知事定例記者会見記録(平成23年1月13日)

知事定例記者会見

・日時/平成23年1月13日(木) 14:00~14:26  
・場所/記者会見室
・記者数/31名(テレビカメラ1台)

会見項目

 

知事からの話題

1 民間企業との協働による道産木材を使用した木製食器の製作と普及PRについて

記者からの質問

1 口蹄疫の水際対策について
2 TPPに関する日米協議について
3 北海道エアシステム(HAC)について
4 児童福祉施設などへの寄付について
5 広島市長の退任表明について
6 夕張市長の再選不出馬について
7  知事記者会見について
8 木村氏の知事選立起について

知事からの話題

 

民間企業との協働による道産木材を使用した木製食器の製作と普及PRについて

〔資料1:民間企業との協働による道産木材を使用した木製食器の製作と普及PRについて
〔資料2:みんなでDo!!地材地消アクション

 私から一つ話題提供でございまして、道内における地材地消の取組として、ここにございます、この木の食器についてです。国も林業再生などそういう方向性を出しておられるわけですが、私ども道内、森林王国であり、全国の森林面積の4分の1を占めているということで、道として道産材をもっともっと活用していただこうと一生懸命地材地消に取り組んでおりまして、道内における道産材の使用割合というのは、大体6割くらいまでいっており、少しずつ私どもの地材地消の取組というものの成果が出てきたかというふうに思っています。そういった中で、その取組の一環として、道と雪印メグミルクさんとで包括連携協定を結んでいるのですが、この両者間の協働によりまして、加えて旭川の木工芸品製造会社さんのご協力も得て、道産の木製食器の開発を続けてきたところです。業務用として使う場合には使用頻度が高くなるために、耐久性、安全性、デザイン性など優れた製品となる必要がありまして、雪印パーラーさんの協力も得ながら、塗装方法や形状など工夫を重ねて完成したのがこれでございます。今、私の大好きなクリームあんみつが載っていますが、とてもおいしそうに見えますよね。こういう形で雪印パーラーさんで実際にお店で使っていただいて、モニター調査を実施することといたしているところです。ぜひ皆様方も、取材を重ねていただければと思います。召し上がっていただくのもいいと思います。私からは以上です。

記者からの質問

(北海道新聞)
  口蹄疫の対策についてお伺いします。昨日の特別委員会の中でですね、道議のほうからも質問があったようですが、国内線での空港での水際対策なんですが、これは再開する予定とかございますでしょうか。また、それがあるのであれば、タイムスケジュール的なものも教えていただけますでしょうか。

(知事)
 口蹄疫について、宮崎県での発生で、国内においては一応の終息宣言がありましたが、一方で、お隣りの韓国をはじめアジア諸国を見るとまだ終息しておらず、とりわけ韓国においては急速に広まってきた中で、これから雪まつりなどの観光ハイシーズンを迎えるわけですが、やはり、水際のきちんとした対策が必要だということで、御用始めの1月4日に副知事がヘッドの会議(北海道口蹄疫侵入防止対策本部会議)でその対応の方向を議論し、昨日も道議会でのご報告ということになったというふうに理解をしております。
 まずは、国際空港として国際便が乗り入れるところは、既に全部対応しているわけでありますが、考えますと、諸外国からの皆さんは、韓国をはじめとする外国から直接道内に入られるだけではなくて、今、おっしゃったとおり、国内の他の空港を経由して入られるケースも多々あるわけでして、私としては、やはりこういったところでも水際作戦を実施すべきだということで、その検討を事務方にも指示しているところです。
 ただ、国内分までやると、風評被害というのか何というのか、宮崎で終わったはずなのにということで、あらぬ誤解を受けるということのデメリットを指摘する方々もおられるようですので、そこら辺りも整理した上で、私はやはり、ここは雪まつりのシーズンを迎える前に、できる限りしっかり対応したほうが良いと思っておりますので、その方向で検討を進めているとご理解いただければと思います。
 農政部誰かいますか、何か追加することありますか。

