知事定例記者会見(平成19年8月10日)

知事定例記者会見

・日時/平成19年8月10日(金)14:00~14:23    
・場所/記者会見室
・記者数/24名(テレビカメラ3台)

会見項目

  

知事からの話題

 1 泊発電所の3号機建設現場における焦げ跡の発見について
 2 交通事故防止について
 3 北海道・北東北知事サミットの開催について

記者からの質問

 1 農業土木談合事件の関連文章の公開について
 2 知事の夏休みについて
 3 泊発電所3号機建設現場での不審火について
 4 概算要求基準について
 5 北海道洞爺湖サミットで道民の方々にかかる不便の解消について


 

知事からの話題

 

泊発電所の3号機建設現場における焦げ跡の発見について

それでは、私からは3つお話しいたします。
一つ目は、北電の泊発電所における焦げ跡についてであります。
 泊発電所3号機の建設現場において、類似のボヤがあったわけでありまして、特に一定の再発防止策を講じた後、さらに7日と9日に起きたトイレットペーパーの焦げ跡が発見されたということであります。今回の2件というのは、建設中の3号機建屋の外で焦げたトイレットペーパーが見つかったのでありますが、このような行為というのは、決して許されることのできないものでありまして、私も怒りを禁じ得ないとこのように思っているところであります。
 道警も動いているところでありますけれども、北電、そして建設会社も捜査に全面協力の上、とにかく早く犯人を逮捕、早期解決をして欲しいと思っているところでございます。 また、合わせて私どもから北電に対し、地元4町村とともに建屋の外においても再発することのないよう対策の徹底を申し入れをしたところです。
 また、これと関連いたしまして一昨日、7日のボヤの直後であったわけでありますが、原子力安全保安院の院長に電話をいたしまして、北電に対して国からも指導を要請したところであります。原子力安全保安院からは既に、7月25日付け文書をもって、北電に対する指導、再発防止策の徹底強化に対する指示が出ているわけでありますが、私からの一昨日の要請にこたえる形で、薦田院長から昨日だと聞いておりますが、北電の近藤社長に対しまして再度、電話により指導をしたというふうに聞いているところでございます。
 また加えて、昨日、今日と国の統括審査官が来道しておられまして、昨日、道庁でお話をし、今日は地元の方に入っているわけでありますが、現場を確認し、地域の皆さんの声を聞いて、北電に対してそういうことも踏まえての指導もやっていただいているところであります。いずれにいたしましても、これは明らかに犯人が意図的にやっております行為でありますので、早い解決を願っているところであります。これが1件であります。

交通事故防止について

二つ目でありますが、交通事故防止であります。昨年、一昨年と私ども北海道は交通事故死ワーストワン返上をいたしたところでありますが、今年度は、道民の皆様方とともに交通安全活動に取り組んでいるところでございますが、一方で数字的に見ますと昨日現在の交通事故で亡くなられた方の数は、149名ということで昨年同期に比べて12人も増えていると。本当に悲しいことであります。現在全国でワースト4という状況であります。先月の12日には、1日だけで5名の方の尊い命が犠牲になったということもございまして、道警本部長と私との連名で道民の皆さんへの緊急メッセージを発したという経緯もございます。今まさに、夏休みの真っ最中になっている中で、多くの方がお盆の帰省あるいは夏休みの旅行、いろんな形で車を利用する機会があるわけでありまして、交通事故の多発を懸念いたしているわけでございます。
 そして、こういった中、道そして道警察、関係の市町村などと、そしてもちろん地域住民の方々と連携をしながら、「ストップ・ザ・交通事故死24時間緊急峠対策」ということで、中山峠、日勝峠など道内5ヵ所の峠で、午前10時から運動開始をいたしているところでございます。
 デイ・ライト車両パレードあるいは警察官によります交通検問等を24時間にわたり実施をして、広く道民の方々に交通安全の呼びかけをいたしているところでありますので、ぜひ、報道関係の皆様方におかれましても、道民の尊い命が交通事故で犠牲にならないように、交通事故そのものが無くなるように交通事故防止の気運を盛り上げていただくべく、ご協力を申し上げたいと思います。それが二つ目。

北海道・北東北知事サミットの開催について

三つ目でありますが、今月27日、28日両日、旭川市におきまして第11回北海道・北東北知事サミットを開催いたします。これは年に一度、北海道、青森、岩手、秋田の知事が連携を図るために一同に会して、共通の政策課題等についての意見交換をするものでありまして北海道での開催は、平成15年第7回に札幌で開催して以来。4人でやっていますから、4年に1回。当たり前でありますが。そういうことでございます。
 今回はテーマといたしまして、医師確保、それから地域の特性や資源を生かした地域づくりの二つを予定いたしております。配付資料にあるとおりであります。
 そして、さらに何で旭川かというと、今、全国一注目を浴びております旭山動物園を訪れまして、園長さんからいろいろとお話をお伺いしようと思っているところでございまして、こういった園長の話も踏まえて、北海道、あるいは北東北3県のこれからの地域おこしなどに参考になることを聞かせてもらいながら、活発な議論をしていきたいとこのように思っているところでございます。

