知事定例記者会見記録(平成21年9月30日)

知事定例記者会見

・日時/平成21年9月30日(水) 17:40~18:04  
・場所/議会知事室前
・記者数/22名(テレビカメラ2台)

会見項目

 

知事からの話題

1 南太平洋のサモア諸島周辺の地震について
2 平成21年第3回定例会一般質問を終えて
3 北海道「食」のプレミアムブランドフェアについて

記者からの質問

1 支庁制度改革(今後の進め方)について
2 支庁制度改革(公開の協議の場)について
3 今後の国費予算要望について    
4 支庁制度改革(北方領土対策の組織)について 
5  市町村合併について  
6 国幹会議の廃止について 

知事からの話題

 

南太平洋のサモア諸島周辺の地震について

 それでは私から3点、話を申し上げます。
 一つ目は、本日、日本時間の午前2時頃、南太平洋のサモア諸島周辺で大地震があった件です。
 サモア諸島周辺での地震は、マグニチュードが8.3という大変大きな地震でございました。この地震に伴い北海道の太平洋側を含め日本にも津波注意報が出ていたところですが、道内の津波注意報については15時に解除されて被害がなかったという報告を受けて、安心しているところです。
 一方で、地震そのものについてですが、外務省への確認によれば、今のところ日本人の方々に関する被害の情報については、確認されていないところですが、皆様方の記憶に新しいとおり、この5月に占冠村のトマムリゾートで、PALM5、第5回日本・太平洋諸島フォーラム首脳会議が行われ、その中でサモアをはじめとする国々の元首、首脳の方々が参加をしておられたわけでありまして、私ども道に大変なじみの深い地域でこういった大地震があったことについて、大変心配しているところでございます。
 このサモアの首相はトゥイラエパ・サイレレ・マリエレガオイさんという方でありまして、大変恰幅の良い、私も印象に残っている方であります。またこの近くにトンガもございますし、クック諸島とかいろいろな国々があり、地図で見ていただきますと、まさにこの5月に北海道にお迎えした元首の方々がたくさんおられる地域でのこういった地震でございます。
 被害の全容がまだまだ明らかになっておりませんが、私どもといたしましては、被災者の方々に心からお見舞いを申し上げると同時に、一定のタイミングでそれぞれの国々に対してお見舞状を出さなければならないと、このように思っております。

平成21年第3回定例会一般質問を終えて

 二つ目は、今日で一般質疑が終わりまして、いよいよ先ほどもアナウンスが入っておりましたが予算特別委員会の議論、そして決算特別委員会の議論という流れになるところでございます。
 時あたかも今、東京では今年度の補正予算をどうするか、あるいは来年度予算に向けてのさまざまな動きが出てきていると理解しておりまして、そういった中で雇用・経済の問題、あるいは医療の問題、暮らしの問題、いろいろなことをまた一般質疑、本会議の場から予算特別委員会の場に変えて、さらに議論が活発に行われることを期待しております。

北海道「食」のプレミアムブランドフェアについて

[配布資料:北海道「食」のプレミアムフェア

 三つ目は、リーフレットをお配りしているかと思いますが、「北海道「食」のプレミアムブランドフェア」についてであります。今年は、ご案内のとおり天候の不順等もございまして、豊穣の秋を向かえた今、やや、収穫面では不安の面もありますが、いずれにいたしましても、去年の北海道洞爺湖サミット以来、特に注目が集まっております北海道の「食」について民間の方々とも連携をしながら、10月のこの1ヶ月間、さまざまなプロジェクト、イベントを連動して、道庁赤れんが庁舎前庭及びその周辺地域で「食」のプレミアムブランドフェアを開催します。
 大通りでは、札幌オータムフェスト、これは確か10月4日まででございますが、こういったものとも連動もしながら、しっかりと北海道の「食」を道内外の方々にアピールしていきたいと思っております。
 まず赤れんが前庭で10月12日から一週間、北海道新ご当地グルメフェアなどを行います。それから昨年サミットの時に後志で始まり、今や上川にも伝播しております「北のマルシェ」、オープンマーケットの形での農畜水産物の直接販売なども行います。 また、周辺イベントなどとして道産食材の愛食と健康づくりの催し、あるいは、知事公館では酒チェンに関する催しなど、盛りだくさんにやらせていただきます。また、道産品の販路拡大の取組として飲食店向けの食材商談会、あるいはビジネスシーズフォーラムなども開催いたします。
 こういった盛りだくさんのイベントを通じて、民間の方々と協働を通じて本道経済の活性化を目指したいと考えているところであり、皆様方におかれましても、しっかりとPRしていただければと思っております。

 

記者からの質問

(読売新聞)
 一般質問の中でも議論が出ているのですが、支庁制度改革について、当初予定していた条例、いよいよ明日から10月になるわけですけれども、今後の知事がイメージしている取り進め方、支庁再編の実施に向けての取り進め方と、今描いていらっしゃるスケジュール等あれば教えていただきたい。

