知事臨時記者会見
・日時/平成19年7月25日(水) 8:32~8:47
・場所/知事公館
・記者数/14名(テレビカメラ6台)
会見項目
知事からの話題
1 泊発電所3号機について
記者からの質問
1 泊発電所3号機について
知事からの話題
泊発電所3号機について
それでは私の方からお話をさせていただきます。北電では泊発電所3号機建設現場において、昨日、また今月に入ってから4回目のボヤということで、私どもにも通報があったわけでございます。その後、昨日ですか、工事現場において故意に電源コードの一部が切断されていたということが明らかになったということがございまして、私から昨日の夜10時過ぎくらいでしたか、近藤社長の方に電話を入れましていろいろな申し入れをさせていただきました。本日はその経緯について、皆様方にご報告をしたいと思いまして、朝早くで恐縮でございますが記者会見をさせていただくこととしたわけであります。
3号機の現場で、3日、4日、11日とボヤが発生いたしました。昨年から合わせますと6回目であります。地域の皆さんの不安が大きいということもございますので、道民を代表して、私ども道として文書あるいは口頭で再三にわたって再発防止を申し入れしてきたところでございます。
7月19日には、私から直接近藤社長に対して、再発防止策の徹底の申し入れを行ったところでした。
社長からは、抜本的な対策をということで話しがございまして、そのようなことで対応はしていたと理解をいたしていたわけでありますが、そういった中で、今回のようなことが、また発生したということで事態を深刻に受け止めて、重大な決意を持って再発防止に向け万全な対策を講じるようにお願いを申し上げたところであります。
近藤社長からは、今朝現地に朝一番で自ら入って、状況について自分が委員長として、とにかくトップに立って再発防止に向けての様々な細部にわたる指示を出し対応するということの話しがございました。新たな対策の目処が立つまでは、自主的に工事を中断するということも明確に私に言っておられたところでございます。
泊3号機はまだ工事中ということでございますので、北電から発注を受けて工事を行っております事業者であります三菱重工をはじめとした工事受注業者も一丸となって今のこの状況に対応していただく必要があるのではないかと考えているところでございます。
昨日の夜、社長から私に対していくつか具体的な対応策の方向性についてご報告がございましたが、詳しくは北電本社から皆様方に対して報告があると思いますので、一応私からは以上ということで終えたいと思います。
いずれにいたしましても原子力発電所は電力の安定的供給といった面から重要な施設であると同時に、やはり危険性ということとの関係もありますので、安全を考えながら事業を行っていただくということが最大限求められる施設でもありますので、今回の事件を踏まえて地域の皆さん、道民の皆さんの不安を早期に一掃していただくよう、工事の中断期間中にしっかりとした再発防止策を取っていただきたいと思っているところです。
記者からの質問
(共同通信)
ボヤの件ですけれども、23日に電源コードが意図的に切られていたということで、これは単なるボヤという事故というだけではなく、何かが悪意を持って原子力発電所の敷地内でそういったことを行ったことは、非常に重要だと思うんですけれども、知事はそのことについてどのようにお考えですか。
(知事)
これはもう事件として道警察の捜査が入っているというふうに報告を受けておりますので、私自身、今段階でこのことについては詳細に触れることは避けたいと思います。
事件としてしっかり捜査をしていただくのは当然だと思っております。
(NHK)
事件を受けましての道の対応なんですけれども、今朝、現地確認の調査に入られたと思うんですが、その調査の具体のポイントですとか、その調査結果、見てみないと分からないですけれども、踏まえて今後どう対応されていくお考えか伺いたいと思います。
(知事)
今の共同さんのご質問とも関わってくるんですが、本件が意図的に悪意を持って行われたものではないかと疑われる中で、事件としての疑いも出てくるわけであり、それは今後、私どもとしても見守っていく必要があるわけでありますが、私どもの立場からすれば、この工事現場は不特定多数の人達が出入りをしているわけで、もちろんそれは管理されているわけでございますが、そういった多くの人達が出入りしている建設現場において、やはり二度とこういったボヤというようなことが再発しないような管理体制がしっかりなされる状況にあるかどうか、そういったことをまずは見ていく必要があるのではないかというふうに考えております。
