知事定例記者会見記録(平成21年12月2日)

知事定例記者会見

・日時/平成21年12月2日(水) 17:41~17:59  
・場所/議会知事室前
・記者数/23名(テレビカメラ2台)

会見項目

 

知事からの話題

1 平成21年第4回定例会の一般質問を終えて
2 地域雇用戦略会議の開催について

記者からの質問

1 地域航空ネットワークについて
2 開発局長との懇談について
3 ダム事業の見直しについて
4 国道の一部建設凍結について
5 高速道路の無料化について

知事からの話題

 

平成21年第4回定例会の一般質問を終えて

 私からは2点です。
 一つ目は、今日で、今年の第4回定例会の一般質問が終了いたしました。
 一般質問の中で、各会派の皆様方から新政権の政策への対応、特に事業仕分けについての関心が高かったかと思います。それから、経済・雇用対策、地域交通に関わる課題、医療や福祉の問題など、幅広いさまざまな分野の問題について、活発なご議論をいただきました。
 明後日から、予算特別委員会の審議が開始されます。引き続き、議員の皆様方と補正予算をはじめとして議論を深めてまいりたいと考えております。
 

地域雇用戦略会議の開催について

 二つ目のご報告は、「地域雇用戦略会議」の開催についてです。
 これは、私どもが以前から持っております、経営者側、労働者側、それから私ども、国の出先機関からなる雇用創出推進会議がございまして、この場でさまざまな道内の雇用問題について議論をしてきた経緯があるわけですが、そういった中で、国が10月の下旬に発表された緊急雇用対策でうたっていた「地域雇用戦略会議」を、各県毎に開いてほしいという要請が11月になって、私どものほうにもきていたところです。
 私ども道を含めて各県が新規にまた新しい会議を開くというのは、あまり効率的ではないので、それぞれの県が雇用問題について持っている既存の会議システムをベースとする形で対応する方向で、各県の対応について横の議論も進めていたところです。
 私どももその方向に沿う形で、私どもが以前から持っております「雇用創出推進会議」のメンバーに学識経験者、NPO法人、そして市町村の関係者の方々などに新たに加わっていただき、「地域雇用戦略会議」を開催することを決めまして、今その準備をしているところでございます。
 国の補正予算の姿というのが、12月の頭にも明らかになってくるかと思いますので、それを踏まえて、道としてもしっかりやっていくという議論に繋がるようなタイミングで開いてまいりたいと考えているところでございます。
 新たな雇用機会の創出に向けた取組について、国の補正予算も活用しながらという議論であるとか、道議会でも議論がございましたが、雇用のミスマッチ、すなわち仕事を求めておられる方々がたくさんいらっしゃる一方で、一方では人が足りないと言っておられる産業分野があります。介護とか農林水産業というのが一つのシンボリック(象徴的)な分野でありますが、こういったところのミスマッチの解消なども含めて、さまざまな議論をする場として設定をしていきたいと思っているところでございます。

記者からの質問

(日本経済新聞)
 空港関係で2点お伺いしたいんですけれども、まず1点は丘珠空港について、エアーニッポンの撤退で収支が非常に厳しくなると思うんですけれども、空港の運営会社に、株を保有する道としてどういった支援の選択肢を検討されているかというのを1点。財政支援も含めて、今検討中のものがありましたらお聞かせください。
 もう1点が全日空の関係なんですけれども、先日、丘珠の撤退で7項目要望されたと思うんですけれども、その中身で格納庫だとか株式の保有継続とか重要な案件が入っていると思うんですけれども、そちらのほう、遅くともいつ頃までに全日空側から回答を得たいと考えていらっしゃるかについてお伺いしたいと思います。

(知事)
 私どもも株主でございますが、札幌市さんが私どもの倍の株式を持っておられる関係でございますので、株主の一角を占めている道として、今後、札幌市をはじめとする関係者とさまざまな議論を深めていく中で、どういう方向性が出るのかということかと思います。
 私どもの立場は、全道それぞれの空港の運営会社もございますので、そういったところとの道の関係のバランスということもあろうかと思います。
 それからもう一つ、11月20日に担当局長が全日空に対して7項目の申し入れをいたしました。そこまではご報告を申し上げました。全日空からは、道からのそれぞれの項目の申し入れを真摯に受け止めて誠意をもって前向きに対応したいという回答をその場でもらったところでございますので、私どもとしては、その全日空の発言が、項目それぞれのスピードというのはあるかと思いますが、一歩一歩、実現していくことをこれからもしっかりとプッシュしていきたいと思っております。


(北海道新聞)
 先日の金曜日に開発局長との懇談の場があったと思うんですけれども、この中で来年度の開発局の事業について一覧ということで示されて、例えば道路においては0~1億円という、予算が抑えられたものが16箇所あったりとかしたと思うんですけれども、これらをどのように解釈されているかということと、局長との会談の目的は、道の意見を国のほうに伝えるということだったと思うんですけれども、どのような意見を伝えられたのか、もしくはこれから伝えていかれるのかと。
 もう一つあるんですけれども、ダム問題についてなんですけれども、これまでの記者会見等で首長さんの意見を聞くということをおっしゃっていて、今、準備を進められていると思うんですけれども、同時に自然保護団体の方が、自然保護の人たちも含めた形での協議の場を開いてほしいという要望があがっていると思うんですけれども、これについて知事としてどのように対応されていくか、この2点をお願いします。