(知事)
 これは議会でも、いろいろな会派の方々から質問が出て、それにお答えする形で私どもの考え方をお示ししているところですが、あらためて申し上げれば、地方4団体との意思の疎通を図る形で、議会の大多数の会派のご賛成を得てこの条例が成立したのが今年の3月31日。そして、それ以降、関係機関への一定の周知期間を確保するということが必要でございました。
 そしてその期間を活用する形で広域事務に関しての地域の皆様方のご理解を得るために、事前協議という形でさまざまな話し合いを行ってきたところで、いろいろなやりとりをさせていただいてきております。
 このように積み重ねてまいりました事前協議によりまして、地域のご理解というのは一定程度進んできているものと受け止めているところでございまして、今後は条例に基づく正式な協議、これは公開の協議の場ということでもありますが、これに移行するというタイミングをそろそろ図っていく時期に来ていると思っているところでございます。
 これから予算特別委員会の議論等もございますが、それから根室の市長さん、商工会議所の会頭さん、それから議会の議長さんもおられたでしょうか、根室の方々が私のところに来られて根室としての支庁制度改革について、特に北方領土対策の組織のあり方についてのご要請などもあったわけでありまして、そういったもろもろのことなども勘案しながら議会議論を踏まえ、できるだけ早期に施行期日を定めることが必要と考えているところであり、近々に判断をしてまいりたいと考えております。


(NHK)
 支庁制度改革に関係してですが、公開の協議というような、条例に基づく正式協議ということなんですけれども、町村側では認識の違いがもしかしたらあるかもしれないんですけれども、どういったことを話し合うかということと、条例に踏み込んだこととかもイメージしているみたいなんですけれども、条例に関することは今回は当てはまらない、フレーム以外、広域事務以外のところでのいろいろなこと、9総合振興局、5振興局とか、基本的な条例の枠組みといいますか。

(知事)
 地域の皆様方と協議をする対象というのは、3月の条例可決の直前くらいに確認させていただいた事項に明記されておりますが、広域事務の具体的な内容が協議の対象であり、この内容について道と地方4団体とが協議を行うための場を設置するということでございます。協議の対象は広域事務の具体的な内容についてということと理解をしております。
 その一方で、条文の詳しいところは地域主権局に聞いていただきたいのですが、広域事務について総合振興局が特例的に振興局の分も含めて行うという、いわゆる広域事務の特例の仕組みそのものは協議事項ではなく条例上の規定であり、この部分は粛々と施行されることではないかと思っています。
 加えて今おっしゃられた、9つの総合振興局と5つの振興局の枠組み、これも協議事項ではございません。それから幌加内、幌延2町の所管区域の変更、これも協議事項ではございません。そういった物事を整理する中でやっていくということになると思っております。
 いずれにいたしましても、地域のご理解が一定程度進んできていると思っておりますので、近々、この施行について判断をしてまいりたいと考えております。


(NHK)
 国の方で概算要求の見直しをしましょうというような閣議決定したんですけれども、道の予算編成にも影響してくるかなと思うんですが、現時点でどのように。

(知事)
 来年度予算の国費要望ということについては、もう既に私ども国に対して提案をさせていただいているところでありまして、それを今段階で道内の環境変化はないわけでありますので見直す必要はないであろうと思います。
 ただし一方で、そこから大きな変化はまさに政権交代があって、政権与党になられた民主党さんが掲げておられるマニフェストを実行すると言っておられて、そのことは私ども地方にとっても大きな環境変化であります。
 このことについてはマニフェスト以上の周辺情報は少しずつ情報収集はしておりますが、まだ具体的な道筋なり中身というのは全くわからない中で、こういったことについて、本来であれば10月15日の各省庁から財務省に対しての予算の締め切りまでに我々としての意見を言うべきなのでしょうが、何をどう言って良いかもわからないということもございます。
 こういった民主党さんのマニフェストの実行のやり方について、10月15日の各省からの予算の締めの中で、また何がしかの方向性が出てくると思いますし、その後のさまざまな動きの中で明らかになってきた状況に応ずる形で私ども北海道単独としての意見、あるいは各都道府県共通の問題については知事会を通じての意見、こういったことを使い分けながら、あるいは連携しながら意見を申し上げていくことだと思っております。


(HTB)
 先ほどおっしゃってた根室の関係の、北方領土の対策で要請があったという話、もうちょっと詳しい話を教えてもらっていいですか。

(知事)
 これはもう何日か前にオープンにしていると思うのですけれど、主権局の方、根室市からの申し入れは、紙で持ってこられたのではなかったですか。

(地域主権局長)
 口頭です。

(知 事)
 根室の振興局の位置付けの中では、やはり、北方領土問題に対する組織をどのようにしていくかということが大きな議論のポイントだったと理解しておりまして、その中心となる北方領土対策推進本部を本庁と根室振興局にどういう形で位置付けるかとうことについて根室市としてのご要請にこられたところでございます。
 本庁の組織を充実してほしいということでしたか。