そういった意味では、北電さんとして、社長が陣頭指揮をされる形で、関係事業者も協力しながら、再発防止に向けての管理区域の細分化を伴う形での内部のチェック強化ということを柱としていくと言っておられますので、そういったことの中身のチェックがあるというふうに思っております。
もちろん、防犯カメラの設置もあろうかと思いますので、そういった整備によって、工事現場でこれまでのようなことが再発されないような状況になっていくかどうかということを、私どもとしてしっかり見ていかなければならないと思っております。
そういったことが確認されることによって、自主的に始められたという工事中断ですが、初めて再開ということにつながっていくのかなと思っております。
(HBC)
コードを切られていたのは一昨日の話ですよね。昨日北電の幹部の方と知事がお会いになっていると思うんですが、その席上でそういったお話しは出なかったのでしょうか。
(知事)
本件について、北電から報告を受けたのは昨日の夜だというふうに私は報告を受けております。
通報については、事件だったという認識の下に色々な事情があったんでしょうが、結果として私ども道民の立場から見れば、原子力発電所という建設現場において、こういった事例の情報の提供が遅れたといういことは、遺憾だと言わざるを得ないと思います。
(HBC)
先のお話しなんですけど、いずれ工事が再開することになると思うんですけれども、何を持って大丈夫になったという判断をされるんでしょうか。
(知事)
それは、これからの状況を見ていかなければなりませんが、やはり再発防止策というものがしっかりとなされていることの確認はもちろん必要だと考えております。
(STV)
こういった原子力を扱う原子力発電所という場所で起きている事件ということなんですが、知事としてもご自身の目で見たいという希望とかございますか。
(知事)
必要であれば、行くことはやぶさかではございません。
私自身、知事になってからはありませんけれども、通産局長時代には何回かお邪魔したことがございますので。ただ、素人でありますので、私自身が見てどうということではないので、必要な時、場合によっては参りたいと考えております。
(NHK)
昨日、北電の幹部の方が、基本的には道と4ヵ町村の間で情報公開の説明について交わされている協定に基づいて公開していくが、今後必要とあらばそれ以外の情報も開示していきたいという、朝は早々にそういった説明があったにもかかわらず、夜になってその前日のことが伝わっていない。道民の立場からすると、そういう意味で釈然としない点もあるんですけれども、その辺はいかがでしょうか。
(知事)
先程の繰り返しになりますが、昨日の夕方、今月4回目のボヤがあった、そういった中で振り返って一昨日の事件をやはり公表するという色々な事情があったと思います。
しかしながら、今おっしゃられたとおり、情報開示基準について様々な議論をした直後に、こういったことがあったということについては、どこに問題の所在があったかということについて、改めて道民と私どもの間、そして周辺の4町村の皆様方と協力して関係者で検証することは必要だと考えております。
危機管理に関しては管理監も同席しておりますので、今、皆様方を通じて示されております道民の方々の様々なご不安というものはしっかりと受けとめ対処してまいりたいと思っております。
(HTB)
火災が起きてから北電の方でも対策を強化すると言っていたにも関わらず、事故が起きたと言うことはこれまでの対策は何だったのでしょうか。知事はいかがお考えでしょうか。
(知事)
不十分だったと、一言で言うのであれば言わざるを得ない。管理区域を細分化して出入りをチェックするということを抜本的にやろうとする場合には、要員の確保と言うことを始めとして、今日決めて、明日やると言うわけにも行かない部分があったかと思います。私から直接申し入れをさせていただいたのが19日、今日が25日ですので、昨日で言えば24日、一昨日で言えば23日、あまり時間がなかったと言うこともあろうかと思いますが、その間不十分だったということはおっしゃるとおりだと思います。
だからこそ、朝一でですね、本件が重大事態と言うことで社長自らの陣頭指揮の下に、先程申しました三菱重工をはじめとした工事関係事業者にも昨日のうちに協力要請を昨日のうちにしたということでございましたので、そういった中で関係事業者一丸となって対策をきちんと整理をすると、当然道警からのアドバイスを受けてということになるかと思います。
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