知事定例記者会見
・日時/平成19年10月19日(金)15:01~15:20
・場所/記者会見室
・記者数/32名(テレビカメラ2台)
会見項目
知事からの話題
1 ゆとりツーリズム北海道キャンペーンの実施について
2 北海道洞爺湖サミット道民会議シンボルマークの決定等について
記者からの質問
1 北海道競馬について
2 北方領土からの緊急患者の受入について
3 北海道新幹線の札幌延伸について
4 北海道洞爺湖サミットについて
5 灯油価格の上昇について
知事からの話題
ゆとりツーリズム北海道キャンペーンの実施について
それでは、私から二つお話しいたします。
昨日は新幹線の要請活動で東京へ行ってきたのですが、来週水木金、24から26日までの3日間かけて、東京、大阪、名古屋におけるゆとりツーリズム北海道キャンペーンを実施することにいたしております。
私自身は、東京と大阪のキャンペーンに参加をいたします。お手元にゆとりツーリズム北海道のガイドブックがございます。ゆとりツーリズムというのは、大量に退職を迎えられる団塊の世代の方々などを主たるターゲット(対象)といたしまして、北海道という観光地にゆっくりとご滞在いただいて花、観光、癒し、森林浴、ウォーキングそういったことを通して北海道を満喫していただくと。ゆとりのある時間を楽しむ北海道らしいスタイルの提案ということでございます。そして、今回はキャンペーンのキャラクターとして榎木孝明さん、俳優でいらっしゃって絵画の上手な方でありまして、表紙の絵もそうだそうでありますが、美瑛の方で活動されておられる方であります。ご参加いただいて、キャンペーンを展開いたします。それが一つであります。
北海道洞爺湖サミット道民会議シンボルマークの決定等について
もう一つは、ここにありますけれども北海道洞爺湖サミット道民会議シンボルマークを決定いたしました。札幌市在住の郷古幸恵さんの作品ということでございます。いい笑顔でおもてなしということでございまして、いいっていうのはアルファベットのeですかね。ということでありまして、短期間に多くの方々にご応募していただいたことを心から感謝をいたします。
このマークを我々道民会議、あるいはその構成員が活用するのは当然でありますが、協賛、応援いただく企業など幅広く活用していただいて、おもてなしの心を持って、サミットを歓迎する取組みを我々道民が官民挙げて促進していきたと思っております。また合わせて、お手元にございますが観光パンフレットを作りまして、9つの言語、これはG8サミットのメンバー国に加えまして、中国語2種類と韓国語ということで9つの言語で、観光パンフレットを作成いたします。この度、日本語と英語版が完成したところで、これを幅広く配付をしたいと思っているところでございます。
これ以外にも、サミットについては11月中旬までにDVDを作ることとしておりまして、詳細についてはサミット推進局の方にお問い合わせいただければと思うわけでありますが、8分間のものと3分間のものそれぞれ作っております。こういったことを通じて北海道の発信をしてまいりたいと、このように思っております。
記者からの質問
(NHK)
北海道競馬ですが、先週、旭川開催が終了して今週から札幌(開催)なんですけれど、旭川開催を終えたところで売り上げが計画より下回っていまして、今、競馬改革ビジョンの素案も策定中ですが、現状について知事がどう見ているかということと、改革ビジョンの今後の方向性について伺いたいのですが。
(知事)
旭川開催を終えた段階でちょっと苦戦をしていることは事実でありまして、これは数字に出ますからね、しっかりと。馬インフルエンザの影響もあるでしょうが、目標値との関係において下回っているのは事実であります。そういった中で、競馬事業のこれからということについて、ご案内のとおり、競馬改革ビジョンの素案を検討委員会にご提示申し上げ、議論をお願いしているところでございます。この素案の中では様々な収入の増の事業、コスト削減の措置、そういったことを実行することによって、平成22年度までに収支均衡を図ることを内容とする事業計画を、今、考えているところであります。これを不退転の決意で実行していくことだと思っているところでございます。
そのためには、収入増の取組みと同時にコスト削減を馬産地の方々と連携しながらしっかりとやっていく。このことは、以前にも記者会見の場で申し上げたとおりでございます。そういったことを通じて、平成22年度に収支均衡を必ず図っていきたいと思っております。