(地域主権局長)
 本庁及び地元の根室支庁の北方領土対策について、両方充実強化してほしいという要望です。

(知事)
 そのご要請に対してどういう形で対応するかということについては、近々にさらなる意見交換をさせていただかなければならないと思っております。
 と申しますのも、これはやはり政権交代の中で鳩山新総理がとりわけこの北方領土問題についてはお心をかけていただいているということが明らかでございますので、我々地元としても根室市さんなり根室管内ともしっかり連携をしながら、今までも一生懸命やってまいりましたが、今まで以上にしっかりと取り組んでいくということが重要だと思っておりまして、この問題は大変重要なことだと位置付けております。

                                      
(北海道新聞)
 市町村合併についてお聞きしたいのですけれども、10月5日に湧別と上湧別の合併があるのですけれども、それ以降、他に今のところ予定ない中で、道として今後どのように推進するために取り組んでいくのかあらためてお聞きしたいのと、政権交代で民主党政権になって、新政権がどういうふうに合併に対して対応してくるかということもかなり影響してくるかとは思うのですけれども、新政権に対して合併についてどういう対応を望むか、お聞きしたいのですが。

(知事)
 まず、道内の状況でありますけれども、湧別、上湧別、今おっしゃられたとおり、この2町合併でたぶん事実上、合併新法上の合併は終わりということで、旧法、新法を通じて、212から179へ合併が進んで、市町村が統合してきたというところが現状であると認識しております。
 市町村合併は前から申し上げておりますとおり、1にも2にも当該市町村の方々がしっかり、住民の方を含めて納得された上で合併すべきであると思っているわけです。
 ただ、合併をしようとする市町村の方々を全面的に広域自治体の道がバックアップしていくことは当然のことだと思っておりますので、これは議会議論でもございましたが、今後、国の新法が終わった後においても、我々道としての合併を志向する市町村に対する支援の仕組みというものは、しっかり残していきたいと思っているところでございます。
 それから、新政権への動きですね、前政権の時代には、旧法、新法が終わった後は、とりあえずは特別の法的枠組みまで用意して市町村合併を推進することではないと理解しているところですが、鳩山政権の中でどうなっていくのかということはちょっとわかりません。
 ただ、やはり、元々民主党の方々は基礎自治体たる市町村の強化が何より重要だということも言っておられますし、政権をとられる前の段階における民主党の幹部、有力な議員の方々からのご意見の中でも将来的には日本国の中での市町村数を圧縮していく必要があるのではないかというご発言もあったように記憶をしておりますので、場合によってはそういうことが出てくるかもしれません。
 今段階では私ども北海道から新政権に対して市町村合併をさらに推進するための新新法と言うんですかね、そういったものを求めていくようなことまでは考えていないところであります。
 ただ、地域主権型社会といって、これは民主党も言ってる地域主権型社会もそうだし、私どもの言っている地域主権型社会もそうですが、いずれも基礎自治体がメインであります。それを補完する形で道州であるとか、都道府県という広域自治体があり、そのまた外側にコンパクトになった日本国政府というものが、国というものがあるというのが基本的な地域主権型社会の構想、方向性であって、その方向性は今議会答弁でもありましたけれども、我々の持っている補完性の論理と、民主党さんの持っておられる補完性の論理と全く一緒だと思っておりますので、そういう意味では今後の新政権の動きの中で、我々として意見を申し上げる場合も、この合併促進についてもあり得るかもしれません。


(共同通信)
 昨日、高速道路の新規着工区間を決める国幹会議について、前原国土交通大臣が廃止を表明したんですけれども、高速道路の整備が遅れている北海道としてどのように受け止められていますか。

(知事)
 国幹会議(国土開発幹線自動車道建設会議)という、この仕組みというものも別に数十年の歴史があるわけではなく、数年前でしたか、政治家も、官も、自民党も参加する形でやろうという、有識者も入っているのかな、そういう枠組みでスタートしたものでありますので、そのこと自身については、私はコメントする立場にはないと思います。
 いずれにいたしましても、無駄は排除するという総論においては大賛成の国交大臣の方針の下、全国平均との比較において整備率の遅れている北海道の高規格幹線、高速道路ネットワークの整備については、重点的にやっていただきたいという思いは強く持っているところでございます。
 そのやり方、進め方、あるいは予算の捻出の仕方、あるいは意思決定の仕方、これはまた新しい国交大臣の下でいろいろな考え方があるのではないかなと思っております。
 


この文章については、重複した言葉づかい、明らかな言い直しがあったものなどを整理し、作成しています。

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