(農政部食の安全推進局 生産技術担当局長)
 いえ、早急にしたいと思います。

(知事)
 そうですね、そういうことでよろしいでしょうか。

(北海道新聞)
 知事、それでは今月中にも具体的に話を進めていきたいと捉えてよろしいでしょうか。その水際対策再開について。

(知事)
  私自身としては、そういうスピード感でと言っていましたけれども。そう言ってよろしいですね。

(農政部食の安全推進局 生産技術担当局長)
 相手がありますけれども、早急にやりたいと思っております。


(STV)
 TPPの関係だったのですけれども、今日からですね、日米間で協議が始まるということで、一応情報収集が主な目的ということでありますけれども、着々と参加に向けて作業が先行している印象がありまして、これにつきまして、これから始まるんですけれども、知事としてこのこういった日米間の協議が始まることについて受け止めをちょっと伺いできればと思います。

(知事)
 日米間で協議というのは情報収集のための協議ということと理解しておりまして、これは昨年の11月に閣議決定をして、TPP協定については、その情報収集を進めながらその対応をしていく必要があるという方針に沿った形での情報収集の一環であると理解をしております。ですから、それ自体何か一つの大きなきっかけとなってということではないと理解しております。
 しかしながら、このことについて菅政権は、菅首相は、強い思い入れをもって進めようとしておられるというような報道を見るにつけても、あるいは、このTPPに向けての同時並行でやられるという農業改革に向けての検討会に、先般も道経連(北海道経済連合会)の近藤会長が有識者としてお話をしてこられた直後に近藤さんとお話もしたわけですけれども、結構危機感を持ったという近藤さんのお話もございました。と申しますのは、今の政府におけるご検討の状況は、そもそも論というか、抜本的な農業における競争力をいかにつけていくのか、あるいは、TPPで門戸を開放し関税撤廃を行った場合の大きな被害が想定される中で、それに対する助成をどのように考えるかなど、私どもにとって大変関心の深い根本的なところの議論が必ずしも十分行われているような感じがなくて、TPPに参加すると、例えば輸出が増えるであろう、それは当然だと思うのですが、そういう基本論というよりも、現象の部分を少しずつ取り上げて議論をしておられるふうがあるというのが、道経連の会長さんの感じ方でありまして、とすると、私どもとしては危機感を持って見なければならないかなと思っておりまして、他府県との比較において、規模において大変大きく専業性も大変高い北海道の農業。この北海道の農業が、唯一世界に門戸を開放しても、たぶん、伍してやっていけるところだと思うのですが、我々北海道の農業を守るという言葉は良くないんでしょうね、北海道の農業をより強力にしていくためにどうすれば良いのかというようなことについて、我々として、国に案を提示して欲しいという待ちの姿勢だけではなくて、何か提言のようなことができるのかできないのか、意見集約もなかなか大変だと思うのですが、そういったことの検討を農政部に指示をしてるところです。
 いずれにしましても、前から申し上げておりますとおり、韓国でTPPということではないけれども、同じような国の貿易自由化を一歩前に進めるに際して、国内の農業等に対する施策を打ったという前例がございますので、そういったことも勉強をしながら、北海道の、そして日本の農業を食料自給率の維持向上という観点も含めて守っていくという観点から、何をしなければならないのかという声を北海道からしっかり政府に上げていかななければならないと思っております。


(日本経済新聞)
 HAC(北海道エアシステム)なのですけれども、3月までの決着のタイムスケジュールの中で、月内にはある程度出資についての合意形成というものの目途が付かなければ間に合わないと思うのですけれども、現時点での知事の新しい株主構成に向けた交渉の手応えというか、考え方とそこに向けた知事としてどういったふうなアクションをされていかれるのかについて、お聞かせください。

(知事)
 昨日、関係自治体の事務方にお集まりをいただいた会議を行ったという報告を受けているところです。今日も函館市長さんも来ておられて、少し話をいたしましたし、また新年になりまして、新年交礼会に例年以上に出ておりますので、いろいろなところでいろいろな方々とお会いをすると、経済人の方々の中にも出資協力というか、出資をしたいというようなお声もいろいろと私に直接お話しされる方もおられますし、そういう意味では少しずつこのことについての集約に向けて世の中の状況が進んでいるという一般的な認識は持っているところであります。
 しかしながら、ここ以降は今まで申し上げていることと同じなのですが、やはり我々として、このHACの問題、JALが(出資比率を)一定程度引き下げるということから端を発した中で、やはり道民の足として、あるいはビジネス、観光のネットワークとして残していかなければならないと、特に離島の部分を含めて、という思いの中で一生懸命取り組んでおりますので、やはり急ぐのも重要だけれども、関係者が納得をしていただく形で船出することが何より重要だと思っておりますので、その意味では急ぎながらも慎重にゆっくりと取り組んでいこうと事務方に指示をいたしております。