(毎日新聞)
今回、国後島からやけどを負った男の子が北海道に搬送されて治療を受けているところですが、道として、北方四島からの緊急搬送は初めてということで、今後、道からのさらなる支援、あるいは何らかの対応など考えていらっしゃれば教えていただきたいのですが。
(知事)
ロシアからの医療協力、緊急搬送はこれまでもいくつか例があったと承知していますが、北方四島からは今回が初めてということでございます。その意味では、四島との間で行っている支援事業の一つである患者受入事業という枠組みの中で、今回のことが実行されたという位置づけという意味では、これまでのこととはちょっと違うかなと思うわけであります。
私ども道は、国と連携しながら北方領土返還に向けての環境作りということで北方四島とのいろんな住民支援事業をやっているわけでありまして、その一環として今回行われたということでありますので、今後もこういった事案があれば、我々としては、当然、積極的に支援をしていきたいと思っているところでございます。
1才11カ月の男の子がもうちょっとで札医大の一般病棟に移るということもありますので、私も日程調整ができれば、お見舞いにも行って励ましてあげたいなと思っているところでございます。
今後ともこういった形で四島との交流がさらに進むことによって、北方領土問題解決に向けての環境整備をしっかりと進めていきたいと思っております。
(毎日新聞)
2点お伺いしたいと思います。1点目は昨日行かれた新幹線の中央要望でございます。これの実際に行かれての手応えですとか今後の見通し、今後の要望の方針ですとかそういったことをお伺いしたいと思います。
もう1点サミットに関してなんですけれども、町村官房長官の参院予算委員会での答弁だったと思うんですけれども、国の予算としては7百億円かかるというようなお話しがあったと思うんですが、これにつきまして沖縄の8百億円でだいぶ批判があったと思うんですけれども、また7百億円となるとかなり多額かなと思いまして、その辺の受け止めはいかがでしょうか。
(知事)
一つ目の新幹線要望は、私も2期目に入ったわけでありますが、新幹線の要請活動として多分最近に例を見ない大規模なものだったかなと思います。道庁は私と担当部長でありますが、経済界や期成会の方々からなる経済界のトップの方々、沿線自治体のトップの方々、それから道議会議員の新幹線の特別委員会の佐藤委員長をはじめ関係の方々など、大変大勢で行って参ったところでございます。要請先も多いので分担をしていったところもあるわけでありますが、総じて見ればそれぞれ特徴のあるおっしゃり方はあったわけでありますが、私は手応えはそれなりにあったかなと思った次第であります。
また、北陸とはライバル関係にあるわけですけれども、まずは新幹線事業の推進に向けて連携をしなければならない部分と、しかしながら、やはり予算の獲得等の面ではライバル関係になるわけでありますので、そういった面で見ますと北陸の方は3県ございますので、知事だけでも3人いる、経済界も3県分あるなど、やはり東京への要請活動の頻度と規模という面では見劣りしてしまう面もございますので、これからも期成会の方々としっかり連携しながら、できる限り多く足を東京まで運んでいかなければならないかなと思っているところでございます。国全体として財源をどのように確保していくのかということ。それから、道の財政も厳しい中でメリハリを付けた形で道の予算の確保ということもやっていかなければならないわけで、これからますます道民の方々のご理解をしっかり得るという努力をやっていかなければならないかなと思っているところでございます。
サミット、国の予算が7百億、私、報道を通じてしか承知はしておりません。あるいはサミット推進局の方には情報をもらっているかも知れませんが、多分多くが警備関係ではないかなと思います。今回の場合には沖縄のように新しいメイン会場の施設整備などはないわけでありまして、一部プレスセンターでどうしても各首脳の方々がブリーフィング(説明)をされるなどの場所は、どうしても留寿都の既存のところで確保できないということで、今入札等の手続に入りつつあるわけでありますけども、そういったこともありますが、建屋というよりはむしろ警備関係かなと。警備関係は私ももちろんプロではございませんので詳細はよくわかりませんが、8年前と比べますと維持しなければならないレベルというのが格段に上がってきているのだろうと思います。