記者からの質問

(北海道新聞)
  農業土木談合事件の関連文書の公開について、情報公開審査会から知事の方に答申が行ったと思いますけれども、この件で質問します。
 まず、当初開示されたものはほとんどの固有名詞が黒く消されていてわからない状態で出されて、答申ではその中の天下り先とかを出すようにという答申内容だったんですけれども、ほとんど墨塗りで消していた当時の判断を今の高橋知事はどのように評価されるかということと、天下り内容などは開示するようにという今回の答申を知事はどのように受け止めたか。そして最後に、これから作業されると思うんですけど、答申に添う形で開示するお考えか、それとも答申に従わずに出さないものは出さないという考えなのか、逆に答申を超えてさらに固有名詞を出すお考えであるのかと、その辺を伺いたいと思います。

(知事)
  それぞれの時点における情報開示についての考え方、あるいは個人情報をいかに保護していくかということの考え方など、総合的に判断してそれぞれの時点において、道としてあるいは知事としての判断があったんだと思います。
 その意味では平成11年ですか、その段階においての条例の解釈に基づき、こういった情報は道として、黒塗りした部分については開示すべきではないのではないかということで、そういうことを実行したんではないかと思います。
 今段階ではご案内のとおり、平成15年以降、職員の再就職については氏名、行き先等は公表しているのはご承知のとおりでありますので、そんな意味では時代によって判断が違ってくるということはそういうことであるだろうし、またそのことは時代背景の中でそういうことは十分にあり得ることかなと思います。
  それから、二つ目の今後の方針、これはこういう形で審査会で慎重かつ丁寧にご審議をいただいた結果ご答申をいただいたものでありますので、私といたしましては、今回の答申に添う形で再開に向けて適切に対応していくということであります。
 ただ、対象文書が膨大なものに及びますので、数千件オーダーでありますので、一生懸命やるにしても一定の期間をちょうだいする必要はあろうかと考えております。

(北海道新聞)
 プライベートなお話しで恐縮なんですけれども、知事の夏休みの話しを伺います。
 いつからいつまで何をされるのか。特に再選後、多分初めてのまとまったお休みではないかなと思いますけれども、その辺をお聞かせください。

(知事)
 今日が金曜日でございますので、この記者会見の後、また支庁長会議などいくつかの公務をこなした後、来週いっぱい休ませていただくことにいたしております。
 久しぶりに主人と温泉にでも行こうかなと思っておりますし、東京に子供達の見回りに行って掃除でもしようかなとも思っておりますし、そんなことで一週間過ごしたいと思っております。
 ただ、いつも言っておりますが、緊急の事案があればそれは公務が何よりも最優先で戻ってまいります。
 
(HTB)
 北電泊原発の連続している不審火の件ですが、北電は昨日の会見で建屋外での火災なので、これまでとった対策は有効であると考えているとおっしゃっていました。
 一方、地元の方では、こうした対策をとっているとはいえ屋外ではまだ不審火が続いているので対応が甘いのではないかという指摘の声もありますが、知事の見解としては現状の北電の対応についていかがお考えでしょうか。

(知事)
 建屋の屋内で4回ほどボヤ騒ぎがあり、その後いったん工事を中止して監視体制を強化した後、屋外で2回トイレットペーパーの焦げ跡が見つかったという経緯であります。
 私からは近藤社長に電話や面会もしましたが、再発防止に向けて断固とした対策を打つように要請した経緯もございます。それに北電として対応した後、またそれをかいくぐった形でボヤや焦げ跡が発見されたということは大変残念であり、犯人に対して怒りを憶えるというのは先ほどお話ししたとおりでございます。
 屋内についてはその後ボヤ騒ぎはありませんので、今や屋外に移った感がありますが、屋外についても先ほどは申し上げませんでしたが、例えば一人歩きということを禁止することの徹底、一人行動の禁止の徹底あるいはライター等の持ち込み禁止やそのチエックをさらに厳密にするかということなど屋外の対策についてもしっかりやっていただきたいということを改めて私どもからも申し入れをしたところでございます。
 いずれにいたしましても、繰り返しになりますが、早期に北電、建設会社一丸となって道警に捜査協力をして、早期解決を図り犯人逮捕するということがまずは我々が重視をしてやっていかなければならないことではないかと思っております。

(HTB)
 聞きたいことは一つなのですが、北電のこれまで現状とっている対策について、知事はまだ足りないとお感じなのか、北電が言うように有効であるというお考えなのか、そこをお聞きしたいのですが。

(知事)
 屋内について対策をとって、その後屋内ではボヤが出ていないことは事実であります。しかしながら、その後屋外で2件あったわけでありまして、そこについてさらに要請を私どもあるいは地元4町村から行い、それに対応する形で北電で手を打ってくれているということは今までの経緯であると思いますので、そのように評価をいたしております。

