったという中で、今回の立候補表明と、官邸主導ともよく言われるんですけれども、そういったことを含めて、この消極姿勢から積極姿勢に転じた理由を伺いたいということと、先程、コンパクトサミットとおっしゃられたんですけれども、そういう意味で、費用負担のめど、あるいは国の負担、お願いするような負担、それがある程度めどが付いているのか、その点を伺いたいと思います。
(知事)
このサミットに関してのマスコミ報道というのは、最初は12月の御用納め後でしたか、一部報道で出たことがスタートだったかなと思っているところでございます。
実はそのちょっと前から、様々な方面から私の方へのご要請はあったわけでありますが、私ども自身は2年前に札幌開催について、内々に検討させていただいて断念した経緯もございますし、そういった中で私自身は慎重にこのことを考えていたのは事実でございます。
しかしながら、そういった中でいろいろ沖縄のケースなんかも調べてまいりますと、沖縄の場合には、施設整備を大きくやったと、あるいは大きなイベント的なこともやった。
それはそれで2000年当時の時代背景もあったでありましょうし、当時の小渕総理の思い入れもあったんだと思いますが、そういった中でそぎ落としてまいりまして、沖縄が100億ぐらいだったらしいのでありますが、先程来申しました「リトリート性」をキーワードに、実質的な会合の形、そして既存の施設を十分に活用することで、もう一度我々なりに考え方を構築した結果、コンパクト・サミットの提案ということで、私たちとして北海道のすばらしさなどアピールできるものをアピールしつつも、道民の皆様方のご理解を得られるような提案ができるのではないかなという思いに至ったところでございます。加えて、その過程で地元の自治体の方々、観光関係の方、商工会の方、農業関係の方、町内会それから組合関係の方もおられました。本当に多くの地元の方々からご要請がありました。さらにはオール北海道の経済界等からのご要請もありまして、また、今日の議会の議決など、道民の方々からの様々なお声を踏まえて、私なりに先程申しましたような我々のコンパクト・サミットという提案によって、多くの方々のご理解を得られるような、提案ができるのではないかなという思いから、今日の正式表明に至ったところでございます。
官邸主導というのは、どういう意味かよく分からないのですが、最終的に決めるのは官邸でありますので、官邸が今決めているということはございません。
先程も的場副長官とちょっとお話しをいたしましたが、これからがスタートですねということを言っておられましたし、これから関西あるいは横浜など他の提案地域と競争が始まってくるということかなと思っているところでございます。
費用負担につきまして、今段階で明確にいくらと申し上げられる段階ではありませんが、少なくとも一部報道で出ております沖縄が100億くらい使った。こんなことはあり得ないだろう。既存施設を活用し、イベント的な色彩も少ない形の実質的なサミットの提案を、我々はしっかりと言っていかなければならないと思っております。
(朝日新聞)
他地域は外相会合ですとか、財務相会合も含めて全体の誘致を考えていますが、道としては一部首脳会議のみに手を挙げるというような報道もございますけれども、これについてどうお考えかということと、もう1点、的場副長官に知事が直々にご連絡されたと思うんですが、外務省のどなたにどういう文言でお伝えになったか、それを教えていただけませんか。
(知事)
まず、首脳会談だけかどうかということでありますが、洞爺で考えておりますのは、基本的には首脳会談でございます。しかしながら、今後、国との調整の中で、洞爺で首脳会談となった場合に、他の閣僚会合をどうするかについて、いろんな調整はあり得ると思いますので、そこは今後の話ではないかと思っております。
それから私の政府に対する申し出でございますが、官邸は的場副長官に対してお電話で正式に提案をさせていただきますと申し上げました。
的場さんからは、来週、どうも知事が上京されるようなので、その時またお会いをしてお話ししたいと言っておられました。
外務省は、河野外務審議官、この方がシェルパ、サミットについての外務省で取りまとめの立場におられる方でございまして、この方に先程お電話をいたしました。
河野外務審議官は正式表明を踏まえて、これからしかるべき調査をさせていただきたいと思いますと言っておられました。併せて的場さんと同じように、来週知事が上京される際にお会いしたいと言っておられました。
(毎日新聞)
同じくサミットの件です。もう既に3カ所、3地域が手を挙げているわけで、後出しじゃんけんとも言われているのですが、知事の今の感触で勝算はあるかという点が1点。
あと、残り2点ですが、地元ではびっくりという方が強くて、どういうような誘致活動をやっていったらいいか分からないというような声も聞くんですけれども、道庁の組織体制なども含めた今後の誘致活動について、現時点でまとまっているものをお聞かせください。
3点目なんですけれども、ホテルの数が足りないなどと若干不利な面もあると思うのですが、不利な面についてどのような懸念があるかという点をお聞かせください。
(知事)
勝算があるかどうか。もちろん最終的にはよく分かりませんけれども、手を挙げたからには、何としてでも取ってまいりたい思っております。
昨日、東京出張させていただいた際も、横浜をサポートしておられる菅大臣にも一言「ごめんなさいね」ということを申し上げましたし、その後、関西の方を頑張っておられる二階国対委員長にも、お時間ちょうだいできましたので「ごめんなさいね」といいましたし、大阪府の知事にもお電話で「遅まきながら提案をさせていただきます」と申し上げるなど、私どもは道として遅くに手を挙げさせていただいたことについての関係諸方面のご理解を得つつ、勝負は勝負でありますので、取ってまいりたいとこのように思っております。