(HTB)
 事情があって施設で暮らしている子ども達にプレゼントするタイガーマスク運動なのですが、こちらが道内でも広がりを見せているのですけれども、このことについて感想を一言お伺いできればと思います。

(知事)
 報告を受けているところによりますと、今、この記者会見に入るまでの状況で道内でも20施設です。児童相談所であるとか、児童養護施設などいろいろなところに、「伊達直人」を名乗るご寄付もあるようですが、それ以外の、ご承知かもしれませんけれども、例えば「赤胴鈴之介」というのもあるみたいです。そういういろいろな形で、善意の贈り物というものが道内各施設にも届けられているということは、私自身も大変うれしく思っているところであります。養護施設あるいは児童相談所、あそこでは、事情のあるお子さん方を一時預かりという形で預かっているのですが、私自身もお邪魔をさせていただいたこともあります。子ども達は明るく遊んでおられるのですが、ただ、例えば文房具であるとか、それからおもちゃであるとか、そういうものは本当に職員の手作りの、新聞のチラシで折って作ったような鶴であるとか紙風船であるとか、そういうのを私自身も見た記憶があって、例えば児童相談所の短期の預かりであれば子ども達にとっても短期間ではあるけれど、やはりこういった中でちょっとした物品でもあると、大変ではあるけれども生活に少し幅が出るかなというふうな思いを持ったことがあるので、その意味ではやはりこういったランドセルであるとか、ノート、鉛筆2ダースとか、文房具、衣類、玩具とか、いろいろありますが、そういう善意のお心というのは本当にありがたく、うれしく思うところであります。


(共同通信)
 ちょっと道政から離れてしまうのですけれども、広島市の秋葉市長が退任されるという意向をYouTube(ユーチューブ)のみで発表されたということで、ちょっと一部で話題になっているのですけれども、そのYouTubeに投稿したということについてまずどう思われるかということ1点と、もう一つは退任する意向を示した後、記者会見に応じていないということで、そういった姿勢が一貫しているのですけれども、同じ首長としての説明責任という観点から知事はどのようにお考えになるかということを聞かせていただけますでしょうか。

(知事)
 秋葉市長さんという方は、いつでしたか、国際会議が札幌でございました時にいらっしゃって、名刺交換をさせていただいたということがあるだけの知り合い度でありますので、この秋葉市長のご性格とか政治活動とかそういったことを私は深く知る立場にございません。その意味では、今回のご退任、4選不出馬のご退任の説明をYouTubeに投稿ですか、それはあの方なりのお考えがあっての行動であろうと、ちょっとそれ以上のことは何ともコメントはしようがないのでありますが、ただ一般論として言えば、こういう投稿をすると、本人の思いというのは伝わるのでしょうけれども、マスコミの方々のご質問というのは、後ろにやはり市民の方々がおられるわけで、そういういろいろなご質問等にお答えになるというのができるのかどうか、双方向のやりとりの中で、やはり不出馬に至った経緯なども明らかになることがあるとすれば、本当に一般論ですよ、一般論として申し上げれば、やはり双方向で対話が成り立つ記者会見等の場で述べられるべきだったのかもしれませんですね。ただちょっとそれ以上は広島市の事情というのはよく存じませんので、コメントは差し控えさせていただきます。


(毎日新聞)
 夕張市の藤倉市長が再選不出馬ということで、財政破綻して財政再生計画を作る中でも道とのいろいろなやりとりとか、道の支援あったと思います。それで知事もお会いになる機会多かったと思うのですけれども、ちょっと一言ご感想をお願いします。