そういったことが中心かなと思うわけでありますが、国を挙げてしっかりと対応しなければならないイベントでございますので、それなりの予算の確保というのは国の責任においてやられるということではないかなと思います。私ども地元はコンパクトサミットということも言っておりますので、できる限り財政に負担をかけない形で、民間活力も利用させていただきながら、しっかりと北海道の発信をしていくという基本スタンスは全く変わっておりませんので、そういった考え方の基に道民を挙げての、先ほどの繰り返しになりますが、おもてなしということをやっていきたいと思っております。
(NHK)
原油価格の高騰に伴って、灯油価格も非常に上がっておりまして道民の方皆さんの関心が高くなっていると思います。灯油価格が上がっていることについて、どういうふうに思われているかということと、それに対して、それを受けて道としてどんなことができる可能性があるかお聞かせください。
(知事)
原油価格の高騰ということは、構造には一つ中国の需要圧力ということもありますし、またそれ以外にもいろんな要因はあるでしょうが、いずれにせよ最近上がってきている中で、北海道との関係においては、これから特に冬場において、石油製品の中では、やはり灯油価格の上昇ということが、気になるところであります。ここ数ヶ月見ても、上昇トレンド(傾向)の中で来ている。去年を振り返りますと、去年も強含み(価格が上昇しそうな状態)だったのですが、冬の最盛期に至ってちょっと軟化したということでひと安心したということを、思い出していたわけですが、今年はこのまま強含みで来るのではないかなということを懸念をいたしております。併せてこれもいろんな要因があるのでしょうが、生活用品の値上げということが言われている中で、やはり道民生活にダブルパンチ、トリプルパンチということが想定できるわけでありまして、道内経済が厳しい中で、私自身大変懸念をいたしているところであります。
そして、灯油をはじめとする原油価格の上昇に対してということに限って言えば、経産局との連携、国との連携があるわけでありますが、消費生活への影響をどのように少なくするかということ、そのためには価格のモニタリングとか、いろんな相談窓口ということも、例年どおりしっかりとやっていかなかればならないと思いますし、また、企業向けには特に影響が出てくるのは中小企業だと思いますので金融制度、融資制度なんかも用意されております。そういったことの制度の啓発ということも必要でしょうし、また、最近国を挙げて取り組んでおりますウォームビズ、こういったことを省エネの取組と同時にオフィスだけではなく家庭の中でも、一枚多く着るということも啓発をしていくことも必要かなと。こういった様々な施策を積み重ねながら、この冬の灯油の強含みの状況に対処していかなければならないと、このように思っているところであります。
(NHK)
もう一度、北海道競馬なんですが、旭川で馬インフルエンザがあって計画を下回っていたというような予測できないことなどもあるので、平成22年度までに均衡を図るということですが、それについて知事は行けるという手応えを持っているのかということと、ビジョンの素案にあった平成22年度で均衡を図れなかったら、やはり廃止も含めた厳しい判断をするということに変わりはないのかお聞かせください。
(知事)
今、有識者の方々のご検討中でありますので、そういう意味では前の記者会見の時と私のスタンス自身は全く変わっておりません。いろいろな事情はあるにしても、構造的なコスト高の改善を図ることによって、何とか平成22年度までの収支均衡ということは達成していかなければならないというふうに思っております。
そして、それが達成できなかった場合については素案の中にも書いてありますが、仮にもこの見通しが破綻する場合は、競馬事業を廃止するというふうに今の素案の段階では明記しておりますので、最終的に年度いっぱいのもので今後どうするかという議論はあるかと思いますが、私自身としては、このことは別に廃止ありきということではなく、その収支均衡ができなければ廃止をするんだという、いわば退路を断つ形で馬産地の皆様方と心を一つにしてコスト削減、収入増といったことをしっかりとやって、22年度に均衡を図っていくということだと考えております。
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