(北海道新聞)
 今回の概算要求基準についての知事のご意見を伺いたいのと、もう一つ開発予算の補助事業について、道から例年7月に国土交通省に要望書を提出していたのが、多分提出されていないと思うのですが、それについては歳入不足とか来年度の問題もあると思うのですが、今のところどのようにお考えになっているのか、方針がもしございましたら。

(知事)
 概算要求基準の方向性が出たというのは報道を通じて聞いておりますけれども、特にご質問のところは公共事業の3%削減ということが従来通り堅持されたことについてのコメントじゃないかと思うんですけど、国の財政も厳しい、道の財政も厳しい、そういった中、国がこれからの来年度の予算編成に向けて、こういった方向性を国土交通大臣も納得しておられるとの報道を聞いております。そういった中で決定の方向になったというのは、一つの国の判断であろうというふうに思っております。
 実は道内についてはご案内のとおり、これまでも国の削減以上に削減の要望を国土交通省北海道局にして、それに添う形で開発予算の編成がなされています。これは道だけではなく市町村も含めて、大変にそれぞれ厳しい財政事情の中で、そういった要望をこれまでもしてきた経緯がございますので、その意味では私どもも国の概算基準の範囲内で、色々知恵を絞りながら、道内の必要なインフラ整備をプライオリティ(優先順位)を付けながらやっていくという基本方針の下、道財政との関係あるいは来年度に向けて実行しなければならないと予想される公共事業の中身の積み上げ作業などを踏まえて、来年度の我々としての要求の最終的な数字づくりをしていく必要があろうと思っております。
 二つ目も答えてしまった感じがあるんですが、開発予算要望は多分道政史上初だと思いますが、今段階で数字を入れた要望はしておりません。項目だけ、定性的な要望にとどめているところであります。北海道局が国の中での予算の財務省提出の締め切りが8月いっぱいだと思いますので、それまでには何がしかの数字を入れなければならない。その作業は私ども道庁でやるわけですけれども、ただ一方で、ご案内のとおり、来年度の収支差不足解消についての議論というのはまだ決着がついておりませんので、その意味では私ども自身の色々な考え方の整理はまだ一定期間いると思っております。最終的には国の予算との関係で決着は年末までならざるを得ないのではないかと考えております。
  常識的に言えば、予算の政府案は年内編成でありますので、それまでが一つのタイミングであるかなと思っております。勿論、年越えた政府案ができたという経緯もありますので、最短で今年いっぱいにできることを想定して、我々自身の作業もそれを一つのめどとして、我々自身の作業もスピードアップしてやっていかなければならないのではないかなと思っております。

(NHK)
 先ほど、千歳市長がいらっしゃった時に、道民の方々には警備を中心に不便をかけることもありますというふうなことをおっしゃっていましたが、最近の動きですと宿泊予約センターの話とかも出ていますけれども、今段階で知事として地元住民の方にこんな影響が出るかもしれない、それに対して具体的に取り組もうとしている対策はどのようなものがあるのかお聞かせください。

(知事)
 警備で道民に不便が出ることの不便解消に向けての対策ということですか。
 宿泊の予約に一定の制約ということについて、外務省と道庁との連携が必ずしも充分じゃなかったが故に、地元にいろいろな誤解を与えてしまったことについては大変申し訳ないと思っております。ただ、サミットを誘致するという議論を道内、これは道庁内ばかりではなく、地元の多くの方々からご要請を受けた場でもあるし、必ず地元の方々あるいはご要請をいただいた方々にも申し上げていたのですが、過去のあまたあるこれまでのサミット開催、これは国内外含めてでありますが、やはり警備ということが極めて重要である。特に最近は。ですからそういった面では、サミット期間最中を中心に一定の道民の方々に対する不便はあるものだと、その上でのご要請ですねということは、必ずそういう要望活動があった時には私は会話の上での確認はさせていただいていたところでございます。そうは言っても、道民の方々に対するご不便を最小限にする必要があろうということで、私どもが情報を入手して、できる限り一元的に開示をしていくということが、地元の洞爺湖周辺の観光関係の方々、あるいは近隣に住んでおられる方々に対して安心を与えることになろうかと思いますので、もちろんこのこともですね、警備との関係でどこまで開示できるのか、情報開示をすればみんなが情報を知ることになるので、そこはおのずと限度があろうかと思いますが、できる限り道民の方々に対しての情報開示ということを一元的に行うということに、我々道として配慮していかなければならないと思っているところです。
 

 


 

この文章については、重複した言葉づかい、明らかな言い直しがあったものなど整理し、作成しています。

このページに関するお問い合わせ
総合政策部知事室広報広聴課報道グループ
〒060-8588 北海道札幌市中央区北3条西6丁目
 電話番号:011-204-5109
 FAX番号:011-232-3796
メールアドレス:sogo.koho2@pref.hokkaido.lg.jp

カテゴリー

知事室広報広聴課のカテゴリ

cc-by

page top