(知事)
 先週、開発局長さんが来られまして、来年度予算について分厚い資料を置いていかれました。あまり説明する時間はないのでとおっしゃって、むしろ私どもの意見をお聞きになられました。この資料を拝見すると、確かに0~何億円というような予算が書いてある部分が多々ございまして、そういう幅の中で、今いろいろ省内的に検討しているというご説明でありましたので、それ以上その場で突っ込んだ議論をすることはございませんでした。
 私どもから申し上げたのは、細かいことを局長と知事の間で言っても仕方がないので、従来から私どもが申し上げております高規格幹線道路など、基本的な交通インフラの部分で国が主導的にやっていただかなければならないことが、北海道の場合は広大であるがゆえに、他府県との比較において遅れているということです。
 こういったことを、メリハリのある形でしっかりやっていただきたいというようなことや、今回、政権交代でさまざまな動きが変化している中で、現場で、現場というのは我々道ばかりではなくて、市町村やそれぞれの地域の事業者の人たちがそれぞれ戸惑いがありますので、できる限り詳しい形での説明、情報開示ということも申し入れをしました。その他いろいろあったかと思いますが、大きく言えばそういうところかと思います。
 それから直轄ダムの問題についてでありますけれども、最終的に建設部長から聞いておりませんが、12月中に、できる限り早く、首長さん方に何人か集まっていただいての会合をやろうと思っております。一方で自然保護団体の方々のお声も私として承知をいたしているところでございます。
 ただ、直轄事業であり、国主体の事業でありますので、やはり意見聴取というのは基本的には国が主体となってやられるべきという一般原則があろうかと思います。それと、首長さん方というのは、賛成派の方々ということの位置づけではなくて、それぞれが議会を持っておられます。その議会の中で、町民の意向、市民の意向を踏まえて議員の方々の間でいろいろな議論があって、そこで方向性がそれぞれ出ているというように、それぞれが抱えておられる議会の議論を踏まえて、それぞれの首長さん方のご発言、ご意見というのが位置づけられているというように私は理解いたしておりますので、あながち賛成派の方々の意見のみをお伺いしているというつもりではないと一言申し上げたいと思います。
 いずれにいたしましても、国主体の直轄事業につきましては、自然保護団体の方々のご意見も十分に踏まえる形で、国の責任において判断をしていただきたいと今は考えているところでございます。
 またあらためて、首長さん方に集まっていただく会合等で議論を深めて、我々の考え方を固めてまいりたいと考えております。 


(毎日新聞)
 同じ質問で繰り返しになるので恐縮なんですけど、国道の建設についてお伺いしたいんですけれども、開発局長に対して、会談の場で申し入れたことについて今お話があったんですけれども、知事ご自身、道路の建設が来年度もしかしたら休止するものがあるかもしれないというような状況について、どのような評価をされているのか教えてください。

(知事)
 今朝、一部マスコミに出まして、私も直ちに建設部長に開発局さんから情報を収集するように指示をしたのですが、正直言ってわからないのです。その意味では、あまり明確なことをコメントできるような状況にはないと思っております。
 ただ、そうは言っても、年内予算編成ということを言っておられますので、1か月以内には国としての考え方が出てくるかと思いますので、その段階でのコメントということになろうかと思いますが、今段階で一般論として申し上げれば、それぞれの道路、もちろん優先度はいろいろあろうかと思いますが、これをやめる、これを続けるというようなことを決定される以前に、我々地方の意見もしっかり聞いていただきたいということを今段階では申し上げたいと思います。


(読売新聞)
 民主党のマニフェストの中に、高速道路の無料化というのがございまして、一部実験的に北海道で実施するといったような話も出ておりました。今日、鳩山首相が議員会館のほうで講演をしまして、北海道でやると明言はしなかったんですけれども、北海道の名前も出てくる形でやらせていただきたいと思うといったことを発言されているのですが、高速道路の無料化が北海道で行われる可能性があることに対する知事の見解と、例えば北海道でぜひということで何らかに主体的に関わっていくおつもりがあるかという2点、お願いします。

(知事)
 マニフェストに書いておられますので、いずれ全国的には実施されるであろうということは予測がついたわけでありますが、新政権になってから、この問題についてもさまざまな分野の方々から異論ありという意見も出てきていました。
 特に印象深いのは、こちらのJR北海道の社長も会う度にそのことは言っておられたのですが、いつでしたか、全国のJRの連名で反対ということを出されたと理解をいたしておりますし、またフェリーであるとか、航空会社であるとか、競争関係にある他の交通手段の関係の方々からさまざまな議論が出ていると理解をいたしているところでございます。
 ですから、実施されるのだったら実施されるとして、どういう形でどの地域でどういう期間実施していくのかというようなことについて、明日からやりますではなくて、私ども地元にも十分に前広にご相談をいただき、情報を共有しながら、より良い形でやっていくということをぜひお願いしたいと思っております。
 その意味では、今おっしゃったご質問に対して、率先して道内でやっていただきたいというふうに今段階で申し上げる立場にはないかなと、国の考え方をお示しいただいた上で、議論を深めてまいりたいと思っております。
 


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