(知事)
 藤倉市長は、4年前ですよね、前市長である後藤さんの後を受けて、当時、財政再建計画がスタートしたばかりの夕張市の舵取りを自らやると言われて、そして大変ご苦労されながら、新しい法律体系の中における財政再生計画にもっていくというところまでされた、この1期4年の任期の中で大変ご苦労をされ、成果を上げられた政治家であると、このように認識をいたしております。
 私自身この仕事の過程で、あるいは仕事以外でもお会いする機会がございまして、元ビジネスマンでいらっしゃっただけあって、大変、ざっくばらんな気さくなお話も伺ったり、楽しい方でもありますので、そういった関係で、今回2期目に向けて出馬されるのかどうかというものを見守っていたところです。
 そういった中で、今回、市長選は出ない、しかし市議選に出るというようなことを記者会見でおっしゃられたようであります。まだちょっとその後ご本人とお話しする機会がないので、ご真意がどの辺りにあるのかよく分かりませんが、現市長としての藤倉さんの政治家としての一つのご判断として、こういうご判断をされたのかなと思っております。


(NHK)
 先ほど、ちょっと記者会見というお話が出ていたかと思うのですけれども、知事が今度の選挙で当選された後の話ですが、そうしたこういう我々との記者会見というのは、これまで週に1回やられてきたわけですが、今後もお続けになるようなお考えでしょうか。

(知事) 
 そんな先まで見通せないのですけれども。「週1回記者会見」というのはもう8年前の知事公約でございます。前任の知事さんが月1回の記者会見ということで、それで道政の今というものをもっともっと知りたいという道民の方々のお声、あるいは道庁の中でも、一生懸命いろいろやっているのになかなか道民から理解されないという声もあったし、8年前の選挙に出る際に私を推してくださった道民の方々の中からもそういう声もあったので、週1回の記者会見ということを8年前の公約にして、今まで8年間やってきておりますので、これは3選させていただければ当然続けることと思っております。
 その後リサーチはしていないのですが、中には記者会見を毎日やっている知事もおられたと聞いたこともあるのですけれども、毎日やると、こちらも大変かもしれないけれど、皆さんも大変ですよね。官房長官だと1日2回ですか、それぞれの立場立場でいろいろあるのでしょうが、いろいろな議論は出てくると思いますが、今、私自身が思っておりますのは、こういった週1回以上記者会見を開いて、聞かれたいこと聞かれたくないことを含めてマスコミの方々と、そしてその後ろにおられる道民の方々と、直接対話の場を設けるという私の姿勢は貫いてまいりたいと考えております。


(uhb)
 今、選挙の話がちょっと出たのですが、今まで出馬出馬と言われていた木村氏が昨日出馬の意思を固めましたという回答をうちでも頂いているのですが、このことについてご感想は、何もない可能性もありますが、一言お願いします。

(知事)
 感想ですね。4年前の2期目の立起表明を私がさせていただた時には、もう選挙の年の前年のうちに大体の戦いの構図というのが決まっていたような記憶がございます。
 その意味では、今回はまだ全体の候補者が固まっていない状況が続いておりましたので、今おっしゃった木村さんが立起を決められたということであれば、私はやはりあらためて私自身の気持ちの中で、4月に向けての戦いでの私自身の主張ということの考え方の整理をすることにもつながっていくと思っております。
 私自身は8年間あるいはその前の時期も含めて道内各地を回らせていただき、また道内外で道に対するいろいろなご要請であるとか期待であるとかあるいは苦情であるとか、いろいろな声を私なりにいろいろなところから、海外も含めてでありますが、聞いておりますので、そういった自分自身の体験なり、耳にした情報なりを踏まえて、今の現状をどのように認識をし、そしてこれからどういう道政展開を、私を知事に3選目選んでいただければ行うかということを主張していくことになると思いますので、そういったことの考え方の整理の一つ、もう今整理しているのですけれども、そういう中の、また気の引き締めにはなってくるのかなと、そんなふうに思っております。

 


この文章については、重複した言葉づかい、明らかな言い直しがあったものなどを整理し、作成しています。

このページに関するお問い合わせ
総合政策部知事室広報広聴課報道グループ
〒060-8588 北海道札幌市中央区北3条西6丁目
 電話番号:011-204-5109
 FAX番号:011-232-3796
メールアドレス:sogo.koho2@pref.hokkaido.lg.jp

カテゴリー

知事室広報広聴課のカテゴリ

cc-by

page top