それから道庁内の体制でございますが、今日、正式表明に向けての幹部会を開いて意思決定をさせていただきました。今後は、プロジェクトチームを知事政策部に設けて、そこを中心として誘致活動に向けての様々な資料作成等もございますので、そういったこともやってまいりたい。また、政府との連絡調整等もやってまいりたいとこのように思っているところでございまして、そこを中心として、地元の皆様方との調整もやってまいりたいと思っているところでございます。
不利な点。そこまで詳細に勉強はしておりませんが、宿泊の部屋数が足りないでのはないかということは、あろうかと思います。
ここも考え方がありまして、洞爺を中心に洞爺湖畔の施設もございます。登別もございます。また、空港の方で千歳もございますし、札幌まで視野に入れればたくさんございます。それからニセコもオーストラリアの方々が多いということで西洋人使用のものもあろうかと思いますので、その意味では全体としてみた場合に見劣りはないのではないかと思います。ヘリポート、プレスセンターなど政府の調査も踏まえて、いろいろと考え方をまとめてまいりたいと思っております。
先程のHBCの質問に言葉足らずでありました。費用負担についての道民の方々のご理解との関係で言い忘れましたのは、こういった形で北海道サミットを世界に発信することによる宣伝効果があろうかと思います。
直接的にサミット関連で、多くの方々が道内、道外、国内外から来られますので、経済的な効果もあろうかと思いますが、北海道あるいは洞爺の名前が世界に発信されます。これを例えば、我々独自の宣伝経費で行う場合にすごいお金が必要でしょうし、そういった意味では、短期的な直接的な経済効果あるいは中長期的な経済効果などもいろいろ検討し、そういった中で道民のご理解も得ていかなければならないと思っております。
(TVh)
今まで知事がお答えになったことに重複するかもしれないのですけれども、これから他の地域と勝負になるということで、洞爺湖周辺のセールスポイントを幾つか教えていただけますでしょうか。
(知事)
順不同に言いますけれども、一つはリトリート性という最近のサミットでキーワードになっている、隠れ家的なところで首脳が実質的な議論をしうるという環境。これは日本の中では、北海道の洞爺エリアが一番であろうとこのように考えております。
それから二つめは、環境サミットと言われている中で、まさにさわやかな環境の中で環境と経済の調和を考えて、首脳の方々、そして世界から来られる皆様方に考えていただくのにふさわしい地であるのではないかと思います。
それから警備というのは、政策的な観点、次の段階でのポイントかと思いますが、安全で静かな環境が確保される意味でも、他の地域の比較において優位性があるのではないか。
それから有珠山が近いですよね。有珠山噴火が過去の長い歴史の中で、20,30年の周期で確実に噴火活動が行われる地域でございまして、直近の有珠山噴火の時に多くの道内外の方々がボランティアで参加をされて、いろんな復旧復興に努められたという地域の経緯もございます。そういった意味では、ボランティア精神に基づく多くの方々のサポートが、得られる地域ではないかということも最近のこういった世の中の流れの中では、セールスポイントの一つかなと、そんなことを考えております。
それから、6月、7月は文句なしに北海道はさわやかでございます。そんなこともあろうかと思います。
(読売新聞)
冒頭で北方領土解決に向けた前進を期待したいというお話がありましたけれども、地元の根室の方々に向けて何かメッセージがあれば。
(知事)
我々北海道にとって、そして日本国にとって北方領土問題というのは、領土問題としていまだに解決されていない問題であるわけであります。戦後60年を経て、今の状況の中で、我々道民、特に根室の方々は、北方領土問題の解決について、強い強いお気持ちを持っていると私自身思っております。
私自身も何回も根室を訪問させていただき、そういった私自身の気持ちもお伝えをしたところでございますが、こういったサミットが北海道で開催されることになれば、ロシアの首脳も北海道に来ることになるわけでありまして、問題解決に向けての大きな前進になるのではないかと私自身思っておりまして、根室市民の方々にもぜひご理解を頂きたいと思っております。
(STV)
先程からの質問に重複するかもしれませんが、高橋知事は、道の厳しい財政状況を理由に消極的だったと思うんですけれども、この部分に誘致をすると表明することによって、もう少し具体的に財政負担の部分について、どこまで詰めているのかなというお話が聞けるものでしょうか。お願いしたいなと思います。
(知事)
財政負担を少なく、極力抑えた形でのコンパクト・サミットの提案ということを今回させていただいているわけでございますが、2000年に行われた沖縄サミットを十分に精査した上で、沖縄県の場合にやられた施設の新設、イベントは廃して、逆に言えば既存施設を最大限活用をする。また、イベント的な色彩を最小限に抑える。そして簡素で効率的な会合をするような形でコンパクト制を追求し、道の地元負担を極力抑えるといった、そういった提案を考えているところでございます。
質疑終了後
(知事)
それでは、今回が私の任期最後の定例記者会見になろうかと思います。皆様方にお礼を申し上げたいと思います。
4年前の知事公約の一つとして、顔の見える道政を目指すということで、週1回の記者会見を公約とし、そのことをここまで実行してきたところでございます。
ここまで、231回やらせていただいております。最初からお付き合いいただいた方はほとんどおられない。本当に、ここまでお付き合いいただき皆様ありがとうございました。私自身は、まだ、次期に向けての公約は発表いたしておりませんが、その中で改めて週1回の記者会見を書かせていただいておりますので、私が再選されれば、また、週1回、最小限週1回、実は平均でいえばもっとやってきたわけでありますが、これからもお付き合いいただくことになろうかと思いますが、とりあえずは任期最後の記者会見でございます。皆様方、辛抱強くここまでお付き合いいただいたことに対しまして、改めてお礼を申し上げたいと思います。本当にありがとうございました。
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